CAD設計の職務経歴書は、使用CAD・担当分野の規模・設計フェーズの3点を数字で示すのが正解です。CADオペレーターと混同されやすい職種のため、担当した工程を明確に書き分けることが通過の分かれ目になります。機械・建築・電気の分野別例文と、採用担当者が実際に落とすNG例を紹介します。
CAD設計の職務経歴書の書き方と例文【結論】
結論:3つの情報を数字とセットで書く
CAD設計の職務経歴書で採用担当者が確認するのは、使用CAD・ソフトの種類と経験年数、担当した分野・規模、設計フェーズのどこまで関わったかの3点です。この3つを具体的な数字とセットで書くことで、実務レベルが伝わる書類になります。
- 使用CAD・ソフトの種類と経験年数(ソフト名・バージョン・年数・用途をセットで記載)
- 担当した分野・プロジェクト規模(製品カテゴリ・延床面積・量産規模など)
- 設計フェーズ(基本設計〜詳細設計のどこまで担当したか)
良い例文(機械設計の場合)
良い例文
精密機器メーカーにて機械設計エンジニアとして6年従事。SolidWorksを使用した3D設計から2D図面作成まで一貫して担当し、産業用ロボットの搬送アーム部品(アルミ材)の設計を主担当としました。基本設計から量産図作成までを担当し、部品点数の見直しにより重量を12%削減した実績があります。
NG例
NG例
CAD設計の仕事をしてきました。AutoCADやSolidWorksなど複数のソフトが使えます。様々な案件に携わり、多くの経験を積みました。「様々」「多くの経験」といった抽象的な言葉ばかりで、担当した分野・規模・使用ソフトの経験年数が伝わりません。
採用担当者はここを見ている
採用担当者はここを見ている
- ソフト名・バージョン・経験年数・用途がセットで書かれているか
- 担当した分野やプロジェクトの規模が数字で示されているか
- 基本設計から詳細設計までどこまで関わったかが明確か
CAD設計とCADオペレーターの違い|自分はどちらに該当するか
CAD設計とCADオペレーターは、同じCADソフトを扱う仕事でも任される裁量と職務経歴書での書き方が異なります。自分がどちらに近いかを整理してから経歴を書き始めると、内容がぶれません。
| 項目 | CAD設計 | CADオペレーター |
|---|---|---|
| 主な役割 | 仕様検討から図面作成までの設計業務 | 指示に基づく図面作成・修正・トレース |
| 裁量の範囲 | 設計方針や仕様の決定に関与 | 決められた仕様通りに図面を仕上げる |
| 職務経歴書で書くべき軸 | 設計フェーズ・プロジェクト規模・折衝経験 | 使用ソフトの習熟度・図面処理枚数・正確性 |
実務では両方の業務を兼務しているケースも多くあります。その場合は、設計の意思決定に関わった部分と、指示通りに図面を仕上げた部分を分けて書くと、担当した業務のレベルが伝わりやすくなります。

採用担当者が最初に確認する3つのポイント
①使用CAD・ソフトウェアの種類と習熟度
AutoCAD、SolidWorks、CATIA、Revit、JW-CADなど、CAD設計の現場ではソフトが分野ごとに大きく異なります。ソフト名・バージョン・経験年数・活用場面の4点をセットで書くことで、即戦力かどうかを判断してもらいやすくなります。
②担当プロジェクトの規模・分野
- 機械設計:製品カテゴリ、量産規模(月産◯台)、素材(樹脂・金属など)
- 建築設計:延床面積、構造種別(RC造・S造・木造など)、用途
- 電気設計:対象設備の規模、系統数、電圧区分
③設計フェーズ
「基本設計から実施設計まで一貫して担当」のように、どのフェーズに関わったかを書くことで、担当できる業務範囲が伝わります。発注者や協力会社との打ち合わせに参加した経験があれば、折衝力の証明としてあわせて記載しましょう。
CAD設計の職務経歴書に書く5つの項目と書き方
| 項目 | 目的 | 目安分量 |
|---|---|---|
| 職務要約 | 設計キャリアの全体像を伝える | 100〜200文字 |
| 職務経歴 | 具体的な業務内容・実績 | プロジェクト別に記載 |
| 活かせる経験・知識・技術 | 即戦力としてのアピール | 100〜300文字 |
| 資格・スキル | 保有資格・使用ソフト一覧 | 箇条書き |
| 自己PR | 個人の強み・仕事への取り組み方 | 200〜400文字 |
職務経歴は会社単位ではなく、プロジェクト単位でまとめると採用担当者に伝わりやすくなります。直近のプロジェクトを3件ほど選び、担当フェーズ・使用ソフト・実績を具体的に記載しましょう。
項目ごとの記入欄をあらかじめ整えておきたい場合は、エンジニアの職務経歴書テンプレートを土台にすると、抜け漏れを防ぎながら作成できます。
【分野別】CAD設計の例文|機械設計・建築設計・電気設計
CAD設計は分野によって重視されるポイントが異なります。ここでは機械設計・建築設計・電気設計の3分野に分けて、職務経歴の例文とNG例を紹介します。
機械設計の場合
良い例文
【プロジェクト】産業用ロボット搬送アーム設計
【担当期間】202X年◯月〜202Y年◯月
【役割】設計担当(基本設計〜量産図作成)
【使用ソフト】SolidWorks(5年)、AutoCAD(3年)
【成果】部品点数を15%削減し、組立工数を1台あたり20分短縮
NG例
産業機械の設計を担当。図面作成から量産まで幅広く経験しました。製品カテゴリや規模、使用ソフトの経験年数が書かれておらず、担当レベルが伝わりません。
建築設計の場合
良い例文
【プロジェクト】賃貸集合住宅 新築設計(延床約1,500㎡・RC造4階建)
【担当期間】202X年◯月〜202Y年◯月
【役割】設計担当(基本設計〜実施設計・確認申請対応)
【使用ソフト】JW-CAD、Revit
【成果】確認申請を1回の補正で完了し、竣工期限内に引き渡しを完了
建築設計の分野で職務経歴書の型を先に整えておきたい場合は、建設業界の職務経歴書テンプレートを活用すると、必要項目の抜け漏れを防げます。
電気設計の場合
良い例文
【プロジェクト】工場向け受変電設備の電気設計
【担当期間】202X年◯月〜202Y年◯月
【役割】設計担当(回路設計〜製作図作成)
【使用ソフト】AutoCAD Electrical(4年)
【成果】結線ミスによる手戻りを前年比30%削減

未経験からCAD設計に転職する場合の書き方
実務経験がなくても、CADソフトの操作経験や学習実績を具体的に書けば、意欲を伝えることができます。「操作できる」で終わらせず、何をどこまで作図できるかを示すことがポイントです。
NG例
CAD操作の勉強をしました。就職後は頑張りたいと思います。何をどれだけ学習したかが分からず、意欲だけが先行して実務レベルが伝わりません。
良い例文
職業訓練校にてAutoCAD(2D)を6ヶ月間学習し、機械部品の組立図・部品図の作成を課題として20点以上制作しました。寸法公差の考え方や図面の読み方についても基礎を習得済みです。
ハローワーク経由での応募を考えている場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートを土台にすると準備がスムーズです。

採用担当者が落とす3つのNG例
NG①「設計担当」だけで規模感が伝わらない
NG例
CAD設計を担当。複数の案件に対応し、図面作成から完成まで関わりました。
改善例
産業機械の設計を年間8〜10件担当。SolidWorksを使用し、基本設計から量産図作成まで一貫して対応しました。
NG②技術用語を羅列しているだけ
NG例
スキル:AutoCAD、SolidWorks、CATIA、Revit
改善例
SolidWorks(5年/産業機械の3D設計)、AutoCAD(3年/2D図面作成・修正)
NG③折衝・調整経験が書かれていない
採用担当者は技術力だけでなく、発注者や協力会社との調整力も見ています。打ち合わせや仕様変更の折衝経験があれば、職務経歴の中に一文加えましょう。
職務経歴書とあわせて履歴書も準備する場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと項目の抜け漏れを防げます。
まとめ
- 使用CAD・ソフトの種類と経験年数をセットで書く
- 担当した分野・プロジェクト規模を数字で示す
- 設計フェーズ(基本設計〜詳細設計)を明記する
- CADオペレーターとの違いを意識し、担当した工程を明確に書き分ける
- 折衝・調整の経験も忘れずに盛り込む
分野ごとの書き方を押さえておくと、実務レベルが採用担当者に伝わる書類に仕上がります。
CAD設計の職務経歴書に関するよくある質問
- CAD設計の職務経歴書はPC作成と手書きのどちらがよいですか?
-
PC作成が基本です。CADソフトへの習熟度を示す意味でも、PCで作成した書類を提出することが採用担当者へのアピールになります。
- 資格がなくてもCAD設計の職務経歴書は書けますか?
-
資格がなくても職務経歴書は作成できます。使用ソフトの習熟度をより詳しく記載するか、取得予定の資格があれば学習中である旨を書いておくと意欲が伝わります。
- CAD設計とCADオペレーターのどちらで応募すればよいか迷っています。
-
仕様検討や設計方針の決定に関わっていた場合はCAD設計、指示に基づいて図面を作成・修正していた場合はCADオペレーターとして整理すると、採用担当者に業務内容が伝わりやすくなります。
- 経験した案件が多すぎて全部書けません。どう選べばいいですか?
-
直近5年以内の代表的な案件を3〜5件選び、詳しく記載することを優先してください。それ以前の案件は概略でまとめると、経験の幅を伝えながら読みやすい書類になります。

