全国経理学校協会の簿記は、履歴書に「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験〇級 合格」と書くのが基本です。同協会は2005年4月に現在の名称へ改称しており、合格証書が旧名称のままでも同じ資格として扱われます。この記事では、級別の記入例、旧名称の証書を持つ場合の書き方、試験名が同じ日本ビジネス技能検定協会の簿記との書き分けを記入例付きで紹介します。
全国経理学校協会(全経)の簿記の履歴書の書き方と記入例
結論:「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験」と書く
「全経簿記」は通称で、検定の正式名称は簿記能力検定試験、主催は公益社団法人全国経理教育協会です。履歴書の免許・資格欄には、主催団体名・試験名・級・「合格」の4点をそろえて書きます。
良い書き方
令和〇年 〇月 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 1級 合格
NG例
令和〇年 〇月 簿記1級 合格
令和〇年 〇月 全経簿記1級 取得
主催団体が書かれていないと、日商・全商・全経のどれなのか判断できません。「全経」という略称も、経理に詳しくない採用担当者には通じないことがあります。
資格欄が狭く1行に収まらない場合は「公益社団法人」を省いて構いません。団体名と試験名を省略せずに書くことを優先してください。
級別の記入例(上級・1級・2級・3級・基礎簿記会計)
全経の簿記能力検定試験は5段階に分かれています。1級は2科目とも合格して初めて「1級」、2級は商業簿記と工業簿記が別の科目として認定される点に注意が必要です。
| 級 | 試験科目 | 履歴書の記入例 |
|---|---|---|
| 上級 | 商業簿記・財務会計/原価計算・管理会計 | 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 上級 合格 |
| 1級 | 商業簿記・財務会計/原価計算・管理会計 | 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 1級 合格 |
| 2級 | 商業簿記/工業簿記(別科目) | 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 2級 商業簿記 合格 |
| 3級 | 商業簿記 | 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 3級 合格 |
| 基礎 | 基礎簿記会計 | 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 基礎簿記会計 合格 |
出典:公益社団法人全国経理教育協会「簿記能力検定」
良い書き方(2級を2科目とも合格した場合)
令和〇年 6月 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 2級 商業簿記 合格
令和〇年 11月 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 2級 工業簿記 合格
※合格した時期が違う場合は、それぞれの合格年月で1行ずつ書きます
1級を1科目だけ合格している場合、「1級 合格」と書くと事実と異なってしまいます。その場合は1つ下の級(2級など)を合格資格として書き、1級の残り科目は面接や自己PRで「現在挑戦中」と伝えるほうが安全です。
合格証書が「全国経理学校協会」名義のときの書き方
2005年3月以前に合格した方の証書には、旧名称の「全国経理学校協会」と書かれていることがあります。この場合は、証書どおりの旧名称に現名称を括弧で添える書き方がもっとも誤解を生みません。
良い書き方(旧名称の証書の場合)
平成〇年 〇月 全国経理学校協会(現:全国経理教育協会)主催 簿記能力検定試験 2級 合格
※欄に収まらない場合は「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 2級 合格」と現名称だけで書いても問題ありません
NG例
平成〇年 〇月 全国経理学校協会 簿記2級 合格
旧名称だけだと、採用担当者が検索しても現在の団体にたどり着けません。「調べても出てこない資格」と受け取られ、確認の手間をかけさせてしまいます。
全国経理学校協会と全国経理教育協会は同じ団体
「全国経理 学校協会」で検索してもヒットが少ないのは、団体名が変わっているためです。協会の公式サイトに掲載されている沿革では、次のように名称と法人格が変わってきました。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 1956年(昭和31年)10月 | 簿記能力検定試験を開始 |
| 1961年(昭和36年)5月 | 文部省(現文部科学省)の後援となる |
| 2005年(平成17年)4月 | 社団法人全国経理学校協会から「社団法人全国経理教育協会」に改称 |
| 2011年(平成23年)4月 | 公益社団法人全国経理教育協会へ移行 |
出典:公益社団法人全国経理教育協会「協会の歩み」
名称が変わっても、試験は「簿記能力検定試験」として続いています。旧名称の時代に取った資格が失効したり、価値が下がったりすることはありません。簿記の合格に有効期限はないため、何年前の合格でも資格欄に書けます。
採用担当者はここを見ている
- 検索して確認できるか:聞き慣れない団体名は、その場でスマホで調べられることがあります。現名称が書いてあれば数秒で確認が終わります
- 証書との一致:入社時に合格証書のコピー提出を求める会社もあります。旧名称を併記しておけば、証書と履歴書の表記が食い違っても説明がいりません
- 情報を更新しているか:旧名称のみの記載は「古い履歴書を使い回しているのでは」と見られる原因になります
日本ビジネス技能検定協会の簿記の履歴書の書き方
正式名称と記入例
「日ビ簿記」と呼ばれる検定の主催は一般財団法人日本ビジネス技能検定協会、試験名は全経と同じ簿記能力検定試験です。級は1級・2級・3級の3段階で、2級は商業簿記と工業簿記の2科目に分かれています。
良い書き方(日ビ簿記の場合)
令和〇年 〇月 日本ビジネス技能検定協会主催 簿記能力検定試験 2級 合格
令和〇年 〇月 日本ビジネス技能検定協会主催 簿記能力検定試験 3級 合格
NG例
令和〇年 〇月 日ビ簿記2級 合格
「日ビ」は受験者のあいだの略称です。採用担当者には何の資格か伝わらないため、団体名を正式に書いてください。
2級を1科目だけ合格した場合(認定証書)の書き方
日本ビジネス技能検定協会では、2級の2科目に合格すると「合格証書」、1科目だけ合格した場合は「認定証書」が発行されます。手元の証書がどちらかで、書き方が変わります。
- 合格証書がある:「2級 合格」と書く
- 認定証書のみ:「2級 商業簿記 科目合格」のように科目名を添え、2級全体に合格したと誤解されない書き方にする
- 認定証書の期限切れ:認定証書の有効期限は受験日から2年間です。期限を過ぎた科目合格は書かず、3級など確定した資格を書く
なお、同協会の公式サイトでは簿記能力検定試験1級について2026年度以降の一時休止が告知されています。すでに1級に合格している方は、休止とは関係なくそのまま資格欄に書けます。
全経と日ビは試験名が同じなので主催団体名が必須
全経も日ビも、試験の正式名称はどちらも「簿記能力検定試験」です。主催団体名を省いて「簿記能力検定試験2級 合格」と書くと、どちらの資格か判別できなくなります。2つの違いを整理しておきます。
| 項目 | 全経簿記 | 日ビ簿記 |
|---|---|---|
| 主催団体 | 公益社団法人全国経理教育協会(旧:全国経理学校協会) | 一般財団法人日本ビジネス技能検定協会 |
| 試験名 | 簿記能力検定試験 | 簿記能力検定試験 |
| 級 | 上級・1級・2級・3級・基礎簿記会計 | 1級・2級・3級 |
| 合格基準 | 各科目70点以上(上級は各科目40点以上かつ4科目合計280点以上) | 各科目70点以上 |
| 特徴 | 上級合格で税理士試験の受験資格 | 2級・3級は試験会場でのネット試験(CBT) |
出典:全国経理教育協会・日本ビジネス技能検定協会 公式サイト
商業高校で取得した簿記はさらに別の団体(全国商業高等学校協会)の検定で、正式名称も「簿記実務検定試験」と異なります。高校時代の簿記と専門学校時代の簿記を両方書く方は、証書を並べて主催団体を確認してから記入してください。

採用担当者が全経・日ビ簿記の資格欄で見ているポイント
「簿記2級」だけでは評価のしようがない
簿記検定は主催団体ごとに出題範囲も難易度も違います。経理の採用担当者のなかには、団体名のない「簿記〇級」を、もっとも易しい検定として読む人もいるほどです。せっかくの資格を低く見積もられないよう、団体名まで書くことが自分を守る書き方になります。
採用担当者はここを見ている
- 主催団体・試験名・級が正確に書かれているか(書類作成の正確さは経理職の適性そのもの)
- 2級なら商業簿記・工業簿記のどちらに合格しているか(製造業の原価計算業務では工業簿記の有無を確認する)
- 合格年月と学歴欄の在学期間に矛盾がないか
日商簿記と両方持っている場合の書く順番
資格欄は取得した年月の古い順に書くのが基本です。簿記を複数の団体で取得している場合も、日付順に並べれば問題ありません。
良い書き方(複数の簿記を持っている場合)
令和〇年 6月 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 1級 合格
令和〇年 11月 日本商工会議所主催 簿記検定試験 2級 合格
令和〇年 2月 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 上級 合格
欄が足りないときは、同じ団体の下位級を省いて最上位の級だけ残します。全経1級と全経上級があるなら上級だけで十分です。経理職への応募なら、経理向けの職務経歴書テンプレートで簿記の知識を使った実務を具体的に書くと、資格欄の1行に説得力が加わります。
全経上級は税理士試験の受験資格として伝わる
全経上級は知名度で日商簿記1級に劣るものの、合格者には税理士試験の受験資格が与えられる検定です。会計事務所や税理士法人に応募する場合、この点は採用担当者に響きます。
- 本人希望欄や自己PRで「税理士試験の受験資格として取得」と一言添える
- 税理士試験の科目合格がある場合は、資格欄に続けて書く
- 一般企業の経理なら「日商簿記1級と同水準の範囲を学んだ」と面接で補足できるようにしておく
専門学校卒業見込みで就職活動中の方は、新卒用の履歴書テンプレートを使うと資格欄の行数に余裕を持たせやすくなります。

簿記の取得年月がわからないときの確認方法
資格欄の年月は、合格証書に記載された日付を書きます。全国経理教育協会では、合格日・取得日は試験施行日と定めています。証書が見つからない場合は、次の順で確認してください。
- 実家や学校時代の書類を探し、合格証書の日付を確認する
- 全国経理教育協会の公式サイトで、級ごとの過去の試験施行日を確認し、受験した時期と照らし合わせる
- それでも特定できない、または証明が必要な場合は「合格証明書」を申請する
| 項目 | 全国経理教育協会の合格証明書 |
|---|---|
| 対象 | 過去20年以内の合格(それより前は調査・発行の対象外) |
| 手数料(税込) | 合格証書のコピーを添付:1,000円/添付なし:3,000円(調査料含む) |
| 申請方法 | 指定の交付申請書を郵送(電話・FAX・メールでの合否照会は不可) |
| 届くまで | 申請書の到着から通常1週間〜10日ほど |
| 注意点 | 取得時期が不明な場合は1〜2年程度に期間を絞って記入(3年以上の幅だと調査不可) |
出典:公益社団法人全国経理教育協会「合格証明書の発行について」(2026年10月時点)
旧名称時代の合格でも、20年以内であれば申請できます。応募の締切が近い場合は、学校の在学期間から合格年月をおおよそ特定して記入し、証明書は内定後の提出に間に合わせる段取りを組むと慌てずに済みます。転職活動中の方は、転職用の履歴書テンプレートに年月を埋めながら整理すると記入漏れを防げます。
NG例
令和〇年 〇月頃 全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 2級 合格
「頃」「〇月?」などあいまいな表記は避けます。確認できる範囲で月まで特定し、言い切る形で書いてください。
一般事務や経理アシスタントに応募する場合は、事務職向けの職務経歴書テンプレートもあわせて準備しておくと、簿記資格と実務経験をセットで伝えられます。

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まとめ
- 全経簿記の書き方:「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験〇級 合格」と書く
- 旧名称の証書:全国経理学校協会は2005年4月に改称。「全国経理学校協会(現:全国経理教育協会)」と併記すると誤解がない
- 級の書き方:1級は2科目合格で1級、2級は商業簿記・工業簿記を科目名まで書く
- 日ビ簿記:「日本ビジネス技能検定協会主催 簿記能力検定試験〇級 合格」。試験名が全経と同じなので団体名は省略しない
- 年月が不明なとき:合格日は試験施行日。全経は過去20年以内なら合格証明書を申請できる
団体名まで正確に書かれた資格欄は、それだけで経理職に必要な正確さを示す材料になります。
全国経理学校協会の簿記と履歴書に関するよくある質問
- 全国経理学校協会の簿記は今も履歴書に書けますか?
-
書けます。全国経理学校協会は2005年4月に全国経理教育協会へ改称した同じ団体で、簿記能力検定試験も継続しています。簿記の合格に有効期限はないため、旧名称の時代の合格もそのまま有効です。「全国経理学校協会(現:全国経理教育協会)主催 簿記能力検定試験〇級 合格」と書くと伝わりやすくなります。
- 「全経簿記検定」と略して書いてもいいですか?
-
避けたほうが無難です。「全経」は受験者や学校のあいだで通じる略称で、採用担当者が知っているとは限りません。履歴書は公的な書類として扱われるため、「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験」と正式名称で書いてください。
- 全経簿記と日ビ簿記の両方を持っている場合はどう書きますか?
-
取得した年月の古い順に、それぞれ主催団体名を付けて1行ずつ書きます。どちらも試験名は「簿記能力検定試験」なので、団体名がないと区別できません。欄が足りない場合は、応募先の業務に近い級・上位の級を優先して残してください。
- 全経簿記の3級や基礎簿記会計も書いたほうがいいですか?
-
ほかに書く資格が少ない場合や、未経験から経理・事務職を目指す場合は書いて構いません。簿記の基礎を学んだ証明になります。上位の級を持っている場合は、同じ団体の下位級は省いて最上位の級だけを書くのが一般的です。
- 全経簿記2級の工業簿記だけ合格した場合はどう書きますか?
-
全経の2級は商業簿記と工業簿記が別科目として認定されるため、「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験 2級 工業簿記 合格」と科目名まで書きます。科目名を省いて「2級 合格」と書くと、どの範囲に合格したのか伝わりません。

