看護師の履歴書は、資格欄を取得順の正式名称で書き、職歴欄は「入職・退職」で統一するのが正解です。一般企業と同じ感覚で書き方を混同すると、採用担当者に基本的なマナーを知らない印象を与えかねません。書類選考を通過するための基本情報・資格欄・志望動機の記入例と、転職やブランクなど状況別の注意点をあわせて紹介します。
看護師の履歴書の書き方【結論】基本情報・学歴職歴・資格欄の記入例
結論:基本情報は正確に、職歴欄と資格欄は医療機関向けの表記で統一する
看護師の履歴書でまず押さえるべきは、日付・氏名・住所などの基本情報を空欄なく正確に埋めること、そして学歴・職歴欄を「入職・退職」で統一すること、資格欄を取得順の正式名称で記載することの3点です。
基本情報の書き方自体は一般的な履歴書と同じルールですが、職歴欄の動詞と資格欄の記載順は看護師ならではの注意点があります。この2点を誤ると、経験年数は十分でも「書類の基本マナーを知らない人」という印象につながります。
学歴・職歴欄の書き方と記入例
一般企業に勤める場合は「入社・退社」を使いますが、病院やクリニックなど組織のトップが社長ではない施設に勤務していた場合は「入職・退職」と記載するのが正しい表記です。看護師として病院に勤務していた経歴は、すべてこの表記で統一します。
良い例文
令和〇年 3月 〇〇看護専門学校 卒業
令和〇年 4月 医療法人〇〇会 △△病院 入職(看護師として配属)
令和〇年 3月 医療法人〇〇会 △△病院 退職(一身上の都合により)
NG例
令和〇年 4月 △△病院 入社
令和〇年 3月 △△病院 退社
「入社・退社」は一般企業向けの表記です。病院・クリニックに勤務していた場合は「入職・退職」に置き換えてください。
医療機関宛ての履歴書では、このほかにも「貴院」「入職」など独特の言い回しが求められます。より詳しい表記ルールもあわせて確認しておくと安心です。

資格・免許欄の書き方(専門看護師・認定看護師を含む)
資格欄は、免許に記載された取得年月をもとに古い順に記載するのが基本です。看護師免許は必ず記載し、略称ではなく正式名称で書きます。
- 取得順に記載する:免許登録日の古い順に上から並べる
- 正式名称で書く:略称や通称ではなく免許証・認定証の表記に合わせる
- 専門看護師・認定看護師は分野名をカッコ書きで明記:「認定看護師(クリティカルケア)」のように分野を添える
良い例文
令和〇年 3月 看護師免許 取得
令和〇年 6月 BLS(一次救命処置)資格 取得
令和〇年 10月 認定看護師(クリティカルケア) 認定
NG例
看護師の免許あり
BLS取得
取得年月がなく、正式名称も省略されています。免許・資格は年月と正式名称をセットで記載してください。
看護師免許の表記で迷いやすいポイントは、下記の記事で記載例つきに確認できます。厚生労働省の規格に沿った書式で作成したい場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートもあわせて活用してください。

採用担当者はここを見ている|看護師の履歴書で差がつく3つのポイント
看護師の応募書類は、経験やスキルだけでなく書類の丁寧さそのものが評価対象になります。採用担当者が実際にチェックしている3つのポイントを押さえておきましょう。
採用担当者はここを見ている
- 言葉遣いの正確さ:「入職・退職」「貴院」など医療機関向けの言い回しが使えているかで、応募先への理解度を判断している
- 資格記載の正確さ:取得順・正式名称で書けているかは、業務の正確さを求められる看護師としての適性の一端として見られている
- 志望動機の具体性:「なぜこの病院・クリニックなのか」まで書けているかで、長く勤める意思があるかを判断している
【状況別】看護師の志望動機の書き方
志望動機は、これまでの経験・強み、応募先を選んだ理由、入職後に貢献できることの3点を軸に組み立てます。状況ごとに押さえるべきポイントが異なるため、代表的な2パターンで確認しましょう。
病院からクリニックへ転職する場合
病院からクリニックへの転職では、「大きい環境から逃げた」と受け取られないよう、クリニックだからこそ実現したいことを具体的に書くのがポイントです。
良い例文
病院の急性期病棟で3年間、幅広い症例の看護に携わってまいりました。貴院では一人ひとりの患者様と長期的に関わりながら、生活背景まで見据えた看護を実践できると考え、志望いたしました。病棟で培った観察力と急変時対応の経験を、外来での丁寧な対応に活かしてまいります。
NG例
夜勤がなく、体力的に楽そうだと感じたため志望しました。待遇面だけを理由にすると、貢献意欲が伝わりません。働き方の希望と、クリニックで実現したい看護の両方を書くようにしましょう。
ブランクから復職する場合
出産・育児や体調面でのブランクがある場合、離職理由を過度に説明する必要はありません。復職への意欲と、両立への準備が伝わる内容を優先します。
良い例文
出産を機に3年間、看護の現場を離れておりました。子育てが落ち着き、再び臨床の場で経験を活かしたいと考え、日勤中心の勤務が可能な貴院を志望いたしました。ブランク中も医療情報誌で最新の知識を継続的に学んでおり、早期に現場へ復帰できるよう準備を進めてまいりました。
NG例
ブランクがあり不安ですが、頑張りたいと思います。不安の表明だけで終わると、準備不足の印象を与えます。ブランク中にどう備えてきたかを一文加えるだけで印象が変わります。
転職活動で複数の応募先に書類を出す場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと項目の抜け漏れを防げます。
自己PR・本人希望欄の書き方と記入例
自己PRは「自分がどんな人間で、どう貢献できるか」を伝える欄です。志望動機と重複しないよう、性格的な強みや仕事へのスタンスに絞って書きます。
良い例文
私の強みは、患者様やご家族の小さな変化に気づき、多職種へ的確に共有できる点です。前職では毎朝のカンファレンスで気づいた点を必ず報告し、早期対応につながった経験が複数回ございます。この観察力とチーム内での連携力を、貴院でも活かしてまいります。
NG例
コミュニケーション能力があります。何事も一生懸命取り組みます。抽象的な言葉だけでは強みが伝わりません。具体的なエピソードを一つ添えるだけで説得力が増します。
本人希望欄には、給与などの条件よりも勤務形態の希望(日勤専従・夜勤可否など)を優先して書くのが一般的です。特に希望がなければ「貴院の規定に従います」と記載して問題ありません。
提出・郵送マナー|封筒・添え状・持参時の注意点
履歴書は郵送・持参のどちらでも、封筒の書き方と添え状の有無で第一印象が変わります。基本のマナーを表にまとめました。
| 場面 | ポイント |
|---|---|
| 郵送する場合 | 角形2号の封筒に「履歴書在中」と朱書きし、添え状を同封する |
| 持参する場合 | 封筒に入れたまま渡さず、受付や面接官の指示に従って手渡しする |
| 宛名の書き方 | 個人名には「様」、部署・部門宛てには「御中」を使い分ける |
| 提出期限 | 消印日ではなく到着日を基準に、余裕を持って発送する |
封筒の宛名や「履歴書在中」の書き方をさらに詳しく確認したい場合は、下記の記事もあわせてご覧ください。

ブランク・未経験復職・第二新卒などケース別の注意点
読者の状況によって、職歴欄や資格欄の書き方に迷いやすいポイントが異なります。代表的なケースを確認しておきましょう。
- ブランクがある場合:職歴欄に離職理由を書く必要はなく、期間をそのまま記載すれば問題ありません。理由は面接で聞かれた際に誠実に答えられるよう準備しておきます
- 他職種からの未経験復職の場合:看護師以外の職歴があっても正直にすべて記載し、そこで得た対人スキルなどを自己PRにつなげます
- 第二新卒・新卒に近い場合:実務経験が浅くても、学生時代の実習で学んだ姿勢や、資格取得までの努力を具体的に書きます
新卒者・第二新卒の場合は新卒用の履歴書テンプレート、経験豊富な方は看護師の職務経歴書テンプレートもあわせて活用し、経歴を漏れなく伝えましょう。
まとめ
- 職歴欄は「入職・退職」で統一する:「入社・退社」は一般企業向けの表記
- 資格欄は取得順・正式名称で記載する:専門看護師・認定看護師は分野名をカッコ書きで明記
- 志望動機・自己PRは具体的なエピソードを添える:抽象的な表現だけでは差がつかない
- ブランクは無理に説明しなくてよい:期間を記載し、理由は面接で誠実に答える
基本情報・職歴欄・資格欄を医療機関向けの言葉遣いで正確に整えれば、経験や強みがそのまま採用担当者に伝わります。
看護師の履歴書に関するよくある質問
- 看護師の履歴書は「入社」「退社」ではなく「入職」「退職」と書くべきですか?
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はい。組織のトップが社長ではない病院・クリニックに勤務していた場合は「入職・退職」と記載するのが正しい表記です。一般企業に勤めていた経歴がある場合は「入社・退社」を使い、勤務先ごとに使い分けます。
- 専門看護師や認定看護師の資格は履歴書にどう書けばいいですか?
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取得年月・資格名・分野名をセットで記載します。日本看護協会が認定する資格は「認定看護師(クリティカルケア)認定」のように、資格の正式名称の後にカッコ書きで分野を明記すると分かりやすくなります。
- ブランク期間がある場合、履歴書の職歴欄に理由を書く必要はありますか?
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職歴欄に理由まで書く必要はありません。期間をそのまま記載すれば十分です。面接でブランクの理由を尋ねられることがあるため、正直かつ前向きに答えられるよう準備しておくと安心です。
- 看護師の履歴書は手書きとパソコンのどちらがいいですか?
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どちらでも問題ありません。手書きの場合は黒の油性ボールペンを使い、修正液や二重線での訂正は避けて新しい用紙に書き直します。パソコンで作成する場合は誤字脱字を最終確認してから印刷してください。

