退職届に添える添え状は、手書きでなくてもマナー違反にはなりません。パソコンで作成しても、内容さえ丁寧に整っていれば失礼にあたらないというのが結論です。とはいえ、いざ用意しようとすると便箋のサイズや縦書き・横書きの選び方で迷う方も多いはず。手書き・パソコンそれぞれの正しい書き方と、総務担当者が実際にチェックしているポイントを例文つきで紹介します。
退職届の添え状は手書き不要?【結論】
結論:添え状は手書きでなくてもマナー違反にならない
結論から言うと、退職届に添える添え状は手書きでなくても問題ありません。パソコンで作成しても、丁寧な言葉遣いと必要な情報が揃っていれば失礼にはあたりません。退職届本体は「手書きが丁寧」という慣習が根強く残っていますが、添え状はあくまで退職届に添える案内文であり、内容の伝わりやすさのほうが重視されます。会社から書式の指定がある場合はそれに従い、指定がなければ手書き・パソコンのどちらを選んでも構いません。
添え状の例文|手書き・パソコン共通で使える文面
形式が手書きでもパソコンでも、盛り込む内容は同じです。以下の例文を土台に、退職理由や日付を自分の状況に合わせて調整してください。
良い例文
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。この度、一身上の都合により退職いたしたく、退職届を同封いたしました。本来であれば直接ご報告すべきところ、書面での提出となりましたことをお詫び申し上げます。ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。 敬具
令和8年8月19日
〇〇部 〇〇(氏名)
NG例
「一身上の都合により退職いたします。退職届を同封します。」とだけ書かれた素っ気ない文面。時候の挨拶やお詫びの言葉が一切なく、添え状ではなくメモを送られたような印象を与えてしまいます。
総務・上司はここを見ている
- 時候の挨拶やお詫びの一言があるか
- 退職理由や退職届が同封されている旨が明記されているか
- 日付・所属・氏名が漏れなく書かれているか
添え状を手書きで書く場合のマナー
便箋・用紙のサイズは退職届に合わせる
添え状を手書きにする場合は、退職届と同じ便箋・用紙サイズで揃えるのが基本です。退職届がB5やA4であれば、添え状も同じサイズの便箋を選びましょう。サイズがバラバラだと封筒の中で用紙が折れやすく、受け取った側にも雑な印象を与えてしまいます。
縦書き・横書きの選び方
退職届が縦書きであれば添え状も縦書きに、横書きであれば添え状も横書きに揃えます。退職届と添え状の書式を統一することが、手書きで添え状を作るときの基本マナーです。会社独自のフォーマットがある場合は、そちらを優先してください。
ペンの色と筆記具
- 黒のボールペンまたは万年筆を使用する
- 消せるボールペン(フリクション等)は温度で文字が消える恐れがあるため避ける
- 修正液・修正テープは使わず、書き間違えたら新しい便箋に書き直す
添え状をパソコンで作成する場合のポイント
用紙・フォント選びの基本
パソコンで添え状を作成する場合は、無地の白いコピー用紙にA4サイズで印刷するのが一般的です。フォントは明朝体など読みやすい書体を選び、文字サイズは10.5〜12pt程度に統一します。ビジネス文書としての体裁を意識し、装飾的なフォントや色文字は避けましょう。
【状況別】手書きとパソコンどちらが向いているか
結論は「どちらでも良い」ですが、状況によって向き不向きはあります。迷ったときの目安は以下のとおりです。
| 状況 | 向いている形式 | 理由 |
|---|---|---|
| 円満退職で時間に余裕がある | 手書き | 一つひとつの手間が丁寧な印象につながりやすい |
| 体調不良で書く負担を減らしたい | パソコン | 文字数が多くても短時間で整った文面を作れる |
| 退職代行を利用している | パソコン | 代行業者とのやり取りが中心で、手書きの機会自体が少ない |
| 上司との関係が悪化している | どちらでも可 | 形式より、事前連絡とお詫びの一文の有無が重視される |
添え状で総務・上司が実際に見ているポイント
字の綺麗さより大事なこと
多くの総務担当者が添え状で見ているのは、字の上手さではありません。退職の経緯にひとこと触れているか、直接渡せなかったことへの配慮があるかという中身の丁寧さです。字に自信がない場合は、無理に手書きにこだわらずパソコンで作成しても問題ありません。
添え状を省略するとどう思われるか
添え状は法律上の必須書類ではないため、省略しても退職届自体の効力に影響はありません。ただし、退職届だけがポストに投函されていると、受け取った側は事情を把握できず戸惑ってしまいます。一言でも添え状を同封しておくと、唐突な印象を和らげられます。
退職届そのものを郵送してよいか迷っている場合は、以下の記事もあわせて確認しておくと安心です。

添え状でよくある失敗と対処法
添え状と退職届のサイズが揃っていない
便箋と退職届のサイズが異なると、封筒の中で紙が折れ曲がったり、見た目のバランスが崩れたりします。退職届を用意した時点で、添え状用の便箋も同じサイズで揃えておくと迷いません。
事前連絡なしで唐突に送ってしまう
添え状があっても、事前に一切連絡をしていない状態で郵送すると唐突な印象は拭えません。電話やメールで一報を入れてから発送すると、より丁寧な印象になります。封筒の宛名や表書きの書き方まで確認しておきたい場合は、下記もあわせて参考にしてください。

時候の挨拶やお詫びの一文が抜けている
「一身上の都合により退職します」の一文だけでは素っ気ない印象になりがちです。時候の挨拶とお詫びの言葉を添えるだけで、丁寧さは大きく変わります。郵送する際の折り方や封入の順番に不安がある場合は、以下の記事も確認しておくと安心です。

退職後の転職準備もあわせて進めておく
退職後は転職活動が本格化する方も多いはずです。応募書類の準備は早めに進めておくと、退職日が確定してから慌てずに済みます。まずは転職用の履歴書テンプレートで、応募書類の骨子を整えておくと安心です。
企業から書式の指定がある場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと形式面で迷わずに済みます。
JIS規格での提出を求められるケースもあるため、JIS規格に沿った履歴書テンプレートもあわせて確認しておくと安心です。
職務経歴書も必要な場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートを使うと項目の抜け漏れを防げます。
まとめ
- 添え状は手書きでなくてもマナー違反にはならない
- 手書きにする場合は便箋サイズと縦書き・横書きを退職届に揃える
- パソコンで作る場合はA4の無地用紙に読みやすいフォントで作成する
- 総務担当者が見ているのは字の綺麗さより、経緯への一言とお詫びの有無
形式よりも、退職の経緯に触れる一言があるかどうかが印象を左右します。
- 添え状は必ず手書きにしないといけませんか?
-
必須ではありません。パソコンで作成しても、丁寧な言葉遣いと必要な情報が揃っていれば失礼にはあたりません。会社から書式の指定がある場合は、それに従ってください。
- パソコンで作成した添え状は失礼になりませんか?
-
失礼にはなりません。無地の白い用紙に読みやすいフォントで作成し、時候の挨拶やお詫びの一文を入れれば、手書きと同様に丁寧な印象を与えられます。
- 添え状を省略しても大丈夫ですか?
-
退職届自体の効力に影響はありませんが、添え状がないと受け取った側が事情を把握しづらくなります。一言でも同封しておくと、唐突な印象を和らげられます。
- 添え状の便箋サイズはどれを選べばいいですか?
-
退職届と同じサイズの便箋を選ぶのが基本です。サイズが異なると封筒内で用紙が折れやすくなるため、退職届を用意した時点で揃えておくと安心です。

