パートの履歴書に添える送付状は、手書きの横書きで問題ありません。「手書きなら縦書きが基本」と書かれた記事を読んで手が止まっている方も多いのですが、パート採用の現場で縦書きか横書きかによって合否が動くことはまずありません。この記事では、横書きで大丈夫な理由と、そのまま写せる例文、採用担当者が送付状のどこを見ているのかを解説します。
履歴書の送付状はパートも手書きの横書きでOK【結論】
手元にあるのがB5の横罫の便箋だけ、という状況でも書き直す必要はありません。横書きのまま書いて封筒に入れて構いません。
横書きで問題ない3つの理由
- 送付状は格式を見る書類ではないから:本来の役割は「誰が・何に応募し・何を何枚送ったか」を伝える事務連絡です。書式の美しさを競う書類ではありません。
- 同封する履歴書が横書きだから:市販の履歴書もパソコン作成の職務経歴書も横書きです。送付状だけ縦書きにすると、読み手は封筒の中で紙の向きを変えることになります。
- 採用担当者が書式で判断していないから:パート採用で確認しているのは応募先・氏名・連絡先・同封物です。縦書きだから加点、横書きだから減点という運用は存在しません。
「縦書きが基本」と言われる理由と、気にしなくていい理由
手書きは縦書き、という説明は間違いではありません。もともと日本の礼状や挨拶状が縦書きだった名残で、格式を重んじる文書では今も縦書きが使われます。ただしそれは弔事の手紙や取引先への挨拶状といった場面の話です。
応募書類に添える送付状は、儀礼文書ではなく事務連絡票に近い性質を持ちます。実際、パソコンで作る送付状は横書きが標準で、それが失礼だと言われることはありません。横書きそのものが失礼にならないことは、PC作成が主流になった時点ですでに証明されています。手書きにした途端に縦書きでなければならなくなる理屈はありません。
| 形式 | 評価 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 手書き・横書き | 問題なし | PCがない方、履歴書も手書きの方(パート応募で最も多い) |
| 手書き・縦書き | 問題なし | 縦罫の便箋しかない方、和菓子店や旅館など和の職場 |
| PC・横書き | 問題なし | PCとプリンターがある方、複数社に応募する方 |
どれを選んでも減点されません。手書きかパソコンかで迷っている場合の判断基準は、送付状を手書きにすべきかどうかを整理した記事で詳しく扱っています。

そもそもパートに送付状は必要?
必須ではありません。求人票に「履歴書を郵送してください」とだけある場合、送付状がなくても書類選考で落とされることはありません。
それでも添える価値はあります。パートの応募先は個人経営の店舗や小規模な事業所も多く、採用担当者が総務や店長を兼任しているケースが大半です。封を開けて中身を仕分ける手間が省ける1枚があると、それだけで「仕事の段取りができる人」という印象が残ります。
そのまま使えるパート応募の手書き送付状 横書きの例文
便箋1枚に収まる長さが適量です。書きすぎると用件が埋もれます。
基本の例文(パート応募・横書き)
良い例文
2026年7月17日
株式会社〇〇
採用ご担当者様
〒000-0000
東京都〇〇区〇〇1-2-3
山田 花子
電話 090-0000-0000
応募書類の送付について
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたび、貴社の事務スタッフ(パート)の求人を拝見し、応募させていただきます。前職では販売職として3年間、レジ業務と在庫管理を担当しておりました。平日9時から15時まで、週4日の勤務が可能です。
お忙しいところ恐縮ですが、ご一読のうえ面接の機会をいただけましたら幸いです。
敬具
記
1. 履歴書 1通
以上
横書きの場合、日付は右上、宛名は左、自分の氏名と連絡先は右に寄せます。「記」は中央、「以上」は右下に置きます。
NG例
拝啓 盛夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。さて、このたびは求人情報を拝見しご連絡を差し上げた次第でございます。私は幼少期より人と接することが好きで、学生時代は接客のアルバイトに励んでまいりました。(このあと10行続く)
挨拶と自分語りが長く、何の求人に応募したのかが最後まで出てきません。採用担当者は封を開けて数秒で応募先の職種を確認します。それがわからない送付状は、履歴書を見て職種を探すという余計な作業を生みます。また「平素は格別のご高配を賜り」は継続的な取引先に使う言葉で、初めて応募する人が使うと不自然です。
採用担当者はここを見ている
- 応募職種が書いてあるか:複数の職種を同時募集している職場では、これがないと仕分けができません
- 同封書類の枚数が実物と合っているか:「履歴書1通」と書いてあるのに2通入っていれば、封入時に確認していないことがわかります
- 勤務可能な曜日・時間が1行あるか:パート採用はシフトが組めるかどうかが最初の関門です。ここが書いてあると面接前に判断でき、選考が早く進みます
ブランクあり・扶養内の場合に添える一文
子育てで数年離れていた場合や扶養内で働きたい場合は、送付状で先に触れておくと、採用担当者が履歴書の空白期間を見て身構えずに済みます。ただし条件だけを並べると印象が変わります。
良い例文(ブランクあり・扶養内)
出産を機に退職し、5年間は育児に専念しておりました。下の子が小学校に入学し、平日の日中に安定して勤務できる環境が整いましたので応募いたしました。扶養の範囲内での勤務を希望しており、月の勤務時間についてはご相談させていただけますと幸いです。
NG例(条件面だけ)
扶養内での勤務を希望します。年末は忙しいので出られません。土日は家庭の都合で勤務できません。残業も対応できかねます。
できないことだけが並び、働く意思が伝わりません。条件を伝えること自体は問題ありませんが、「何ができるか」を先に書いたうえで相談の形にすると受け取られ方が変わります。
志望動機そのものの組み立て方はパートの履歴書の志望動機を解説した記事で例文つきにまとめています。

手書きで横書きの送付状を書く前に決める3つのこと
用意するものはシンプルです。特別な紙を買いに走る必要はありません。
| 項目 | 選ぶもの | 補足 |
|---|---|---|
| 便箋 | 白または生成りの無地・横罫 | A4が理想ですが、A4の罫線入り便箋は流通が少なく、B5でもマナー違反にはなりません |
| ペン | 黒のボールペン(0.5〜0.7mm) | 消せるボールペンは熱で消えるため使いません |
| 枚数 | 1枚 | 2枚にまたがるのは書きすぎのサインです |
横罫の便箋は字が真っすぐ揃うため、手書きに慣れていない方ほど仕上がりが安定します。避けたいのは一筆箋とキャラクター柄の便箋です。一筆箋は贈り物に添えるメモの体裁で、応募書類には軽すぎます。
ペンの選び方は封筒も同じ考え方で、封筒に使うボールペンの選び方もあわせて確認しておくと、投函前に慌てずに済みます。

手書き送付状の書き方と記載項目の順番(横書き)
横書きでは上から下へ、次の順で書きます。この順番を守れば体裁は整います。
- 日付(右上):投函する日を書きます。書いた日ではありません
- 宛名(左):会社名は正式名称。担当者名がわからなければ「採用ご担当者様」
- 自分の情報(右):郵便番号・住所・氏名・電話番号
- 件名(中央):「応募書類の送付について」
- 頭語と挨拶:「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」。時下は季節を問わず使えます
- 用件:応募する職種、簡単な経験、勤務可能な曜日と時間
- 結びと結語:面接のお願いを一文添えて「敬具」
- 記・同封書類・以上:「記」の下に書類名と枚数を書き、右下に「以上」
日付は履歴書と揃えます。履歴書の日付を作成日にして送付状を投函日にすると、2枚の日付がずれて「使い回しでは」と受け取られることがあります。西暦か和暦かも履歴書と統一してください。
時候の挨拶を月ごとに選ぶ必要はありません。「時下」を使えば7月でも12月でもそのまま通用します。パートの応募で季語の選び方に時間をかけるより、勤務可能な時間を正確に書くほうが選考には効きます。
採用担当者が減点する送付状のNG5つ
横書きにしたことは減点になりませんが、次の5つは実際に印象を落とします。
- 修正液・修正テープ:応募書類全般で避けます。間違えたら新しい便箋に書き直します
- 同封書類の枚数が中身と違う:数え間違いは、業務でも確認を怠る人という連想につながります
- 「御中」と「様」の重複:「株式会社〇〇御中 採用ご担当者様」は二重敬称です。担当者名まで書くなら会社名に御中は付けません
- 挨拶が長く用件が読めない:便箋1枚を超えたら削ります
- 会社名の略称:「(株)〇〇」は正式名称の「株式会社〇〇」に直します
この中で最も多いのが枚数の不一致です。履歴書だけを送るのに「履歴書、職務経歴書」とテンプレートのまま書いてしまう例が目立ちます。書いた内容と封筒の中身は、封をする前に必ず突き合わせてください。
送付状の折り方・封筒に入れる順番・切手代
書き終えたら封入です。ここで順番を間違えると、せっかくの送付状が役割を果たしません。
封入の手順
- クリアファイルに、送付状・履歴書・職務経歴書の順に重ねる(送付状が一番上)
- 角形2号の封筒に、折らずにそのまま入れる
- 封筒の表に赤字で「履歴書在中」、裏に自分の住所と氏名を書く
送付状を一番上にするのは、封を開けた採用担当者が最初に目にする紙だからです。順番が逆だと、中身を伝える書類が最後に出てきて意味がありません。B5の便箋を使った場合も、A4のクリアファイルにそのまま重ねて構いません。サイズが揃っていないことを気にする必要はありません。
切手代は封筒の重さで決まります。角形2号は定形外郵便の規格内にあたり、50g以内は140円、100g以内は180円です。履歴書と送付状にクリアファイルを加えると50gを超えることがあるため、料金が不安な場合は郵便局の窓口で計ってもらうのが確実です。(出典:日本郵便「国内の料金表」/2024年10月改定後の料金)
封筒の書き方や折り方まで含めた郵送全体の流れは、履歴書の郵送封筒・折り方・添え状を解説した記事にまとめています。クリアファイルの色選びで迷ったらクリアファイルの正しい入れ方も参考になります。

履歴書本体の書き方に不安が残っている場合は、パート用の履歴書の書き方から先に整えてください。現在も別のパート先で働きながら応募する方は在職中の職歴欄の書き方もあわせて確認しておくと安心です。

まとめ
- パートの履歴書に添える送付状は、手書きの横書きで問題ありません
- 「縦書きが基本」は儀礼文書の慣習で、応募書類の送付状には当てはまりません
- 便箋は白か生成りの横罫、B5でも構いません。ペンは黒のボールペン、便箋1枚に収めます
- 採用担当者が見ているのは書式ではなく、応募職種・同封書類の枚数・勤務可能な曜日と時間の3点です
- 封入は送付状を一番上にし、角形2号に折らずに入れます。切手は50g以内140円、100g以内180円です
形式で迷って投函が遅れるより、勤務できる曜日と時間を1行書いて今日出すほうが、面接には近づきます。
履歴書の送付状(手書き・パート)に関するよくある質問
- 手書きの送付状を横書きにすると、マナー違反で落とされますか?
-
落とされません。送付状は同封物と応募先を伝える事務連絡の書類で、縦書きか横書きかで合否が変わる運用は一般的ではありません。同封する履歴書が横書きであることを考えると、むしろ横書きのほうが読み手にとって自然です。
- A4の罫線入り便箋が見つかりません。B5でもいいですか?
-
B5で問題ありません。A4サイズの罫線入り便箋は流通量が少なく、市販の便箋はB5が主流です。履歴書とサイズが違っていても、クリアファイルに重ねて角形2号の封筒に入れれば問題ありません。
- パートの応募でも送付状は必要ですか?
-
必須ではありません。求人票に指示がなければ、送付状がなくても選考に影響することはほとんどありません。ただしパートの応募先は店長や総務が採用を兼任していることが多く、中身が一目でわかる1枚があると仕分けの手間が減り、印象として残ります。
- 送付状に志望動機まで書く必要はありますか?
-
詳しく書く必要はありません。志望動機は履歴書に書く欄があるため、送付状では応募する職種と簡単な経験、勤務可能な曜日と時間を数行添える程度で十分です。送付状が便箋2枚に及ぶ場合は書きすぎです。
- 書き損じたときは修正テープを使ってもいいですか?
-
使わずに書き直してください。応募書類は修正の跡が残ると、確認の丁寧さを疑われる原因になります。書き損じを見越して便箋は数枚多めに用意しておくと安心です。

