バイトの履歴書は、応募先から指定がなければ手書きでもパソコンでも問題ありません。採用担当者が見ているのは形式ではなく、読みやすさと記入の丁寧さです。この記事では、手書きを選ぶべきケース、ペンの選び方、書き間違えたときの正しい直し方まで、採用担当者が実際にチェックしている基準に沿って整理します。
バイトの履歴書は手書きでもパソコンでもOK【結論】
求人票やメールに「手書きで」という指定がない限り、どちらの形式で提出しても選考上の扱いは変わりません。手書きにしたからといって加点されることも、パソコンで作ったから減点されることもないと考えて差し支えありません。
採用担当者の約75%は形式を問わない
アルバイト採用の経験がある担当者へのアンケート(2024年8月・リクルート調べ)では、履歴書の形式について約75%が「手書きでもパソコンでもどちらでもよい」と回答しています。中途採用の担当者352人を対象とした別の調査でも、「パソコン作成が好ましい」46.9%、「どちらでもよい」29.8%と、合わせて8割近くが手書きにこだわっていません。
「手書きでないと熱意が伝わらない」という価値観は、スマホで応募が完結する現在のアルバイト採用ではほぼ機能していません。迷って手が止まっているなら、書きやすいほうを選んで内容の作り込みに時間を使ったほうが得です。
それでも手書きを選んだほうがいいケース
どちらでもよいとはいえ、手書きが無難な場面はあります。応募先の性格から判断してください。
| 状況 | おすすめの形式 | 理由 |
|---|---|---|
| 求人に「手書き」の記載がある | 手書き一択 | 指定を無視した時点で、指示を読んでいない応募者と見なされる |
| 個人経営の飲食店・小売店 | 手書きが無難 | 店主が一人で選考することが多く、従来の形式に慣れている |
| 面接時に持参して手渡す | どちらでも可 | 紙で渡す以上、印字でも違和感は生じない |
| メールやフォームでデータ提出 | パソコン推奨 | 手書きを撮影・スキャンすると読みにくくなる |
| チェーン店・コールセンター・軽作業 | どちらでも可 | 選考基準がシフトと通勤条件に寄るため形式は影響しない |
用紙が手元にない場合は、アルバイト用の履歴書テンプレートを印刷して手書きで記入する方法もあります。コンビニで市販の履歴書を買うより項目が絞られており、職歴が少ない人ほど空欄が目立ちません。
採用担当者はここを見ている
- 手書きかパソコンかではなく、最後まで空欄なく埋まっているか
- シフト希望が具体的に書かれているか(採用可否に直結する)
- 訂正跡やコピーの使い回しがないか
手書きで書くと決めたら最初に用意するもの
手書きの失敗は、書き始める前の道具選びでほぼ決まります。用紙とペンさえ間違えなければ、あとは丁寧に書くだけです。
ペンは黒の油性・ゲルインクで0.5〜0.7mm
- 色:黒のみ。青やブルーブラックはビジネス文書では避ける
- 太さ:0.5〜0.7mm。0.38mm以下は細すぎて読みづらく、1.0mmは滲みやすい
- 種類:油性またはゲルインク。水性は郵送中の湿気で滲む可能性がある
- 下書き:鉛筆で薄く下書きし、インクが乾いてから完全に消す
ペン先を替えて途中から書くと、インクの色味の違いが目立ちます。1枚は同じペンで書き切ってください。
フリクションなど消えるボールペンが絶対にNGな理由
手書きで最も多い失敗が、消えるボールペンの使用です。フリクション系のインクは約60度の熱で無色になるため、夏場の車内や郵送中の環境、コピー機の熱で文字が消えることがあります。
NG例
書き間違えても消せるからと、フリクションで履歴書を1枚仕上げて提出する。後から書き換えられる筆記具で作られた書類は、正式な応募書類として扱えません。採用担当者から見れば「重要書類のルールを知らない人」という評価につながり、内容以前の減点になります。
消せるインクは通常のボールペンより発色が薄く、光の当たり方でかすれて見えます。多くの履歴書を見ている担当者には筆跡の違いで気づかれると考えてください。
バイト履歴書を手書きで書くときの項目別ルールと例文
手書き特有の注意点がある項目に絞って解説します。全項目の網羅ではなく、書き損じや減点が発生しやすい箇所だけを押さえてください。
日付・氏名・住所
- 日付は提出日を書く(郵送なら投函日、持参なら面接当日)
- 西暦・和暦は履歴書全体で統一する。学歴欄だけ和暦になる混在が非常に多い
- 住所は都道府県から。マンション名・部屋番号まで省略しない
- ふりがなは「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナで記入する
学歴・職歴
高校生・大学生のバイト応募なら、学歴は中学校卒業から書けば十分です。在学中の場合は最終行に「現在に至る」ではなく「在学中」と記入し、その1行下の右端に「以上」を書きます。
職歴がない場合は空欄にせず「なし」と記入してください。空欄のまま提出すると、書き忘れなのか職歴がないのか判断できず、担当者の手が止まります。
志望動機の書き方と例文
手書きは書き直しがきかないため、鉛筆の下書き段階で文章を確定させておきます。バイトの志望動機は120〜150字程度、「なぜこの店なのか」と「働く姿勢」の2点が入っていれば通ります。
良い例文(カフェ・未経験の大学生)
大学からの帰り道に何度か利用し、混雑時でもスタッフの方が一人ひとりに声をかけている様子が印象に残りました。接客は未経験ですが、平日夕方と土日に週3日以上勤務でき、長期で続けられます。まずはドリンク作成とレジ業務を早く覚え、忙しい時間帯の戦力になりたいと考えています。
NG例
家から近く、通いやすいと思ったので応募しました。頑張りますのでよろしくお願いします。どの店にも使い回せる内容で、応募先を選んだ理由が一つも入っていません。近さは応募理由として書いて構いませんが、それだけで終わらせず「いつ働けるか」を必ず添えてください。
応募先の履歴書に志望動機欄そのものがない場合もあります。その場合は無理に余白へ書き足さず、志望動機なしの履歴書テンプレートのように、欄の構成に合った様式を選ぶほうが自然に仕上がります。
本人希望記入欄の書き方と例文
バイトの選考では、志望動機より本人希望欄のほうが合否に直結します。担当者はシフトの穴を埋められるかを見ているためです。
良い例文
週3〜4日(月・水・金 17時〜22時、土日は終日可)勤務を希望します。試験期間の2月上旬のみシフトを調整いただけますと幸いです。
NG例
特にありません。勤務できる曜日と時間が読めず、シフト表に当てはめられません。何も条件がない場合でも「週4日、平日夕方から勤務可能です」のように、働ける枠を明記してください。
採用担当者はここを見ている
- 希望シフトが曜日・時間まで具体的か(「週3日希望」だけでは判断できない)
- 働けない期間を隠していないか。後出しの条件が最も嫌われる
- 通勤時間が現実的か。深夜帯なら帰宅手段まで見ている
手書きで書き間違えたときの正しい対処法
手書きを選んだ人が最も焦る場面です。結論として、修正テープ・修正液・修正ペンはすべて使用不可、原則は新しい用紙に書き直しです。
履歴書は応募先に提出する正式な書類であり、修正跡があると「本人以外でも書き換えられる書類」と見なされます。1文字だけの誤字であっても、書き直しが最も確実です。予備の用紙を2〜3枚用意してから書き始めると、この事故はほぼ防げます。
どうしても書き直せないときの最終手段
- 定規を当てて、該当箇所に二重線を引く
- 二重線の上に訂正印を押す
- 正しい文字を訂正箇所の1行上、または近くの余白に書く
- 訂正は1箇所まで。2箇所以上なら書き直す
正式な訂正方法であっても、マイナスの印象を持つ採用担当者は4割弱います。時間があるなら書き直しを選んでください。
誤字をそのまま提出してしまった場合の影響については、誤字の内容によって受け止められ方が変わります。応募先の社名や担当者名の間違いだけは、他の誤字と比べて明確に印象を落とします。

「字が汚い」はバイトの選考で不利になるのか
手書きをためらう理由として最も多いのが字への不安ですが、選考への影響は思われているほど大きくありません。採用担当者100人へのアンケートで「手書きの履歴書でマイナスの印象を受ける点」を聞いたところ、「字が上手ではない」と答えたのは全体の5%にとどまりました。
見られているのは字の美しさではなく、読めるかどうかと丁寧に書かれているかどうかです。次の3点を守れば、字に自信がなくても評価が下がることはありません。
- 枠からはみ出さない:文字の大きさを枠の8割程度に抑える
- 行の高さを揃える:下敷きを敷き、書き出し位置を統一する
- 楷書で書く:崩し字・続け字にしない。速く書こうとしない
逆に、どれだけ字がきれいでも空欄が多い履歴書は評価されません。字の練習より、志望動機と希望シフトを埋める時間に配分してください。
手書きが間に合わない・負担が大きいときの選択肢
面接が明日で用紙を買いに行く時間がない、あるいは複数店舗に同時応募していて手書きが追いつかない場合、無理に手書きを続ける必要はありません。
| 方法 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| パソコンで作成して印刷 | 複数店舗に応募する人 | 志望動機だけは1社ごとに書き換える |
| スマホの履歴書作成アプリ | パソコンがない学生 | PDFで保存し、コンビニのネットプリントで印刷する |
| テンプレートを印刷して手書き | 手書き指定がある人 | 用紙はA3二つ折り、またはA4を2枚で提出する |
様式に迷う場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使えば間違いありません。学歴欄が広く取られたものが必要なら、JIS規格に沿った履歴書テンプレートも選択肢になります。


まとめ
- 指定がなければ手書き・パソコンどちらでもよい。担当者の約75%は形式を問わない
- 手書きなら黒の油性・ゲルインク0.5〜0.7mm。フリクションは使わない
- 書き間違えたら修正テープではなく書き直す。訂正印は1箇所までの最終手段
- 字の上手さは選考にほぼ影響しない。枠内に楷書で丁寧に書けば十分
- 合否を分けるのは形式ではなく、本人希望欄のシフトの具体性
手書きにするか迷った時間を、希望シフトと志望動機を具体的にする時間に回したほうが、通過率は確実に上がります。
バイト履歴書の手書きに関するよくある質問
- バイトの履歴書を手書きにしないと落ちますか?
-
求人に手書きの指定がなければ、パソコン作成が理由で落ちることはありません。アルバイト採用担当者の約75%が形式を問わないと回答しています。指定がある場合のみ手書きを選んでください。
- 履歴書を手書きするとき、鉛筆で下書きしてもいいですか?
-
問題ありません。ただしインクが完全に乾いてから消しゴムをかけ、鉛筆の線が一切残らない状態にしてください。消し残りがあると、かえって仕上がりが雑に見えます。
- 書き間違えたとき、修正テープを使ってもいいですか?
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使用できません。修正テープ・修正液・修正ペンはいずれも不可です。新しい用紙に書き直すのが原則で、どうしても時間がない場合のみ、二重線と訂正印による訂正を1箇所だけ行ってください。
- 手書きの履歴書をコピーして複数の店舗に出してもいいですか?
-
避けてください。コピーは印字の濃淡ですぐに判別され、使い回しと受け取られます。複数応募するなら、最初からパソコンで作成し志望動機だけを店舗ごとに書き換える方法が現実的です。

