勤務先名称とは、履歴書の職歴欄に記入する会社の正式名称のことです。株式会社などの法人格を省略せず記入するのが基本ルールです。社名変更や派遣、個人事業主のケースでは書き方に迷いやすく、状況別の正しい記入例と採用担当者が見ているポイントを解説します。
勤務先名称とは?履歴書での書き方の結論
結論:正式名称・法人格を省略せず記入する
勤務先名称とは、応募先企業が「どこの会社で、どんな経験を積んできたか」を確認するための項目です。「株式会社」「有限会社」などの法人格を(株)(有)と略さず、正式名称のまま記入するのが結論です。学校法人・医療法人・社会福祉法人なども同様に、法人格を省略しません。
会社名を正確に書くことは、経歴の裏付けを取りやすくするための配慮でもあります。採用担当者が在籍事実を確認する際、正式名称でなければ照合に時間がかかり、応募者側に不利に働くことがあります。
基本の記入例
良い例文
令和4年4月 株式会社サンプル商事 入社
営業部 法人営業課に配属
NG例
令和4年4月 (株)サンプル商事 入社
法人格を(株)と略した表記はNGです。手書き・PC作成のどちらでも、正式名称をそのまま入力します。
前株・後株を間違えないための確認方法
「株式会社」が社名の前に付くか(前株)、後ろに付くか(後株)は会社ごとに決まっており、自己判断で変えることはできません。記憶だけで書かず、以下の方法で必ず確認します。
- 求人票・募集要項に記載された正式名称を確認する
- 雇用契約書・給与明細・源泉徴収票の記載を確認する
- 企業の公式サイトの「会社概要」ページを確認する
- 国税庁の法人番号公表サイトで正式名称を検索する
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採用担当者は「勤務先名称」欄のここを見ている
勤務先名称の書き方は、細かな項目に見えて採用担当者の印象を左右します。基本ルールを守れていない履歴書は、それだけで「書類作成に慣れていない」という評価につながることがあります。
採用担当者はここを見ている
- 法人格の省略有無:(株)(有)表記があると基本ルールを知らない印象になる
- 雇用形態の明記:派遣・出向・個人事業主を明記しないと詐称を疑われることがある
- 社名変更時の整合性:在籍時の社名と現在の社名が一致しているか照合される
NG例
令和3年4月 サンプル商事 入社(派遣社員として就業)
「派遣社員として就業」の一言がなければ、正社員だったと誤解される可能性があります。雇用形態は必ず併記してください。
【状況別】勤務先名称の書き方
単純な入社・退社の記載だけでは対応できないケースも多くあります。ここでは検索されやすい4つの状況について、記入例とあわせて解説します。
社名が変更・合併した場合
良い例文
平成30年4月 サンプル物産株式会社(現 株式会社サンプルホールディングス) 入社
在籍していた当時の社名を書いた上で、現在の社名を括弧書きで補足します。合併・買収による社名変更は珍しくないため、この書き方をしておけば事実確認がスムーズです。
派遣社員として働いた場合
良い例文
令和2年6月 株式会社サンプル人材(派遣元)に登録
令和2年7月 サンプル物流株式会社(派遣先)に派遣社員として就業
雇用主である派遣元と、実際に働いた派遣先の両方を記載します。派遣先だけを書くと雇用形態が正しく伝わりません。
転職を機に正社員としての経歴も整理したい場合は、テンプレートを使うと記入漏れを防ぎやすくなります。転職用の履歴書テンプレートもあわせてご活用ください。
出向・転籍の場合
良い例文
令和元年4月 株式会社サンプル本社 入社
令和3年4月 サンプル関連会社株式会社へ出向
令和5年4月 株式会社サンプル本社へ帰任
在籍出向は出向元の記載に続けて「出向」と追記し、元の会社に戻った時点で「帰任」と記載します。転籍出向の場合は、出向元の退社と出向先への入社を分けて記入します。
個人事業主・フリーランスの場合
良い例文
令和3年5月 個人事業主として開業(屋号:サンプルデザイン)
Webデザイン制作業務に従事
個人事業主は入社・退社という概念がないため、「開業」「屋号」という言葉を使って記載します。屋号がない場合は、事業内容が伝わる範囲で「個人事業主として活動」と補足しても構いません。
状況別のよくある間違い(NG例)
- 社名変更:旧社名だけを書き、現在の社名を併記しない
- 派遣:派遣先の企業名だけを書き、派遣元・雇用形態を書かない
- 出向:「出向」「帰任」の記載を省き、通常の転職のように書いてしまう
- 個人事業主:「入社」「退社」という言葉を無理に使ってしまう
新卒でこれから初めての履歴書を作成する方は、まず基本形式から確認すると迷いにくくなります。新卒用の履歴書テンプレートも参考にしてください。

アルバイト・パート先の正式名称がわからないときの調べ方
アルバイトやパートの場合、店舗名と法人としての正式名称が異なることが多く、正式名称がわからず手が止まる人が少なくありません。以下の方法で確認できます。
- 採用時に受け取った雇用契約書・労働条件通知書を確認する
- 給与明細の発行元名を確認する(店舗名でなく運営会社名が記載されていることが多い)
- 店舗の入口・レシートに記載された「運営:〇〇株式会社」の表記を確認する
- 資料が手元にない場合は、店舗に直接電話で確認しても問題ない
良い例文(アルバイトの場合)
令和4年8月 株式会社サンプルフーズ サンプル駅前店 アルバイトとして勤務
運営会社の正式名称と、勤務した店舗名の両方を記載すると、経歴が具体的に伝わります。店舗名だけで運営会社名を省略すると、面接で「どちらの会社ですか」と確認されることがあるため注意してください。
アルバイトやパートの応募書類をこれから作成する方は、下記のテンプレートも活用できます。

まとめ
- 勤務先名称は法人格を省略せず正式名称で記入する
- 前株・後株は求人票や公式サイトで必ず確認する
- 社名変更・派遣・出向・個人事業主は状況に応じた補足を加える
- アルバイト・パートは運営会社名と店舗名の両方を記載する
正式名称の確認は数分あればできる作業です。提出前にもう一度、記入した勤務先名称が正しいか見直してみてください。
勤務先名称に関するよくある質問
- 勤務先名称と会社名は同じ意味ですか?
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履歴書ではほぼ同じ意味で使われます。勤務先名称は「働いていた会社の正式名称」を指す項目名で、記入する内容は会社名(法人格を含む正式名称)です。
- 正式名称がどうしてもわからない場合はどうすればいいですか?
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雇用契約書や給与明細で確認できない場合は、店舗や会社に直接問い合わせても問題ありません。それでも不明な場合は、わかる範囲で正確に記載し、面接時に補足説明できるようにしておきましょう。
- アルバイト先の勤務先名称は店舗名だけでいいですか?
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店舗名だけでなく、運営している会社の正式名称もあわせて記載するのが基本です。「株式会社〇〇 〇〇店」のように、法人名と店舗名を併記してください。

