この記事では、未経験からエンジニアを目指す人が履歴書の志望動機欄に何をどう書くべきかを採用担当者の視点から解説します。SE・Webエンジニア・インフラエンジニアの職種別例文と、書類選考で落とされやすいNGパターンもあわせて紹介します。
採用担当者がエンジニア未経験の志望動機に何を求めているか
未経験からエンジニアへの転職で、多くの人が「何を書けばいいかわからない」と感じます。スキルがない段階で志望動機を書こうとすると、どうしても抽象的な内容になりがちです。ただ、採用担当者が見ているのはスキルの高さではありません。
採用担当者がエンジニア未経験者の志望動機で本当に確認していること
未経験者の採用はリスクが伴います。育成にかかるコストと時間を考えると、採用担当者は志望動機から「この人は本当に成長する人なのか」を判断しています。
採用担当者はここを見ている
- 学習の本気度:独学やスクールで実際に勉強しているか、学習内容と進捗が具体的に記載されているか
- 動機の論理性:「なぜIT・エンジニアなのか」「なぜ今このタイミングか」に根拠があるか
- 入社後の展望:どんなエンジニアになりたいか、この会社でどう貢献するつもりかが描けているか
採用担当者が未経験者に求めているのは「即戦力」ではなく「成長できる根拠」です。この3点を志望動機に盛り込めていれば、スキルゼロであっても書類選考を通過できます。
志望動機で示すべき「採用して損がない理由」
採用担当者は書類を通じて「この人を採用して育てる価値があるか」を判断しています。未経験の壁を乗り越えるためには、志望動機の中に「採用して損がない理由」を組み込む必要があります。
| 採用担当者が見る要素 | 具体的に書くべき内容 |
|---|---|
| 学習の継続性 | 独学開始時期・学習言語・現在の進捗(例:「〇ヶ月間Pythonを独学し、ポートフォリオ1件完成」) |
| 志望の論理性 | 現職での課題・体験 → IT・エンジニアへの転換を決めた具体的なきっかけ |
| 入社後の貢献 | 3〜5年後にどのようなエンジニアとして会社に貢献するか |
履歴書の志望動機欄の文字数と基本構成
文字数の目安は200〜400字
履歴書の志望動機欄は、一般的に200〜400字が適切です。多くの市販の履歴書では、この欄に入る文字数は300字前後です。
- 200字未満:内容が薄いと判断される可能性がある。「やる気がない」と見られるリスクがある
- 200〜400字:ほとんどの履歴書フォーマットに収まる適切な分量
- 400字超:枠からはみ出す可能性がある。内容を絞り直すこと
Webフォームや職務経歴書と異なり、履歴書の志望動機欄は物理的な枠が決まっています。記入前に使用するフォーマットの文字数を確認しておくことが必要です。
採用担当者が通過させやすい志望動機の4つの構成要素
採用担当者が「読みやすい」「内容がある」と判断する志望動機には、共通した構成があります。以下の順番で書くと、自然な流れで採用担当者に伝わります。
| 順序 | 要素 | 目安の文字数 |
|---|---|---|
| ① | きっかけ(なぜエンジニアを目指したか) | 50〜80字 |
| ② | 学習状況(何をどのくらい学んでいるか) | 60〜100字 |
| ③ | この会社を選んだ理由(企業への共感・志望理由) | 50〜80字 |
| ④ | 入社後のビジョン(どう貢献したいか) | 40〜60字 |
この4要素を意識して書くだけで、「それっぽいが何も伝わらない志望動機」から脱することができます。各要素の分量の目安は上表の通りですが、②の学習状況は具体性が最も重要なため、多少長くなっても問題ありません。
採用担当者が落とす未経験エンジニアのNG志望動機
志望動機のNGパターンには、採用担当者が「読んだ瞬間にわかる」典型的な内容があります。次の3つは書類選考で最も落とされやすいパターンです。
NG①「プログラミングが楽しかった」「将来性があるから」で終わる
「プログラミングを触ったら楽しかった」「IT業界は将来性があると感じた」という内容は、採用担当者が最もよく目にする定型文です。動機自体は間違いではありませんが、それだけでは「なぜこの会社に応募したのか」が伝わりません。
NG例
「独学でプログラミングを学んだところ、ものづくりの楽しさに気づきエンジニアを目指しました。IT業界は将来性があり、成長できる環境だと感じています。貴社でスキルを磨きながら活躍したいと思い志望しました。」
→ 企業固有の理由がなく、どの会社の面接でも使い回せる内容になっている
「楽しかった」「将来性がある」は出発点に過ぎません。そこから「具体的に何を学んでいるか」「この会社に来たい理由」へつなげることが必要です。
NG②「なぜIT業界か」はあるが「なぜこの会社か」がない
採用担当者が確認したいのは「なぜIT業界か」ではなく「なぜウチの会社か」です。他社の面接でそのまま使えるような志望動機は、採用担当者から見ると企業研究不足のサインです。
企業を選んだ理由として評価される内容には、次のようなものがあります。
- 企業が扱う技術・サービス・事業領域への具体的な関心
- 採用ページや現役エンジニアのインタビューで知った社風・開発環境
- 未経験採用・教育制度の充実など、自分が成長できると判断した根拠
NG③ 学習の進捗が曖昧で「勉強中です」だけで終わる
「現在プログラミングを勉強しています」という記載は珍しくありません。しかし採用担当者の立場では、「どのくらい勉強しているのか」「本当に続いているのか」が不透明だと書類の評価基準がありません。
NG表現と改善のポイント
| NG表現 | 改善後の表現 |
|---|---|
| 「プログラミングを勉強しています」 | 「〇月からPythonを独学し、現在は〇〇のポートフォリオを制作中」 |
| 「スクールに通っています」 | 「〇〇スクールで〇ヶ月間学習中。JavaScriptとReactを中心に〇〇アプリを開発済み」 |
| 「毎日勉強しています」 | 「平日2時間、休日6時間の学習を〇ヶ月継続。現在〇〇の資格取得に向けて準備中」 |
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →職種別・状況別の志望動機例文
エンジニアの職種は幅広く、SE・Webエンジニア・インフラエンジニアでは採用担当者が評価するポイントが異なります。自分が目指す職種に合わせて参考にしてください。
SE(システムエンジニア)未経験の志望動機例文
SEへの転職は、業務の中でシステムやデータに携わった経験を持つ人が有利とされます。現職での具体的なエピソードと結びつけた志望動機が、採用担当者の目に止まりやすい傾向があります。
良い例文(SE志望・営業職からの転職)
「前職では法人営業として3年間、受注管理システムを日常的に操作してきました。システムの仕様変更のたびに営業部とIT部門の間で情報齟齬が発生することに課題を感じ、自分がシステムを設計・改善する側に立ちたいと考えたことがきっかけです。昨年〇月からJavaを独学し、現在は在庫管理アプリを個人で開発しています。貴社の〇〇(具体的な事業内容)に共感し、顧客の業務効率化に直接貢献できるSEとして成長したいと考え志望しました。(200字)」
NG例
「システムエンジニアに興味を持ち、プログラミングを学んでいます。貴社で活躍したいと考えています。」
→ きっかけが「興味を持ち」だけで根拠がなく、学習内容・企業を選んだ理由も不明
Webエンジニア未経験の志望動機例文
Webエンジニアはフロントエンド・バックエンド・フルスタックなど役割が細分化されています。どの領域を目指しているかを明確にした上で書くと、採用担当者への伝わり方が変わります。
良い例文(フロントエンドエンジニア志望・事務職からの転職)
「現職の事務職で社内Webページの更新を担当したことをきっかけに、HTML・CSSの学習を独学で始めました。今年〇月からJavaScriptを学び、ポートフォリオとしてランディングページを3点制作しています。特に貴社が運営する〇〇サービスのUI設計に惹かれ、自分が学んでいる技術を直接活かせる環境だと判断しました。まずはJavaScriptとReactでUIを実装できる開発者として貢献し、3年以内にバックエンドにも対応できる力をつけることを目標にしています。(215字)」
この例文のポイントは、現職との接点(Webページ更新)からエンジニアへの転換を論理的に説明している点です。また「3点制作済み」という数字が学習の具体性を示しています。
インフラエンジニア未経験の志望動機例文
インフラエンジニアはサーバー・ネットワーク・クラウドなどの基盤を支える職種です。目に見えにくい仕事だからこそ「なぜインフラに興味を持ったか」の説明が特に重要になります。
良い例文(インフラエンジニア志望・製造業からの転職)
「前職の製造業で社内ネットワーク障害の対応を手伝った経験から、インフラの安定性がビジネス全体を支えていることを実感しました。以来、LinuxとネットワークをOSI参照モデルから独学し、現在はAWSの基本サービスを使った構成の学習を進めています(AWSクラウドプラクティショナー合格済み)。貴社がクラウド移行を積極的に推進していることを採用ページで知り、自分の目標と一致すると感じました。オンプレミスとクラウド双方の知識を深め、インフラ設計全体を担えるエンジニアを目指します。(220字)」
「AWSクラウドプラクティショナー合格済み」という資格の記載は、学習の成果を客観的に示す最も有効な手段の一つです。学習中に取得できる資格は積極的に志望動機に盛り込んでください。
プログラミングスクール在籍中・独学中の場合の書き方
学習中であることは積極的に記載すべき情報です。「現在勉強中」という事実だけでなく、「何を学び、どこまで来ているか」を具体的に示してください。
学習状況を志望動機に組み込む書き方
- スクール在籍中:「〇〇スクールにて〇月から学習中。現在カリキュラムの〇割を修了し、〇月に卒業制作の提出を予定しています」
- 独学中(書籍・動画):「〇月から1日平均3時間の学習を継続。Pythonの基礎文法からWebスクレイピングまで習得しました」
- 成果物あり:「GitHubで公開中のポートフォリオ(〇〇アプリ)では〇〇の機能を実装しました」
採用担当者が思わず通過させたくなる差別化ポイント
例文を参考にしつつも、そのままコピーして提出することは避けてください。採用担当者は1日に数十〜数百枚の書類を読んでいます。同じような文章の中で目を引くには、自分の状況や経験を具体的に盛り込む必要があります。
学習の「現在地」と「3年後の目標」を数字で示す
採用担当者が評価するのは、現在のスキルレベルよりも「学習の設計力」です。「どこまで学んだか」「次に何を学ぶか」「どんなエンジニアになるか」の3点を時系列で示すと、採用担当者の目に止まります。
採用担当者が印象に残ると語る要素
- 「〇月から〇月まで〇〇を学習し、現在は〇〇の開発に取り組んでいる」という時系列の記述
- 「入社後1年以内に〇〇の資格取得を目指している」という具体的な目標
- 「3年後には〇〇領域で〇〇を担えるエンジニアとして貢献したい」というキャリアビジョン
特に重要なのは「3年後」の記述です。「御社で頑張りたい」という抽象的なビジョンではなく、具体的な職種・役割・スキルレベルを示すことで、採用担当者は「この人はきちんと計画を立てて転職している」と判断します。
「なぜIT業界か」より「なぜこの会社でなければならないか」を書く
採用担当者が最終的に判断基準にするのは「この人は本当にウチの会社に来たいのか」という点です。エンジニアとして成長したいという意欲は当然のことで、それだけでは書類選考での差別化になりません。
「なぜこの会社か」を書くためには企業研究が必須です。採用ページ・プレスリリース・エンジニアのテックブログ・会社説明会などから、「自分がそこで働きたいと思える具体的な理由」を1つ見つけて書いてください。
「なぜこの会社か」を書くための調査先
- 採用ページ・求人票に書かれている開発環境・使用技術・チーム体制
- 会社のエンジニアブログ・技術記事(QiitaやZennに掲載されている場合もある)
- 採用担当者や現役エンジニアのインタビュー記事・YouTube動画
- 会社説明会・OB訪問・カジュアル面談で得た情報
これらを調べた上で書いた志望動機は、採用担当者に「ちゃんと調べてきた」という印象を与えます。未経験者の場合、この「調べて書いた跡」が採用を左右することがあります。履歴書の志望動機欄に書けなかった内容は、履歴書作成サービスを活用して職務経歴書に補足する方法もあります。

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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 採用担当者は未経験者の志望動機から「学習の本気度」「動機の論理性」「入社後の展望」の3点を判断している
- 文字数は200〜400字が適切。①きっかけ②学習状況③企業を選んだ理由④ビジョンの4要素で構成する
- 「楽しかった」「将来性がある」だけの志望動機は典型的なNGパターン。学習の具体的な内容と進捗を必ず記述する
- 職種(SE・Webエンジニア・インフラ)によって採用担当者が重視するポイントが異なる。志望職種に合わせて内容を調整する
- 「なぜこの会社か」を企業研究で具体化することが、未経験者が書類選考を通過する最大のポイント
志望動機は採用担当者への「最初の自己紹介」です。学習状況と企業への具体的な関心を組み合わせて書くことで、未経験でも書類選考を突破できる可能性が高まります。
履歴書の志望動機(エンジニア未経験)に関するよくある質問
- 未経験エンジニアの履歴書志望動機は何文字で書けばいいですか?
-
200〜400字が目安です。多くの履歴書フォーマットでこの欄に入る文字数は300字前後です。200字未満だと内容が薄く見られるリスクがあるため、①きっかけ②学習状況③企業への理由④ビジョンの4要素を盛り込み、枠内に収まるように書いてください。
- スクールや独学の学習中でも志望動機に書いてよいですか?
-
積極的に書いてください。学習中であることを記載し、「何をどのくらい学んでいるか」を具体的に示すことが重要です。「〇〇スクールで〇ヶ月学習中、卒業制作として〇〇アプリを開発中」のように具体性があると採用担当者の評価が上がります。「勉強中です」だけで終わるのはNGです。
- SE・Webエンジニア・インフラなど職種が絞れていない場合はどう書けばいいですか?
-
応募先の求人票に記載されている職種に合わせて書くことを推奨します。「どの職種でも挑戦したい」という表現は、採用担当者から見ると「何でもいい」と受け取られる場合があります。まず応募先の職種を確認し、その職種で必要なスキルや仕事内容に言及した上で志望動機を書いてください。
- 文系・異業種出身でも未経験エンジニアとして採用されますか?
-
採用されるケースは多くあります。文系出身・異業種からのキャリアチェンジでは、「現職での課題意識からエンジニアを目指した」という論理的なきっかけを書くことが重要です。コミュニケーション能力・問題解決思考・ユーザー視点など、前職で培った強みをエンジニアの仕事にどう活かすかを具体的に示すと、採用担当者に印象が残ります。


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