障害者雇用の志望動機 例文8選|配慮事項の伝え方とNG例を徹底解説

障害者雇用の志望動機 例文8選|配慮事項の伝え方とNG例を徹底解説

障害者雇用の志望動機は、「貢献できること→自分でできる対処→必要な配慮」の順に200〜300字で書くのが正解です。障害の説明から書き始めると、採用担当者には応募者が働いている姿が見えません。この記事では、そのまま参考にできる職種別・状況別の例文8つと、書類選考で落とされるNG例、配慮事項を不利にならない形で伝える方法をまとめました。

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目次

障害者雇用の志望動機は「貢献→自己対処→配慮」で書く

結論:3つの要素を200〜300字に収める

志望動機欄で伝えるべき内容は3つだけです。順番も決まっています。この順番を入れ替えると、同じ内容でも印象が大きく変わります。

順番書く内容分量の目安
①貢献その企業のどこに魅力を感じ、自分の経験・スキルで何ができるか100〜130字
②自己対処体調管理や苦手な場面に対して、自分で行っている工夫60〜90字
③配慮その工夫でも難しい部分について依頼する、最小限の配慮40〜80字

記入欄は8割以上を埋めるのが目安です。半分以下で終わっていると、それだけで志望度が低いと受け取られます。逆に欄からはみ出すほど詰め込むと、要点が絞れていない印象になります。

そのまま使える基本の例文

良い例文(基本形・事務職)

前職では受発注データの入力と照合を3年間担当し、月1,200件の処理を誤入力ゼロで継続しました。貴社が業務手順書の整備に力を入れている点に、正確性を重視する自分の働き方と重なるものを感じ志望いたしました。体調面では服薬と通院を欠かさず、朝の作業量を意図的に抑える形で1日の集中力を配分しています。そのうえで、月1回の通院日に半日休暇をいただけましたら、これまでと同様に安定して勤務を継続できます。

NG例

私は精神障害があり、体調に波があるため無理のない環境で働きたいと考えています。貴社は障害者雇用に理解があり、在宅勤務や時短勤務の制度も整っていると知り、安心して長く働けそうだと思い応募しました。配慮していただきながら少しずつ仕事を覚えていきたいです。

この文章には「自分が何を提供できるか」が一言も入っていません。制度の充実だけを理由にすると、条件の良い会社ならどこでもよいと読まれます。

採用担当者はここを見ている

  • 配慮を求める前に、自分で何を試しているか書かれているか
  • 依頼する配慮が具体的で、実現できる範囲に収まっているか
  • その会社でなければならない理由が1文でも入っているか

応募先から様式の指定がない場合は、志望動機欄が広く取られた書式を選ぶと3つの要素を収めやすくなります。転職用の履歴書テンプレートは志望動機欄が大きく、この構成をそのまま流し込めます。

【職種別】障害者雇用の志望動機 例文4選

職種によって、企業が確認したい強みは変わります。事務なら正確性と処理量、軽作業なら手順の遵守と勤怠、接客なら対人場面での安定性、ITなら技術の裏づけです。自分の職種に近い例文を土台にしてください。

事務職の場合

良い例文(事務職)

就労移行支援事業所で18か月間、MOS Excel エキスパートの取得と請求書作成の実務訓練に取り組み、通所率98%を維持してきました。貴社の求人にある「請求データの照合と入力」は訓練で最も時間をかけた業務です。聴覚過敏があるためイヤーマフを着用しており、着用が認められる環境であれば長時間の入力作業でも集中を切らさず進められます。まずは正確さで信頼をいただき、順次担当範囲を広げていきたいと考えております。

事務職は職務経歴書の提出を求められることが多い職種です。実務の棚卸しには事務の職務経歴書テンプレートを使うと、志望動機に書く実績も整理しやすくなります。

軽作業・製造の場合

良い例文(軽作業・製造)

物流倉庫でのピッキング作業を2年半続け、繁忙期も含めて無遅刻無欠勤で勤務しました。貴社の物流センターは工程ごとに手順が標準化されていると求人票で拝見し、決められた手順を守って積み上げる働き方が自分に合っていると感じております。複数の指示が同時に出ると混乱しやすいため、作業指示をメモに書き出して一つずつ処理する方法を習慣にしています。指示を口頭とあわせて文字でもいただけますと、確認の手戻りなく進められます。

販売・接客の場合

良い例文(販売・接客)

ドラッグストアで4年間、レジと品出しを担当し、担当売場の欠品率を前年比で半減させました。貴店が高齢のお客様への声かけを重視されている点に共感し、これまで培った接客を活かせると考え志望いたしました。下肢に障害があり長時間の立位が難しいため、2時間ごとに5分の着座休憩を挟むことで一日を通して同じ質の接客を維持しています。休憩のタイミングを調整いただけましたら、フルタイムでの勤務が可能です。

IT・エンジニアの場合

良い例文(IT・エンジニア)

受託開発会社でPHPによる業務システムの保守を5年間担当し、障害対応の一次切り分けまで一人で完結できる体制を作りました。貴社が自社プロダクトを長期運用されている点に、腰を据えて品質を上げていく仕事のしかたと重なるものを感じております。対面での急な仕様相談が苦手なため、要件はテキストで整理してから議論する進め方を自分のルールにしています。仕様のやり取りをチャットや課題管理ツールに寄せていただけますと、認識のずれなく開発を進められます。

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【状況別】障害者雇用の志望動機 例文4選

職種が同じでも、応募者の置かれた状況によって採用担当者が引っかかるポイントは変わります。特に「なぜ今、障害者雇用枠なのか」を説明できるかどうかが分かれ目になります。

一般雇用から障害者雇用に切り替える場合

この状況で最も多い失敗は、前職の不満をそのまま切り替えの理由にしてしまうことです。「配慮がなかったから辞めた」ではなく「配慮を受ける形に変えたほうが成果を出せると判断した」という前向きな整理に変換します。

良い例文(一般雇用からの切り替え)

前職では一般雇用で経理を6年間担当し、月次決算の早期化を5営業日から3営業日に短縮しました。障害を開示せずに働くなかで、繁忙期に体調を崩して周囲に負担をかけた経験から、はじめから特性を共有したうえで力を発揮する働き方に切り替えたいと考えるようになりました。貴社の障害者雇用枠でも決算業務に関われると伺い、志望いたしました。現在は主治医と相談のうえ残業を月20時間以内に抑える運用を続けており、この範囲であれば繁忙期も安定して勤務できます

就労移行支援を利用している場合

良い例文(就労移行支援の利用者)

就労移行支援事業所に1年半通所し、直近6か月は週5日・1日6時間の通所を欠席なく継続しました。訓練ではデータ入力とビジネス文書作成に加え、自分の疲労のサインを記録して早めに休憩を取る練習を重ねています。貴社のバックオフィス業務は正確さと定型作業の継続が求められると理解しており、訓練で身につけた進め方を活かせると考えました。就労後も支援員による定着支援を受けられる体制があり、困りごとを一人で抱え込まずに相談できます

訓練期間は職歴として扱いが分かれるため、履歴書の書式選びも重要になります。応募先がハローワーク経由の場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと様式で迷わずに済みます。

新卒・第二新卒の場合

良い例文(新卒・第二新卒)

大学では統計学を専攻し、卒業研究でアンケート2,000件の集計と分析を担当しました。地道にデータを整える作業を苦にせず続けられることが自分の強みだと考えています。貴社が業務改善にデータ活用を進めていると説明会で伺い、学んできたことを実務で試したいと思い志望いたしました。発達障害の特性上、口頭のみの指示は記憶に残りにくいため、指示を復唱して確認する習慣をゼミでの共同研究から続けています。指示内容を後から確認できる形でいただけますと、独力で作業を完了できます。

ブランクがある場合

ブランクそのものが不採用の理由になることは多くありません。問題になるのは、その期間に何をしていたかが書かれておらず、今の状態が読み取れないときです。療養期間であれば、回復の経過と現在の安定を具体的な行動で示します。

良い例文(ブランクあり)

体調の回復に専念するため2年間離職しておりましたが、直近1年は通院を月1回まで減らし、週4日のアルバイトを継続できるまでに安定しました。前職の倉庫管理で身につけた在庫照合の経験は、貴社の資材管理でも活かせると考えております。生活リズムを崩さないため就寝と起床の時刻を固定し、半年間の勤怠記録を残しています。まずは週5日のフルタイムから始め、任せていただける範囲を広げていきたいです。

障害のことは志望動機にどこまで書く?欄ごとの書き分け

志望動機が書けなくなる原因の多くは、障害に関する情報を一つの欄に詰め込もうとすることにあります。応募書類には障害のことを書く場所が3つあり、役割が分かれています。

記載場所書く内容分量の目安
志望動機欄貢献したいこと、自分で行っている対処、最小限の配慮依頼200〜300字
本人希望記入欄通院頻度、勤務可能時間、必要な配慮の具体的な内容3〜5行
別紙(障害状況説明書)障害名と等級、経過、詳細な配慮事項、体調悪化時の対応A4用紙1枚

志望動機欄には障害名を書く必要はありません。書くとすれば「聴覚過敏があるため」のように、依頼する配慮の理由として最小限に触れる程度で十分です。詳細は別紙に回し、志望動機欄は貢献の話で埋めてください。

採用担当者はここを見ている

  • 志望動機欄と本人希望欄で、配慮の内容が食い違っていないか
  • 「特になし」で済ませていないか(配慮なしで働けるなら一般雇用枠での応募になるため、かえって疑問が残る)
  • 依頼する配慮が、自社で用意できる範囲に収まっているか

本人希望記入欄の基本的な書き方は志望動機なしの履歴書テンプレートのように欄構成が異なる書式でも共通です。様式が変わっても、伝える中身は変えないでください。

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採用担当者が志望動機で見ている3つのポイント

2026年7月1日から、民間企業の障害者法定雇用率は2.5%から2.7%に引き上げられました。対象となる企業規模も従業員40人以上から37.5人以上に広がり、採用に動く企業は増えています。ただし採用枠が広がったことと、選考が緩くなることは別の話です。

ポイント①:続けられる見通しがあるか

障害者職業総合センターの調査によると、就職から1年後の職場定着率は障害種別で次のように分かれています。

障害種別就職1年後の定着率
発達障害71.5%
知的障害68.0%
身体障害60.8%
精神障害49.3%

出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」

採用担当者はこの数字を知ったうえで書類を読んでいます。同じ調査では障害者求人による就職のほうが、一般求人での就職より離職リスクが低いことも示されています。企業が知りたいのは能力の高さより、この職場で働き続けられる根拠のほうです。

ポイント②:配慮の内容が実現できる範囲か

合理的配慮の提供は、障害者雇用促進法によって事業主に義務づけられています。ただし義務の範囲は「過重な負担にならない範囲」までで、内容は応募者からの申し出をもとに話し合って決めるものとされています。

つまり配慮を書くこと自体はまったく不利になりません。不利になるのは、実現できるかどうかを担当者が判断できない書き方のときです。「静かな環境を希望します」では判断できませんが、「イヤーマフの着用を許可いただきたい」なら即答できます。

配慮の書き換え例

  • 「無理のない業務量にしてほしい」→「1日の新規タスクを3件までに調整いただきたい」
  • 「体調に波があるので休みたい」→「月1回の通院日に半日休暇を取得したい」
  • 「わかりやすく指示してほしい」→「口頭指示とあわせて要点をチャットでいただきたい」

ポイント③:自社を選んだ理由が書かれているか

障害者雇用の書類選考では、内容の似た志望動機が大量に集まります。「障害者雇用に理解がある」「制度が整っている」は、応募先を入れ替えても成立してしまう表現です。

求人票の業務内容を1行引用し、そこに自分の経験を結びつけてください。求人票を読み込んだ形跡がある応募者は、それだけで上位に残ります。時間をかけずにできる差別化はここです。

落とされる志望動機のNG例5パターン

NGパターン担当者の受け取り方
「障害者雇用に理解のある会社で働きたい」条件が合えばどこでもよいのでは
「未経験ですが学ばせていただきたい」貢献の話が一つもない
障害名と症状の説明で大半が埋まっている働いている姿が想像できない
「在宅勤務ができるので応募しました」興味の対象が制度だけ
配慮の要望が箇条書きで5つ以上並ぶ受け入れ側の負担が読めず不安が残る

NG例(書き直し前)

私は双極性障害があり、通院と服薬を続けています。過去に無理をして再発した経験があるため、残業がなく、在宅勤務ができ、業務量を調整していただける職場を探しておりました。貴社は障害者雇用の実績が豊富とのことで、安心して働けると思い応募いたしました。未経験の業務ですが、一から学ばせていただきたいです。

良い例文(書き直し後)

前職ではコールセンターで顧客対応履歴の入力を4年間担当し、1件あたりの入力時間を平均40秒短縮する記載ルールを提案しました。貴社の求人にある「問い合わせ内容のデータ化」は、この経験がそのまま活かせる業務だと考えております。通院と服薬を継続し、直近2年は再発なく勤務を続けられています。体調を保つため残業を月10時間以内に抑えたく、この範囲であれば安定して成果を出せます。

書き直し後は障害名を落とし、実績と数字を前に出しました。伝えている配慮の中身は同じですが、印象はまったく変わります。ハローワーク経由で職務経歴書もあわせて提出する場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートで実績を先に整理しておくと、志望動機に使う数字が見つかります。

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まとめ

  • 志望動機は「貢献→自己対処→配慮」の順に200〜300字。記入欄は8割以上を埋める
  • 障害名は志望動機欄に書かなくてよい。詳細は本人希望欄と別紙に振り分ける
  • 配慮は「静かな環境で」ではなく「イヤーマフの着用を許可いただきたい」と数字と手段で書く
  • 求人票の業務内容を1行引用し、自分の経験と結びつけると使い回しに見えなくなる
  • 法定雇用率は2026年7月から2.7%。枠は広がったが、企業が見ているのは定着の見通し

手が止まっているなら、まず前職か訓練で数えられる成果を1つ書き出してください。志望動機はそこから組み立てられます。

障害者雇用の志望動機に関するよくある質問

志望動機に障害名は必ず書くべきですか?

書く必要はありません。障害名や等級は本人希望記入欄か別紙の障害状況説明書に記載し、志望動機欄では「聴覚過敏があるため」のように依頼する配慮の理由として最小限触れる程度で十分です。志望動機欄は貢献できる内容で埋めてください。

配慮事項を書くと不利になりませんか?

書くこと自体は不利になりません。合理的配慮の提供は障害者雇用促進法で事業主に義務づけられており、内容は応募者の申し出をもとに話し合って決めるものとされています。不利になるのは「無理のない範囲で」のように、実現できるかどうかを企業側が判断できない書き方をしたときです。

志望動機は何文字くらいが適切ですか?

200〜300字が目安です。文字数そのものより、記入欄の8割以上が埋まっているかを基準にしてください。半分以下だと志望度が低いと受け取られ、欄からはみ出すほど詰め込むと要点が絞れていない印象になります。

職歴にブランクがあると障害者雇用でも不利ですか?

ブランクの長さ自体が理由で落とされることは多くありません。問題になるのは、その期間に何をしていたかが書かれておらず、現在の状態が読み取れないときです。療養期間であれば通院頻度の変化やアルバイトの継続など、回復の経過を具体的な行動で示してください。

同じ志望動機を複数の企業に使い回してもいいですか?

「貢献→自己対処→配慮」という型は使い回して構いませんが、貢献の部分は企業ごとに書き換えてください。求人票の業務内容を1行引用して自分の経験と結びつけるだけで、使い回しには見えなくなります。逆に企業名だけを差し替えた文章は、採用担当者にはすぐ見抜かれます。

キャリアアドバイザー 髙橋承輝 監修者
髙橋承輝
キャリアアドバイザー|履歴書・職務経歴書監修

人材紹介業界で5年間、キャリアアドバイザーとして数百名以上の転職支援に従事。面談を通じて求職者一人ひとりの経験やスキルを丁寧にヒアリングし、それぞれの強みが伝わる履歴書・職務経歴書の作成を数多くサポートしてきました。

この記事を書いた人

30,000名以上の転職支援実績を持つ株式会社レクリー(厚生労働大臣 許可番号 13-ユ-312147)が運営するキャリア情報メディア。
「一人ひとりの転機に、確かな選択肢を」をコンセプトに、全業界・全職種を網羅したエージェント比較や、キャリア形成に役立つ実用的な情報を発信しています。

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