中途採用の履歴書は、学歴欄より職歴欄を厚く書き、即戦力性を伝えることが正解です。新卒時代のフォーマットのまま提出すると、経験やスキルが伝わらず書類選考で見送られやすくなります。職歴・志望動機の書き方から、職務経歴書との使い分け、採用担当者が実際に見ているポイントまで、実例を交えて解説します。
中途採用の履歴書は「職歴中心」で書くのが正解です
結論:新卒と中途では書き方がここまで違う
新卒の履歴書では学歴欄が中心になりますが、中途採用の履歴書では職歴欄がもっとも重視されます。採用担当者が知りたいのは学生時代の実績ではなく、これまでどんな仕事をしてきて、入社後にどう活躍できるかという点だからです。
新卒と中途の履歴書の違い
| 項目 | 新卒の履歴書 | 中途の履歴書 |
|---|---|---|
| 重視される欄 | 学歴・自己PR | 職歴・志望動機 |
| アピールの軸 | ポテンシャル | 実務経験・即戦力性 |
| 職歴の書き方 | アルバイト経験程度 | 会社名・部署・実績を具体的に |
職歴欄の書き方と記入例
職歴欄は、入社した年から時系列順に、会社名・部署名・雇用形態を正式名称で記入します。退職理由は「一身上の都合により退職」で統一し、詳しい転職理由は職務経歴書や面接で伝える形が基本です。
良い例文
令和4年4月 株式会社〇〇 入社(正社員)
営業部にて法人営業を担当
令和7年3月 同社 退職(一身上の都合により退職)
NG例
○○会社 入社
営業 いろいろ担当
退職
会社名が略称のまま、業務内容も「いろいろ」のように抽象的な表現になっており、何を経験してきたのかが伝わりません。

志望動機欄の書き方と記入例
志望動機は、これまでの経験と応募先企業の事業内容を結びつけ、入社後にどう貢献できるかまで書くことがポイントです。待遇や条件面だけを理由にすると、意欲が伝わりにくくなります。
良い例文(営業職の場合)
前職では法人営業として3年間で担当顧客数を1.5倍に拡大した経験があります。貴社が展開する〇〇分野でも、これまで培った提案力を活かし、新規顧客の開拓に貢献したいと考え志望しました。
NG例
残業が少なく、給与や福利厚生が良いと感じたため志望しました。
待遇面のみが理由になっており、仕事内容への関心が伝わらないため、意欲が低いと判断されやすくなります。
志望動機がどうしても思い浮かばない場合は、まず自分の経験を書き出すことから始めると整理しやすくなります。志望動機なしの履歴書テンプレートを使うと、必須の記入項目を確認しながら書き進められます。
採用担当者は中途の履歴書のどこを見ているか
職歴の一貫性・即戦力性
採用担当者は職歴欄から、これまでのキャリアに一貫性があるか、応募先の仕事に応用できる経験があるかを確認しています。異業種への転職であっても、共通するスキルや姿勢を職歴の書き方で示せれば評価につながります。
見送りになりやすいNGパターン
採用担当者はここを見ている
- 職歴欄の年月が飛んでいたり、順番が前後していないか
- 会社名や部署名が正式名称で書かれているか
- 志望動機が応募先の事業内容と結びついているか
- 誤字脱字や和暦・西暦の表記ゆれがないか
履歴書と職務経歴書の書き分け方
中途採用では履歴書に加えて職務経歴書を提出するのが一般的です。両方に同じ内容を書いてしまうと、準備不足な印象を与えかねません。役割の違いを理解した上で、内容を書き分けることが大切です。
履歴書は「経歴の要約」、職務経歴書は「実績の詳細」
| 書類 | 役割 | 書く内容 |
|---|---|---|
| 履歴書 | 経歴の要約 | 会社名・在籍期間・雇用形態 |
| 職務経歴書 | 実績の詳細 | 担当業務・実績・使用スキルを数値付きで |
ハローワーク経由で応募する場合は、指定の書式を求められるケースもあります。ハローワーク用の職務経歴書テンプレートを使うと、履歴書とあわせて準備しやすくなります。
職務経歴書との書き分け方について詳しくは、以下の記事もあわせてご覧ください。

状況別|転職回数が多い・ブランクがある場合の書き方
転職回数が多い場合の書き方と例文
転職回数の多さそのものより、転職の理由に一貫性があるかを採用担当者は見ています。それぞれの転職でどんなスキルを積み重ねてきたかを示すことで、印象を変えられます。
良い例文(転職3回目の場合)
販売職から法人営業へとキャリアを重ねる中で、一貫して顧客折衝力を磨いてきました。貴社では、これまでの経験を活かし提案営業として貢献したいと考えています。
空白期間(ブランク)がある場合の書き方と例文
空白期間は隠さず、正直に記載した上で、その間の過ごし方を簡潔に添えることが大切です。何も書かないままにすると、採用担当者に不安を与えてしまいます。
良い例文
令和6年6月 株式会社〇〇 退職
令和7年6月 資格取得の学習期間を経て、株式会社△△ 入社
中途採用の履歴書 基本ルール
職歴・志望動機以外にも、中途採用の履歴書ならではの基本ルールがあります。誤字脱字や書式の乱れは、内容以前の部分で評価を下げる原因になるため、提出前に必ず見直しましょう。
- 手書き・パソコン:どちらでも問題ない企業が増えていますが、応募先の指定があればそれに従います
- 証明写真:3カ月以内に撮影したものを使用します
- 日付:提出日または郵送日を記入します
- 西暦・和暦:どちらでもよいが、書類全体で表記を統一します
職歴欄を広く使いたい場合や、転職向けにあらかじめレイアウトが整えられたフォーマットを使いたい場合は、以下から入手できます。
転職用の履歴書テンプレートは職歴欄が広く設計されているため、実務経験を詳しく書きたい方に向いています。厚生労働省が推奨する様式を使いたい場合は厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを選ぶと安心です。

まとめ
- 中途採用の履歴書は学歴より職歴欄を重視し、即戦力性を伝える
- 志望動機は待遇面だけでなく、入社後の貢献まで書く
- 履歴書は経歴の要約、職務経歴書は実績の詳細と役割を分ける
- 転職回数やブランクは隠さず、経緯を簡潔に添える
職歴と志望動機の書き方を押さえれば、中途採用の履歴書は迷わず作成できます。
中途採用の履歴書の書き方に関するよくある質問
- 中途採用の履歴書は手書きとパソコンのどちらがいいですか?
-
近年はパソコン作成でも問題ない企業が増えていますが、応募先の指定がある場合はそれに従います。指定がなければ、読みやすさを優先して選んで問題ありません。
- 志望動機と職務経歴書の自己PRは同じ内容でもいいですか?
-
同じ内容をそのまま使うのではなく、履歴書の志望動機は入社への意欲を、職務経歴書の自己PRは実績に基づく強みを中心に書き分けると、両方の書類が生きてきます。
- 転職回数が多いと書類選考で不利になりますか?
-
転職回数の多さそのものより、それぞれの転職理由に一貫性があるかどうかが見られています。経験してきたスキルのつながりを職歴欄で示すことが大切です。
- 履歴書の空白期間はどこまで詳しく書くべきですか?
-
詳細な事情まで書く必要はありませんが、期間と大まかな過ごし方を一行添えるだけでも、採用担当者の不安を軽減できます。

