パソコン速度検定は、履歴書には「日本情報処理検定協会主催 文章入力スピード認定試験 日本語 2級 合格」のように書きます。実は「パソコン速度検定」という正式名称の資格は存在せず、該当する試験は2つあります。この記事では、自分が受けたのがどちらかを見分ける方法と、級ごとの記載例、採用担当者が減点する通称表記のNG例をまとめました。
パソコン速度検定の履歴書への書き方【結論と記載例】
結論:「パソコン速度検定」という正式名称の資格はありません
検定名として「パソコン速度検定」を掲げている試験は、現在も過去も存在しません。受検した記憶があるなら、次の2つのいずれかです。
- 日本情報処理検定協会「文章入力スピード認定試験(日本語・英語)」:旧名称は「パソコンスピード認定試験」。高校・専門学校・職業訓練校で広く実施されています
- 全国商業高等学校協会「パソコン入力スピード認定試験」:商業高校で実施されていた試験。平成25年度に全商ビジネス文書実務検定へ統合されました
履歴書の免許・資格欄には、通称ではなく合格証書に印字されている正式名称をそのまま書きます。主催団体名から書き起こすのが基本の形です。
日本情報処理検定協会の試験だった場合の記載例
もっとも受検者が多いのがこちらです。日本語部門と英語部門が分かれているため、級だけでなく部門名まで書くのが正解になります。
良い例文
令和5年7月 日本情報処理検定協会主催 文章入力スピード認定試験 日本語 2級 合格
英語部門も持っている場合は、行を分けて「同 英語 準1級 合格」と続けます。取得年月は合格証書の日付をそのまま転記してください。
NG例
令和5年7月 パソコン速度検定2級 取得
通称で書いているうえ、主催団体名と部門(日本語・英語)が抜けています。検定試験は「取得」ではなく「合格」と書くのが慣例です。
採用担当者はここを見ている
- 入力速度そのものより、正式名称を調べて正確に書けているか。書類作成の丁寧さがそのまま表れる欄です
- 部門が抜けていると、日本語なのか英語なのか判断できず、面接での確認事項が1つ増えます
- 年月が合格証書と食い違っている場合、他の経歴の正確性まで疑われます
全商の試験だった場合の記載例
商業高校で受検した方は、こちらの可能性があります。統合前の名称で合格しているため、証書の名称のまま書いて差し支えありません。
良い例文
平成24年11月 全国商業高等学校協会主催 パソコン入力スピード認定試験 初段 合格
この試験は平成25年度に全商ビジネス文書実務検定へ統合され、現在は新規受検ができません。名称が現行のものと違っていても、証書どおりに書くのが正しい対応です。
自分が受けたのはどちら?2つの試験の見分け方
合格証書のここを見れば判別できます
手元に合格証書が残っているなら、確認するのは3か所だけです。
- 末尾の主催団体名:「日本情報処理検定協会」か「全国商業高等学校協会」か
- 部門表記の有無:「日本語」「英語」の記載があれば日本情報処理検定協会の試験です
- 受検した場所:商業高校の校内実施なら全商、それ以外の学校や訓練校なら日本情報処理検定協会である可能性が高くなります
主催団体別の比較表
| 項目 | 日本情報処理検定協会 | 全国商業高等学校協会 |
|---|---|---|
| 現在の名称 | 文章入力スピード認定試験(日本語・英語) | 全商ビジネス文書実務検定に統合 |
| 旧名称 | パソコンスピード認定試験 | パソコン入力スピード認定試験 |
| 名称が変わった時期 | 令和3年度7月検定から | 平成25年度に統合 |
| 認定区分 | 6級〜特段の10段階 | 5級〜初段 |
| 試験時間 | 10分間 | 10分間 |
| 受験料 | 1,500円(一科目・税込) | 現在は実施なし |
| 主な受検層 | 高校・専門学校・職業訓練校・一般 | 商業高校生 |
出典:日本情報処理検定協会 公式サイト、全国商業高等学校協会の実施要項
証書が見つからない場合は、記載を急がず主催団体に問い合わせてください。級を推測で書いて事実と違っていた場合、経歴詐称と受け取られるリスクがあります。応募書類の様式を用意するところからやり直したい方は、転職用の履歴書テンプレートから始めると資格欄の行数も把握しやすくなります。
パソコン速度検定は何級から履歴書に書けるのか
事務職の応募でアピール材料として機能するのは、日本語部門の2級(10分間600字以上)からが目安です。理由は、この水準が一般的なオフィス業務の入力速度をおおむね満たすラインだからです。
級・段位別の合格基準(日本語部門)
| 段級 | 10分間の純字数 | 履歴書での位置づけ |
|---|---|---|
| 特段 | 2,000字以上 | 入力速度を強みとして打ち出せる |
| 初段 | 1,500字以上 | 強みとして打ち出せる |
| 1級 | 1,000字以上 | 十分な加点材料になる |
| 準1級 | 800字以上 | 加点材料になる |
| 2級 | 600字以上 | 実務レベルとして書ける |
| 準2級 | 450字以上 | 他に資格がなければ書く |
| 3級 | 350字以上 | 他に資格がなければ書く |
| 4級 | 250字以上 | 職種によっては見送る |
| 5級 | 100字以上 | 基本的に見送る |
| 6級 | 50字以上 | 基本的に見送る |
級・段位別の合格基準(英語部門)
英語部門は純ストローク数で判定され、誤入力1回につき2ストローク減点されます。英文入力の機会がある職種では、日本語部門より評価に直結します。
| 段級 | 10分間の純ストローク数 |
|---|---|
| 特段 | 4,000以上 |
| 初段 | 3,000以上 |
| 1級 | 2,000以上 |
| 準1級 | 1,600以上 |
| 2級 | 1,200以上 |
| 準2級 | 900以上 |
| 3級 | 700以上 |
| 4級 | 500以上 |
| 5級 | 200以上 |
| 6級 | 100以上 |
3級以下を書くべきケース・避けるべきケース
書いたほうがよいケース
- 資格欄が空欄になってしまう場合。空欄より、学習の実績が1行でもあるほうが印象は良くなります
- アルバイト・パートの応募で、パソコン業務が軽い比重の職場
- 職業訓練の受講歴とセットで、学び直しの姿勢を示したい場合
避けたほうがよいケース
- データ入力・タイピング速度が選考基準に入る職種。4級以下は「実務水準に届いていない」と読まれます
- 他に上位の資格があり、資格欄の行数が足りない場合
- 同じ協会の上位資格を後から取得している場合。低い級を並べると、かえって伸び悩みに見えます
アルバイトやパートの応募で資格欄の分量に迷ったときは、アルバイト用の履歴書テンプレートで欄の広さを確認してから決めると判断しやすくなります。

採用担当者が落とす資格欄のNGパターン
この資格で書類選考を通せない人には、共通する書き方の癖があります。内容ではなく形式で減点されているケースがほとんどです。
NG例1:級だけを羅列する
令和5年7月 文章入力スピード認定試験 2級
主催団体名・部門・「合格」の3点が欠けています。資格欄は略さずに書くのが原則で、省略は手抜きと受け取られます。
NG例2:級を盛る・記憶で書く
「たしか2級だったはず」で書いた級が、実際は準2級だった。この食い違いは入社手続きの証書提出で必ず表面化します。確認できるまでは書かないのが安全です。
採用担当者はここを見ている
- 同じ協会の資格を5行も6行も並べていないか。数で埋めた資格欄は、逆に主軸のスキルが見えなくなります
- 取得年月が古いまま放置されていないか。10年以上前の級だけの場合、現在も同じ速度で打てるかは別途確認されます
- 日付が新しい順・古い順のどちらかで統一されているか。並び順の乱れは資料作成の精度を疑わせます
新卒や第二新卒で資格欄の行数が余る場合は、新卒用の履歴書テンプレートのように資格欄が広い様式を選ぶと、取得予定の資格まで含めて構成できます。
級だけで終わらせない|自己PR・職歴欄への接続例
資格欄に1行書いただけでは、採用担当者は「速く打てるらしい」以上の情報を受け取れません。差がつくのは、級が示す数値を実務の場面に翻訳できているかです。
良い例文(自己PR欄)
前職では会議の議事録作成を担当し、1時間の会議を当日中に配布できる状態まで仕上げていました。文章入力スピード認定試験 日本語 1級(10分間1,000字)の入力速度を、そのまま作業時間の短縮につなげています。
NG例(自己PR欄)
パソコンのタイピングには自信があります。文章入力スピード認定試験1級を持っています。
資格欄の内容を言い換えただけで、その速度が業務の何を早めたのかが書かれていません。数値と成果を1文でつないでください。
職務経歴書側で入力業務の実績を組み立てるなら、事務の職務経歴書テンプレートの業務内容欄に、処理件数と所要時間をセットで書き込む形が使いやすいです。


まとめ
- 「パソコン速度検定」は通称。履歴書には主催団体名+正式名称+部門+級+「合格」の順で書く
- 日本情報処理検定協会の試験は、令和3年度7月検定から「文章入力スピード認定試験」に名称が変わった
- 全商の「パソコン入力スピード認定試験」は平成25年度に全商ビジネス文書実務検定へ統合された
- 事務職でアピールになる目安は日本語部門2級(10分間600字)以上
- 級の記載で止めず、その速度が業務の何を早めたのかを自己PRか職歴欄に1行足す
合格証書を手元に出して、名称と日付を1文字ずつ照らし合わせるところから始めてください。資格欄の精度は、それだけで上がります。
パソコン速度検定の履歴書に関するよくある質問
- パソコン速度検定を履歴書に書くのは恥ずかしいですか?
-
級によります。日本語部門2級は10分間600字以上の入力速度を客観的に示せるため、事務職やデータ入力職では加点材料になります。5級・6級は一般的な業務水準に届かないため、他に書ける資格があるなら優先度を下げてください。
- 「パソコンスピード認定試験」と書いても問題ありませんか?
-
令和3年度7月検定より前に合格した方は、合格証書の名称が「パソコンスピード認定試験」です。証書どおりに書けば問題ありません。それ以降に合格した場合は「文章入力スピード認定試験」と記載します。
- 何級に合格したか忘れてしまった場合はどうすればいいですか?
-
推測で書くのは避けてください。入社手続きで証書の提出を求められた際に食い違いが表面化します。主催団体や受検した学校へ問い合わせて確認し、確認が取れるまでは資格欄に記載しない形が安全です。
- 日本語と英語の両方に合格しています。両方書くべきですか?
-
応募先で英文入力の機会があるなら両方書きます。国内向けの事務職であれば、級の高いほうを1行で書くほうが資格欄が締まります。行数に余裕がある場合のみ2行に分けてください。

