履歴書の短所と長所は、短所を改善に向けた取り組みとセットで、長所を具体的なエピソードとともに書くのが基本です。短所は正直に書くと不利になりそうで、長所は自慢に見えないか気になるという、相反する悩みを抱えている人は少なくありません。両方をバランスよく書くコツと、そのまま使える例文を状況別に紹介します。
履歴書の短所・長所の書き方と例文【結論】
結論:短所は「改善の姿勢」、長所は「エピソード」で書く
短所欄と長所欄は、書き方の型がそれぞれ違います。短所は欠点を並べるだけで終わらせず、改善のためにしている行動までを一続きで書きます。長所は強みの説明だけで終わらせず、それが発揮された具体的な場面を添えます。
| 構成 | 短所欄 | 長所欄 |
|---|---|---|
| ①書き出し | 自覚している欠点 | 強みを一言で |
| ②具体例 | 欠点が原因で起きた失敗・課題 | 強みが発揮されたエピソード |
| ③締め | 改善のための取り組み | 応募先の仕事でどう活かせるか |
短所の例文(状況別)
短所は種類によって、改善の見せ方が変わります。ここでは「心配性」と「せっかち」の2パターンで、良い例とNG例を比べます。
良い例文(心配性な性格の場合)
私の短所は、心配性なところです。以前は確認作業に時間がかかりすぎ、作業全体の遅れにつながったことがありました。現在は確認すべき項目をあらかじめリスト化し、優先順位をつけて進めるようにしており、以前より作業スピードが安定してきています。
NG例
私の短所は心配性なところです。何事も心配になってしまいます。これから直していきたいと思います。具体的な場面と改善行動がなく、反省文で終わっている点がNGです。
良い例文(せっかちな性格の場合)
私の短所は、結論を急ぎすぎるところです。周囲の意見を聞き切る前に話を進めてしまい、認識のずれが生じたことがあります。現在は発言する前に一呼吸置き、相手の話を最後まで聞くことを意識しています。
長所の例文(状況別)
長所は「継続力」と「協調性」の2パターンで比べます。抽象的な言葉だけで終わらせず、場面と成果まで書くのがポイントです。
良い例文(継続力の場合)
私の長所は、継続力です。前職では新しい業務ツールの操作に苦手意識がありましたが、毎日15分の練習時間を3か月続け、最終的にはチーム内で操作方法を教える立場になりました。貴社でも新しい業務に対して粘り強く取り組み、早期に戦力になれるよう努めます。
NG例
私の長所は継続力があることです。何事も最後まで諦めずに取り組みます。この長所を活かして頑張りたいです。エピソードも活かし方の具体性もなく、誰にでも当てはまる内容になっています。
採用担当者はここを見ている
- 短所に、改善のための具体的な行動が添えられているか
- 長所に、数字や場面などの裏付けがあるか
- 短所と長所を通して、一貫した人物像が伝わるか

短所と長所の言い換え早見表
短所は、視点を変えると長所として言い換えられることがあります。ただし言い換えた長所は、実際のエピソードと矛盾しない範囲で使うことが前提です。よく使われる組み合わせを一覧にまとめました。
| 短所として使う表現 | 言い換えた長所の表現 |
|---|---|
| 心配性 | 慎重、準備を怠らない |
| 優柔不断 | 物事を多角的に検討できる |
| マイペース | 周囲に流されず落ち着いている |
| せっかち | 決断が早い、行動力がある |
| 頑固 | 信念がある、粘り強い |
| 飽きっぽい | 好奇心が強い、新しいことに挑戦できる |
| 大雑把 | 細部にとらわれず全体を見られる |
| 完璧主義 | 物事を丁寧に仕上げる |
| 人見知り | 一人ひとりとじっくり向き合える |
| 視野が狭い | 一つのことに集中できる |
| 負けず嫌い | 向上心がある、目標達成への意欲が強い |
| 緊張しやすい | 物事に真剣に向き合っている |
この一覧をそのまま丸写しすると、他の応募者と似た内容になりがちです。自分のエピソードに合わせて表現を調整してください。

採用担当者は短所と長所の「一貫性」を見ている
短所と長所は別々の欄ですが、採用担当者は2つを合わせて一人の人物像として読んでいます。短所と長所の内容がちぐはぐだと、自己分析が浅い印象を与えてしまいます。
NGな組み合わせ例
NG例
短所は「大雑把なところ」、長所は「几帳面で細かいところまで丁寧に確認できるところ」と書く。同じ性格の中で矛盾する内容が並び、どちらかが誇張・虚偽に見えてしまう組み合わせです。
一貫性のある組み合わせ例
良い例文
短所は「一つのことに集中すると周りが見えなくなるところ」、長所は「集中力を活かし、期限内に高い精度で作業をやり遂げられるところ」と書く。同じ性質を短所と長所の両面から説明しているため、自己分析ができている人物という印象を与えられます。
短所が思いつかない・見つからないときの対処法
自己分析で見つける方法
- これまでの経験で「うまくいかなかったこと」を書き出す
- 家族や友人など、自分をよく知る人に聞いてみる
- 長所として挙げたものの、行き過ぎたときの姿を想像する
短所⇔長所の変換で見つける
長所が思い浮かばない場合は、上記の言い換え早見表を逆方向に使う方法もあります。自分の短所を書き出したうえで、対応する長所の表現に置き換えると、短所と長所の両方が一貫した内容になります。
【状況別】短所・長所の書き方
使用する履歴書のテンプレートによって、短所・長所欄の広さや項目名が異なります。厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使う場合は、性格の特徴欄がやや広めに設けられていることが多く、具体例を書き込みやすくなっています。
転職の場合
転職の場合は、前職での実務経験に基づいたエピソードを使うと説得力が増します。転職用の履歴書テンプレートでは自己PR欄と短所・長所欄が分かれていることが多いため、自己PRと内容が重複しないよう役割を分けて書きます。
新卒の場合
新卒の場合は、実務経験がない分、部活動やアルバイト、ゼミなどの経験から具体例を選びます。新卒用の履歴書テンプレートを使う場合、短所は入社後の成長意欲につながる書き方にすると、前向きな印象になります。
アルバイト・パートの場合
アルバイト・パートの応募では、長い文章よりも簡潔さが求められる傾向があります。アルバイト用の履歴書テンプレートでは、短所・長所ともに2〜3文程度の短い記述で、応募先の業務に直結する内容を選ぶと読みやすくなります。
まとめ
- 短所は「欠点+改善の取り組み」、長所は「強み+エピソード+活かし方」で書く
- 短所と長所は別々に考えず、一貫した人物像になっているか確認する
- 言い換え早見表はそのまま使わず、自分のエピソードに合わせて調整する
短所と長所を一貫した視点で書き分けられれば、自己分析ができている応募者として採用担当者に伝わります。

履歴書の短所と長所に関するよくある質問
- 短所は正直に書いても大丈夫ですか?
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正直に書いて問題ありません。ただし、欠点を書きっぱなしにせず、改善に向けてしている取り組みまで添えることが前提です。取り組みの記載がないと、単なるマイナス評価につながりやすくなります。
- 短所と長所はいくつ書けばいいですか?
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履歴書の欄が1つであれば、短所・長所ともに1つずつを、具体的なエピソードとともに深く書くほうが伝わりやすくなります。欄の広さに応じて、簡潔にまとめるか、エピソードを厚めに書くかを調整してください。
- 長所が思いつかない場合はどうすればいいですか?
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短所を書き出したうえで、言い換え早見表を使って長所に変換する方法が有効です。また、家族や友人など自分をよく知る人に聞いてみると、自分では気づきにくい長所が見つかることがあります。
- 短所と長所で似た内容を書いてしまっても大丈夫ですか?
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同じ性質を短所と長所の両面から説明する書き方であれば問題ありません。「集中すると周りが見えなくなる」短所と「集中力を活かして期限内に仕上げる」長所のように、一貫性のある内容として伝わります。

