フリーランスのクリエイティブ職が書く職務経歴書は、担当した役割と具体的な数字で実績を示すのが正解です。ポートフォリオだけでは伝わらない管理能力や信頼性を、デザイナー・イラストレーター・ライターなど職種別のサンプルとあわせて紹介します。守秘義務がある案件の書き方や、採用担当者が実際にチェックしているポイントも解説します。
フリーランスクリエイティブ職の職務経歴書サンプル【結論】
結論:実績は「数字」と「役割」で示す
フリーランスの職務経歴書で採用担当者に伝わるのは、作品の完成度よりも「どんな役割で」「どれくらいの規模の」案件を担当したかという事実です。デザイン力やライティング力そのものはポートフォリオで判断できるため、職務経歴書には管理能力や実績の再現性を数字で書き込みます。
- 案件規模(予算・期間・関係者数)を明記する
- 成果は「〇%改善」「〇件納品」など数値で示す
- 役割(ディレクション・制作・進行管理など)を明確にする
デザイナー・イラストレーターの例文
デザイナー・イラストレーターは、担当した工程と使用ツール、成果を数値でセットにして書くと実務能力が伝わります。
良い例文
2023年4月〜2024年3月 フリーランスとして活動
■担当業務
ECサイト運営企業3社のバナー・LP制作をディレクションから納品まで一貫して担当。月平均12件の制作案件を、Adobe Illustrator・Photoshop・Figmaを使用して対応。
■実績
LPデザインのリニューアルにより、担当案件のサイト経由の問い合わせ数を平均1.3倍に改善。納期遅延率0%を継続。
NG例
2023年〜現在 フリーランスデザイナーとして活動
バナーやLPのデザインを担当しました。イラストやDTPも経験があります。担当件数や規模、使用ツール、成果が一切書かれていないため、実務レベルが判断できません。
採用担当者はここを見ている
- 案件数・期間・使用ツールの3点だけでも実務量が推測できる
- 「改善」「効率化」の数値があると即戦力として評価しやすい
- クライアント名がなくても業界・規模が書いてあれば十分

ライター・編集者の例文
ライター・編集者は、担当ジャンルと本数、成果指標をセットで書くと継続力が伝わります。
良い例文
2022年6月〜現在 フリーランスライターとして活動
■担当業務
BtoB SaaS企業のオウンドメディアにて、月8本の記事を企画・執筆・校正まで担当。取材同行によるインタビュー記事の執筆実績あり。
■実績
担当記事の月間PVを開始時から2.4倍に増加。編集部内の記事品質チェック工程を提案し、修正回数を平均1.5回削減。
NG例
2022年〜現在 フリーランスライター
Webメディアで記事を書いています。取材やインタビューも経験があります。担当ジャンル・本数・成果が不明で、依頼企業がどんな業務を任せられるか判断できません。
採用担当者はここを見ている
- 「月◯本」「PV◯倍」など継続力と成果を数値で示すと信頼度が上がる
- 校正・進行管理などライティング以外の貢献も評価対象になる
- 専門ジャンル(SaaS・医療・金融等)を明記すると案件とのマッチ度が伝わる
動画クリエイター・フォトグラファーの例文
動画クリエイター・フォトグラファーは、撮影から編集までの担当工程と、納期対応力を数字で示すと説得力が増します。
良い例文
2021年10月〜現在 フリーランスとして活動
■担当業務
企業のPR動画・SNS広告動画の企画構成から撮影・編集まで一貫して担当。月平均6本の納品、Adobe Premiere Pro・After Effectsを使用。
■実績
SNS広告動画の再生完了率を平均18%改善。撮影スケジュールの調整により、平均納期を3日短縮。
NG例
動画制作やカメラマンの仕事をフリーランスでしています。撮影から編集まで一通りできます。案件数・成果・使用ソフトの記載がないため、スキルレベルや実務対応力が伝わりません。
採用担当者はここを見ている
- 撮影〜編集のどこまで担当したか工程を明確にする
- 再生数・完了率など動画特有の指標を書くと説得力が増す
- 短納期対応の実績はスケジュール管理力の証明になる
なぜフリーランスの職務経歴書は正社員と書き方が違うのか
正社員の職務経歴書は所属企業の看板やチーム内での役職が信頼の裏付けになりますが、フリーランスにはそれがありません。「誰と」「どんな条件で」仕事をしてきたかを自分の言葉で証明する必要があります。
- 就業形態は「個人事業主」「フリーランス」と明記し、開業届の有無も書く
- 案件ごとに期間・業務内容・成果を分けて記載する
- 収入の安定性より、継続受注できている実績(リピート率・契約更新回数)を示す
- 複数クライアントを掛け持ちしていた場合は、時期が重複してもそのまま記載する
基本フォーマットに迷ったら|職種別テンプレートも参考に
フリーランスの職務経歴書は自由形式で作成できますが、基本の型に不安がある場合は、事務の職務経歴書テンプレートのような定型フォーマットで項目立てを確認すると書きやすくなります。
案件ごとの実績整理に迷ったら、営業の職務経歴書テンプレートにある成果の数値化の書き方も参考になります。
クライアントワークの収支まで含めて整理したい場合は、経理の職務経歴書テンプレートの実績記載欄の構成が役立ちます。
技術的なスキルを詳細に伝えたい場合は、エンジニアの職務経歴書テンプレートのスキル一覧の書き方も参考にできます。
クライアント名を出せない案件はどう書く?守秘義務との両立
NDA(秘密保持契約)を結んでいる案件は、企業名やロゴを出さずに「業界」「事業規模」「担当範囲」で代替します。業界・規模・成果の3点が書いてあれば、企業名がなくても実績として十分に評価されます。
良い例文
■担当業務
大手アパレル企業のECサイトリニューアルプロジェクトにおいて、UI設計とバナー制作を担当(守秘義務のため企業名非公開)。
■実績
サイト全体の申込件数を1.2倍に改善。
NG例
某企業のサイト制作をしました。詳しくは言えません。具体的な情報が何もないため、実績として評価しようがありません。

採用担当者が「一緒に働きたい」と感じる職務経歴書の共通点
実績が十分でも、コミュニケーション面で不安を感じさせる書類は選考通過が遠のきます。
採用担当者はここを見ている
- 修正依頼への対応スピードや回数を書いている
- クライアントとの定例ミーティングや進行報告の頻度を書いている
- トラブル対応の経験(納期調整・仕様変更)を具体的に書いている
これらは技術力の証明ではなく、安心して仕事を任せられる相手かどうかを判断する材料として見られています。
正社員転職・契約社員・フリーランス継続で書き方はどう変える?
応募先の雇用形態によって、職務経歴書で強調すべき点は変わります。
| 応募先 | 強調すべきポイント |
|---|---|
| 正社員転職 | チームでの調整力・組織適応力・長期的なキャリアの方向性 |
| 契約社員・業務委託 | 即戦力として発揮できるスキルと過去の納品実績 |
| フリーランス継続(新規クライアント獲得) | 実績の再現性・継続受注率・対応可能な業務範囲 |

まとめ
- フリーランスの職務経歴書は「役割」と「数字」で実績を示す
- 守秘義務がある案件も業界・規模・成果があれば書ける
- コミュニケーション力を伝えるエピソードが通過率を左右する
自分の職種に近いサンプルを参考に、担当した仕事の中身が伝わる職務経歴書を作成してください。
フリーランスクリエイティブ職の職務経歴書に関するよくある質問
- フリーランスの期間は職歴として認められますか?
-
認められます。個人事業主やフリーランスとしての活動期間は職歴に含めて記載でき、業務内容や実績を具体的に書くことで正社員経験と同様に評価されます。
- 職務経歴書とポートフォリオはどちらを先に見られますか?
-
求人や案件によって異なりますが、まず職務経歴書で業務範囲や実績を確認し、その後ポートフォリオで表現力を確認するケースが多い傾向にあります。両方をセットで準備しておくと安心です。
- 案件数が少ない場合、職務経歴書はどう書けばいいですか?
-
案件数が少なくても、1件ごとの担当範囲や成果を詳しく書くことでカバーできます。件数の多さより、担当した業務の深さと成果を具体的に書くことを優先してください。

