この記事では、ハローワーク公式テンプレートを使った職務経歴書の書き方を採用担当者視点で解説します。書く内容がない方向けの対処法、採用担当者が即落とすNG表現、書類が通る具体的な書き方のコツまで掲載します。
ハローワークの職務経歴書とは|履歴書との違いと提出が必要な場面
職務経歴書と履歴書の役割の違い
履歴書は学歴・職歴・資格を「時系列で記録する書類」です。対して職務経歴書は、自分が何ができる人間かを採用担当者に伝えるための書類です。ハローワークが公式に定めた様式はなく、A4縦1〜2枚の自由形式で作成します。
| 書類の種類 | 役割 | 形式 |
|---|---|---|
| 履歴書 | 基本情報・学歴・職歴の記録 | 規定様式あり(JIS規格等) |
| 職務経歴書 | 業務内容・スキル・実績のアピール | 自由形式(A4縦1〜2枚) |
採用担当者は、履歴書で「どんな経歴の人か」を確認した後、職務経歴書を読んで「自社に必要なスキルや経験があるか」を判断します。書類選考の合否を決めるのは、実質的に職務経歴書です。
ハローワーク求人で職務経歴書が必要な場面
ハローワークの求人では、すべての企業が職務経歴書を求めているわけではありません。求人票の「選考書類」欄を必ず確認してください。
- 職務経歴書が必要なケース:求人票に「職務経歴書」と明記されている場合
- 確認が必要なケース:「その他の書類」欄に「応相談」とある場合は、紹介状をもらう際にハローワークの窓口で確認する
- 自主的に提出するケース:履歴書のみでよい求人でも、職務経歴書を添付することで他の応募者と差をつけられる
採用担当者はここを見ている
- 求人票の業務内容と応募者の経験が合致しているか
- 具体的な数字や成果が書かれているか(売上〇万円、対応件数〇件など)
- フォーマットが読みやすいか(見た目で書類の質を判断する採用担当者は多い)
ハローワーク公式テンプレートの入手方法と3つの書き方フォーマット
ハローワーク公式テンプレートの入手方法
ハローワークでは「職務経歴書の作り方」パンフレットとワークブックをPDFで公開しており、厚生労働省のハローワークインターネットサービスから無料でダウンロードできます。
- 「職務経歴書の作り方」パンフレット(PDF):書き方の基本・記載例・アピールキーワード集を収録
- 別冊ワークブック:自分の強みや職歴を整理するための書き込み式ワーク
- 職務経歴書テンプレート(Word形式):そのまま入力して使えるフォーマット
最寄りのハローワーク窓口では紙のパンフレットも無料でもらえます。窓口スタッフへ「職務経歴書の書き方の資料をください」と伝えるだけでOKです。
編年体・逆編年体・キャリア式の使い分け
職務経歴書のフォーマットは大きく3種類あります。自分の経歴の強みに合わせて選んでください。
| 形式 | 特徴 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| 編年体形式 | 古い職歴から時系列に書く | 一つの職種でキャリアを積んできた方 |
| 逆編年体形式 | 直近の職歴から逆順に書く | 最近の経験を最大限アピールしたい方 |
| キャリア式(機能別) | 職種・スキル別に整理して書く | 転職回数が多い方・複数職種を経験した方 |
転職回数が少なく、一つの業界でキャリアを積んできた方には逆編年体形式が最も読まれやすいです。採用担当者は「直近の仕事内容」から先に確認するため、現職・直前職の情報を最初に見せる構成が有利に働きます。
手書きよりPCで作成を強く推奨する理由
職務経歴書は、履歴書と異なりPCで作成するのが基本です。理由は2つあります。
- 修正・更新が容易:応募先ごとに内容を調整できる。ハローワークの求人は職種が多様なため、職種ごとに焦点を変えることが重要
- 読みやすさで差がつく:手書きは文字の見やすさ・統一感に差が生まれやすい。PCで整えられた書類の方が採用担当者に読んでもらいやすい
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →職務経歴書に書くべき項目と採用担当者が見るポイント
ハローワーク公式資料をもとに、職務経歴書に記載すべき項目を整理します。各項目で採用担当者が何を見ているかを理解してから書くことで、選考通過率が変わります。
①日付・氏名
書類の右上または左上に作成日、氏名を記載します。提出日ではなく作成日または提出当日の日付を書くのが正しいマナーです。
②職務要約(最重要・250文字が目安)
採用担当者が最初に読む箇所です。ここで「この人は自社に合いそうか」の第一印象が決まります。250文字前後で「何年間・何の仕事を・どんな役割で行ってきたか」を凝縮して書くのが鉄則です。
良い書き方(職務要約)
「〇〇株式会社にて約5年間、法人営業を担当してきました。主にIT業界の中小企業を対象とした新規開拓営業に従事し、年間の新規顧客獲得数では部署内トップの実績を持ちます。現在は既存顧客のフォローも兼任し、チームリーダーとして後輩2名の育成も行っています。」
NG例(職務要約)
「営業として5年間業務に従事しておりました。様々な業務を経験し、幅広いスキルを身につけました。」
「業務に従事しておりました」「様々」「幅広い」は即落とされるNG表現。何をどれだけやったか、数字や具体的な内容がゼロでは採用担当者は判断のしようがありません。
③職務経歴(業務内容・実績を具体的に)
職歴ごとに担当業務を記載します。「目的・役割・工夫・結果」の4軸を意識することで、採用担当者が読んだときに働く姿がイメージできる内容になります。
- 会社名・在籍期間(入社〜退社または現在)
- 担当業務の内容:何をする仕事だったか(具体的な業務名)
- 役割・規模:チームの人数、担当地域・クライアント数など
- 実績・成果:数字で表せる成果(売上〇万円、コスト削減〇%、顧客満足度〇点など)
④活かせるスキル・資格
保有している業務スキルと資格を箇条書きで整理します。重要なのは、応募する求人の内容と関連性があるスキルを優先して書くことです。全スキルをただ並べるのではなく、求人票を読んで「この職場で活かせるもの」に絞って記載してください。
⑤自己PR
自己PRは「自分はこういう人間です」という一般論ではなく、「この職場で具体的にどう役立てるか」を書く欄です。これまでの業務で培った強みを、応募先の仕事内容と接続させて書いてください。
採用担当者はここを見ている
- 自己PRの内容と職務経歴の内容が矛盾していないか
- 「コミュニケーション能力が高い」など抽象的なPRだけで終わっていないか
- 応募先の業務内容に沿ったPRになっているか(使い回しの書類は見抜かれる)
採用担当者が一瞬で落とす「NG書き方」7選
書類選考の現場では、読み始めた数秒で「次の選考には進めない」と判断されるケースが少なくありません。以下のパターンは採用担当者から問題とされやすい書き方です。
NG①:具体性ゼロの定型表現を使う
NG例
「営業業務に従事しておりました」「接客業務を担当しておりました」
「従事しておりました」は何も伝えない最も危険な表現。何を・どれだけ・どんな結果を出したかが書かれていなければ採用担当者は判断できません。
NG②:全職歴を均等な分量で書く
複数の会社を経験している場合、すべての職歴を同じ分量で書くのはNGです。応募する仕事と関連性の高い職歴は厚く、関連性の低い職歴は薄く書くのが正しい配分です。全部を均等に書くと「何者かわからない」という印象になります。
NG③:求人票を読まずに書く
書く内容が思い浮かばない場合の多くは、求人票を読んでいないことが原因です。求人票には「採用担当者が応募者に見せてほしいスキル・経験」が書かれています。「求める人材」「業務内容」の欄を読んでから、自分の職歴のどの部分が合致するかを確認してください。
NG④:フォーマットが崩れている(項目またぎ)
表や項目の枠が崩れていたり、文章がはみ出したりしている書類は「仕事の丁寧さが心配」という印象になります。印刷前に必ずプレビューで確認し、A4縦1〜2枚に収まっているかチェックしてください。
NG⑤:会社名に略称や誤字がある
会社名は「株式会社」「有限会社」を省略せず正式名称で記載します。「(株)」などの略称はNGです。在籍期間の年月は和暦・西暦どちらかに統一してください。
NG⑥:職歴と自己PRの内容が矛盾している
「チームワークを大切にしています」と書きながら、職歴欄に「個人目標の達成」しか書かれていないような矛盾は採用担当者に気づかれます。自己PRは必ず職務経歴の内容と対応させて書くのが鉄則です。
NG⑦:同じ書類を全企業に使い回す
志望動機や自己PRが応募先の業務内容に合っていない書類は、採用担当者に「使い回し」と見抜かれます。少なくとも「職務要約」と「自己PR」は応募先ごとに書き直すことを徹底してください。ここが書類通過率を大きく左右します。
書く内容がない・経歴が浅い人向けの職務経歴書の書き方
「雑務しかやっていない」「職歴が短すぎて書くことがない」という声は非常に多いです。しかし採用担当者が経歴の長さだけで書類を落とすことはほとんどありません。問題は経歴の長さではなく、書き方の工夫があるかどうかです。
「雑務しかない」人が成果に変える5つの視点
「入力業務・電話対応・資料作成」だけで終わっている職務経歴書は通りません。同じ業務でも、以下の5つの視点で掘り下げると書ける内容が出てきます。
- 目的:その業務は何のために行っていたか(例:顧客満足度向上のため)
- 規模:1日あたりの対応件数、担当顧客数などの数字
- 工夫:自分なりに効率化・改善した点
- 結果:工夫した結果どうなったか(処理速度〇%向上、ミス〇件削減など)
- 評価:上司や顧客からもらったフィードバック
良い書き方(事務・雑務中心の場合)
「1日あたり約50件の受注入力業務を担当。入力ミス削減のため独自のチェックリストを作成し、ミス発生件数を月平均10件から2件以下に改善しました。」
職歴が2〜3年の場合の書き方
在籍期間が短くても、その間に担当した業務・習得したスキル・得た成果を具体的に書けば問題ありません。短い期間でも成果を出した経験があれば、それが最大のアピールポイントになります。
担当業務を「目的・規模・工夫・結果」の4軸で振り返ると、雑務中心の職歴でも必ず書ける内容が出てきます。まずはメモ帳に書き出すところから始めてください。
空白期間がある場合の記載
空白期間は隠す必要はありません。ハローワークを通じて求職活動をしている場合、離職後に一定の空白期間があること自体は採用担当者も理解しています。空白期間中に行っていたこと(資格取得・職業訓練・介護・療養)を一言添えるだけで、誠実な印象に変わります。
空白期間の書き方例
「2024年3月 〇〇株式会社 退職
2024年4月〜2024年12月 転職活動・〇〇資格の取得に向けて学習
2025年1月 〇〇資格 取得」
ハローワークの職務経歴書サポートを活用する方法
ハローワークには、職務経歴書の作成を無料でサポートする仕組みが複数あります。書類が完成しない・通らないと悩んでいる場合は積極的に活用してください。
職業相談窓口での書類添削
ハローワークの職業相談窓口では、担当者が職務経歴書の内容を確認し、改善点をアドバイスしてくれます。添削を受ける際は下書き段階の書類を持参すると効率的です。完成度が低くても問題ありません。
- 窓口での相談は無料・予約不要のハローワークが多い(混雑時は待ち時間あり)
- 相談する前に、具体的な質問を準備しておくとアドバイスが得やすい
- 同じ担当者に継続して見てもらうと、改善の流れを把握してもらえるため有利
職務経歴書の書き方セミナーへの参加
多くのハローワークでは「履歴書・職務経歴書の書き方セミナー」を定期的に開催しています。少人数制で質問しやすく、初めて職務経歴書を作る方でも参加できます。
採用担当者はここを見ている
- セミナー参加後に書き直した書類は、それ以前のものと比べて明らかに完成度が上がるケースが多い
- セミナーで配布される記載例・キーワード集はそのまま活用できる実用的な資料
- セミナー参加後に窓口添削をセットで活用すると書類の精度が大幅に上がる
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無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 職務経歴書は自由形式:ハローワーク公式テンプレートをベースに、A4縦1〜2枚で作成する
- 採用担当者は職務要約を最初に読む:250文字前後で「何を・どれだけ・どんな結果を出したか」を凝縮して書く
- 「従事しておりました」は即落としのNG表現:数字・役割・工夫・結果の4軸で書くと通過率が上がる
- 書く内容がない場合は求人票を先に読む:「求める人材」欄と自分の経歴を照らし合わせると書ける内容が見えてくる
- ハローワークの添削・セミナーは積極的に活用する:無料で書類の完成度を大きく上げられる
採用担当者に「この人に会いたい」と思わせる職務経歴書を、ハローワークのサポートを活用しながら仕上げてください。
職務経歴書の書き方(ハローワーク)に関するよくある質問
- ハローワークの求人には職務経歴書が必要ですか?
-
すべての求人で必要なわけではありません。求人票の「選考書類」欄を確認し、「職務経歴書」と明記されている場合は必ず用意してください。明記されていない場合でも、職務経歴書を添付することで他の応募者と差をつけられる場合があります。
- ハローワークで職務経歴書を印刷できますか?
-
ハローワークによって異なります。施設内に印刷用のPCや複合機を設置しているところもありますが、すべての窓口で対応しているわけではありません。事前に最寄りのハローワークに確認するか、コンビニや自宅で印刷して持参するのが確実です。
- 職務経歴書はA4何枚まで書いていいですか?
-
原則としてA4縦1〜2枚が目安です。経歴が豊富な場合でも3枚を超えると読まれにくくなります。内容を絞り込み、応募する仕事と関連性の高い経歴を中心に2枚以内にまとめることをおすすめします。
- 書く内容がないと感じるとき、どうすればいいですか?
-
まず応募先の求人票を読んでください。「求める人材」欄に書かれたスキルや経験と自分の職歴を照らし合わせると、書ける内容が見えてきます。担当業務を「目的・規模・工夫・結果」の4軸で振り返ることも有効です。ハローワークの添削窓口やセミナーへの参加も書類の完成度を高めます。


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