調剤薬局の事業内容は、職務経歴書の会社概要欄に「保険調剤薬局の運営(〇県内〇店舗)」のように業態と規模を1〜2行で書けば十分です。ただし「調剤薬局事業」の一言だけでは、採用担当者は勤務先の規模も忙しさも想像できません。チェーン・個人薬局・ドラッグストア併設など勤務先別の記載例と、薬剤師・調剤薬局事務がそれぞれ店舗情報で差をつける書き方をまとめました。
調剤薬局の事業内容の書き方【記載例つき】
結論:業態・規模・特徴の3点を1〜2行で書く
職務経歴書の事業内容は、在籍していた会社が「何をしている会社か」を伝える欄です。調剤薬局の場合は、次の3点を押さえれば採用担当者が知りたい情報はそろいます。
- 業態:保険調剤薬局の運営、調剤併設型ドラッグストアの運営など
- 規模:店舗数と展開エリア(例:関東圏で〇店舗)
- 特徴:在宅医療、施設調剤、健康サポート薬局の運営など、会社として力を入れている事業
事業内容の前後には、社名・資本金・従業員数などを並べるのが一般的な書式です。資本金や従業員数がわからない場合は無理に埋めず、確認できた項目だけを正確に書くほうが信頼されます。
基本の記載例とNG例
もっとも使いやすいのは、社名の下に事業内容と会社の数字を並べる形です。職務経歴書の「職務経歴」欄で、会社ごとの見出しとして書きます。
良い書き方(基本形)
20XX年4月〜現在 株式会社〇〇ファーマシー
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇〇県内に〇店舗)、在宅訪問薬剤管理
資本金:〇,〇〇〇万円 従業員数:〇〇〇名(20XX年〇月時点) 雇用形態:正社員
NG例
20XX年4月〜現在 〇〇薬局
事業内容:薬局
「株式会社」の省略と「薬局」の一言だけでは、会社の規模も業態も伝わりません。店舗名だけを書くと、1店舗の個人薬局なのか全国チェーンの1店舗なのかも判断できなくなります。
事業内容・店舗情報・職務内容は書く欄を分ける
調剤薬局の職務経歴書で多いのが、会社の説明と自分が働いた店舗の説明、担当業務がひとつの欄に混ざってしまうケースです。3つの情報は役割が違うため、欄を分けて書くと一気に読みやすくなります。
| 欄 | 書く内容 | 記載例 |
|---|---|---|
| 事業内容 | 会社全体の事業 | 保険調剤薬局の運営(関東圏〇店舗) |
| 店舗情報 | 自分が勤務した店舗の特徴 | 応需科目:内科・小児科/処方箋:1日約〇枚 |
| 職務内容 | 自分が担当した業務 | 調剤、監査、服薬指導、薬歴管理 |
採用担当者はここを見ている
- 会社の規模感:店舗数から、教育体制や異動・応援の経験がありそうかを読み取っている
- 自社との近さ:同じチェーン型か、在宅に強い薬局かなど、自社の業態に近い経験かを確認している
- 書類の整理力:会社・店舗・業務が整理されて書かれていると、それだけで「業務も正確そう」という印象になる
【勤務先別】調剤薬局の事業内容の記載例
同じ調剤薬局でも、チェーン薬局と個人薬局、ドラッグストア併設では書くべき特徴が変わります。自分の勤務先に近いものを選んで、社名と数字を差し替えて使ってください。
大手・中堅チェーンの調剤薬局
チェーン薬局は、店舗数と展開エリアを入れるだけで規模が伝わります。グループで医薬品卸や介護事業を手がけている場合でも、事業内容には自分が所属していた事業を先頭に書きます。
良い書き方(チェーン薬局)
株式会社〇〇薬局ホールディングス
事業内容:保険調剤薬局のチェーン運営(全国〇〇〇店舗)、在宅医療支援、医薬品の物流事業
資本金:〇億円 売上高:〇〇〇億円(20XX年3月期) 従業員数:〇,〇〇〇名 上場:東証プライム
地域密着の中小薬局・個人薬局
店舗数が少ない薬局は、規模の小ささを隠す必要はありません。地域でどんな役割を担っていたかを添えると、「患者一人ひとりと長く付き合ってきた薬剤師」という強みにつながります。
良い書き方(中小・個人薬局)
有限会社〇〇薬局
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇〇市内に2店舗)、地域の診療所・介護事業所と連携した在宅訪問
従業員数:〇〇名(うち薬剤師〇名)
ドラッグストア併設の調剤薬局
ドラッグストアの調剤部門に勤めていた場合は、会社の主力事業(ドラッグストアの運営)と、自分が所属した調剤部門の両方を書きます。調剤薬局専門の会社に応募するなら、調剤部門の店舗数を書き添えると経験の中身が伝わります。
良い書き方(ドラッグストア併設)
株式会社〇〇ドラッグ
事業内容:ドラッグストアの運営(〇〇地方に〇〇〇店舗、うち調剤併設〇〇店舗)、医薬品・化粧品・日用品の販売
資本金:〇億円 従業員数:〇,〇〇〇名(パート・アルバイト含む)
門前薬局・医療モール内の薬局
門前薬局や医療モール内の薬局は、どんな医療機関の処方箋を受けていたかで経験の中身が大きく変わります。ただし応需先の病院名は、事業内容欄ではなく店舗情報欄に書くのが自然です。病院名を出すことに抵抗がある場合は、「地域の基幹病院(〇〇〇床)の門前」のように規模で表す方法もあります。
良い書き方(門前・医療モール)
株式会社〇〇メディカル
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇店舗)、医療モールの企画・運営
勤務店舗:医療モール内薬局(内科・整形外科・皮膚科・眼科のクリニックから応需)
病院の門前で働いていた方は、病院側の事業内容の書き方も知っておくと店舗情報を整理しやすくなります。

在宅医療・施設調剤に力を入れている薬局
在宅訪問や介護施設への調剤を事業の柱にしている会社は、そのことを事業内容に必ず入れてください。在宅に力を入れる薬局へ転職する場合、事業内容の1行目で「在宅の経験がある人だ」と伝わるためです。健康サポート薬局(2016年に制度開始)や、都道府県の認定を受けた地域連携薬局(2021年8月に認定制度開始)を運営していた場合も、ここに書き添えると特徴がはっきりします。
良い書き方(在宅・施設調剤)
株式会社〇〇ファーマ
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇店舗、うち地域連携薬局〇店舗)、個人在宅および介護施設〇〇か所への訪問薬剤管理
従業員数:〇〇名
| 勤務先のタイプ | 事業内容に必ず入れる情報 |
|---|---|
| チェーン薬局 | 店舗数・展開エリア |
| 中小・個人薬局 | 店舗数・地域での役割(在宅・連携など) |
| ドラッグストア併設 | 全店舗数と調剤併設の店舗数 |
| 門前・医療モール | 店舗数・モール運営の有無(応需先は店舗情報へ) |
| 在宅・施設調剤 | 訪問先の種類・施設数・認定の有無 |
薬剤師が事業内容と店舗情報で差をつける書き方
薬剤師の職務経歴書は、事業内容を書いたあとの「店舗情報」で差がつきます。会社の説明は誰が書いてもほぼ同じになりますが、どんな処方箋を、何人で、どれだけ回していたかは一人ひとり違うからです。
店舗情報に書く4項目
| 項目 | 記載例 | 採用担当者が読み取ること |
|---|---|---|
| 応需科目 | 内科・小児科・耳鼻咽喉科 | 扱ってきた薬の分野 |
| 処方箋枚数 | 1日平均約〇〇枚 | 店舗の忙しさ |
| 薬剤師数 | 薬剤師〇名・事務〇名 | 一人あたりの負担とチームの規模 |
| 店舗の機能 | 在宅対応・無菌調剤・24時間対応など | 即戦力になれる業務の幅 |
薬局の薬剤師の配置は、1日平均40枚の処方箋に対して1人が省令上の基準です。採用担当者は処方箋枚数と薬剤師数をセットで見て、「この人はどのくらいの忙しさの中で働いてきたか」を判断しています。2つの数字は並べて書いてください。
薬剤師の記載例
良い書き方(薬剤師)
20XX年4月〜現在 株式会社〇〇ファーマシー(正社員)
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇〇県内に〇店舗)、在宅訪問薬剤管理
資本金:〇,〇〇〇万円 従業員数:〇〇〇名
【勤務店舗】〇〇店(総合病院の門前)
応需科目:内科・循環器内科・整形外科ほか12科
処方箋枚数:1日平均約150枚(薬剤師5名・事務3名)
店舗の機能:在宅訪問(個人宅20件・施設2か所)
NG例
事業内容:調剤薬局事業。〇〇店にて調剤・監査・服薬指導を担当。処方箋は多め。
会社・店舗・業務が1行に混ざり、「多め」では忙しさが伝わりません。枚数は1日平均の概数で十分なので、数字で書いてください。
職務経歴書全体の形を確認したい方は、薬剤師向けの職務経歴書テンプレートに事業内容と店舗情報を当てはめると、そのまま下書きとして使えます。

調剤薬局事務の事業内容と職務内容の書き方
事務でも事業内容の書き方は薬剤師と同じ
事業内容は「会社の説明」なので、調剤薬局事務でも書き方は薬剤師と変わりません。違いが出るのは店舗情報と職務内容です。事務の場合は、処方箋枚数・応需科目・使っていたレセコンの種類を書くと、入力やレセプト請求の経験量が具体的に伝わります。
パートやアルバイトで働いていた場合も、事業内容は省略せずに書いてください。雇用形態は社名の横に(パート)と添えれば十分です。パート勤務の書類の作り方はパート用の職務経歴書テンプレートでも確認できます。
調剤薬局事務の記載例
良い書き方(調剤薬局事務)
20XX年4月〜現在 株式会社〇〇薬局(パート)
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇〇市・〇〇市に〇店舗)
従業員数:〇〇名
【勤務店舗】〇〇店(小児科・耳鼻咽喉科クリニックの門前)
処方箋枚数:1日平均約80枚(薬剤師2名・事務2名)
【職務内容】
・処方箋受付、レセコンへの処方入力、会計
・月次の調剤報酬請求(レセプト)業務と返戻対応
・医薬品の発注・在庫管理、電話応対
NG例
事業内容:調剤薬局の受付事務
「受付事務」は会社の事業ではなく自分の業務です。事業内容欄に業務を書くと、職務内容欄と重複して書類全体が薄く見えます。
採用担当者はここを見ている
- レセプト請求の経験:入力だけか、月次の請求や返戻対応まで任されていたかで評価が変わる
- 処方箋枚数:1日の枚数が多い店舗の経験は、繁忙時の処理スピードの裏付けになる
- 応需科目:小児科・眼科など科目による処方の特徴に慣れているかを確認している
一般事務など異業種に応募するときの書き換え
一般事務や医療事務以外の職種に応募する場合、採用担当者は調剤薬局の業務に詳しくありません。事業内容は同じ書き方のままで構いませんが、職務内容は「レセプト」を「月〇〇〇件の請求書類の作成・点検」のように、業界の外でも通じる言葉に置き換えると伝わります。
- 医療事務・病院受付へ応募:医療業界の職務経歴書テンプレートの形式がそのまま使えます
- 一般事務・営業事務へ応募:事務職向けの職務経歴書テンプレートに、入力件数や電話応対の量を数字で入れてください

調剤薬局の事業内容がわからないときの調べ方
確認する場所
自分の会社の事業内容を正確に言えないのは珍しいことではありません。店舗で働いていると、本社の情報に触れる機会がほとんどないためです。次の順で確認すれば、必要な情報はほぼそろいます。
- 会社の公式サイトの「会社概要」:事業内容・資本金・従業員数・店舗数がまとまっている
- 公式サイトの「採用情報」ページ:在宅や施設調剤など、会社が力を入れている事業が書かれていることが多い
- 上場企業の場合はIR情報:売上高や店舗数を決算期つきで確認できる
- 雇用契約書・給与明細:正式な社名(株式会社・有限会社の区別)を確かめられる
社名変更・事業譲渡で運営会社が変わった場合
調剤薬局は、合併や事業譲渡で運営会社が変わることがある業界です。在籍中に会社が変わった場合は、職歴を分けて書くか、在籍当時の社名に現在の社名をかっこ書きで添えます。
良い書き方(運営会社が変わった場合)
20XX年4月〜20XX年3月 有限会社〇〇薬局(現:株式会社△△ファーマシー)
事業内容:保険調剤薬局の運営(〇〇市内に3店舗)
※20XX年に事業譲渡により△△ファーマシーへ転籍。勤務店舗・業務内容に変更なし
数字が見つからない場合
非上場の小さな薬局では、資本金や売上高を公開していないこともあります。その場合は空欄のままにせず、項目ごと省いて構いません。推測の数字を書くことだけは避けてください。応募先が前職の会社を調べたときに数字が違っていると、書類全体の信用が落ちます。店舗数のように自分で数えられる情報は、「〇店舗(20XX年〇月時点)」と時点を添えて書けば正確です。
調剤薬局の事業内容でよくあるNG例
提出前に、次の6つに当てはまっていないか確認してください。どれも1〜2分で直せるものばかりです。
| NG例 | 正しい書き方 | 理由 |
|---|---|---|
| 事業内容:薬局 | 保険調剤薬局の運営(〇店舗) | 業態と規模が伝わらない |
| 〇〇薬局(店舗名のみ) | 株式会社〇〇(正式な社名) | 会社と店舗の区別がつかない |
| 事業内容に担当業務を書く | 業務は職務内容欄へ | 欄の役割が混ざり読みにくい |
| 処方箋は多め | 1日平均約〇〇枚 | 忙しさは数字でしか伝わらない |
| 資本金を推測で記入 | わからなければ項目ごと省く | 事実と違うと信用を失う |
| 旧社名だけを記入 | 旧社名(現:新社名) | 応募先が会社を調べられない |
採用担当者はここを見ている
- 事業内容の欄は数秒で読み終える場所。1〜2行に収まっているかで、要点をまとめる力を見ている
- 薬局業務では数字の正確さが欠かせないため、社名・数字のちょっとした誤りが「調剤や入力でもミスがありそう」という印象につながる
スマホで最短3分!職務経歴書作成ツール【サクレキ】で今すぐ作成
事業内容と店舗情報のメモがそろったら、あとは書類の形に整えるだけです。空き時間にスマホで入力したい方は、職務経歴書をその場で作れるツールを使うと、清書の手間がかかりません。
まとめ
- 事業内容は1〜2行:業態・規模(店舗数とエリア)・特徴の3点を書く
- 欄を分ける:会社は事業内容、勤務店舗は店舗情報、担当業務は職務内容へ
- 勤務先のタイプで足す情報を変える:ドラッグストア併設なら調剤併設の店舗数、在宅中心なら訪問先の数
- 薬剤師も事務も店舗情報で差がつく:処方箋枚数と人数を並べて書く
- わからない数字は省く:推測で埋めず、会社概要やIR情報で確認する
事業内容の欄が埋まれば、残りは店舗情報と職務内容を数字で書き足すだけです。
調剤薬局の事業内容の職務経歴書に関するよくある質問
- 職務経歴書に事業内容は必ず書かないといけませんか?
-
決まった書式はありませんが、書くのが一般的です。特に地域の中小薬局は社名だけでは規模や業態が伝わらないため、1行でも事業内容を入れておくと採用担当者が経歴を読み進めやすくなります。
- 調剤薬局事務のパート経験でも事業内容は書きますか?
-
はい、正社員と同じように書いてください。社名の横に「(パート)」と雇用形態を添え、事業内容は「保険調剤薬局の運営(〇店舗)」のように会社の説明を書きます。勤務日数や時間は職務内容の欄に補足すれば十分です。
- 同じ会社で複数の店舗に異動した場合はどう書きますか?
-
事業内容は会社ごとに1回だけ書き、その下に店舗ごとの在籍期間と店舗情報(応需科目・処方箋枚数・人数)を時系列で並べます。店舗ごとに事業内容を繰り返す必要はありません。
- 門前の病院名は職務経歴書に書いても大丈夫ですか?
-
書くなら事業内容欄ではなく店舗情報欄に入れます。前職の規定や個人的に抵抗がある場合は、「地域の基幹病院(〇〇〇床)の門前」「内科・整形外科クリニックの門前」のように規模や診療科で表しても、経験の中身は十分伝わります。
- ドラッグストアの調剤部門にいた場合、事業内容は「調剤薬局」と書いていいですか?
-
会社の主力事業がドラッグストアなら、「ドラッグストアの運営(〇店舗、うち調剤併設〇店舗)」と書くのが正確です。調剤の経験は、店舗情報と職務内容で処方箋枚数や担当業務を書けば伝わります。

