大学院入試の履歴書は、志望先の募集要項に載っている指定様式のPDFを使うのが原則です。市販の履歴書や就活用の書き方をそのまま使うと、学歴の書き始めや年の表記が様式の指示とずれて、出願書類の不備になる場合があります。ここでは、様式PDFの入手手順、学部4年生・社会人・博士課程進学者別の学歴欄の記入例、PC作成とWeb出願でのアップロードの注意点をまとめます。
大学院入試の履歴書PDFは志望先の指定様式を使うのが正解
結論:募集要項の「出願書類」から指定様式をダウンロードする
大学院入試の履歴書は、大学や研究科ごとに独自の様式が用意されているケースがほとんどです。「大学院 入試 履歴書 pdf」で検索すると各大学の様式PDFが並びますが、他大学の様式や前年度の様式を流用するのは避けてください。欄の構成や記入の指示が大学・年度ごとに違うためです。
指定様式は、次の順にたどると見つかります。
- 志望する研究科(または大学院)の公式サイトを開く
- 「入試情報」「入学試験」「学生募集」などのページへ進む
- 受験する年度・課程・入試区分(一般/社会人/学内推薦など)の募集要項を開く
- 「出願書類」「様式集」の欄から履歴書の様式をダウンロードする(PDF・Word・Excelのいずれか)
様式の名前は「履歴書」とは限りません。「入学資格審査申請書」の中に学歴・研究歴の欄がある大学院や、社会人入試だけ「社会人履歴書」を別に求める大学院もあります。募集要項の提出書類一覧と様式番号を照らし合わせて、取りこぼしがないか確認してください。
指定様式がない場合に使える履歴書テンプレート
募集要項に「様式自由」「任意の書式」と書かれている場合は、一般的な履歴書を使って問題ありません。迷ったら、項目に偏りがない厚生労働省の様式例に沿った履歴書テンプレートを選ぶと、学歴・職歴・資格をひと通り書けます。
学歴欄の行数を多めに確保したい場合は、JIS規格の履歴書テンプレートも候補になります。どちらを使う場合も、研究歴や業績を書く欄はないため、必要に応じて別紙を添えてください。
大学院入試の履歴書と就活の履歴書の違い
就活で履歴書を書いた経験がある人ほど、同じ感覚で書いてしまいがちです。大学院入試の履歴書は、次の点が就活用と異なります。
| 項目 | 大学院入試の履歴書 | 就活の履歴書 |
|---|---|---|
| 様式 | 大学・研究科の指定様式が基本 | 市販・テンプレートなど自由なことが多い |
| 学歴の書き始め | 「高等学校から」など様式で指定されることが多い | 中学校卒業または高校入学からが一般的 |
| 年の表記 | 西暦指定の様式が多い | 西暦・和暦どちらかに統一 |
| 研究に関する欄 | 研究歴・業績・学位論文の欄や別紙がある | 研究テーマ欄がある程度 |
| 志望理由 | 研究計画書・志望理由書を別に提出 | 履歴書の志望動機欄に書く |
| 不備の扱い | 受理されない場合がある | 評価が下がる |
審査する側はここを見ている
- 様式どおりか:出願書類の不備を受理しないと明記している大学院もあり、指定と違う様式は内容を見る前につまずく原因になる
- 出願資格を満たしているか:学歴欄は、卒業(見込み)や在籍期間から出願資格を確認する材料として使われる
- 他の書類と食い違いがないか:入学志願書・研究計画書・卒業見込証明書と、学校名や年月が一致しているか
大学院入試の履歴書の書き方【学歴欄の記入例】
学歴はどこから書く?様式の指示が最優先
「学歴はどこから書けばいいのか」は、大学院入試の履歴書でもっとも迷いやすいポイントです。答えは様式や記入要領に書かれた指示に従うです。たとえば中央大学大学院の社会人特別入学試験の「社会人履歴書」には、学歴欄に「高等学校から記入してください」と明記されています。星槎大学大学院の博士後期課程のように、高等学校卒業後からの学歴を求める様式もあります。
- 指示がある場合:その起点から書く(高校入学から/高校卒業後から など)
- 指示がない場合:高等学校入学から書くと、行数と情報量のバランスがとりやすい
- 複数の大学・大学院に在籍した場合:卒業・修了・退学を問わずすべて書く
学校名は「高校」「大学院〇〇研究科」のような略称を使わず、正式名称で書きます。大学は学部・学科まで、大学院は研究科・専攻・課程まで書くのが基本です。
学部4年生(卒業見込み)の記入例
出願時点でまだ大学を卒業していない場合は、最後の行を「卒業見込み」とします。卒業予定の年月を書き、在学中であることがひと目でわかるようにしてください。就活用の学歴欄の書き方は新卒用の履歴書テンプレートと共通する部分も多いですが、年表記と書き始めは様式の指示を優先します。
良い書き方(学部4年生・西暦指定の場合)
2019年 4月 〇〇県立△△高等学校 入学
2022年 3月 〇〇県立△△高等学校 卒業
2022年 4月 〇〇大学 理工学部 情報工学科 入学
2026年 3月 〇〇大学 理工学部 情報工学科 卒業見込み
※年は受験する年度に合わせて読み替えてください。
NG例
令和4年 4月 〇〇大学 理工学部 入学
令和8年 3月 〇〇大学 理工学部 卒業予定
西暦指定の様式で和暦を使っている、学科名が抜けている、という2点がNGです。「卒業予定」でも意味は通じますが、卒業見込証明書の表記と合わせて「卒業見込み」にしておくと書類間の食い違いが起きません。
社会人入試の記入例
社会人入試では、学歴に加えて職歴を書く欄がある様式が一般的です。中央大学大学院の社会人履歴書のように、勤務先の名称・職位・資格を書く欄が設けられている場合もあります。転職活動で使った履歴書があれば、転職用の履歴書テンプレートで整理した職歴を下書きにすると、記入の手間を減らせます。
良い書き方(社会人入試の場合)
【学歴】
2008年 4月 〇〇県立△△高等学校 入学
2011年 3月 〇〇県立△△高等学校 卒業
2011年 4月 〇〇大学 経済学部 経済学科 入学
2015年 3月 〇〇大学 経済学部 経済学科 卒業
【職歴】
2015年 4月 株式会社〇〇 入社(営業部にて法人営業を担当)
2020年 4月 同社 経営企画部へ異動(中期経営計画の策定を担当)
現在に至る
職務内容を括弧で短く添えると、研究計画とのつながりが伝わりやすくなります。在職中のまま入学する場合は「現在に至る」、退職済みなら退職年月を書きます。
修士から博士課程へ進む場合の記入例
大学院の課程は「卒業」ではなく「修了」と書きます。修士課程を「博士前期課程」、博士課程を「博士後期課程」と呼ぶ大学もあるため、在籍している大学院の正式名称を学生証や在学証明書で確認してください。
良い書き方(博士後期課程を受験する場合)
2020年 4月 〇〇大学 文学部 史学科 入学
2024年 3月 〇〇大学 文学部 史学科 卒業
2024年 4月 〇〇大学大学院 文学研究科 史学専攻 博士前期課程 入学
2026年 3月 〇〇大学大学院 文学研究科 史学専攻 博士前期課程 修了見込み
NG例
2024年 4月 〇〇大学大学院 入学
2026年 3月 〇〇大学大学院 卒業見込み
研究科・専攻・課程が抜けているうえ、大学院に「卒業」を使っています。博士課程に所定年限在学して単位を修得したものの学位を取らずに退学した場合は、様式の指示に沿って「単位取得満期退学」などと書きます。

大学院入試の履歴書で職歴・研究歴・資格欄を書くときのポイント
職歴欄:社会人は職務内容まで、学生は様式の指示どおりに
社会人は、勤務先の正式名称と入社・退社(または異動)の年月を時系列で書きます。様式によっては、高等学校卒業以降の職歴をすべて書くよう求められる場合もあります。
学部からそのまま進学する学生は、職歴がなければ「なし」と書くのが一般的です。アルバイトやTA(ティーチング・アシスタント)を書くかどうかは様式の指示で判断し、指示がなければ研究に関わる経験に絞って書くと、欄が散らかりません。
研究歴欄:期間と立場がわかるように書く
研究歴の欄がある様式では、学部の卒業研究とは別に、研究機関での経歴を書きます。星槎大学大学院の記入要領では、次のような経歴を開始と終了の時期がわかる形で書くよう案内されています。
- 研究機関での研究員(客員・非常勤を含む場合はその旨を明記)
- 大学院などでの研究生
- 科研費や民間団体の研究への従事(研究資金名・研究テーマ・自身の立場がわかるように)
群馬大学大学院理工学府の入学資格審査申請書のように、研究歴を書いたうえで研究指導者による「研究歴証明書」の添付を求める様式もあります。証明書の発行には時間がかかるため、研究歴欄がある様式なら早めに依頼してください。
資格欄:研究に関連するものを優先する
資格欄には、取得年月と正式名称を書きます。教育系の研究科なら教員免許、医療・看護系なら看護師免許など、志望する研究分野に関連する資格を優先してください。語学試験のスコアを出願要件として別途提出する場合も、履歴書の記載と年月・スコアを一致させておきます。
審査する側はここを見ている
- 職歴・研究歴が、研究計画書に書いたテーマとつながっているか
- 在籍期間に説明のつかない空白がないか(空白がある場合は面接で聞かれる前提で準備する)
- 研究歴の立場(研究員・研究生・補助者など)が正確に書かれているか
履歴書のPDF様式の作り方とWeb出願で提出するときの注意
手書き指定かPC作成可かを最初に確認する
様式をダウンロードしたら、記入を始める前に募集要項で作成方法の指示を確認します。星槎大学大学院のように「必ずPCを用いて作成」と指定する大学院もあれば、自筆を求める様式もあります。ファイル形式ごとの作り方は次のとおりです。
| 様式の形式 | 作り方 | 注意点 |
|---|---|---|
| PDF(入力欄なし) | 印刷して黒のペンで手書き | 拡大・縮小せず指定サイズで印刷する |
| PDF(入力フォーム付き) | PDF閲覧ソフトで直接入力 | 入力後に保存し直し、文字が欄からはみ出していないか確認する |
| Word・Excel | PCで入力してPDFに変換 | 枠線や行の高さを崩さない。変換後にレイアウトを確認する |
手書きの場合、修正液や修正テープは使わず書き直すのが基本です。PCで作成する場合も、署名欄だけは自筆を求める様式があるので見落とさないでください。生成AIで出願書類を作成することを認めないと明記している大学院もあり、文章の作成方法にも要項の指示が及ぶことがあります。
PDFでアップロードするときのチェックポイント
Web出願では、完成した履歴書をPDFでアップロードする方式が増えています。例として立教大学大学院のWeb出願案内では、PDF形式でのアップロード、ファイルサイズの上限、カラーでのスキャンなどが指定されていました(条件は大学・年度で変わります)。アップロード前に次の点を確認してください。
アップロード前のチェックリスト
- ファイル形式:PDFが指定されているのに、写真形式(JPG・PNG)のまま出していないか
- ファイルサイズ:上限を超えていないか(スキャンの解像度を上げすぎると超えやすい)
- カラー指定:白黒スキャンで写真や押印が判別できなくなっていないか
- 見切れ・向き:一度印刷するか全画面で表示し、端の文字や枠が切れていないか、ページが横向きになっていないか
- アップロード完了の確認:マイページの表示が「完了」になっているか。締切までに完了していないと出願が認められない場合がある
Web出願システムには入力の制限時間を設けているものもあります。履歴書や研究計画書のPDFは、システムにログインする前にすべて用意しておくと、途中でタイムアウトする失敗を防げます。

郵送で提出する場合
郵送で出願する場合は、様式どおりのサイズで印刷し、募集要項で指定された順番・とじ方(クリップ・ステープルの可否など)に合わせて封入します。中央大学大学院の社会人履歴書のように、別紙をA4で作成して履歴書を表紙にし、左上をステープルでとめるよう指定している様式もあります。締切は「必着」か「消印有効」かで準備期間が変わるため、要項で確認してから発送日を決めてください。

大学院入試の履歴書で書類不備になるNG例と提出前チェック
就活の履歴書なら、多少のミスがあっても面接で挽回できる余地があります。一方、大学院入試は出願期間が短く、書類に不備があると受理されず、受験そのものができなくなるおそれがあります。内容の出来より先に、形式のミスをつぶしておくことが合格への近道です。
| NG例 | 正しい書き方 | 理由 |
|---|---|---|
| 他大学・前年度の様式を使う | 受験年度の募集要項の様式を使う | 欄の構成や指示が違い、不備になる |
| 西暦指定なのに和暦で書く | 様式の指示どおり西暦で統一 | 指示違反として扱われる場合がある |
| 大学院を「卒業」と書く | 「修了」「修了見込み」 | 大学院の課程は修了と表記する |
| 研究科・専攻・課程を省略 | 研究科・専攻・課程まで正式名称で書く | 出願資格の確認に必要な情報が欠ける |
| 学歴の書き始めを就活と同じにする | 様式の指定(高校から等)に合わせる | 不要な行で欄が足りなくなる |
| 志願書と年月が食い違う | すべての書類で同じ年月・名称にそろえる | 記載の正確さを疑われる |
提出前には、入学志願書・研究計画書・卒業(見込)証明書を横に並べ、学校名と年月を1行ずつ照合してください。自分では気づきにくいため、指導教員や大学のキャリアセンターなど第三者に一度見てもらうのも効果的です。
様式自由の大学院なら履歴書作成ツール【サクレキ】で作成
募集要項に「様式自由」とある大学院や、院試と並行して就職活動も進めている人は、履歴書をゼロから作り直す手間がかかります。スマホで入力できる履歴書作成ツールを使えば、学歴・資格を一度入力しておくだけで、提出先に合わせた履歴書を作りやすくなります。
まとめ
- 様式は募集要項から入手:受験年度・課程・入試区分に合った指定様式のPDFを使う
- 学歴の起点は様式の指示に従う:指示がなければ高校入学から書く
- 在学中は「卒業見込み」「修了見込み」:大学院は「卒業」ではなく「修了」
- 研究歴は期間と立場を明記:証明書の添付が必要な様式は早めに依頼する
- PDF提出は形式・容量・見切れを確認:アップロード完了の表示まで見届ける
院試の履歴書は内容より先に形式で差がつきます。様式をダウンロードしたその日に、記入要領を読み込むところから始めてください。
大学院入試の履歴書に関するよくある質問
- 大学院入試の履歴書PDFはどこでダウンロードできますか?
-
志望する研究科の公式サイトにある入試情報ページの募集要項から入手できます。「出願書類」「様式集」の欄に、履歴書や入学資格審査申請書などの様式がPDF・Word・Excelで掲載されているのが一般的です。受験する年度と入試区分の様式を選んでください。
- 履歴書は手書きとパソコンのどちらで作ればいいですか?
-
募集要項の指示に従います。PC作成を必須とする大学院も、自筆を求める大学院もあります。指示がない場合は、Word・Excelや入力フォーム付きPDFならPCで作成し、入力欄のないPDFなら印刷して黒のペンで手書きするのが無難です。
- 大学4年生は学歴欄に「卒業見込み」と書けばいいですか?
-
はい。出願時点で卒業していない場合は、卒業予定の年月とともに「卒業見込み」と書きます。修士課程に在籍中で博士課程を受験する場合は「修了見込み」です。卒業見込証明書など他の提出書類と表記をそろえてください。
- 指定様式がない場合は市販の履歴書でもいいですか?
-
「様式自由」と明記されていれば、市販の履歴書や一般的なテンプレートを使って問題ありません。ただし研究歴・業績を書く欄がないことが多いため、要項で求められている項目があれば別紙を添えて補ってください。
- 履歴書の写真はデータで貼ってもいいですか?
-
様式の指示によります。Web出願で提出する顔写真データと同じものを履歴書にデータで貼るよう指定する大学院もあれば、写真の貼付を求めない様式もあります。撮影時期(最近3か月以内など)やサイズの条件が書かれている場合は、それに合わせてください。

