経理・経理事務の志望動機は、数字を正確に扱ってきた経験と、数ある企業の中でその会社を選んだ理由をセットで書くのが正解です。未経験の場合は前職での数字管理やExcel業務との接点を、経験者の場合は担当してきた業務範囲を軸に組み立てます。状況別の例文とNG例、採用担当者が書類選考で見ているポイントをあわせて紹介します。
経理・経理事務の志望動機の書き方と例文【状況別】
結論|「数字管理の経験」と「なぜこの会社か」をセットで書く
経理・経理事務の志望動機で評価されるのは、簿記の知識量そのものではありません。伝票処理やデータ入力、売上・経費の管理など数字を正確に扱ってきた経験と、数ある事務系の求人の中でなぜその会社の経理を選んだのかという理由が、両方そろっているかどうかです。
経験の有無にかかわらず、以下の3ステップで組み立てると文章が破綻しにくくなります。
- 数字や書類を扱ってきた経験、またはそれに近い業務経験を一つ挙げる
- その経験で得たスキルや姿勢を、経理・経理事務のどの業務で活かせるかつなげる
- 応募企業の事業内容や制度を踏まえ、なぜ他社ではなくその会社を選んだのかを添える
経理事務の経験者向け例文
経験者の場合は、担当してきた業務範囲(伝票処理・月次決算・請求書発行など)と、使用してきた会計ソフトを具体的に書くことで、即戦力としての印象を強められます。
良い例文
前職では経理担当として、伝票起票から月次決算の一次集計まで、会計ソフトを用いて3年間担当してまいりました。特に、支払漏れをなくすための支払期日のダブルチェック体制を提案し、月平均2件あった処理漏れをゼロにした経験があります。貴社は今後、経理部門のペーパーレス化を進められると伺い、これまでの正確な数字管理の経験と、業務フローの見直し提案の両方を活かせると考え志望いたしました。
NG例
前職では経理を3年間担当しておりました。数字を扱う仕事が好きで、これまでの経験を活かして貴社に貢献したいと考えております。担当業務や実績が具体的でないため、何ができる人なのかが採用担当者に伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 担当していた業務範囲(伝票処理だけか、決算業務まで含むか)
- 使用していた会計ソフトや業務システムの名称
- ミスを防ぐ・業務を改善するために自分から行った工夫の有無
職務経歴書とあわせて提出する場合は、担当業務を整理しやすい経理の職務経歴書テンプレートを使うと、志望動機との整合性も取りやすくなります。

未経験・他職種からの例文
未経験の場合は、簿記の勉強量よりも「これまでの経験のどこが経理業務とつながるか」を具体的に書くことが重要です。営業事務や販売職での数字を扱った経験、正確さが求められた業務があれば、それを軸にします。
良い例文
前職の営業事務では、月次の売上データ集計と請求書の発行を担当し、入力ミスによる再発行をゼロに保つことを意識して業務にあたってまいりました。この経験を通じて、数字を正確に積み上げる仕事にやりがいを感じ、より専門的に経理の知識を身につけたいと考えるようになりました。現在は日商簿記3級の取得に向けて学習を進めており、貴社の経理事務として、正確性を武器に貢献したいと考えております。
NG例
事務の仕事の中でも、経理は座って落ち着いて作業ができそうだと思い志望しました。「経理でなければならない理由」が示されていないため、他の事務職でもよいのではと判断されてしまいます。
採用担当者はここを見ている
- 前職の経験の中に、数字管理や正確さが求められる業務があったか
- 経理という職種そのものに関心を持ったきっかけが具体的か
- 資格取得など、入社に向けて準備している姿勢があるか
他職種から転職する場合は、職歴欄の書き方に迷うことも多いため、転職用の履歴書テンプレートを使うと項目に沿って整理しやすくなります。
簿記資格がある場合の例文
簿記資格を持っている場合は、資格名を出すだけで終わらせず、学習した内容をどう実務に結びつけたいかまで書くと説得力が増します。
良い例文
経理職への転職を考え、日商簿記3級を取得いたしました。学習を通じて、仕訳や試算表作成の基礎を身につけただけでなく、数字のつながりを理解したうえで業務を進める力の重要性を実感しました。実務経験はまだありませんが、前職の在庫管理業務で培った数字への正確さを土台に、経理の実務知識を早く習得し、貴社の経理業務に貢献したいと考えております。
新卒・パートの場合の例文
社会人経験がない新卒や、家庭と両立しながら働くパートの場合は、学生時代の経験や家庭運営で培った管理能力を、経理業務との共通点として伝えます。
良い例文(新卒の場合)
大学のゼミ活動では会計を専攻し、企業の財務諸表を分析する研究に取り組んでまいりました。決算書の数字から企業の状態を読み解く面白さを知り、数字で会社を支える経理の仕事に就きたいと考えるようになりました。在学中に日商簿記3級を取得し、貴社に入社後は早期に実務を覚え、正確な数字管理で貢献したいと考えております。
新卒で応募する場合は、学歴・ゼミ活動の書き方に迷いやすいため、新卒用の履歴書テンプレートを使うと欄の過不足を防げます。

「経理」と「経理事務」で志望動機の書き方は違う?
求人票で「経理」と「経理事務」のどちらの表記になっているかで、期待される役割の重さが微妙に異なります。志望動機の軸そのものは共通していますが、強調するポイントを変えると採用担当者に伝わりやすくなります。
| 表記 | 期待される役割の傾向 | 志望動機で強調するポイント |
|---|---|---|
| 経理事務 | 伝票処理・データ入力・請求書発行など定型業務が中心 | 正確さ・スピード・コツコツ続ける力 |
| 経理 | 月次・年次決算や資金繰りなど、判断を伴う業務も含む | 数字を読み解く力・業務改善への関心 |
ただし、この分け方は会社によって異なります。求人票の業務内容欄を確認し、決算業務が含まれているかどうかで、どちらの表現に寄せるかを判断すると失敗しにくくなります。
経理事務としての応募で職務経歴書も準備する場合は、事務の職務経歴書テンプレートを使うと、経理事務特有の定型業務を整理しやすくなります。
採用担当者が経理の志望動機で必ずチェックする3つのポイント
経理・経理事務の採用では、応募者一人ひとりの志望動機を丁寧に読み込む担当者が多い職種です。特に以下の3点は、経験の有無にかかわらず必ず確認されます。
採用担当者はここを見ている
- 職種へのこだわり:数ある事務系職種の中で、なぜ経理でなければならないのか
- 定着の見込み:数字と向き合う地道な業務を、長く続けられそうか
- 準備している姿勢:資格取得や自己学習など、入社に向けて動いているか
この3点のうち一つでも書類から読み取れないと、他の応募者と横並びで比較されたときに印象に残らない志望動機になってしまいます。
経理・経理事務の志望動機でやりがちなNG例と直し方
経理・経理事務の志望動機では、内容自体は悪くなくても、書き方一つで印象を落としてしまうケースが目立ちます。代表的な3パターンを見ていきます。
NG例①:内容に具体性がない
「数字を扱う仕事にやりがいを感じるため、経理を志望しました」だけで終わると、どんな経験からそう感じたのかが伝わりません。エピソードと結びつけて具体的に書き直しましょう。
NG例②:条件面へのこだわりが前面に出ている
「土日休みで残業が少ないと伺い志望しました」のように、待遇面だけを理由にすると、仕事内容への関心が薄いと受け取られます。働きやすさへの関心は、業務内容への意欲とあわせて伝えるようにします。
NG例③:経理を「簡単な事務作業」と捉えている
「デスクワークで落ち着いて働けそう」という理由だけでは、経理業務に対する理解不足を疑われます。経理には正確さに加えて、社内外とのやり取りや締め日に追われる場面もあることを踏まえた表現にしましょう。
資格なし・未経験でも通過率を上げるコツ
簿記資格がなくても、経理・経理事務の書類選考を通過している人は数多くいます。資格の有無よりも、以下のような伝え方の工夫が評価に影響します。
- Excelスキルを具体化する:「Excelが得意」ではなく「関数を使った集計表を作成していた」など、実際にできる操作を書く
- 数字への意識を裏付ける:レジ締め、在庫管理、経費精算のチェックなど、金額や数量を扱った経験を洗い出す
- 学習中の資格を明記する:日商簿記3級は受験資格の制限がなく、合格率もおおむね3〜4割程度で推移しており、学習中であることを伝えるだけでも準備の姿勢として評価されます
資格取得を目指している場合は「〇月の試験に向けて学習中です」のように具体的な時期を添えると、口先だけの意欲ではないことが伝わります。

まとめ
- 経理・経理事務の志望動機は「数字管理の経験」と「なぜこの会社か」をセットで書く
- 経験者は担当業務と使用ソフトを、未経験者は前職との接点を具体的に示す
- 簿記資格がなくても、Excelスキルや数字を扱った経験の言語化で通過率は上げられる
- 条件面だけを理由にせず、職種へのこだわりと定着の見込みを伝える
自分の経験をどの角度から経理業務に結びつけられるか整理してから、志望動機を書き始めてみてください。
経理・経理事務の志望動機に関するよくある質問
- 経理事務は未経験でも本当に採用されますか?
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未経験可の求人は多く、実際に他職種から転職している人も少なくありません。採用担当者は簿記の知識量よりも、数字を扱った経験の有無や、入社後に学ぶ姿勢を重視する傾向があります。
- 志望動機に簿記の勉強中であることを書いてもいいですか?
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問題ありません。むしろ、取得予定の時期まで添えて書くことで、入社への準備をしている姿勢として好意的に受け取られやすくなります。
- 経理と経理事務、どちらの言葉を使えばいいですか?
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基本的には求人票に記載されている表記に合わせます。表記に迷う場合は業務内容欄を確認し、決算業務が含まれていれば「経理」、定型的な処理が中心であれば「経理事務」に寄せると自然です。
- 志望動機はどのくらいの文字数で書けばいいですか?
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履歴書の志望動機欄は200〜300字程度に収まるように書くのが一般的です。経験・スキル・志望理由の3要素を簡潔にまとめ、詳細は職務経歴書や面接で補足する形にすると読みやすくなります。

