履歴書の職歴は、学校を卒業して最初に入社した会社から書くのが正解です。学歴は中学校卒業から書くのが一般的で、その下に職歴を続けます。最初の1社を省くと卒業後が空白に見え、書類選考で不利になりかねません。短期間で辞めた会社やアルバイト期間の扱い、入社年月を忘れたときの調べ方まで、ケース別の記入例とあわせて採用担当者の視点でまとめました。
履歴書の職歴はいつから書く?結論と記入例
結論:職歴は「卒業後に最初に入社した会社」から書く
職歴欄の1行目は、最終学歴を卒業したあとに初めて入社した会社の入社年月です。そこから現在まで、入社と退職をすべて時系列で書きます。ハローワークが公開している履歴書の書き方資料でも、職歴は「原則は、すべての入社、退社歴を記載」とされています。
- 書き始め:卒業後、最初に入社した会社(正社員・契約社員・派遣社員)
- 書き終わり:在職中なら「現在に至る」、退職済みなら最後の退職行
- 省略しないもの:短期間で辞めた会社、試用期間中に辞めた会社
- 原則書かないもの:学生時代のアルバイト(応募先と関連が深い長期勤務は例外)
経歴(学歴)はいつから?中学校卒業から書くのが一般的
「経歴」として学歴・職歴欄全体をどこから書くかについては、法律や公的な決まりはありません。一般的には中学校卒業から書き始める形が多く、義務教育(小・中学校)は卒業年だけ、高校以降は入学と卒業の両方を書きます。
ただし、職歴が多く欄が足りない場合は、学歴を高校入学や高校卒業から書き始めて職歴のスペースを確保する方法もあります。学歴と職歴のどちらを優先するかで、書き始めを調整してください。
| 状況 | 学歴の書き始め | 職歴の書き始め |
|---|---|---|
| 新卒(在学中) | 中学校卒業 | 職歴なし(「なし」と記入) |
| 転職(社数が少ない) | 中学校卒業 | 卒業後に最初に入社した会社 |
| 転職(社数が多い) | 高校入学または高校卒業 | 卒業後に最初に入社した会社 |
| 最終学歴が中学校 | 中学校卒業 | 卒業後に最初に入社した会社 |
職歴欄の記入例
学歴の最後の行から1行空け、中央に「職歴」と書いてから、次の行に最初の会社の入社年月を書きます。
良い書き方(転職1回・在職中)
2015年 3月 〇〇大学 経済学部 経営学科 卒業
(1行空ける)
職歴
2015年 4月 株式会社〇〇 入社
営業部に配属 法人営業を担当
2020年 9月 一身上の都合により退職
2020年10月 △△株式会社 入社
現在に至る
以上
NG例
2015年 3月 〇〇大学 経済学部 卒業
職歴
2020年10月 △△(株) 入社
最初の会社を省いたため、卒業後5年半が空白に見えます。「(株)」の略記も、正式名称で書き直す必要があります。
学歴欄も含めた全体の書き方は、次の記事で項目ごとに確認できます。

【ケース別】職歴の書き始めと記入例
「いつから書くか」で迷いやすいのは、最初の職歴が正社員ではない人や、途中に短期間の勤務がある人です。自分に近いケースの書き方を確認してください。
新卒・職歴がない場合
新卒の就職活動では、学生時代のアルバイトは職歴に含めません。職歴欄には「職歴」と書いた次の行に「なし」と書き、最後に「以上」を添えます。空欄のまま出すと記入漏れと受け取られるため、「なし」の1行は必ず入れてください。学生向けの欄構成は新卒用の履歴書テンプレートを使うと迷わず埋められます。
良い書き方(新卒)
2027年 3月 〇〇大学 文学部 英文学科 卒業見込み
(1行空ける)
職歴
なし
以上
既卒・フリーターでアルバイトから始まる場合
卒業後に正社員として働いた経験がない場合、卒業後のアルバイトを職歴の1行目に書いて構いません。何も書かないと卒業後の期間がまるごと空白に見えるためです。正社員と誤解されないよう、社名の後ろに「(アルバイト)」と雇用形態を明記します。
良い書き方(既卒・アルバイトから)
2022年 3月 〇〇専門学校 情報処理科 卒業
(1行空ける)
職歴
2022年 5月 株式会社〇〇 〇〇店 入社(アルバイト)
接客・レジ・在庫管理を担当
現在に至る
以上
アルバイト応募で使う場合は、職歴欄にアルバイト歴を書く前提のアルバイト用の履歴書テンプレートが書きやすくなります。

転職回数が多く職歴欄に収まらない場合
社数が多くても、職歴の書き始めは変わりません。最初の会社を削るのではなく、次の方法で行数を減らします。
- 学歴を短くする:中学校卒業を省き、高校入学または高校卒業から書く
- 入社と退職を1行にまとめる:「株式会社〇〇 入社(2019年3月 一身上の都合により退職)」
- 職歴欄の広い用紙を使う:学歴と職歴の欄が分かれた転職者向けの様式を選ぶ
- 詳細は職務経歴書へ:履歴書は社名と入退社のみにし、業務内容は職務経歴書で補う
職歴欄に余裕がある様式を探しているなら、転職用の履歴書テンプレートから選ぶと行数不足を避けやすくなります。
試用期間中・短期間で辞めた会社がある場合
入社から数か月、あるいは試用期間中に辞めた会社も職歴として書くのが基本です。雇用保険や厚生年金に加入していた期間は記録に残るため、入社手続きの段階で前職の加入歴がわかることがあります。省いたことが後から判明すると、経歴詐称を疑われるリスクのほうが大きくなります。
良い書き方(試用期間中に退職)
2023年 4月 株式会社〇〇 入社
2023年 6月 業務内容が入社前の説明と異なったため退職
2023年 8月 △△株式会社 入社
現在に至る
退職理由は「一身上の都合により退職」でも問題ありません。ただ、短期離職は面接で必ずと言っていいほど聞かれるため、上の例のように事実を一言添えておくと、質問される前に事情が伝わります。
採用担当者が職歴の「書き始め」で見ているポイント
職歴欄の1行目は、採用担当者が「卒業から今までがつながっているか」を確かめる起点です。書類選考で落ちる人の多くは、短期離職そのものより説明のない空白で判断されています。
採用担当者はここを見ている
- 卒業年月と最初の入社年月の間隔:半年以上空いていれば、その期間に何をしていたかを確認する
- 年月の連続性:退職から次の入社までの期間が、本人の説明と合っているか
- 在籍期間の長さ:1社ごとの在籍年数から、定着しやすい人かどうかを見る
- 雇用形態の明記:アルバイトや契約社員を正社員のように書いていないか
「短い職歴を書くと不利になる」と考えて最初の会社を抜く人は少なくありません。しかし採用担当者から見ると、3か月で辞めた会社よりも、理由のわからない空白の数年のほうが不安材料になります。空白期間がある場合は、職歴欄に「資格取得のため〇〇専門学校に通学」「家族の介護に専念」など、その期間の過ごし方を1行で書き添えてください。
| やりがちな書き方 | 採用担当者の受け取り方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 最初の短期勤務を省く | 卒業後に空白がある人 | 短期でも入社・退職を書く |
| 直近の会社だけ書く | 経歴を隠している | 卒業後の全社を時系列で書く |
| アルバイトを雇用形態なしで書く | 正社員経験と誤認、面接で発覚 | 「(アルバイト)」を添える |
| 空白期間に何も書かない | 何をしていたか不明 | 過ごし方を1行で書く |
退職理由の書き分けに迷う場合は、理由別の例文を次の記事にまとめています。

入社・退職の年月がわからないときの調べ方
職歴を最初の会社から書こうとして、入社年月を思い出せずに手が止まる人は多いです。記憶で書いた年月が社会保険の記録とずれていると、入社手続きのときに食い違いが見つかることもあります。次の書類や公的サービスで、正確な年月を確認できます。
| 確認方法 | わかること | 入手・利用方法 |
|---|---|---|
| 雇用保険被保険者証 | 直近の会社の資格取得年月日(入社日) | 入社時や退職時に会社から受け取る |
| ねんきんネット | 厚生年金の加入履歴(会社ごとの加入・喪失の時期) | 日本年金機構のサイトで利用登録(マイナポータル連携も可) |
| ねんきん定期便 | 年金加入履歴(35歳・45歳・59歳の封書版は全期間) | 毎年誕生月に日本年金機構から届く |
| 源泉徴収票 | 年の途中で入社・退職した場合の年月日(中途就・退職欄) | 年末または退職時に会社から受け取る |
| ハローワークへの照会 | 雇用保険の資格取得年月日・離職年月日・事業所名 | 「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を来所または郵送で提出 |
出典:日本年金機構「ねんきんネット」、厚生労働省・ハローワークの雇用保険に関する案内をもとに作成
手元に書類がなければ、まずねんきんネットで加入履歴を一覧表示するのが早道です。会社ごとの加入時期が並ぶため、職歴の抜けにも気づけます。年金記録は月単位なので、入社「月」の確認には十分使えます。
調べても確定できないときの注意点
- アルバイトなど社会保険に加入していない勤務は記録に残らないため、給与明細や当時のメールで確認する
- どうしても月が確定できない場合は、最も可能性が高い月を書き、面接で聞かれたら「記録が残っておらず概ねの時期です」と説明できるようにしておく
- 年金記録の内容が自分の認識と違う場合は、年金事務所に問い合わせる
職歴欄の書き方の基本ルール
書き始めが決まったら、1行ごとの書き方をそろえます。基本は次の5点です。
- 年号は西暦か和暦のどちらかに統一し、学歴欄とも合わせる
- 会社名は「(株)」と略さず「株式会社」と正式名称で書く
- 入社と退職は原則別の行に書き、時系列(古い順)に並べる
- 在職中は最後の職歴の次の行に「現在に至る」と書く
- 最終行の右端に「以上」と書いて締める
勤務先の種類によって「入社」「退社」の表現が変わる点も見落とされがちです。ハローワークの資料では、次のように使い分けるよう案内されています。
| 勤務先 | 始まりの表現 | 終わりの表現 |
|---|---|---|
| 会社 | 入社 | 退社(退職) |
| 公務員 | 奉職 | 辞職(定年の場合は定年退職) |
| 病院・個人の事業所 | 勤務 | 退職 |
| 自分で会社を設立 | 設立 | 解散(整理) |
| 個人の店舗経営・業務委託 | 開業 | 閉鎖 |
| 家業の手伝い(法人でない場合) | 従事 | 退職 |
欄の構成で迷う場合は、国が示した様式例に沿った厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと、項目の過不足がありません。
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まとめ
- 職歴の書き始め:学校卒業後に最初に入社した会社の入社年月から書く
- 経歴(学歴)の書き始め:中学校卒業からが一般的。職歴が多ければ高校から
- 新卒:アルバイトは書かず「なし」と記入
- 既卒・フリーター:卒業後のアルバイトを「(アルバイト)」付きで1行目に書いてよい
- 短期離職:試用期間中の退職も省略せず、事情を一言添える
- 年月を忘れたら:ねんきんネット・雇用保険被保険者証・源泉徴収票で確認する
最初の1社から現在までが途切れずに読める職歴欄なら、採用担当者は経歴の確認に迷いません。
履歴書の職歴はいつから書くかに関するよくある質問
- 履歴書の職歴は何年前まで書けばいいですか?
-
年数で区切る決まりはなく、学校卒業後に最初に入社した会社から現在までをすべて書くのが原則です。古い職歴を省くと、その期間が空白に見えてしまいます。欄が足りない場合は学歴を高校から書く、入社と退職を1行にまとめるなどの方法で調整してください。
- 学生時代のアルバイトは職歴に書きますか?
-
原則として書きません。職歴は卒業後の勤務から始めるのが一般的です。ただし、応募先と同じ業界で長期間アルバイトをしていたなど、仕事に直結する経験であれば書いてもよいとされています。その場合は「(アルバイト)」と雇用形態を明記してください。
- 1か月で辞めた会社も書かないといけませんか?
-
書くのが基本です。社会保険に加入していれば記録が残り、入社手続きで前職の加入歴がわかることがあります。省いたことが後で判明すると、短期離職よりも大きな信用の問題になります。退職理由を一言添え、面接で前向きに説明できるよう準備しておいてください。
- 卒業後すぐに就職していない場合、職歴は何から書けばいいですか?
-
卒業後に最初に働き始めた勤務先から書きます。アルバイトしかしていない場合は、そのアルバイトを「(アルバイト)」付きで書いて構いません。就職までの間に資格の勉強や留学などをしていた場合は、その内容も1行で書いておくと空白期間の説明になります。
- 入社した月を覚えていない場合はどうすればいいですか?
-
ねんきんネットで厚生年金の加入履歴を確認するのが最も手軽です。そのほか、雇用保険被保険者証、源泉徴収票の中途就・退職欄、ねんきん定期便でも確認できます。手元に書類がない場合は、ハローワークに雇用保険の加入記録を照会する方法もあります。

