介護福祉士の履歴書は、資格欄に正式名称と「登録日」を記載するのが最も安全な書き方です。日付の書き方ひとつで採用担当者の印象は変わります。この記事では、資格欄の正しい記入例から、施設選考で通過率を高める志望動機・自己PRの例文まで、採用担当者目線でお伝えします。
介護福祉士の履歴書「資格欄」の書き方【結論】
介護福祉士の履歴書で最も多くの人がつまずくのが、資格欄の書き方です。正式名称の表記や日付の選び方を誤ると、採用担当者に「確認が甘い人」という印象を与えかねません。まずは結論から確認しましょう。
結論:正式名称+「登録日」の記載が最も安全
介護福祉士の正式名称は「介護福祉士」です。「介護士」「介護ヘルパー」といった略称は使わず、そのまま記載します。資格名の後に添える言葉は「取得」が適切です。日付は、試験に合格しただけの段階では法律上「介護福祉士」を名乗ることができないため、登録証(介護福祉士証)に記載された登録日を書くのが最もトラブルの少ない方法です。
良い例文
2020年3月 介護福祉士 取得
NG例
2020年3月 介護士 合格
「介護士」は正式名称ではなく、「合格」も不適切な表現です。必ず正式名称+「取得」で記載してください。
資格取得日は「合格日」「登録日」どちらを書くべき?
この点は多くの介護福祉士が迷うポイントで、実際に転職サイトでも見解が分かれています。それぞれの根拠を整理すると、次のとおりです。
| 日付の種類 | 根拠 |
|---|---|
| 合格日 | 試験に合格した日を「資格取得」の始まりとみなす考え方 |
| 登録日 | 法的に「介護福祉士」を名乗れるのは登録後であるという考え方 |
採用担当者はここを見ている
合格日・登録日のどちらを記載しても大きな問題にはなりません。ただし登録証に記載されている登録日を書くほうが、公的な証明書との整合性が取れて説明しやすいため、迷った場合はこちらを選ぶことをおすすめします。採用担当者から資格について確認された際も、登録証を提示するだけでスムーズに答えられます。
「介護福祉士」という名称そのものの由来や、正しい書き方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

実務者研修・初任者研修など関連資格の書き方と並べ方
介護福祉士の資格欄には、これまで取得してきた関連資格もすべて記載しましょう。記載することで「段階的にキャリアを積んできた人材」という印象を与えられます。記載順は取得した順番(古い順)に並べます。
良い例文(関連資格の記載例・取得順)
- 2016年3月 介護職員初任者研修 修了
- 2018年3月 介護福祉士実務者研修 修了
- 2020年3月 介護福祉士 取得
注意点として、「介護職員初任者研修」と「ホームヘルパー2級」は別の資格です。ホームヘルパー2級を持つ人が「介護職員初任者研修 修了」と誤記するケースが少なくないため、正式名称を取り違えないよう気をつけてください。
| 資格名 | 末尾の言葉 |
|---|---|
| 介護福祉士 | 取得 |
| 介護職員初任者研修 | 修了 |
| 介護福祉士実務者研修 | 修了 |
| ホームヘルパー2級 | 修了 |
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | 取得 |
介護福祉士実務者研修をこれから履歴書に書く場合の正式名称や、修了・取得どちらの表現を使うべきかは、次の記事で詳しく解説しています。

基本情報・学歴・職歴欄の書き方とマナー
資格欄の次に確認したいのが、履歴書全体の基本ルールです。採用担当者は書類の丁寧さから、応募者の「几帳面さ」「仕事への誠実さ」を判断しています。
筆記具・写真・日付の基本ルール
手書きの場合は必ず黒のボールペンを使用します。鉛筆・消せるボールペン・修正液はすべてNGです。書き間違えたときは、修正せず新しい用紙に書き直してください。
| 筆記具・道具 | 使用可否 |
|---|---|
| 黒のボールペン | OK |
| 鉛筆・シャープペンシル | NG |
| 消せるボールペン(フリクション等) | NG(熱で消える・保存性に問題) |
| 修正液・修正テープ | NG(書き直しが必須) |
証明写真は3ヶ月以内に撮影したものを使用し、日付は西暦・和暦のどちらか一方に統一します。混在させると確認不足の印象を与えるため、履歴書全体で表記を揃えてください。
- 服装:スーツ着用が基本。介護職でもビジネス正装が好印象
- 背景:白・グレー・ライトブルーなどの無地が原則
- 表情:真顔すぎず、柔らかい表情が介護職では好まれる傾向
手書き・パソコン作成のどちらでも、まずは記入項目が整理された転職用の履歴書テンプレートを用意しておくと、記載漏れを防ぎやすくなります。
提出先から指定がない場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートのように、記入項目が標準化されたフォーマットを選ぶと迷いません。
企業によってはJIS規格に沿った履歴書テンプレートを指定されることもあるため、応募先の案内を事前に確認しておくと安心です。
学歴の書き方
学歴は中学校の卒業から記載するのが一般的です。「入学」「卒業」の両方を書き、学校名は省略せず正式名称で記載します。専門学校・短大・大学卒業の場合は学部・学科・専攻まで明記しましょう。
良い例文(学歴記載例)
- 2010年3月 ○○市立○○中学校 卒業
- 2013年3月 ○○県立○○高等学校 卒業
- 2015年3月 ○○介護福祉専門学校 介護福祉科 卒業
職歴欄で介護経験を効果的にアピールする書き方
職歴欄は単なる経歴の羅列ではなく、採用担当者への「実力証明」の場です。担当してきたケア内容や対象者を簡潔に添えると、経験の深さが伝わります。
採用担当者はここを見ている
- どんな施設形態(特養・老健・デイサービス・グループホーム等)で経験を積んだか
- 担当業務(身体介護・生活援助・認知症ケア・夜勤経験等)の具体的な記載があるか
- 在籍期間の長さ(短期離職が多い場合は職務経歴書で理由を補足)
良い例文(職歴記載例)
- 2018年4月 ○○介護老人保健施設 入職
- 介護福祉士として身体介護・生活援助・認知症ケアを担当
- 夜勤対応・新人スタッフへのOJT指導も経験
- 2023年3月 一身上の都合により退職
採用担当者に刺さる志望動機の書き方【例文付き】
介護福祉士の転職で最も差がつくのが志望動機です。「介護が好き」「人の役に立ちたい」だけでは、他の応募者と差別化できません。大切なのは、なぜこの施設なのか、自分のスキルでどう貢献できるのかを具体的に伝えることです。
採用担当者が志望動機で見ている3つのポイント
採用担当者はここを見ている
- 施設を選んだ具体的な理由:「なぜこの施設なのか」が書かれているか(「介護が好き」はどの施設にも使える理由で印象に残らない)
- キャリアビジョン:介護福祉士として次に何を目指しているかが見えるか(リーダー・ケアマネ・専門性向上など)
- 施設への貢献意欲:「学びたい」ではなく「自分のスキルでどう貢献できるか」が伝わっているか
絶対避けるべきNG志望動機のパターン
NG例①「学びたい」系
「貴施設で多くのことを学びながら、利用者様のために精一杯頑張りたいと思い志望しました。」
「学びたい」という表現は「この施設を学校だと思っている」と受け取られ、貢献意欲が感じられない典型的なNGパターンです。
NG例②「待遇重視」系
「給与や福利厚生が充実しており、長く安定して働ける環境だと感じたため志望しました。」
待遇を前面に出すと「条件が変われば辞める人」というイメージを与えてしまいます。待遇面の希望は本人希望欄か面接で伝えましょう。
志望動機欄への記入自体に強い抵抗がある場合は、志望動機なしの履歴書テンプレートを使い、職務経歴書側で意欲を伝えるという選択肢もあります。
施設の種類別にさらに多くの志望動機例文を確認したい方は、次の記事も参考にしてください。

施設別の志望動機例文
採用担当者に刺さる志望動機は、①自分のスキル・経験 → ②施設を選んだ具体的な理由 → ③入職後のビジョンの順で構成すると伝わりやすくなります。
良い例文(経験者・特養→特養転職の場合)
前職では特別養護老人ホームにて5年間、重度介護・認知症ケアを中心に担当してまいりました。チームリーダーとして後輩指導も経験し、根拠のあるケアを意識した介護の実践に取り組んでまいりました。貴施設のユニットケアへの取り組みと、利用者一人ひとりの生活史を大切にするという理念に共感し、これまでの経験を活かしながら将来的にはリーダーとして施設全体のケアの質向上に貢献したいと考え、志望いたしました。
良い例文(デイサービス→グループホーム転職の場合)
デイサービスにて3年間、介護福祉士として主に認知症のある利用者様の生活支援を担当してまいりました。より深く認知症ケアに携わりたいという思いが強まり、24時間の生活支援ができるグループホームへの転職を決意しました。貴施設の「その人らしい生活の継続」を大切にする方針に共感しており、これまで培ったコミュニケーション力を活かし、入居者様の安心できる生活環境づくりに貢献したいと考えております。
自己PRで他の応募者と差をつける書き方【例文付き】
自己PRは「自分がどんな人材か」を端的に伝えるセクションです。介護福祉士の国家資格を持っていることは前提として、どんな強みでどう施設に貢献できるかを具体的に書くことが大切です。
採用担当者が自己PRで確認していること
採用担当者はここを見ている
- 専門性の深さ:介護の「なぜ」を理解した上でケアを実践しているか(根拠のあるケア)
- チームワーク:多職種連携・後輩指導など、組織の中で機能できる人材か
- 継続力・成長志向:資格取得後もスキルアップへの意欲があるか
介護福祉士の強みを活かした自己PR例文
良い例文(チームリーダー経験あり)
私の強みは「根拠のあるケアの実践」と「後輩指導力」です。介護福祉士として5年間、重度介護・認知症ケアに従事し、利用者様の状態変化を早期に察知して多職種チームと連携する力を養ってまいりました。また、新人スタッフへのOJT指導も担当し、なぜそのケアが必要かを伝えることでチーム全体のケアの質向上に貢献しました。貴施設でもこの経験を活かし、即戦力として貢献できると考えております。
NG例
「私は明るく積極的で、コミュニケーションが得意です。利用者様の笑顔のために一生懸命頑張ります。」
抽象的な言葉だけでは、どんな強みがあるかが伝わりません。具体的なエピソードや実績を添えましょう。
本人希望欄・提出マナーの注意点
本人希望欄は空欄にしない
本人希望欄を空欄のままにすると、採用担当者に常識を疑われる可能性があります。特に希望条件がない場合は、「貴法人(貴施設)の規定に従います」と記載するのがマナーです。
| 状況 | 記載内容の例 |
|---|---|
| 希望条件がない | 貴法人(貴施設)の規定に従います |
| 希望シフトがある | 日勤希望(家庭の事情により夜勤が難しい状況です) |
| 入社時期の希望がある | ○月○日以降の入職が可能です |
郵送・持参時の封筒マナー
郵送で提出する場合は白い角2封筒(A4サイズが入るもの)を使用します。封筒の表面には「履歴書在中」と赤字で記載し、左下を四角く囲むのが正式なマナーです。
- 封筒サイズ:角2封筒(A4サイズがそのまま入るもの)
- 封筒の色:白(茶色い封筒はビジネス文書には不向き)
- 折り方:A4サイズの履歴書は折らずに送る(三つ折りはNG)
- 同封物:送付状(添え状)を履歴書の前に入れるのが正式
まとめ
- 資格欄の正式名称は「介護福祉士 取得」、日付は登録証に記載された登録日を書くのが最も安全
- 関連資格(実務者研修・初任者研修)も取得順にすべて記載し、キャリアの積み重ねを示す
- 基本マナー(黒のボールペン・修正液NG・写真は3ヶ月以内)は採用担当者の第一印象を左右する
- 志望動機は「学びたい」ではなく「貢献できる」を軸に、施設を選んだ具体的な理由とセットで書く
- 自己PRは抽象的な言葉を避け、具体的なエピソード・実績で専門性の深さを証明する
履歴書は採用担当者と初めて対話する書類です。資格欄の正確さと、施設ごとに練られた志望動機で、あなたの介護への姿勢を伝えてください。
介護福祉士の履歴書に関するよくある質問
- 介護福祉士の資格欄に書く日付は合格日と登録日のどちらですか?
-
どちらでも大きな問題はありませんが、登録証(介護福祉士証)に記載された登録日を記載するのが最もトラブルの少ない方法です。採用担当者から問い合わせがあった際も、公的な書類と一致していると説明しやすくなります。
- ホームヘルパー2級は資格欄に書いていいですか?
-
はい、記載できます。ただし「介護職員初任者研修 修了」と誤記しないよう注意してください。ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は異なる資格のため、「ホームヘルパー2級 修了」と正確に記載してください。
- 介護福祉士の履歴書は手書きとパソコン入力のどちらがよいですか?
-
採用担当者から指定されていない場合はどちらでも問題ありません。手書きの場合は丁寧さそのものが評価の対象になり、パソコン入力の場合は内容の充実度が重視される傾向があります。いずれも誤字脱字がないことが最低条件です。
- 志望動機に給与や待遇のことを書いてもよいですか?
-
志望動機の主軸に待遇を置くのは避けましょう。「条件が変わればすぐ辞める人」という印象を与えやすくなります。待遇面の希望は本人希望欄で補足するか、面接時に確認するのが適切です。

