総務の志望動機は、「何を支えたい人材か」を具体的に書くことが正解です。「縁の下の力持ちになりたい」だけでは他の応募者と差がつきません。未経験からバックオフィス経験者、新卒、社内異動まで、状況別の例文と採用担当者が実際に見ているポイントをまとめました。
【状況別】総務の志望動機の例文
結論:総務の志望動機は「何を支えたいか」を具体的に書く
総務の志望動機で評価されるのは、「サポートしたい」という気持ちそのものではなく、どの業務で・どう会社を支えたいかという中身です。総務の仕事は備品管理から契約書管理、社内行事の運営、株主総会の準備まで幅広く、企業によって力を入れている業務が異なります。
そのため、応募先の総務が何に力を入れているかを求人票や企業サイトで確認し、その業務と自分の経験・意欲を結びつけて書くと、志望動機に具体性が生まれます。
未経験から総務を目指す場合の例文
未経験者の場合、これまでの職種で培った「調整力」「正確な事務処理」「複数業務の並行対応」といった強みを、総務業務に置き換えて説明することがポイントです。
良い例文(接客業から総務へ)
前職では販売スタッフとして、来店されるお客様一人ひとりの状況に応じた対応と、在庫管理・発注業務を並行して担当してまいりました。この経験を通じて身につけた複数業務を同時に整理する力は、備品管理や来客対応など多岐にわたる貴社の総務業務でも活かせると考えております。まずは日々の庶務業務を正確にこなしながら、社内の環境整備に貢献してまいります。
NG例
私は人をサポートすることが好きで、縁の下の力持ちとして会社を支えたいと思い、総務職を志望しました。前職での経験や、どの業務で貢献したいかが書かれておらず、他の応募者と差がつかない文章になっています。
採用担当者はここを見ている
- 前職の経験を総務業務にどう転用できるか、具体的な言葉で書けているか
- 「未経験だからこそ」の強みを、謝罪や言い訳ではなく前向きに書けているか
事務・経理・人事などバックオフィス経験者の例文
事務・経理・人事からのキャリアチェンジは、総務の求人でもっとも多いパターンの一つです。担当してきた業務の中から、総務と親和性の高い実務経験を選び出して伝えます。
良い例文(一般事務から総務へ)
これまで一般事務として、契約書の管理や社内文書の作成、備品発注などの業務に携わってまいりました。なかでも契約書の期限管理を独自のチェックリストで運用し、更新漏れをゼロにした経験は、総務職に求められる正確性と直結すると考えております。貴社では入社後、この経験を活かして文書管理体制の整備に貢献したいです。
NG例
事務職として様々な業務に携わってきたので、その経験を総務でも活かせると思い志望しました。「様々な業務」が具体的に何を指すのか不明で、実績として伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 実績を数字やエピソードで具体化できているか(「更新漏れゼロ」等)
- 前職の業務範囲と総務の業務範囲を正しく理解した上で書いているか
新卒・第二新卒の場合の例文
実務経験がない新卒・第二新卒の場合は、学生時代やアルバイトでの「調整役」「サポート役」の経験と、総務という職種を選んだ理由を結びつけて書きます。
良い例文(新卒)
学生時代、サークルの会計・備品管理を2年間担当し、限られた予算内での購入計画や部員間の調整に取り組んでまいりました。この経験から、全体を俯瞰しながら細部まで管理する仕事にやりがいを感じ、総務職を志望しております。貴社の一員として、まずは日々の業務を正確に覚え、早期に戦力となれるよう努力いたします。
NG例
人と接することが好きなので、社内の人をサポートできる総務の仕事に興味を持ちました。「人と接することが好き」だけでは営業や接客職にも当てはまり、総務を選んだ理由になっていません。
社内異動で総務を志望する場合の例文
社内異動の場合は、社外への転職とは異なり「なぜ今の部署ではなく総務なのか」を、社内事情を踏まえて具体的に説明する必要があります。
良い例文(営業から総務への異動希望)
営業部門では、契約書の管理や社内稟議の取りまとめなど、案件を裏側から支える業務にやりがいを感じてまいりました。全社的な視点で業務を効率化したいという思いが強くなり、総務部門への異動を希望しております。営業現場で得た他部署との調整経験を、全社的な制度運用に役立てたいと考えております。
NG例
今の部署が忙しく体力的につらいため、総務であれば落ち着いて働けると思い異動を希望します。消極的な理由が前面に出ており、意欲のアピールになっていません。
なぜ総務の志望動機は「没個性化」しやすいのか
「縁の下の力持ち」だけでは差がつかない理由
総務職の志望動機で最も多く使われる言葉が「縁の下の力持ち」「サポート役」です。この言葉自体は間違いではありませんが、応募者のほとんどが同じ表現を使うため、内容が印象に残りにくくなります。
採用担当者は1日に何十通もの応募書類に目を通すため、抽象的な言葉だけの志望動機は記憶に残りません。「支えたい」の先にある、具体的な業務や場面まで書けているかどうかが通過率を分けます。
総務は人気職種で書類選考の倍率が高い
総務は勤務時間が比較的安定しており、体力的な負担も少ないと見られやすいことから、求人1件に対して応募が集中しやすい職種です。募集人数が少ないポジションも多く、書類選考の段階で候補者を絞り込む企業が少なくありません。
採用担当者はここを見ている
- 「働きやすそうだから」という消極的な動機が透けて見えていないか
- 数ある応募者の中で「この人に任せたい」と思える具体性があるか
総務の志望動機を書く3つのポイント
①総務の仕事内容を具体的に理解してから書く
総務の仕事内容は企業規模や業界によって幅があります。書き始める前に、以下のような業務のうちどの領域に力を入れたいかを整理しておくと、志望動機の軸が定まります。
| 業務領域 | 具体的な業務例 |
|---|---|
| 庶務・環境整備 | 備品・資産管理、オフィス環境の整備、来客・電話対応 |
| 文書・契約管理 | 契約書の管理、社内規程の整備、株主総会・取締役会の運営サポート |
| 労務・福利厚生 | 社会保険手続き、健康診断の運営、慶弔対応 |
| イベント・広報関連 | 社内行事の企画・運営、防災訓練の実施 |
②「なぜこの会社の総務か」を一文で言えるようにする
「総務の仕事がしたい」だけでは、他社にも当てはまってしまいます。応募先企業の事業内容・成長段階・社風を踏まえ、「この会社の総務だから」という理由を一文で言えるようにしておきましょう。
- 成長中の企業なら「拡大するオフィス環境や社内制度の整備に携わりたい」
- 老舗企業なら「長年培われた社内文化を守りながら効率化を進めたい」
③入社後にどう貢献したいかまで書く
志望動機の最後は、入社後どのように貢献したいかで締めくくります。「まずは既存業務を正確に覚え、その上で〇〇に取り組みたい」のように、短期的な目標と中長期的な目標を分けて書くと、現実的で意欲のある印象を残せます。
総務の志望動機で避けるべきNG表現
以下の表現は、志望動機の説得力を下げやすい典型パターンです。使っていないか見直しましょう。
- 待遇・福利厚生を理由にする:「福利厚生が充実しているから」は志望動機として成立しません
- 通勤距離だけを理由にする:「自宅から通いやすいから」は職場が近いだけの理由と受け取られます
- 希望業務を限定しすぎる:「〇〇の業務だけをやりたい」は総務の幅広さと矛盾します
- 例文をそのまま使う:他の応募者と似た文章になり、企業研究不足を疑われます
「通いやすい」を志望動機に含めたい場合の言い換え方は、「通いやすい」の言い換え5選で詳しく解説しています。

職務経歴書・自己PRとの書き分け方
志望動機と自己PRは役割が異なります。志望動機は「なぜこの会社・この職種か」を伝える欄、自己PRは「自分の強み」を伝える欄です。実績が少なく感じる場合は、職務経歴書 事務で実績がない人の例文も参考にしながら、志望動機とは重複しない切り口で書くのがコツです。

自己PR欄では、志望動機で触れなかった具体的なスキルやエピソードを補足しましょう。事務職の自己PR例文8選では、総務と隣接する事務職の自己PRの組み立て方を紹介しています。

職務経歴書全体の書き方に迷う場合は、状況に合わせて事務の職務経歴書テンプレートや人事の職務経歴書テンプレート、経理の職務経歴書テンプレートなど、バックオフィス職種向けのテンプレートから選ぶと項目の抜け漏れを防げます。
転職活動全体で履歴書のフォーマットに迷っている場合は転職用の履歴書テンプレート、新卒・第二新卒の方は新卒用の履歴書テンプレートも併せて確認しておくと安心です。
まとめ
- 総務の志望動機は「何を支えたいか」を具体的に書くことが評価される
- 「縁の下の力持ち」だけの表現は没個性化しやすく、書類選考で埋もれる
- 未経験・バックオフィス経験者・新卒・社内異動など、状況に合わせた具体例を選ぶ
応募先企業の総務が力を入れている業務を調べ、自分の経験や意欲と結びつけて書けば、他の応募者と差がつく志望動機になります。
総務の志望動機に関するよくある質問
- 総務の志望動機で「縁の下の力持ち」と書いても大丈夫ですか?
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言葉自体は問題ありませんが、それだけで終えると多くの応募者と似た内容になります。「何を支える力持ちになりたいのか」を具体的な業務名やエピソードとセットで書くようにしましょう。
- 未経験の場合、志望動機で何をアピールすればいいですか?
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これまでの職種で培った「正確な事務処理」「複数業務の並行対応」「社内外との調整力」など、総務業務に転用できる経験を具体的に伝えましょう。未経験であることを謝る必要はありません。
- 志望動機と自己PRの内容が被ってしまう場合はどうすればいいですか?
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志望動機は「なぜこの会社・この職種を選んだか」、自己PRは「自分の強み」を伝える欄です。志望動機では応募理由と貢献意欲に絞り、自己PRでは具体的なスキルやエピソードを補足すると、内容が重複しにくくなります。

