本人希望欄に特に希望がなければ、「貴社の規定に従います」と一文だけ書くのが正解です。空欄や「特になし」は避けてください。書く場合も、条件は理由とセットで1〜2個までに絞ることが、選考で不利にならないための最大のポイントです。この記事では、採用担当者が本人希望欄をどう読んでいるかを踏まえ、転職・新卒・パート/アルバイトの状況別に使える例文とNG例を紹介します。
履歴書の本人希望欄の書き方【結論】特になしなら「貴社の規定に従います」
結論:希望がなければこの一文で完結する
本人希望欄に書くべき条件が特にない場合は、「貴社の規定に従います。」の一文だけで問題ありません。長々と書く必要はなく、むしろ短く言い切ったほうが「柔軟に対応できる人」という印象になります。
良い例文(希望がない場合)
貴社の規定に従います。
NG例
特になし。「特になし」は記入漏れと区別がつかず、丁寧さに欠ける印象を与えます。空欄も同様にマナー違反と受け取られるため、必ず「貴社の規定に従います」と書き切ってください。
条件がある場合は「理由+1〜2個」に絞る
育児・介護・通院など、どうしても伝えておくべき事情がある場合は具体的に書きます。ポイントは、条件だけを書かず必ず理由を添えることです。
良い例文(勤務時間に条件がある場合)
育児のため、週3〜4日は18時までの退社を希望します。その他の曜日は柔軟に対応いたします。
採用担当者はここを見ている
- 理由が書かれているかどうかで、条件への受け止め方が大きく変わる
- 「毎日18時退社」のような幅のない書き方は調整しづらいと判断されやすい
- 「その他は柔軟に対応できます」の一言があると印象が大きく変わる
なぜ本人希望欄だけ書きにくいのか
学歴欄や資格欄には決まった書き方がありますが、本人希望欄には正解のフォーマットがありません。だからこそ「何を書けば失礼にならないか」で迷う人が多いのです。その理由は、この欄が採用担当者にとって「希望」ではなく「入社条件」を確認する場所だからです。
書く側は「軽い希望」のつもりでも、読む側は「これが満たせなければ入社しないという条件」として受け取ります。この温度差こそが、本人希望欄を他の欄より難しく感じさせている正体です。
採用担当者はここを見ている
- 書かれた条件が自社の採用条件と合致するかを確認する
- 条件が自社で対応できる範囲を超えていれば、書類選考で見送る材料になる
- 書かれていない項目は「特にこだわりがない」と判断される
たとえば「年収600万円以上を希望します」と書いた場合、想定年収500万円の企業からは「条件が合わない応募者」として選考から外されることがあります。本人希望欄は、採用担当者が読むことを前提に、書く内容を選ぶ欄だと考えてください。
本人希望欄に書いていい内容とNG内容の境界線
本人希望欄に書いていいのは、「伝えておかなければ入社後に困る条件」だけです。以下の表で、書いていい内容と避けるべき内容を整理します。
| 区分 | 内容 | 判断 |
|---|---|---|
| 希望職種 | 複数職種を募集している企業への応募時のみ | ◯ |
| 勤務時間・勤務地 | 育児・介護・通院など理由がある場合のみ | ◯ |
| 入社可能日 | 退職日や卒業時期が決まっている場合 | ◯ |
| 連絡方法・時間帯 | 就業中で日中の電話対応が難しい場合 | ◯ |
| 給与・待遇の希望 | 年収額・交通費実費などの具体的要求 | × |
| 条件の羅列 | 3つ以上の希望を並べる書き方 | × |
| 転職理由・志望動機 | 本人希望欄で書くべき内容ではない | × |
特に給与の希望は要注意です。面接で交渉すべき内容を書類の時点で提示すると、条件不一致として書類選考の段階で不採用になるリスクが高まります。
NG例
年収600万円以上を希望します。また、交通費は実費支給をお願いします。給与・待遇の交渉は面接の場で行うのが原則です。書類の段階で提示すると、条件面だけで判断されてしまいます。
状況別の書き方|転職・新卒・パート/アルバイト
本人希望欄で書くべき内容は、応募する立場によっても変わります。ここでは転職・新卒・パート/アルバイトの3パターンに分けて、それぞれの書き方の違いを説明します。
転職の場合
転職では、現職の退職時期や連絡可能な時間帯が本人希望欄の記載対象になりやすいです。就業中の転職活動では、企業側も配慮の必要性を理解しています。
良い例文(転職の場合)
現職は○月○日付で退職予定のため、○月○日以降の入社が可能です。また、現在就業中のため、平日9〜18時は電話対応が難しい場合があります。メールでのご連絡を希望いたします。
転職活動に合わせて履歴書全体を作り直す場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと、職歴欄と本人希望欄のバランスが取りやすくなります。
新卒の場合
新卒では、就業経験がない分、条件を書くと「まだ働いていないのに要求が多い」という印象を与えやすくなります。よほどの事情がない限り、シンプルに書き切るのが無難です。
良い例文(新卒の場合)
貴社の規定に従います。
新卒応募向けの様式で本人希望欄の位置や広さを確認したい場合は、新卒用の履歴書テンプレートを参考にしてください。
パート・アルバイトの場合
パート・アルバイトは正社員と違い、勤務日数やシフトの希望を書くのが一般的です。採用担当者もシフト調整の相談が入ることを前提にしているため、正社員より具体的に書いても問題ありません。
良い例文(パート・アルバイトの場合)
週3〜4日、10時〜17時の勤務を希望します。扶養範囲内での就労を希望しており、シフトについてはご相談させてください。
NG例
毎週火曜と木曜の10時〜12時30分のみ勤務可能です。細かすぎる指定はシフトの柔軟性がゼロに見えます。最低限の希望に絞り、「ご相談させてください」を添えると採用担当者が調整しやすくなります。
パートの本人希望欄は勤務時間の書き方だけで印象が大きく変わるため、パート用の履歴書テンプレートやアルバイト用の履歴書テンプレートを使い、欄の広さに合わせて文面を調整するのがおすすめです。

採用担当者の目に留まる書き方のコツ
本人希望欄は条件を伝える欄ですが、書き方次第で「配慮ができる人」という印象に変わります。ここでは希望職種・希望勤務地を書く際に、通過率を下げないための2つのコツを紹介します。
希望には必ず理由を添える
同じ「土日休み希望」でも、理由の有無で受け取られ方が変わります。理由がない条件は「わがまま」に見え、理由がある条件は「事情がある正当な希望」に見えます。
NG例(理由なし)
土曜日・日曜日の出勤はできません。
良い例文(理由あり)
子どもの学校行事への参加のため、土日休みを希望します。平日のシフト対応や残業には柔軟に対応できます。
複数職種の応募で希望職種を書く場合の例文は、履歴書の希望職種の書き方で詳しく解説しています。

条件は最大2つまでに絞る
どれだけ理由を添えても、条件の数が多すぎると「要求が多い人」という印象が強くなります。本人希望欄に書く条件は、どうしても外せない最優先の1〜2個に絞ってください。
採用担当者はここを見ている
- 条件が3つ以上あると、選考の優先順位が下がりやすい
- 「これだけは外せない」条件を1〜2個に絞ったほうが、企業側は配慮しやすい
- 「できれば〜」レベルの希望は面接の場で伝えれば十分
勤務地の希望を書く際にも同じ考え方が当てはまります。履歴書の希望勤務地の書き方では、わがままに見えない伝え方を状況別に紹介しています。

まとめ
- 特に希望がなければ「貴社の規定に従います」の一文で完結させる
- 本人希望欄は「入社の絶対条件」として読まれる欄。書きすぎると選考に不利になる
- 給与・待遇の希望、条件の羅列、転職理由や志望動機は書かない
- 条件を書く場合は必ず理由を添え、数は最大2つまでに絞る
- パート・アルバイトはシフト希望を具体的に書いてよいが、細かすぎる指定は避ける
本人希望欄は小さな欄ですが、書き方ひとつで通過率が変わります。必要最小限の条件と理由をセットにして、採用担当者が判断しやすい書き方を意識してください。
本人希望欄に関するよくある質問
- 本人希望欄に「特になし」と書いてもいいですか?
-
避けてください。採用担当者によっては記入漏れと判断される場合があります。希望がない場合は「貴社の規定に従います」と記載するのが正しい書き方です。同じ「希望なし」でも、この一文があるかどうかで意欲や柔軟性の印象が変わります。
- 本人希望欄に転職理由や志望動機を書いてもいいですか?
-
書かないでください。転職理由は職歴・退職理由の欄、志望動機は志望動機欄に記載すべき内容です。本人希望欄は就業条件を伝える欄であり、それ以外の内容を書くと欄の使い方を理解していない印象を与えてしまいます。
- 本人希望欄が狭くて書き切れない場合はどうすればいいですか?
-
欄が狭い場合は、最も優先度の高い条件1つに絞って記載してください。文字を小さくして詰め込んだり、欄外に書き出したりするのは避けましょう。詳細な希望は面接の場で補足するのが適切な対応です。
- パート・アルバイトも「貴社の規定に従います」でいいですか?
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パート・アルバイトの場合は、正社員と違って勤務日数や勤務時間の希望を書くのが一般的です。「週3〜4日、10時〜17時の勤務を希望します」のように具体的に書くことで、採用担当者がシフトを調整しやすくなります。扶養範囲内での就労を希望する場合はその旨も明記してください。

