履歴書を書留で送る必要があるのは、企業から指定された場合か、原本の証明書を同封する場合に限られます。それ以外は普通郵便で問題ありません。「書留」には一般書留・現金書留・簡易書留の3種類があり、履歴書の郵送で使うのは簡易書留だけです。この記事では書留の種類ごとの違いと料金、選ぶべき場面を、採用担当者側の受け取り事情も含めて整理します。
履歴書は書留で送るべきか【結論】
結論:指定がなければ書留は不要、必要なのは簡易書留だけ
募集要項や案内メールに「書留で送付のこと」と書かれていない限り、履歴書は普通郵便で送って構いません。書留を使うと配達員が対面で手渡しし、受け取る側に受領印またはサインを求める仕組みになります。応募者数の多い企業ほど、この一手間が受付や総務の負担になります。
郵送方法そのもので合否が決まることはまずありません。それでも指定なく書留を使うと、「相手の受け取り手間まで想像できていない人」という印象につながる可能性は残ります。
書留には3種類ある|履歴書に関係するのは簡易書留のみ
「書留」とひとくくりに検索されがちですが、日本郵便が扱う書留サービスは実は3種類あり、それぞれ用途がはっきり分かれています。この違いを知らないまま窓口で「書留でお願いします」と伝えると、想定より高い一般書留の料金で案内されることがあります。
| 種類 | 主な用途 | 補償額の上限 | 履歴書での必要性 |
|---|---|---|---|
| 一般書留 | 契約書・有価証券など高額な重要書類 | 実損額に応じて最大500万円 | 不要(過剰) |
| 現金書留 | 現金を送る専用封筒での郵送 | 実損額に応じて最大50万円 | 対象外(専用封筒が必要) |
| 簡易書留 | 紛失を避けたい一般書類 | 実損額に応じて最大5万円 | 該当する(企業指定時・証明書原本同封時) |
履歴書や職務経歴書、添え状は「現金」ではないため現金書留の対象外です。また補償上限500万円の一般書留は、応募書類にはオーバースペックで料金も高くなります。「履歴書を書留で送る」場合に選ぶべきは、常に簡易書留です。
良い例
募集要項に「書留でご郵送ください」とだけ書かれていたため、窓口で「簡易書留でお願いします」と伝えて発送した。用途に合った種類を自分で判断できている。
NG例
種類を確認せず窓口で「書留でお願いします」とだけ伝え、一般書留(加算480円)で計算されてしまい、簡易書留より130円ほど余計に支払った。用途を伝えれば窓口で適切な種類を案内してもらえる。
履歴書を書留で送る料金は530円|書留の種類別比較表
角形2号封筒に応募書類一式(100g以内)を入れて送る前提で、郵送方法別の料金を並べます。基本料金は定形外規格内の180円で計算しています。
| 送り方 | 加算料金 | 合計料金 | 追跡 | 土日祝の配達 | 受け取り方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 普通郵便 | ― | 180円 | なし | なし | 郵便受けに投函 |
| 特定記録 | 210円 | 390円 | あり | なし | 郵便受けに投函 |
| 速達 | 300円 | 480円 | なし | あり | 郵便受けに投函 |
| 簡易書留 | 350円 | 530円 | あり | あり | 対面で手渡し・受領印が必要 |
| 一般書留 | 480円 | 660円 | あり | あり | 対面で手渡し・受領印が必要 |
※日本郵便のオプション加算料金にもとづく金額です(2026年9月時点)
この表を見ると、追跡だけが目的なら特定記録で足ります。簡易書留の530円を払う価値があるのは、補償(上限5万円)と土日祝の配達が必要なときに限られます。
料金の内訳(角形2号・100g以内・簡易書留の場合)
- 定形外郵便(規格内・100g以内):180円
- 簡易書留の加算:350円
- 合計:530円
「140円+350円=490円」という計算を見かけることがありますが、これは50g以内に収まる場合の話です。角形2号封筒に履歴書・職務経歴書・添え状・クリアファイルを入れると実測で60〜80g前後になることが多く、100g以内の区分(180円)に入ります。窓口で差し出せば、その場で重さを量って正しい料金を案内してもらえるため、料金不足の心配がありません。書類の枚数が読めないうちは、まず転職用の履歴書テンプレートで書類を確定させてから郵送手段を決めると、料金の計算がぶれません。
書留にすると届くのが遅れることがある理由
確実に届けたくて書留を選んだのに、結果的に到着が遅れる。この逆転がいちばん起きやすい失敗です。原因は配達方法にあります。
簡易書留・一般書留はどちらも郵便受けに入れられません。配達員が訪問した時点で受け取れる人がいなければ、不在票が残されて郵便局へ持ち戻ります。小規模なオフィスや、採用担当者が一人で外回りもしている会社では、この持ち戻りが珍しくありません。再配達依頼が出されるまで、書類は郵便局で止まったままになります。
採用担当者はここを見ている
- 郵送方法そのものではなく、締切日までに手元へ届いているか
- 指定した送付方法(書留・メール添付など)を読み飛ばしていないか
- 同封物が案内どおり揃っているか(証明書・添え状の抜けは印象に残ります)
裏を返せば、締切に間に合ってさえいれば普通郵便でも減点されません。送り方を悩む時間は、書類の中身を見直す時間に回したほうが通過率に直結します。
締切が土日をまたぐなら書留・速達が有利
書留を検討する価値が最も高いのが、この場面です。2021年10月から、普通郵便は土曜日の配達が休止されました。日曜・祝日も配達はありません。特定記録も普通郵便と同じ扱いのため、土日祝には届きません。
これに対して、速達・簡易書留・一般書留は土日祝も配達されます。金曜に投函して締切が月曜というような日程では、普通郵便だと週明けに間に合わない可能性があり、書留や速達を選ぶ理由が立ちます。
| 状況 | 選ぶべき送り方 |
|---|---|
| 締切まで1週間以上ある | 普通郵便(180円) |
| 届いたか確認したいが相手に手間はかけたくない | 特定記録(390円) |
| 締切が土日祝をまたぐ・数日しかない | 速達(480円) |
| 企業から書留指定がある・原本の証明書を同封する | 簡易書留(530円) |
なお、宅配便やメール便で履歴書を送ることはできません。履歴書や添え状は郵便法上の信書にあたるため、郵便以外の手段では取り扱えない決まりになっています。採用担当者は「土日配達を使ってまで急いだか」より、締切に間に合っているかどうかだけを見ています。逆算して余裕があるなら、無理に書留を選ぶ必要はありません。
書留での履歴書の出し方【窓口手順】
簡易書留・一般書留はポストに投函できません。郵便局の窓口に持ち込み、その場で書留・特定記録郵便物等差出票に記入して差し出します。手順は次の4つです。
- 封筒の宛名・裏面の差出人を書き終え、封をして窓口へ持参する
- 窓口で「簡易書留でお願いします」と種類まで伝える
- 差出票に自分の住所・氏名と宛先を記入する
- 料金を支払い、追跡番号が印字された控えを受け取る
控えは選考が終わるまで保管してください。到着が確認できないときの問い合わせに使えます。
窓口での伝え方と切手の扱い
良い例
「応募書類です。簡易書留でお願いします。切手はまだ貼っていません」
切手を貼らずに持ち込めば、窓口で重さを量って正しい料金を計算してもらえます。料金不足の心配がなくなり、消印もその場で押されます。
NG例
140円切手を貼った封筒をポストに投函し、後から「書留にすればよかった」と気づく。投函後は郵送方法を変更できず、料金不足なら差出人に返送されます。返送されて出し直すと、締切に間に合わなくなります。
記念切手やキャラクター切手も避けてください。金額さえ足りていれば郵送はできますが、ビジネス文書として送る場面では普通切手が無難です。新卒の応募で書式から迷っている場合は、新卒用の履歴書テンプレートから作成すると封入する書類が整理しやすくなります。
書留以外で「確実に届けたい」を叶える方法
不安の正体が「届いたか分からないこと」であれば、書留以外にも手段があります。相手に受け取りの手間をかけずに解決できるほうが望ましい選択です。
- 特定記録(+210円):追跡番号が付き、配達完了まで確認できます。郵便受けに投函されるので相手の手間はゼロです
- 速達(+300円):土日祝も配達され、締切が迫っているときに効きます
- 窓口差し出し:オプションを付けなくても、料金不足と消印漏れという郵送事故の大半を防げます
追跡と土日配達の両方が欲しければ、簡易書留ではなく速達に特定記録を組み合わせる方法もあります。アルバイトの応募のように書類が履歴書1枚だけの場合は、そもそも普通郵便で十分です。応募先に合わせてアルバイト用の履歴書テンプレートを使えば、書類が薄くなり料金も抑えられます。相手の受け取り手間がゼロの方法を選べば、書留の対面受領で企業側の総務を煩わせる心配もなくなります。
郵送方法より先に確認したい履歴書のマナー
書留にするかどうかで悩む時間より、封筒の中身を整えるほうが選考には効きます。最低限、以下の3点は投函前に確認してください。
- 封筒は白の角形2号、表面に赤字で「履歴書在中」
- 添え状を一番上にして、添え状・履歴書・職務経歴書の順で重ねる
- 書類はクリアファイルに入れ、折らずに封入する
使用する様式に迷ったら、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使えば様式そのものを問われることはありません。採用担当者は郵送方法より先に、封筒の表記と同封物の抜けを見ています。書留にするかどうかで迷う前に、この3点を確認してください。
あわせて読みたい



まとめ
- 企業からの指定がなければ、履歴書は普通郵便(角形2号・100g以内で180円)で送って問題ない
- 書留には一般書留・現金書留・簡易書留の3種類があり、履歴書で使うのは簡易書留(合計530円)だけ
- 簡易書留は対面受け取りのため、企業が不在だと持ち戻りになり到着が遅れることがある
- 締切が土日祝をまたぐときは、配達がある簡易書留・速達を選ぶ
- 追跡だけが目的なら、相手の手間がかからない特定記録(390円)で足りる
送り方で迷ったら、締切日から逆算して投函日を決めるところから始めてください。そこが決まれば、必要な種類とオプションは自動的に絞られます。
履歴書の書留に関するよくある質問
- 履歴書は書留で送るべきですか?
-
企業から指定がなければ、書留にする必要はありません。普通郵便で問題ありません。指定がある場合や、再発行が難しい証明書の原本を同封する場合は簡易書留を選んでください。
- 書留と簡易書留は同じものですか?
-
異なります。書留には一般書留・現金書留・簡易書留の3種類があり、補償額や用途が違います。履歴書の郵送で使うのは、このうち簡易書留です。
- 履歴書を一般書留で送ってもいいですか?
-
送ること自体は可能ですが、一般書留は補償額が最大500万円と高額書類向けで、加算料金も480円と簡易書留より高くなります。履歴書のような一般書類には簡易書留で十分です。
- 書留はポストに投函できますか?
-
できません。郵便局の窓口で差出票に記入して差し出す必要があります。窓口が閉まっている時間帯は、ゆうゆう窓口が設置されている郵便局を利用してください。
- 書留で送った履歴書が届いたか確認する方法はありますか?
-
差し出し時に受け取る控えの追跡番号を、日本郵便の追跡サービスに入力すれば配達状況を確認できます。控えは選考が終わるまで保管しておいてください。

