この記事では、基本情報技術者試験を履歴書の資格欄に正しく記載する方法を解説します。正式名称・記入する日付の確認方法・「合格」と「取得」の使い分けを和暦・西暦の記入例とともに示します。採用担当者が資格欄で見ているマナーのポイント、IT系・非IT系での活かし方、「勉強中」の場合の書き方まで網羅的にカバーしています。
基本情報技術者試験の履歴書への正しい書き方
正式名称は「基本情報技術者試験」—略称・旧称は使わない
履歴書に記載するときは、必ず正式名称の「基本情報技術者試験」と書くことが大前提です。採用担当者は応募書類を多数確認する立場上、資格名の正確さを細かくチェックしています。
以下はよくある間違いの例です。すべて正式名称ではないため、使用を避けてください。
| NG表記 | 理由 |
|---|---|
| 基本情報 | 略称であり正式名称ではない |
| FE試験 | 英語略称のため不可 |
| 情報処理技術者試験 | 試験区分が特定できない曖昧な表現 |
| 基本情報技術者 | 「試験」が抜けている。正式な資格名は「試験」まで含む |
なお、2001年3月以前に合格した方は「第二種情報処理技術者試験」という旧称での合格証書が存在します。この場合は現在の名称に書き換えず、合格証書に記載された当時の名称そのまま(「第二種情報処理技術者試験 合格」)で記載してください。面接で確認された際は「現在の基本情報技術者試験の前身にあたる国家資格です」と補足できます。
「合格」か「取得」か—どちらが正しい?
資格名のあとに付ける言葉は、「合格」が正解です。「取得」を使うと、採用担当者に「資格の仕組みを正確に理解していない」という印象を与えかねません。
| 言葉 | 使うべき場面 | 例 |
|---|---|---|
| 合格 | 試験に合否がある国家試験・検定 | 基本情報技術者試験、宅建士試験など |
| 取得 | 免許や認定証が交付されるもの | 普通自動車第一種運転免許、危険物取扱者免状など |
採用担当者はここを見ている
- 「合格」と「取得」の使い分けは、ビジネス文書の基礎的なマナー感覚を測る指標になる
- 国家試験を「取得」と書いた場合、資格に対する理解度や注意力を疑われることがある
- 逆に言えば、正しく「合格」と書いてあるだけで「書類作成に丁寧な人」という印象が生まれる
記入する日付は「合格日」—受験日ではない
資格欄に記入するのは「受験日」ではなく「合格日」です。これは基本情報技術者試験に限らず、すべての試験・資格欄に共通するルールです。
2023年4月のCBT方式移行後は、試験当日にスコアが確認できる仕組みになっています。しかし「スコアを確認した日」=「合格日」ではありません。合格日はIPAが正式に定めた発表日であり、合格証書に記載された日付を使います。試験日と合格日が数日〜数週間ずれるケースもあるため、必ず証書を確認してから記入してください。
合格日を確認する方法
合格日を確認する方法は主に3つあります。
- 合格証書:最も確実な方法。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)から送付される合格証書に合格年月日が記載されています
- IPAマイページ:itee.ipa.go.jp のマイページにログインすると、過去の合格情報と合格年月日を確認できます。合格証書を紛失した場合も、ここで確認できます
- スコアレポート:CBT方式では試験終了後にスコアレポートが表示されます。合格証書が届くまでの暫定確認に活用できますが、最終的には合格証書の日付を優先してください
実際の記入例(和暦・西暦)
和暦・西暦それぞれの記入例
履歴書全体で和暦か西暦かを統一することが前提です。応募先の指定がある場合はそれに従い、指定がない場合はどちらでも問題ありません。学歴・職歴欄と資格欄で表記がバラつかないよう注意してください。
和暦での記入例
令和7年 4月15日 基本情報技術者試験 合格
西暦での記入例
2025年 4月15日 基本情報技術者試験 合格
資格名と「合格」の間には適度なスペースを入れて視認性を高めます。日付・資格名・「合格」の3要素をひとつの行に収めるのが基本です。手書きの場合は黒のボールペンを使い、修正液は使用しないでください。
免許・資格欄の正しい記載ルールと「以上」の書き方
基本情報技術者試験以外の免許・資格も併記する場合、記載順のルールを守ることが重要です。順番を間違えると「マナーを知らない人」という印象を与えることがあります。
- 免許を先に、資格は後に書く:普通自動車第一種運転免許などの免許類を先に記載し、その後に各種資格を記載します
- 取得日が古い順に記載する:同じ種別の中では、取得年月日が古いものから新しい順に記載します。基本情報技術者試験を先に取得し、その後に応用情報技術者試験に合格した場合は、基本情報を先に書きます
- 最後の資格の下の行右端に「以上」と書く:「ここまでが資格の全リストです」という意思表示になるビジネス文書の作法です。この「以上」を書き忘れる応募者は多く、採用担当者がチェックしているポイントのひとつです
採用担当者はここを見ている
- 「以上」の記入はビジネス文書の基本的な作法。書いてあるだけで「文書の扱いに慣れている」という印象が生まれる
- 免許と資格の記載順が逆になっている応募書類は少なくない。正しい順番で書かれていると目に留まりやすい
- 和暦と西暦が混在した書類はマナー面でマイナス評価につながる。学歴・職歴欄と資格欄を合わせて確認すること
採用担当者は基本情報技術者試験をどう評価するか
資格欄に「基本情報技術者試験 合格」と書いたとき、採用担当者がどう受け取るかは、応募先の業種・職種によって異なります。自分が受ける企業の性質に合わせてアピールの角度を調整することが重要です。
IT系企業での評価
システムエンジニア・プログラマー・インフラエンジニアなどのIT職採用では、基本情報技術者試験はスタンダードな資格として認識されています。
ただし、経験豊富なエンジニアが多数在籍するIT企業では「取得していて当然」という見方をする採用担当者もいます。資格欄に記載するだけで終わらず、職務経歴書のスキル欄や自己PR欄で実務との結びつきを示すことが差別化のポイントです。
- 未経験・第二新卒の場合:「ITの基礎知識を体系的に学んでいる」証明として高く評価される。資格が実務経験の不足を補う役割を果たす
- 実務経験者の場合:資格単体よりも、資格で得た知識をどう業務に活かしたかが問われる。具体的なエピソードと結びつけることが鍵になる
- 上位資格も目指している場合:応用情報技術者試験や情報処理安全確保支援士試験に向けて学習を継続している姿勢もあわせてアピールできる
非IT系企業・事務職での評価
金融・製造・流通・医療など非IT系の企業や、一般事務・経理・総務などの職種でも、基本情報技術者試験の合格は有効なアピール材料になります。
業務のデジタル化が進む現在、「ITリテラシーがある社員」を採用したいというニーズは業種を問わず高まっています。社内システムの導入支援、ベンダーとの仕様調整、データ集計業務など、ITの基礎知識を持つ人材への需要は広がっています。
- DX推進・IT企画担当:論理的思考力とIT知識の両方を証明できる資格として評価が高い
- 経理・総務:会計ソフトや業務管理システムを使いこなせる素地があると見られる
- 営業・コンサル:顧客のIT課題を技術的な背景から理解できる人材として差別化につながる
採用担当者がチェックする「書き方のマナー」
採用担当者が資格欄を確認するとき、資格の内容と同時に「書き方のマナー」も見ています。資格名を正確に書けることは、仕事上の書類作成でも同じ注意力を発揮できるという根拠になります。
採用担当者がNG判定するポイント
- 正式名称が「基本情報」「FE試験」などに省略されている
- 「合格」ではなく「取得」と書かれている
- 和暦と西暦が書類内で混在している
- 最後の資格の下に「以上」の記入が抜けている
- 免許と資格の記載順が逆になっている
基本情報技術者試験を最大限アピールする書き方
資格欄に正しく記載できたら、次のステップとして「この資格が自分の仕事にどう活きるか」を職務経歴書で示すことを考えてください。資格欄は事実の記録の場であり、アピールの本番は職務経歴書です。
職種・業界別のアピールポイントの選び方
基本情報技術者試験の試験範囲は、アルゴリズム・プログラミング・データベース・ネットワーク・セキュリティ・マネジメントと幅広くカバーしています。応募先の職種に応じて、強調するポイントを選ぶことで訴求力が上がります。
| 応募先・職種 | 強調するポイント |
|---|---|
| SE・プログラマー | アルゴリズム・プログラミング・ネットワークの知識 |
| 情報システム部門 | セキュリティ・データベース・システム設計の理解 |
| DX・IT企画 | マネジメント・プロジェクト管理・ITストラテジの知識 |
| 一般事務・経理 | 業務システムへの理解・データ管理の素養 |
| 営業・コンサル | 顧客のIT課題を理解するための基礎知識 |
職務経歴書との連携でさらに差をつける
資格欄に「基本情報技術者試験 合格」と書いても、その資格が実務でどう機能したかが分からなければ採用担当者の印象に残りにくいです。職務経歴書のスキル欄・自己PR欄で以下のように結びつけましょう。
IT系企業への応募:記載例
「基本情報技術者試験の学習で習得したアルゴリズムの知識を活かし、現職ではPythonを用いた在庫データの自動集計ツールを開発。月次作業を8時間から1時間に短縮しました。」
非IT系企業への応募:記載例
「基本情報技術者試験の取得を機に、社内の基幹システム更新プロジェクトで要件整理の担当を任されました。ITベンダーとの仕様調整において、技術的な背景を理解した上でコミュニケーションを取れる点が評価されています。」
完全無料の履歴書・職務経歴書作成ツール
「サクレキ」質問に答えるだけで、選考書類がカンタンに完成
- 自己PR・志望動機も例文付きで安心
- スマホからでもOK。たった3分で履歴書・職務経歴書が完成
- 自動フォーマットで書き間違いゼロ
\ 完全無料・簡単3分で完成! /
無料で履歴書・職務経歴書を作成する →「勉強中」や「受験予定」の場合の書き方
合格前でも履歴書に書けるのか
合格前であっても履歴書に記載することは可能です。ただし「合格」とは絶対に書いてはいけません。「取得に向け学習中」または「〇月取得予定」という形で現在の状況を正直に伝えることが条件です。
採用担当者の立場から見ると、「現在も自己啓発に取り組んでいる」という姿勢はポジティブに映ります。特に未経験でIT職に応募する場合、資格取得に向けた具体的な行動を示すことは、学習能力とモチベーションを伝える有効な手段です。
勉強中の場合の正しい記載方法
資格欄または自己PR欄に記載するのが一般的です。受験計画が具体的に決まっている場合は取得予定時期も添えると説得力が増します。
勉強中の記載例(資格欄)
2026年 6月取得予定 基本情報技術者試験 取得に向け学習中
勉強中の記載例(自己PR欄)
「現在、基本情報技術者試験の合格を目標に、平日2時間の学習を継続しています。令和8年度内の合格を目指しており、取得後はネットワーク・セキュリティの知識を業務に直接活かしていく予定です。」
やりがちなNG記載例
以下の記載は採用担当者からの信頼を失う原因になります。
NG例
- 未合格なのに「基本情報技術者試験 合格」と書く:経歴詐称にあたります。採用後に発覚した場合は解雇の理由になります。どんな事情があっても絶対に避けてください
- 参考書を買っただけの段階で「勉強中」と書く:受験計画が具体的にない段階での記載は不誠実です。面接で「いつ受験する予定ですか」と聞かれたときに答えられる状態になってから記載してください
- 根拠のない取得予定日を記載する:「2026年3月取得予定」と書いておきながら、実際の学習が追いついていない場合、面接での質問に答えられなくなります
完全無料の履歴書・職務経歴書作成ツール
「サクレキ」質問に答えるだけで、選考書類がカンタンに完成
- 自己PR・志望動機も例文付きで安心
- スマホからでもOK。たった3分で履歴書・職務経歴書が完成
- 自動フォーマットで書き間違いゼロ
\ 完全無料・簡単3分で完成! /
無料で履歴書・職務経歴書を作成する →まとめ
- 正式名称は「基本情報技術者試験」。「基本情報」「FE試験」などの略称は使用しない
- 資格名のあとは「合格」と書く。「取得」は免許などに使う言葉であり、試験合格には不適切
- 記入する日付は合格証書またはIPAマイページで確認した「合格日」であり、受験日ではない
- 免許→資格の順、取得日が古い順に記載し、最後の行に「以上」を忘れずに書く
- 採用担当者は資格の内容だけでなく、書き方のマナーも見ている
- 資格欄の記載だけで終わらず、職務経歴書で実務との結びつきを示すことで差別化できる
- 合格前でも「取得に向け学習中」として記載は可能だが、「合格」と書くことは厳禁
履歴書の資格欄は数行のスペースしかありませんが、その数行で採用担当者に与える印象は想像以上に大きいです。正式名称・合格日・マナーの3点を押さえた上で、職務経歴書と連動させてアピールしてください。
基本情報技術者試験の履歴書に関するよくある質問
- 合格証書をなくした場合、合格日はどこで確認できますか?
-
IPAのマイページ(itee.ipa.go.jp)にログインすると、過去の合格情報と合格年月日を確認できます。マイページへのアクセスには、試験申込時に登録したメールアドレスとパスワードが必要です。アクセスできない場合は、IPA試験センターへ問い合わせることで合格証明書の再発行申請ができます。
- 応用情報技術者試験も持っている場合、どちらを先に書けばよいですか?
-
両方記載した上で、取得日が古い順に書くのがマナーです。基本情報技術者試験を先に取得している場合は基本情報を先に書き、その後に応用情報技術者試験を続けます。高いレベルの資格が後に続くことで、継続的な学習の軌跡もあわせて伝わります。
- 旧称「第二種情報処理技術者試験」の合格証書があります。どちらの名称で書けばよいですか?
-
合格した当時の名称「第二種情報処理技術者試験 合格」と記載するのが正解です。現在の名称(基本情報技術者試験)に書き換えると合格証書の記載と一致しなくなるため避けてください。面接で確認された際は「現在の基本情報技術者試験の前身にあたる国家資格です」と補足することで、採用担当者に正しく伝わります。


コメント