Excelの検定に共通の正式名称はありません。受けた試験の主催団体ごとに名称が違うため、まず自分の合格証がどの団体のものかを確認するところから始まります。この記事では主要5検定の正式名称を早見表で整理し、履歴書の資格欄にそのまま写せる記入例と、採用担当者が確認しているポイントをまとめました。
Excel検定の正式名称一覧|履歴書にはこう書く
「Excel検定」という名前の試験は存在しない
正式名称を調べても答えが出てこない理由は単純で、「Excel検定」という試験そのものが存在しないからです。Excelのスキルを測る試験は複数の団体がそれぞれ別の名前で実施しており、世間ではそれらをまとめて「エクセルの検定」と呼んでいるにすぎません。
つまり資格欄に書くべき名称は、あなたが受けた試験を実施した団体によって変わります。手元の合格証書・認定証を出して、発行元の団体名を確認してください。
主要5検定の正式名称早見表
| よく使われる呼び方 | 履歴書に書く正式名称 | 主催団体 |
|---|---|---|
| MOS、モス | Microsoft Office Specialist Excel 365 | マイクロソフト(試験実施:オデッセイ コミュニケーションズ) |
| サーティファイのExcel | Excel®表計算処理技能認定試験 | サーティファイ ソフトウェア活用能力認定委員会 |
| 日商PC、商工会議所のPC検定 | 日商PC検定試験(データ活用) | 日本商工会議所 |
| 日検の表計算 | 情報処理技能検定試験 表計算 | 日本情報処理検定協会 |
| 全商の情報処理 | 情報処理検定試験 ビジネス情報部門 | 全国商業高等学校協会 |
このほか、商業系の学校で受験することが多い文書処理能力検定試験(全国経理教育協会)にも表計算部門があります。
資格欄の記入例
正式名称がわかったら、あとは「年月+正式名称+級・科目+合格」の順で1行にまとめます。
良い例文
2024年10月 Microsoft Office Specialist Excel 365 合格
2023年6月 Excel®表計算処理技能認定試験 2級 合格
2022年11月 日本商工会議所主催 日商PC検定試験(データ活用)2級 合格
科目名・バージョン・級まで書き切るのがポイントです。ここが揃っていると、採用担当者はあなたのExcelスキルの範囲を数秒で判断できます。
NG例
2024年10月 MOS 取得
2023年6月 エクセル検定 2級
2022年11月 PC検定 2級 合格
いずれもどの団体の、どの科目の試験なのかが特定できません。とくに「PC検定」は日商PC検定・P検(ICTプロフィシエンシー検定)など複数の試験が該当してしまい、面接で確認し直す手間が発生します。
採用担当者はここを見ている
- 科目とバージョンから、実務で任せられる作業の範囲を推定している
- 正式名称を調べて書いたかどうかで、指示書類を丁寧に扱う人かを見ている
- 取得年月が古い場合、その後もExcelを業務で使い続けているかを面接で確認する
検定別の正式名称と資格欄の書き方
MOS(Microsoft Office Specialist)
正式名称は「Microsoft Office Specialist」、日本語では「マイクロソフト オフィス スペシャリスト」です。MOSは略称なので、資格欄では使いません。
MOSで最も間違いが多いのが、科目とバージョンの省略です。MOSにはWord・Excel・PowerPointなど複数の科目があり、さらにバージョン別に試験が分かれています。2026年7月時点で受験できるExcelの試験は「Excel 365」と「Excel 2019」で、それぞれに一般レベルと上級(エキスパート)レベルがあります。
| レベル | 資格欄の書き方 |
|---|---|
| 一般 | Microsoft Office Specialist Excel 365 合格 |
| 上級(エキスパート) | Microsoft Office Specialist Excel 365 Expert 合格 |
| 旧バージョン | Microsoft Office Specialist Excel 2016 合格 |
欄が狭くて英語表記が入り切らない場合は「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365」とカタカナで書いても問題ありません。旧バージョンでも合格した事実は消えないため、そのままバージョン名を書いてください。書き換えて新しいバージョンに見せかけるのは経歴詐称にあたります。

Excel®表計算処理技能認定試験(サーティファイ)
サーティファイが実施する試験の正式名称は「Excel®表計算処理技能認定試験」で、1級・2級・3級の3段階です。履歴書では登録商標記号の®を省いて「Excel表計算処理技能認定試験」と書いて差し支えありません。
良い例文
2024年7月 Excel表計算処理技能認定試験 2級 合格
この試験は実技比重が高く、関数やグラフを実際に操作して解答します。面接で「実際に手が動くか」を聞かれやすいので、業務でどんな表を作ったかを1つ用意しておくと話が早く進みます。
日商PC検定試験(データ活用)
日本商工会議所の試験で、Excelに対応するのは「データ活用」という科目です。文書作成(Word)、プレゼン資料作成(PowerPoint)と並列の関係にあるため、科目名を省くと何ができるのか伝わりません。級はBasic・3級・2級・1級の4段階です。
良い例文
2025年3月 日本商工会議所主催 日商PC検定試験(データ活用)2級 合格
情報処理技能検定試験 表計算(日本情報処理検定協会)
日本情報処理検定協会、通称「日検」の試験です。正式名称は「情報処理技能検定試験 表計算」で、4級・3級・準2級・2級・準1級・1級・初段の7段階に分かれています。後述する全商の「情報処理検定試験」と名前が非常に似ているため、「技能」の2文字を落とさないよう注意してください。
良い例文
2023年12月 日本情報処理検定協会主催 情報処理技能検定試験 表計算 2級 合格

全商・全経の検定(商業高校で取得した場合)
商業高校で取得した検定は、主催団体名まで書かないと日商・全商・全経の区別がつきません。この3つは難易度も評価も異なるため、団体名の省略は避けてください。
| 主催 | 資格欄の書き方 |
|---|---|
| 全国商業高等学校協会 | 全国商業高等学校協会主催 情報処理検定試験 ビジネス情報部門 1級 合格 |
| 全国経理教育協会 | 全国経理教育協会主催 文書処理能力検定試験 表計算 1級 合格 |
新卒や第二新卒の応募であれば、商業高校で取得した検定は十分に評価対象になります。転職の場合は在学中の取得だと判断されるため、実務経験とセットで書けるかどうかがカギになります。転職用の履歴書テンプレートを使うと、資格欄と職歴欄のバランスを取りやすくなります。
正式名称で書いても落とされる人の3つのミス
正式名称を調べて書いたのに評価が伸びない場合、名称以外のところでつまずいています。書類選考で実際に指摘されやすいのは次の3点です。
ミス1:「合格」と「取得」を取り違えている
検定試験は「合格」、免許や国家資格は「取得」で締めます。Excel系はすべて検定なので「合格」が基本です。運転免許と同じ欄に並べるときに、つい全部を「取得」で揃えてしまう人が目立ちます。
ミス2:西暦と和暦が混ざっている
合格証書に和暦で書かれていると、そこだけ和暦で写してしまいがちです。履歴書は日付欄・学歴欄・資格欄まで含めて表記を統一してください。学歴欄が西暦なら資格欄も西暦に直します。
ミス3:資格欄に書いただけで終わっている
事務職の応募では、Excel検定の有無より「何をどこまで作れるか」が判断材料になります。資格欄は事実の記載にとどめ、自己PRや職務経歴書で使える関数・作った資料を具体的に書くと通過率が変わります。
採用担当者はここを見ている
- VLOOKUP・ピボットテーブルなど、募集職種で日常的に使う機能に触れているか
- 「Excelが使えます」で止まらず、作成した表や集計の目的まで書けているか
- 級だけが高く、実務での使用歴がまったく書かれていないというギャップがないか
職務経歴書側でスキルを補足するなら、事務の職務経歴書テンプレートにPCスキル欄が用意されています。
Excelの検定は何級から履歴書に書くべきか
目安は2級以上です。3級・4級は入門レベルとして扱われることが多く、事務職の応募でアピール材料になりにくいのが実情です。
| 状況 | 書くべきか |
|---|---|
| 事務職・経理職への転職で2級以上 | 書く(実務レベルの根拠になる) |
| 他に書ける資格がなく3級のみ | 書く(空欄よりは学習姿勢が伝わる) |
| 難関資格が複数あり欄が埋まっている | 省いてよい |
| Excelを使わない職種への応募 | 省いてよい |
MOSにはそもそも級がなく、一般レベルと上級(エキスパート)レベルの2段階です。一般レベルでも「基本操作を体系的に学んだ」証明になるため、事務職応募なら記載して問題ありません。
アルバイトやパートの応募では、資格欄が空欄になることを気にする必要はありません。アルバイト用の履歴書テンプレートのように、資格欄より志望動機や勤務条件が重視される様式もあります。
書ききれない・勉強中のときの書き方
Excel系の検定を複数持っていると、資格欄の行数が足りなくなります。その場合は取得年月の古い順に並べ、募集職種と関係の薄いものから削ってください。同じ分野の検定を級違いで複数書く必要はなく、最上位の1つだけで足ります。
受験予定・勉強中の場合は、試験日が確定しているかで書き分けます。
良い例文
2026年9月 Microsoft Office Specialist Excel 365 取得見込み
2026年8月 Excel表計算処理技能認定試験 2級 受験予定
NG例
Microsoft Office Specialist Excel 365 勉強中
試験日も申込状況も不明なため、選考の判断材料になりません。申し込み済みなら受験月を、未申し込みなら資格欄には書かず自己PRで学習中である旨に触れます。
用紙そのものの行数を増やしたい場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートなど、資格欄の行数が多い様式を選ぶ方法もあります。

まとめ
- 「Excel検定」という試験は存在せず、正式名称は主催団体ごとに異なる
- MOSは科目とバージョン、日商PC検定は科目名まで書き切る
- 全商・全経の検定は主催団体名を省かず、日商と区別できるようにする
- 検定は「合格」、免許は「取得」で締め、西暦と和暦は履歴書全体で統一する
- 記載の目安は2級以上。資格欄は事実だけ書き、使える機能は自己PRで補う
合格証書を手元に出して団体名を確認すれば、書くべき名称は5分で確定します。
Excel検定の正式名称に関するよくある質問
- 履歴書に「MOS」と略して書いてもいいですか
-
資格欄では避けてください。正式名称は「Microsoft Office Specialist」です。欄が狭い場合は「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 365」とカタカナで書く方法もあります。面接での会話や職務経歴書のスキル欄で略称を使う分には問題ありません。
- 合格証書をなくして団体名がわからない場合はどうすればいいですか
-
受験した学校や職業訓練施設に問い合わせると、実施団体を確認できます。MOSであればオデッセイ コミュニケーションズの受験者専用サイトで合格履歴を照会できます。団体が特定できないまま推測で書くと、後で訂正が必要になるため避けてください。
- 古いバージョンのMOSでも履歴書に書けますか
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書けます。MOSの認定に有効期限はないため、Excel 2013や2016でも合格した事実として記載できます。バージョンを新しいものに書き換えるのは経歴詐称にあたるので、取得時のバージョンをそのまま記載してください。
- Excel検定と簿記検定はどちらを先に書きますか
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資格欄は取得年月の古い順に並べるのが基本です。ただし応募職種との関連が強い資格を上に置く書き方も許容されます。経理職に応募するなら簿記を先に、データ集計中心の事務職ならExcel系を先に置くと意図が伝わります。

