エントリーシートが自由形式の場合、白紙のまま迷う必要はありません。書くべき内容を4つの型に当てはめれば、初めてでも構成を組み立てられます。何を書けばいいか分からない、奇抜にしすぎて浮いてしまわないか不安、という方に向けて、状況別の例文とレイアウトのコツ、採用担当者が実際に見ているポイントを紹介します。
エントリーシートが自由形式のときの書き方【結論】
結論:型に当てはめれば白紙でも迷わない
自由形式のエントリーシートは、真っ白な紙に何を書いてもよいという意味ではありません。企業側は「個性」「表現力」「志望度」を見るために、あえて設問を用意していないだけです。見るべきポイントさえ押さえれば、構成の型に当てはめて書くだけで十分に評価されます。まずは次の4つの要素を順番に並べることから始めてください。
基本の構成テンプレート(4つの要素)
- ①見出し・キャッチコピー:何についての内容か一目で伝わるタイトル
- ②結論・アピールしたいこと:この項目で最も伝えたい一文
- ③エピソード・裏付け:結論を裏付ける具体的な経験や数字
- ④入社後にどう活かすか:企業でその強みをどう発揮するか
この順番は、いわゆるPREP法(結論・理由・具体例・結論)を自由形式向けに組み替えたものです。テーマが決まっていない場合でも、この4つを埋めていけば形になります。
状況別の例文(自己PR型/ガクチカ型/志望動機型)
テーマが決まっていない場合、多くの人は自己PR・ガクチカ・志望動機のいずれかを軸にしています。状況別に例文とNG例、採用担当者の見ているポイントをまとめました。
自己PR型の場合
良い例文
タイトル:『粘り強さで壁を越える』
私の強みは、目標達成まで工夫を重ねる粘り強さです。大学のゼミでは3年間、地域商店街の集客率を分析し、SNS施策を提案しました。当初は反応が薄かったものの、投稿内容を毎週見直し、半年で来店者数を1.4倍に伸ばしました。貴社でも、成果が出るまで改善を続ける姿勢を活かし、営業戦略の立案に貢献します。
NG例
タイトル:『私について』
私は明るく前向きな性格で、友人からもよく頼られます。趣味は旅行と読書で、休日はよく出かけています。人と話すことが好きなので、貴社でも人と関わる仕事で力を発揮したいです。具体的なエピソードや数字がなく、自己紹介で終わっているため、強みの裏付けになっていません。
採用担当者はここを見ている
- タイトルだけで内容の見当がつくか
- 数字や固有名詞があり、話を盛っていないと感じられるか
- その経験が自社でどう活きるかまで書かれているか
ガクチカ型の場合
良い例文
タイトル:『0からチームを立ち上げた100日間』
所属していたサークルが部員不足で解散の危機にあった際、同期3人と再建プロジェクトを立ち上げました。SNSでの発信方法を見直し、体験会の内容を刷新した結果、100日間で新入部員を12名獲得しました。目標に向けて周囲を巻き込みながら形にする経験は、貴社のチーム営業でも活かせると考えています。
NG例
タイトル:『サークル活動について』
サークルでは幹部として活動し、イベントの企画や後輩指導を担当しました。大変なこともありましたが、最後までやり遂げることができ、良い経験になりました。何をどう工夫したか、成果を示す数字がないため、他の応募者との差がつきません。
採用担当者はここを見ている
- 役職や肩書きではなく「何を工夫したか」が書かれているか
- 成果が数字や事実で裏付けられているか
- 自己PR欄の内容と重複していないか
志望動機型の場合
良い例文
タイトル:『御社でしか成し遂げられない目標』
私は将来、地方の中小企業の海外進出を支援する仕事に携わりたいと考えています。貴社は新興国向けのコンサルティング実績が豊富で、若手にも裁量を持たせる方針を掲げています。入社後は現地調査から携わり、5年以内に案件のリーダーを任される人材を目指します。
NG例
タイトル:『貴社を志望する理由』
貴社は業界大手で安定しており、成長できる環境だと感じたため志望しました。福利厚生も充実しており、長く働ける会社だと思います。「安定」「福利厚生」など待遇面の理由だけでは、他社でも通用する内容になってしまいます。
志望動機を軸にする場合、通常の志望動機欄との書き分けに悩む人も多いところです。全体の書式に迷ったら、志望動機なしの履歴書テンプレートで全体の項目配分を確認しておくと、内容の重複を避けやすくなります。
なぜ企業はエントリーシートを自由形式にするのか
自由形式のエントリーシートは、企業にとっても採点に手間のかかる選考方法です。それでも採用しているのは、決まった設問では見えない部分を知りたいという明確な意図があるからです。
- 個性・人柄:定型の質問では出てこない、その人らしい発想や価値観
- 表現力・構成力:情報を整理し、伝わる形にまとめる力
- 志望度の高さ:手間のかかる課題にどれだけ本気で向き合うか
履歴書の場合は、厚生労働省の様式やJIS規格など書式が統一されているケースがほとんどです。厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを見ると分かるとおり、様式が決まっているのは書く側の負担を減らすためでもあります。
JIS規格に沿った履歴書テンプレートも同様に、記入欄や順序があらかじめ決められています。エントリーシートであえてその負担を求める以上、企業側は相応の熱意を期待していると考えてよいでしょう。
「白紙が怖い」を解消する発想の転換
自由形式と聞くと、目立つデザインや意外性のある内容を考えがちです。しかし採用担当者が実際に評価しているのは、奇抜さではなく一貫性です。タイトルから結びの一文まで、一本の筋が通っているかどうかが評価の分かれ目になります。
白紙のまま手が止まったときの対処法
- 自己PR・志望動機・ガクチカなど、他の設問で何を書いたかを先にリストアップする
- その中で「まだ伝えきれていない強み」を1つだけ選ぶ
- 選んだ強みを、基本の構成テンプレート4要素に当てはめて書き始める
自己PR欄や志望動機欄がすでにある場合、自由形式の内容と重複してしまうと、読み手には同じ話の繰り返しに見えてしまいます。自由記入欄との書き分けに迷う場合は、あわせて対策しておくと安心です。

レイアウト・見せ方のコツ
自由形式は、文章だけで構成することも、表や写真を交えて見せることもできます。どの表現形式を選ぶかは、伝えたい内容とのバランスで決めてください。
| 表現形式 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 文章のみ | 論理的な構成に自信がある人 | 見出しがないと読みにくくなる |
| 表・箇条書きを併用 | 実績や経験を整理して見せたい人 | 情報を詰め込みすぎない |
| 写真・グラフを添える | ビジュアルで印象を残したい人 | 説明文がないと意図が伝わらない |
採用担当者はここを見ている
- 見出し・キャッチコピーだけで内容の見当がつくか
- 装飾に使った要素すべてに説明が添えられているか
- 1枚の中で情報量が多すぎず、読み終えるまで負担を感じないか
自由形式エントリーシートのNG例と落とし穴
形式が自由な分、気づかないうちに評価を下げてしまうパターンがあります。書き終えたら、次の4点に当てはまっていないか見直してください。
- 他の設問と内容が重複している:自己PR欄と同じエピソードを繰り返すと、書くことがない印象を与える
- 自己紹介で終わっている:趣味や性格の説明だけでは、強みの裏付けにならない
- デザインに凝りすぎて中身が薄い:色や図形を増やしても、内容が伴わなければ評価は上がらない
- 企業研究をしていないと分かる内容:どの会社にも当てはまる文章は、志望度の低さとして受け取られる
用紙サイズ・手書きPC・提出方法の基本ルール
自由形式は内容だけでなく、体裁のルールも意外と見落とされがちです。指定がない場合の基本を押さえておきましょう。
- 用紙サイズ:指定がなければA4サイズが基本。手渡し・郵送どちらにも対応しやすいため
- 手書きかパソコンか:指定がなければパソコン作成で問題ない。手書きを選ぶ場合は文字の丁寧さが評価に直結する
- 写真の要否:指定がなければ必須ではないが、貼る場合は説明文を添える
新卒の選考ではエントリーシートと合わせて履歴書の提出を求められることも多く、書式に迷ったら新卒用の履歴書テンプレートで全体のフォーマット感を確認しておくと安心です。
用紙サイズや手書き・パソコンの使い分けについて、通常のエントリーシートも含めてさらに詳しく確認しておきたい方は、あわせて参考にしてください。

そもそもエントリーシートと履歴書の違いから整理したい場合は、次の記事もあわせてご覧ください。

まとめ
- 自由形式は「4つの要素」に当てはめれば書き始められる
- 評価されるのは奇抜さではなく、タイトルから結びまでの一貫性
- 他の設問と内容が重複していないか、書く前に必ず確認する
- 用紙サイズや手書き・PCの指定がなければ、A4・パソコン作成が基本
自由形式は制約が少ない分、準備の差がそのまま結果に表れます。テンプレートに沿って書き始め、企業ごとの内容に調整していきましょう。
エントリーシート自由形式に関するよくある質問
- 自由形式のエントリーシートは手書きとパソコンどちらがいいですか?
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指定がなければパソコン作成で問題ありません。手書きを選ぶ場合は、文字の丁寧さと余白のバランスが評価されるため、下書きをしてから清書することをおすすめします。
- 自由形式で写真は貼ったほうがいいですか?
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必須ではありませんが、内容と関連する写真であれば説明力が高まります。写真だけで意図が伝わらない場合は、必ず一言添えてください。
- 文字数やページ数の目安はありますか?
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指定がない場合はA4用紙1枚に収まる分量が目安です。文章量よりも、要素ごとに整理されているかどうかが重視されます。
- デザインが苦手でも通過できますか?
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問題ありません。採用担当者が見ているのは装飾の巧拙ではなく、内容の一貫性と伝わりやすさです。見出しと箇条書きを使うだけでも、十分に整理された印象になります。

