転職では履歴書と職務経歴書の両方提出が原則であり、どちらか一方だけでは書類選考を通過しにくくなります。面倒に感じて後回しにしたくなる作業ですが、この記事では初めてでも迷わず揃えられる準備手順と、郵送・メール・Web応募別の提出方法を、採用担当者の視点も交えて解説します。
転職の履歴書・職務経歴書は両方必要?結論と理由
結論:ほぼすべての転職で両方の提出が必要
正社員・契約社員としての転職では、求人票に指定がなくても履歴書と職務経歴書の両方を用意しておくのが基本です。企業側が「履歴書のみ」と明記しているケースは少数派で、多くの求人は職務経歴書の提出を前提に選考フローを組んでいます。
迷ったときは「両方揃えるのが標準」と考えておくと、応募のタイミングで慌てずに済みます。
なぜ2つとも必要なのか
履歴書と職務経歴書は、採用担当者が確認したい情報がそもそも異なります。片方だけでは、応募者を正しく評価するための材料が不足してしまうのです。
採用担当者はここを見ている
- 履歴書:学歴・資格・通勤条件など、客観的な基本プロフィールが自社の募集条件に合っているか
- 職務経歴書:これまでの業務でどんな成果を出してきたか、実務能力が自社の業務で活かせるか
- 職務経歴書がないと、書類選考の段階で実務適性を判断する材料がなく、選考が進まないことがある
例外的に片方で済むケース
すべての応募で2枚必要というわけではありません。以下のようなケースでは、職務経歴書を用意しなくても選考が進むことがあります。
- 求人サイトのWeb応募フォームで、職歴・スキルを直接入力する形式になっている場合
- アルバイト・パートの募集で、企業から履歴書のみの指定がある場合
- 求人票や採用担当者からの案内で、明確に「職務経歴書は不要」と伝えられている場合
指定がなく判断に迷う場合は、用意しておいて損はありません。職務経歴書を添えることで、履歴書だけでは伝わらない実績を補足できます。
初めてでも迷わない|履歴書・職務経歴書を準備する5ステップ
「何から手をつければいいかわからない」という状態が、準備を面倒に感じさせる一番の原因です。以下の順番で進めれば、初めての転職活動でも迷わず2点セットを揃えられます。
- フォーマットを決める:転職用の履歴書テンプレートと、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートを用意する
- 職務経歴書から書き始める:情報量が多い書類を先に仕上げると、要約する形で履歴書に反映しやすい
- 履歴書に基本情報を転記する:会社名・在籍期間などの事実は職務経歴書と一致させる
- 2枚を並べて整合性を確認する:日付・会社名・役職にズレがないか照合する
- 提出方法に合わせて形式を整える:郵送なら印刷、メールならPDF化など次章の方法に沿って準備する
フォーマットに迷う場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを選んでおくと、項目の並びで迷いにくくなります。
すべての項目を一度に完璧に仕上げようとすると、提出期限を過ぎてしまいがちです。採用担当者は完璧さよりも、期限内に届いた書類を評価の対象にします。まず一通り書き終えてから、細部を見直す順番で進めてください。
提出方法別|2点セットの正しい準備と送り方
履歴書と職務経歴書は、提出方法によって準備するものや注意点が変わります。応募先の指定方法に合わせて確認してください。
| 提出方法 | 準備するもの | 特に注意する点 |
|---|---|---|
| 郵送 | 印刷した書類・クリアファイル・添え状・封筒 | 折らずに入れ、左下に「応募書類在中」と記載する |
| メール添付 | PDF化した書類・メール本文 | ファイル名に氏名を入れ、件名を簡潔にする |
| 面接に持参 | 印刷した書類・クリアファイル | 封筒に入れたまま渡さず、その場で取り出して手渡す |
| Web応募フォーム | PDF化した書類、または入力用データ | アップロード容量の上限を事前に確認する |
郵送する場合
郵送では、履歴書と職務経歴書を重ねてクリアファイルに入れ、折らずに封筒へ収めます。添え状を一番上に添えると、採用担当者が中身を把握しやすくなります。
メールに添付する場合
メール添付では、レイアウト崩れを防ぐためにPDF形式で送るのが基本です。ファイル名と本文の書き方に迷う場合は、以下の形式を参考にしてください。
良い例文(メール送付時)
件名:応募書類ご送付の件/山田太郎
本文:株式会社〇〇
採用ご担当者様
お世話になっております。〇月〇日に貴社求人へ応募いたしました山田太郎と申します。
履歴書・職務経歴書を添付いたしましたので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
ファイル名:履歴書_職務経歴書_山田太郎.pdf
NG例
ファイル名が「無題.pdf」「スキャン001.pdf」のままになっている。誰の書類か一目で分からず、採用担当者の管理の手間を増やしてしまいます。
面接に持参する場合
持参する場合も、クリアファイルに入れた状態で持ち歩き、面接室に入ってから取り出して手渡すのがマナーです。封筒ごと渡すのは誤りなので注意してください。
Web応募フォームで提出する場合
Web応募フォームでは、履歴書と職務経歴書を1つのPDFにまとめてアップロードできると採用担当者の確認がスムーズです。フォームにファイルサイズの上限が設定されていることもあるため、事前に確認しておきましょう。
採用担当者は「2枚の整合性」を見ている|落とされる人の共通点
履歴書と職務経歴書は別々にではなく、2枚を突き合わせた状態で読まれています。片方だけに時間をかけて作り込んでも、もう一方と内容がずれていると、準備不足の印象を与えてしまいます。
良い例(整合性が取れている状態)
【履歴書】2021年4月 株式会社〇〇 入社
【職務経歴書】株式会社〇〇(2021年4月〜)にて法人営業を担当
会社名・入社月が両方の書類で完全に一致しています。
NG例
履歴書では「2021年4月入社」、職務経歴書では「2021年3月入社」と記載。わずか1か月のズレでも、採用担当者には経歴の正確性を疑う材料になります。
採用担当者はここを見ている
- 会社名・在籍期間・役職が履歴書と職務経歴書で一致しているか
- 片方だけ作り込まれていて、もう片方が簡素すぎるといった熱量の差がないか
- 提出前に見直した形跡があるか(誤字脱字・記載漏れがないか)
状況別|準備でつまずきやすいケース
転職回数が多い場合
転職回数が多いと、履歴書の職歴欄だけで用紙が埋まってしまうことがあります。この場合は、履歴書側を会社名と在籍期間のみに絞り、職務経歴書で直近の経験を厚く書くのが基本です。項目ごとの書き分け方は、以下の記事で詳しく解説しています。

未経験の職種に応募する場合
未経験職種への応募では、職務経歴書に書ける「実績」が少なく感じられるものです。これまでの経験から応募職種に活かせる要素を抽出し、履歴書は事実のみ、職務経歴書は経験の翻訳の場と考えると書きやすくなります。項目別の記入例は以下の記事を参考にしてください。

職歴に空白期間がある場合
空白期間がある場合、履歴書の職歴欄で理由を長々と説明する必要はありません。事実の記載は履歴書に留め、空白期間中の状況説明は職務経歴書側で簡潔に触れる形にします。郵送で提出する場合の封筒の準備方法は、以下の記事でまとめています。

状況が複雑になるほど、採用担当者は書類全体の「経歴の一貫性」を重視します。無理にすべてを盛り込もうとせず、応募先に関連する経験を厚めに書くことを意識してください。
まとめ
- 転職では履歴書と職務経歴書の両方提出が原則で、片方だけでは実務適性を判断してもらいにくい
- 職務経歴書から書き始め、事実情報を履歴書に転記すると準備がスムーズになる
- 郵送・メール・持参・Web応募それぞれで、準備するものと注意点が異なる
- 採用担当者は2枚を突き合わせて整合性を見ているため、提出前の照合は欠かせない
面倒に感じても、テンプレートを使って手順どおりに進めれば、初めての転職活動でも2点セットを無理なく揃えられます。
履歴書・職務経歴書の準備に関するよくある質問
- 転職では履歴書と職務経歴書は必ず両方提出しないといけませんか?
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求人票や採用担当者から特に指定がなければ、両方提出するのが基本です。Web応募フォームで職歴を直接入力する形式など、職務経歴書が不要なケースもありますが、迷う場合は用意しておくと安心です。
- アルバイトやパートの応募でも職務経歴書は必要ですか?
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企業からの指定がなければ、アルバイト・パートの応募で職務経歴書を求められることは多くありません。ただし正社員登用を前提とした求人や、職歴が複数ある場合は提出を求められることがあります。
- Web応募フォームで職歴を入力した場合、書類は別途不要ですか?
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フォーム内で職歴・スキルを詳しく入力できる形式であれば、別途の書類提出を求められないことがあります。ただし面接時に持参を依頼されるケースもあるため、印刷できる状態にしておくと安心です。
- 履歴書と職務経歴書はどちらから書き始めるべきですか?
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情報量の多い職務経歴書から書き始めるのがおすすめです。担当業務や実績を先に洗い出しておくと、その要約を履歴書の職歴欄や自己PRに反映しやすくなり、書く順番に迷いません。

