履歴書の「現在に至る」は、在職中なら書き、退職済みなら不要な表現です。省略していいかどうかは状況によって分かれ、書き方を誤ると採用担当者に誤解を与えることもあります。在職中・退職済み・退職予定・学歴欄それぞれのケースに分けて、正しい書き方と注意点を解説します。
履歴書の「現在に至る」はいらない?結論から解説
結論:在職中は書く、退職済みは不要
「現在に至る」は、職歴欄の最後に書き、その仕事が今も続いていることを伝えるための一文です。応募時点で在籍している会社があるなら必ず記載します。すでに退職している場合は、退職した年月を書けばそれで職歴欄は完結するため、「現在に至る」を書く必要はありません。
- 在職中:最後の行に「現在に至る」と記載する
- 退職済み:退職年月を記載すれば不要
- 退職予定:「現在に至る」に予定日を添えて記載する
状況別の記載例(在職中・退職済み・退職予定)
同じ職歴欄でも、在職状況によって最後の書き方は変わります。転職用の履歴書テンプレートを使う場合も、以下の記入例を参考にしてください。
良い例文(在職中の場合)
20XX年4月 株式会社〇〇 入社
現在に至る
以上
良い例文(退職済みの場合)
20XX年4月 株式会社〇〇 入社
20XX年6月 株式会社〇〇 退職
以上
良い例文(退職予定の場合)
20XX年4月 株式会社〇〇 入社
現在に至る(20XX年〇月末日付で退職予定)
以上
NG例
20XX年4月 株式会社〇〇 入社
20XX年6月 株式会社〇〇 退職
現在に至る
すでに退職しているのに「現在に至る」を残すと、まだ在籍している会社だと誤解されます。退職済みの職歴には書かないよう注意してください。
採用担当者はここを見ている
- 在職中か退職済みかを、職歴欄の最後の一文だけで判断している
- 入社してすぐ動けるかどうかを、この記載で先に把握しようとしている
新卒・アルバイト・フリーランスの場合はどう書く?
職歴が一件もないケースや、雇用契約という形を取らないケースでは、「現在に至る」の扱いに迷いやすくなります。代表的な2パターンを確認しておきましょう。
良い例文(新卒・アルバイトで職歴がない場合)
なし
以上
職歴が一件もない場合は「現在に至る」を使いません。職歴欄の1行目に左寄せで「なし」と記入し、その下に右寄せで「以上」と記入すれば完結します。
良い例文(フリーランス・個人事業主の場合)
20XX年4月 フリーランスとして独立(Webライター業務)
現在に至る
以上
業務委託で仕事を続けているフリーランスも、会社員と同じ扱いで「現在に至る」を使えます。すでに廃業している場合は、廃業した年月を記載すれば「現在に至る」は不要です。
なぜ書き忘れると印象が悪くなるのか
「現在に至る」も「以上」も、書かなくても選考の合否そのものを決定づけるものではありません。ただし、抜けていると採用担当者の目に留まりやすく、次のような見方をされることがあります。
- 職歴欄が中途半端に終わっているように見え、書き忘れを疑われる
- 在職中か退職済みかがすぐに読み取れず、確認の手間をかけさせてしまう
- 経理・事務など正確さが求められる職種では、細部への注意力を疑われる材料になる
逆にいえば、状況に合った書き方を選べているだけで、他の応募者との差になります。学歴欄と職歴欄の区切り方に不安がある場合は、下記もあわせて確認しておくと、職歴欄全体の完成度を高められます。

「現在に至る」と「以上」正しいセットの書き方
「現在に至る」は左寄せで書き、その次の行に「以上」を右寄せで書くのが基本の形です。「以上」は、職歴欄の記載がそこで終わることを示す一文で、省略すると記入漏れと間違われることがあります。
スペースが足りないときの対処法
職歴が多く最終行まで埋まってしまう場合は、無理に行を増やさず次のように調整します。厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートは職歴欄の行数に余裕があるため、書ききれない不安を減らせます。
良い例文(同じ行にまとめる場合)
20XX年4月 株式会社〇〇 入社
現在に至る 以上
NG例
20XX年4月 株式会社〇〇 入社
現在に至る
「以上」を書かずに終えると、まだ書き足りないのかと誤解されます。スペースがなくても「以上」だけは必ず残してください。
退職済みの職歴をどう締めくくるかは、退職理由の伝え方とも関わってきます。下記もあわせて確認しておくと安心です。

学歴欄でも「現在に至る」は使える?よくある勘違い
「現在に至る」は職歴欄で使う言葉で、学歴欄には使いません。在学中の学校を書く場合は「在学中」、卒業見込みの場合は「卒業見込み」と書くのが正解です。JIS規格に沿った履歴書テンプレートでも、学歴欄と職歴欄は別の書式で扱われています。
NG例
20XX年4月 〇〇高等学校 入学
現在に至る
学歴欄の「現在に至る」は使い方の誤りです。在学状況を示す言葉に置き換えてください。
良い例文
20XX年4月 〇〇高等学校 入学
在学中
状況別でやりがちな失敗と直し方
在職中・退職済み以外にも、判断に迷いやすい状況があります。まとめて確認しておきましょう。
| 状況 | 書き方 |
|---|---|
| 退職予定日が未確定 | 「現在に至る」とだけ記載し、予定日は面接で伝える |
| 有給休暇消化中 | 在籍は続いているため「現在に至る」でよい |
| 出戻り転職(同じ会社に再入社) | 入社・退職・再入社の年月をすべて分けて記載し、最後に「現在に至る」 |
迷いやすいのは、退職の意思を会社にまだ伝えていない段階です。この場合は「退職予定」とは書かず、在職中と同じ扱いで「現在に至る」を使います。応募先に事情を先回りして説明する必要はありません。
職歴欄全体の書き方に不安がある場合は、下記の記事も参考にしてください。

まとめ
- 在職中なら「現在に至る」を必ず書く
- 退職済みなら退職年月を書けば「現在に至る」は不要
- 「以上」はどんな状況でも省略しない
- 学歴欄では「在学中」「卒業見込み」を使い、「現在に至る」は使わない
状況に合わせて一文を選べているかどうかが、職歴欄全体の印象を左右します。
履歴書の「現在に至る」に関するよくある質問
- 履歴書の「現在に至る」は本当に書かなくてもいいですか?
-
在職中の場合は必ず記載してください。すでに退職している場合は、退職した年月を書けば「現在に至る」を省略しても問題ありません。
- 「以上」も省略していいですか?
-
「以上」は職歴欄の記載がそこで終わることを示す一文のため、省略せずに記載してください。スペースが足りない場合は「現在に至る」と同じ行にまとめる方法があります。
- 退職予定日が決まっていない場合はどう書けばいいですか?
-
予定日を無理に記載せず、「現在に至る」とだけ書いて問題ありません。退職予定日は面接の場で伝える形で十分です。
- 学歴欄にも「現在に至る」は使えますか?
-
学歴欄では使いません。在学中の場合は「在学中」、卒業見込みの場合は「卒業見込み」と記載します。
- 職歴がない新卒やアルバイト、フリーランスの場合はどう書けばいいですか?
-
職歴が一件もない場合は「なし」と記載し「現在に至る」は使いません。フリーランスとして業務を続けている場合は、会社員と同じように「現在に至る」を使って問題ありません。

