履歴書を面接で持参するとき、添え状は基本的に不要です。理由は、対面なら書類の説明を口頭で伝えられるからです。ただし受け取るのが面接官か受付かで対応は変わり、判断を誤ると印象を損ねることもあります。この記事では持参時の添え状の要否と、簡潔な例文、封筒や渡し方のマナーまで採用担当者の視点で整理します。
【結論】履歴書を持参するとき添え状は基本的に不要
添え状は本来、郵送で書類を送るときに「誰が」「何を」送ったのかを書面で伝えるためのあいさつ状です。対面で手渡す持参では、この情報をすべて口頭で伝えられるため、紙の添え状を用意する必要がありません。
なぜ持参なら添え状がいらないのか
誰にどう渡すかによって、添え状の要否は次のように変わります。
| 状況 | 添え状 | 理由 |
|---|---|---|
| 面接官に直接手渡し | 不要 | 用件をその場で口頭説明できる |
| 受付・取次に預ける | 付けると丁寧 | 担当者に直接説明できない |
| 担当者が不在で置いていく | 必要 | 口頭説明ができず書面が頼りになる |
| 郵送 | 必要 | 対面で説明できない |
添え状を付けても失礼にはならない
「不要」と聞くと、逆に用意したらマナー違反かと不安になるかもしれませんが、持参時に添え状を添えても失礼にはあたりません。判断に迷うなら、付けても評価は変わらないと考えて差し支えありません。
採用担当者はここを見ている
- 添え状の有無で合否を判断することはほとんどない
- 見ているのは書類を渡すときの言葉づかいと所作
- 手渡しなのに宛名入り封筒を差し出すと、かえって違和感を持たれる
受け取る相手が「わからない」ときが一番危険
持参で判断が難しいのは、面接官に直接渡すのか、受付で預けるのかが当日まで確定していないケースです。中小企業やオフィスビル内のテナントでは、到着後に案内係へ書類を預ける流れになることも珍しくありません。
事前に受け取り相手がわからないときの備え方
- 面接案内のメールや電話で「当日の受け渡し方法」に触れられていないか確認する
- 受付経由の可能性がある場合は、簡潔な添え状を1枚だけ封筒に入れておく
- 面接官に直接渡せた場合は、添え状を出さずそのまま口頭で説明すれば十分
採用担当者はここを見ている
- 受付を経由する応募先ほど、添え状があると仕分けがスムーズに進む
- 逆に面接官へ直接渡すのに長い添え状を出すと、形式だけをなぞっている印象になる
- 迷ったら軽く一言添えられる簡潔な一枚を用意しておけば、どちらのケースにも対応できる

【持参用】添え状の書き方と例文
持参で添え状を付けるなら、郵送用の長い定型文をそのまま使う必要はありません。目の前で渡す前提なので、名乗りと書類の案内に絞った簡潔な一枚で十分です。志望動機や自己PRを書き込むのはNGです。
持参用の添え状に書く項目
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 日付 | 持参する当日の日付(右上) |
| 宛名 | 会社名+部署名+「御中」、担当者名がわかれば「様」 |
| 差出人 | 氏名・住所・電話番号・メールアドレス(右寄せ) |
| 頭語・結語 | 「拝啓」で始め「敬具」で締める |
| あいさつ・用件 | 時候のあいさつと持参した旨を一文で |
| 記書き | 同封書類を箇条書きし、最後に「以上」 |
用紙はA4一枚、履歴書がパソコン作成ならパソコンで、手書きなら手書きでそろえると統一感が出ます。書式に迷うなら転職用の履歴書テンプレートを使い、必要事項を埋めてから添え状を検討すると効率的です。志望動機欄を含まない志望動機なしの履歴書テンプレートを選べば、添え状の内容と役割が重複することもありません。
良い例文(持参用・簡潔版)
〇〇株式会社 人事部 御中
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。応募書類を持参いたしましたので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
記
・履歴書 1部
・職務経歴書 1部
以上
NG例
私は前職で培った経験を活かし、貴社の〇〇職として即戦力になれると確信しております……(と志望動機が長々と続く文面)。添え状に自己PRを書き込むのはNGです。アピールは履歴書と面接で行うものであり、持参時に長文の添え状を渡すと要点のずれた印象を与えます。
採用担当者はここを見ている
- 添え状は長さより簡潔さと誤字のなさが好印象につながる
- 宛名の「御中」と「様」を重ねて書いていないか
- 添え状の日付と履歴書の日付が食い違っていないか

添え状より重要な「渡し方」のマナー
添え状の有無で悩む時間があるなら、渡すときの所作を整えるほうが評価につながります。持参で評価を左右するのは添え状ではなく、封筒の扱いと渡し方だからです。
面接官に直接渡すときの一言
良い例文
「本日はよろしくお願いいたします。こちらが応募書類の履歴書と職務経歴書です。ご確認をお願いいたします。」と伝え、軽く一礼して渡します。
受付・取次の人に渡すとき
良い例文
「〇〇時にお約束をいただいております△△です。応募書類をお預けします」と用件を伝えます。封筒に入れたまま渡し、面接官のように中身を出す必要はありません。
NG例
受付に封筒だけを無言で差し出す。用件を伝えないと、担当者への引き継ぎに時間がかかり、誰宛の書類か確認の手間をかけてしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 封筒ごと無言で差し出さず、中身と用件を一言添えているか
- 書類が折れず、クリアファイルで保護されているか
- 相手が読める向きで、両手で渡せているか

履歴書を持参するときの封筒準備チェックリスト
| 項目 | 持参時の正解 |
|---|---|
| 封筒 | 白無地の角形A4号または角形2号 |
| 表面 | 「履歴書在中」を左下に赤字で書き、枠で囲む。相手の宛名は不要 |
| 裏面 | 自分の住所・氏名を記入 |
| のり付け | その場で出すため封はしない |
| 中の書類 | クリアファイルに挟んで折れ・汚れを防ぐ |
新卒の会社説明会や選考会で持参する場合は新卒用の履歴書テンプレート、アルバイトの面接で持参する場合はアルバイト用の履歴書テンプレートを使うと、記入項目の抜け漏れを防げます。
採用担当者はここを見ている
- 封筒が汚れ・シワなく整っているかで、書類を大切に扱う姿勢が伝わる
- 「履歴書在中」の枠が歪んでいると、細部への注意力が疑われることもある
履歴書の持参・添え状でよくある失敗と対処
| よくある失敗 | 対処法 |
|---|---|
| 郵送用の長い添え状をそのまま持参した | 持参時は名乗りと書類案内だけの簡潔版にする |
| 手渡しなのに封筒に相手の宛名を書いた | 持参なら宛名は不要。表は「履歴書在中」のみ |
| 封をのり付けして開けにくくした | その場で出すため封はしない |
| 封筒ごと無言で渡した | 中身を出し、一言添えて両手で渡す |
まとめ
- 履歴書を持参するとき、添え状は基本的に不要
- 受け取る相手が面接官か受付か事前にわからない場合は、簡潔な添え状を1枚用意しておくと安心
- 持参用の添え状は名乗りと書類案内に絞り、志望動機は書かない
- 評価を左右するのは添え状より渡し方。中身を出し、一言添えて両手で渡す
添え状の有無で迷うより、封筒とクリアファイルを整え、渡すときの一言を用意しておくほうが選考では意味を持ちます。
履歴書の持参・添え状に関するよくある質問
- 履歴書を持参するとき添え状は必ず必要ですか?
-
必須ではありません。対面で手渡す場合は書類の中身や用件を口頭で伝えられるため、添え状は基本的に不要です。受付に預けるときや担当者が不在のときは、付けておくと丁寧な印象になります。
- 持参用の添え状には何を書けばよいですか?
-
日付・宛名・差出人・頭語結語・あいさつと持参した旨・同封書類の記書きを書きます。志望動機や自己PRは不要で、あいさつ状として簡潔にまとめるのが持参用のポイントです。
- 面接官と受付、どちらに渡すかわからないときはどうすればいいですか?
-
受け取る相手が事前にわからない場合は、念のため簡潔な添え状を1枚だけ封筒に入れておくと安心です。面接官に直接渡せた場合は、添え状を出さずそのまま口頭で説明すれば十分です。
- 持参するとき封筒に相手の宛名は書きますか?
-
書きません。手渡しの場合、封筒の表は「履歴書在中」を左下に赤字で枠に囲むだけで、相手の会社名や宛名は不要です。裏面に自分の住所と氏名を書き、その場で出すため封はしません。

