履歴書の職歴欄は、時系列順・正式名称・和暦西暦の統一という3原則を守れば失敗しません。この記事では基本ルールに加え、派遣やアルバイトの経験がある場合の書き方、職歴が多くて枠に収まらないときの対処法まで、採用担当者の視点を交えて解説します。
履歴書の職歴欄はこう書くのが正解|3つの基本ルールと記入例
結論:時系列・正式名称・和暦西暦の統一が3原則
職歴欄で守るべきルールは次の3つです。どれか1つでも崩れると、採用担当者に「経歴の整理ができていない」という印象を与えてしまいます。
- 時系列順で記入する:入社が古い順に上から書き、部署異動や転籍もすべて年月順に並べる
- 会社名は正式名称で書く:「(株)」などの略称は使わず、法人格を含めて正確に記載する
- 和暦・西暦のどちらかに統一する:学歴欄と職歴欄で表記がずれていないか必ず確認する
この3つは、採用担当者が職歴欄を確認する際に最初にチェックするポイントでもあります。正式名称で書く理由は、雇用保険や社会保険の加入記録と照合される場面があるためです。略称表記自体は不正ではありませんが、正式名称との差異が大きいと確認の手間が増え、印象を下げてしまいます。
【記入例】職歴欄の基本の書き方
良い例文
| 年 | 月 | 職歴 |
|---|---|---|
| 職歴 | ||
| 2021 | 4 | 株式会社〇〇商事 入社 |
| 2024 | 3 | 株式会社〇〇商事 一身上の都合により退職 |
| 2024 | 4 | 株式会社△△サービス 入社 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
入社・退職を1行ずつに分けて書き、最後の行に右寄せで「以上」を添えて締めます。
NG例
「(株)〇〇商事」のような略称表記や、「2021年〜2024年 〇〇商事」のように年月と社名だけをまとめて書く書き方は避けましょう。入社と退職を1行にまとめすぎると、在籍期間の正確さが伝わりにくくなります。
これから履歴書を作成する場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと職歴欄の行数や余白があらかじめ調整されているため、記入時のバランスに悩みにくくなります。
学歴欄との違いと書き始める位置
学歴欄と職歴欄は同じ枠内でも役割が異なります。学歴欄の最後に1行空けて中央に「職歴」と見出しを書き、その次の行から会社名を記入するのが一般的な形式です。
採用担当者はここを見ている
- 学歴の卒業年月と職歴の入社年月の間に不自然な空白がないか
- 会社名・部署名の表記が職務経歴書と一致しているか
学歴と職歴の行間の空け方について迷う場合は、履歴書の学歴と職歴の間|1行空けるか正解が割れる理由を徹底解説もあわせてご確認ください。

【状況別】職歴欄の書き方と記入例
職歴は人によって状況が異なるため、基本ルールだけでは対応しきれないケースもあります。ここでは、問い合わせの多い5つの状況別に記入例を紹介します。
在職中の場合(現在に至る)
良い例文
「2022年4月 株式会社〇〇 入社」と書いたあと、退職日が未定であれば次の行に「現在に至る」と記入し、最後に右寄せで「以上」を添えます。
NG例
在職中にもかかわらず「退職」と書いてしまうと、経歴と実態が食い違い、選考中の確認で信頼を損ねる原因になります。
退職予定日が決まっている場合
退職日が確定している場合は「2026年9月 一身上の都合により退職予定」のように「予定」を明記します。曖昧なまま「退職」とだけ書くと、応募時点で在職中なのか誤解を招くため注意が必要です。
派遣社員として働いた経験がある場合
良い例文
「2023年6月 株式会社〇〇スタッフィング 登録」「2023年7月 株式会社△△物流 派遣就業(〇〇スタッフィングより派遣)」のように、派遣元と派遣先の両方を記載します。
NG例
派遣先の企業名だけを正社員のように書いてしまうと、雇用形態の誤認となり経歴詐称と受け取られるおそれがあります。
派遣経験を職務経歴書にまとめる際は、派遣の職務経歴書テンプレートを使うと派遣元・派遣先の欄が分かれているため記入漏れを防げます。

アルバイト・パートの経験がある場合
正社員経験がなく、応募先の業務に関連するアルバイト・パート経験がある場合は、「2022年4月 〇〇株式会社 アルバイト入社」のように雇用形態を明記して記載します。応募職種と関連が薄い短期のアルバイトは、無理にすべて書かず要点を絞っても構いません。
アルバイト経験を中心に書類を作る場合は、アルバイト用の履歴書テンプレートを使うと職歴欄と自己PR欄のバランスが整えやすくなります。
部署異動・転籍・社名変更があった場合
| ケース | 記入例 |
|---|---|
| 部署異動 | 「2023年4月 営業部より企画部へ異動」と1行追加する |
| 社名変更 | 「株式会社〇〇(現:株式会社△△)入社」と現在の社名を併記する |
| 出向・転籍 | 「〇〇株式会社より△△株式会社へ出向」「2024年3月 △△株式会社へ転籍」と別行で記載する |
これらのケースは1行にまとめず、変化があった年月ごとに行を分けることで、時系列の一貫性が保たれ、採用担当者が経歴を追いやすくなります。
職歴が多くて書ききれないときの対処法
転職回数が多い場合や短期の職歴が重なっている場合、既定の職歴欄には収まりきらないことがあります。省略する前に、次の3段階の工夫を試してください。
1社を1行にまとめる書き方
入社と退職を別々の行に分けず、「2021年4月〜2022年8月 株式会社〇〇 入社・退職」のように1社1行にまとめる方法です。配属先や業務内容など必須ではない情報を省くだけでも、行数を大きく削減できます。
「詳細は職務経歴書に記載」と明記する方法
良い例文
「2018年〜2023年 4社にて営業職を経験。詳細は職務経歴書に記載」とまとめ、社数と職種の傾向だけを示す方法です。省略した部分は職務経歴書側で必ず補足しましょう。
NG例
職歴を丸ごと省略し、職務経歴書側にも一切記載がない状態は「空白期間を隠している」と受け取られるリスクがあります。件数を示したうえで補足する形にしましょう。
職歴欄が広いフォーマットに変更する
それでも収まらない場合は、学歴・職歴欄の行数が多い履歴書フォーマットに切り替えるのが確実です。市販のテンプレートには職歴欄が広く取られたタイプもあるため、職歴が多い方はあらかじめ選び方を工夫しておくと記入時に慌てずに済みます。
転職回数が多い場合の書き方と採用担当者の見方
転職回数が多いこと自体は、職歴欄の書き方次第で与える印象が大きく変わります。すべての職歴を年代順に並べるだけでは強みが伝わりにくいため、職務経歴書側で経験を「職務分野」ごとにまとめる書き方も検討してみてください。
採用担当者はここを見ている
- 転職回数の多さよりも、各職場での在籍期間と担当業務の一貫性
- 短期離職が続いている場合は、その理由が職務経歴書や面接で説明できるか
- 職歴欄と職務経歴書の記載内容・年月が一致しているか
採用担当者が実際に注目しているのは回数そのものよりも、経歴の積み上げ方です。職歴欄では正直に、職務経歴書では強みが伝わる構成にするという役割分担を意識すると、書類全体の説得力が高まります。
履歴書と職務経歴書、職歴欄の役割の違い
履歴書の職歴欄はあくまで経歴の概要を時系列で示す欄であり、業務内容や実績まで詳しく書く場所ではありません。詳細な業務内容・実績・スキルは職務経歴書にまとめるのが基本の役割分担です。
| 項目 | 履歴書の職歴欄 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 記載内容 | 会社名・入退社年月の概要 | 業務内容・実績・スキルの詳細 |
| 文字数の目安 | 1社数行程度 | 1社あたり数百字以上 |
| 省略の可否 | 原則すべて記載 | 関連性の低い経験は要約可 |
採用担当者は職歴欄と職務経歴書の社名・年月が一致しているかを必ず突き合わせます。表記が食い違っていると、それだけで書類の信頼性が下がってしまうため、両方の書類を作成したら記載内容を照らし合わせて確認しましょう。
職務経歴書のフォーマットに迷う場合は、ハローワーク用の職務経歴書テンプレートを活用すると、記載項目の抜け漏れを防ぎながら職歴欄と整合性のとれた書類を作成できます。
まとめ
- 職歴欄は時系列順・正式名称・和暦西暦統一の3原則で記入する
- 在職中・派遣・アルバイトなど状況ごとに雇用形態を明記する
- 書ききれない場合は1行にまとめる、職務経歴書に詳細を委ねるなど段階的に対処する
- 転職回数の多さより、経歴の一貫性と職務経歴書との整合性が評価される
職歴欄は省略や誤魔化しをせず、事実を正確に積み上げていくことが結果的に選考通過への近道になります。
履歴書の職歴欄に関するよくある質問
- 職歴欄の「以上」はどこに書けばいいですか?
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すべての職歴を書き終えた最後の行の右端に「以上」と記入します。在職中で「現在に至る」と書いた場合は、その次の行に「以上」を書きます。
- アルバイトやパートの経験も職歴欄に書く必要がありますか?
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正社員経験がない場合や、応募職種に関連するアルバイト・パート経験がある場合は記載するのが基本です。雇用形態を「アルバイト入社」のように明記すれば、正社員経験と混同されません。
- 職歴を正直に書くと転職回数の多さが不利になりませんか?
-
採用担当者が見ているのは回数そのものより在籍期間の一貫性と担当業務のつながりです。職歴欄では正直に記載し、職務経歴書側で経験の積み上げ方を示すことで印象を補うことができます。
- 職歴が1社もない場合はどう書けばいいですか?
-
学歴欄の下に「職歴」と見出しを書き、次の行に「なし」と記入したうえで、右端に「以上」を添えます。空欄のままにせず、必ず「なし」と明記してください。

