職務経歴書のWordスキルは、「使った機能」「作った書類」「業務での成果」の3点をセットで書くと採用担当者に伝わります。「文書作成ができます」の一行だけでは、入社後にどの仕事を任せられるのか判断できないためです。この記事では、基本・実務・上級のレベル別例文、Googleスプレッドシートの書き方、職種別の記入例、避けたいNG表現までまとめました。
職務経歴書のWordスキルの書き方と例文【結論】
結論:「機能+作った書類+成果」の3点で書く
Wordは多くの応募者が使っているソフトなので、「Word:使用可能」と書くだけでは他の応募者と横並びになります。差がつくのは、どの機能を使って、何の書類を、どのくらいの頻度で作っていたかという中身です。
- 機能:差し込み印刷、スタイル設定、目次の自動作成、変更履歴・コメントなど
- 作った書類:見積書、議事録、社内マニュアル、提案書、送付状など
- 成果:作成時間の短縮、ミスの削減、他部署でのテンプレート採用など(数字があれば添える)
3点のうち成果が書けない場合は、「月20件」「年2回改訂」のように頻度や量を数字で示すだけでも具体性が上がります。
Wordスキル欄の基本の書き方
PCスキルは、職務経歴書の「活かせる経験・知識・スキル」欄や、独立した「PCスキル」欄にまとめるのが一般的です。ソフト名を見出しにして、その下に箇条書きで機能と用途を並べると、採用担当者が短時間で読み取れます。
良い書き方(Wordスキル欄)
【PCスキル】
■Word
・見積書、請求書、送付状などビジネス文書の作成(月30件程度)
・差し込み印刷を使った顧客向け案内状の一括作成(年4回・各約500通)
・スタイル設定と目次の自動作成による社内マニュアル(約40ページ)の作成・改訂
・変更履歴とコメント機能を使った契約書ドラフトの修正対応
NG例
【PCスキル】
・Word:一通り使えます
・Word:中級レベル
「一通り」「中級」は何を基準にしているかが伝わりません。採用担当者は、書いた本人がどの書類を作れるのかを想像できず、評価を保留します。
【レベル別】Wordスキルの例文
「自分のWordスキルは書けるほどのものではない」と感じている方でも、日常業務で使っている機能を言葉にすれば十分に書けます。自分に近いレベルの例文を選び、書類名と数字を自分の経験に置き換えてください。
良い例文(基本レベル:文書作成が中心の場合)
■Word
・社内通知文、議事録、FAX送付状の作成(週5件程度)
・表の挿入・罫線設定を使った申込書フォーマットの作成
・既存テンプレートを使った定型文書の作成・修正
良い例文(実務レベル:業務効率化まで担当した場合)
■Word
・差し込み印刷による取引先向け案内状・宛名ラベルの一括作成(年3回・各約300件)
・部署共通の見積書テンプレートを作成し、作成時間を1件あたり約15分から5分に短縮
・図表・画像を挿入した提案書(10〜20ページ)の作成
良い例文(上級レベル:長文・仕組み化まで担当した場合)
■Word
・スタイル、セクション区切り、目次・図表番号の自動作成を使った業務マニュアル(約80ページ)の作成・年2回の改訂
・マクロを使った定型報告書の自動整形(月20件・手作業の整形をほぼ不要化)
・変更履歴・コメント・文書の比較機能による契約書の版管理
・Microsoft Office Specialist Word 365 エキスパート 取得
採用担当者はここを見ている
- 入社後に任せられる書類があるか:応募先で作る書類(見積書・マニュアル・契約書など)と重なる記載があるか
- 量と頻度:「たまに使った」のか「毎日使っていた」のかを数字から読み取っている
- 工夫の跡:テンプレート化や差し込み印刷など、手作業を減らした経験は事務処理能力の裏付けとして見られる
Wordスキルはどこまで書ける?レベル判定の目安
Wordのレベルには公的な統一基準がありません。そのため「初級」「中級」と自己評価で書くより、使える機能を具体名で並べたほうが、採用担当者が自社の基準に当てはめて判断できます。下の表で、自分が業務で使ったことのある機能を確認してください。
機能別のレベル早見表
| レベルの目安 | 使える機能の例 | 職務経歴書での書き方の例 |
|---|---|---|
| 基本 | 文字入力・書式設定、表の挿入、ヘッダー・フッター、印刷設定 | 社内文書・送付状の作成 |
| 実務 | 差し込み印刷、テンプレート作成、図表・画像の配置、変更履歴・コメント | 案内状の一括作成、見積書テンプレートの整備 |
| 上級 | スタイル・アウトライン、目次・図表番号の自動作成、セクション区切り、文書の比較、マクロ | 長文マニュアルの作成・改訂、定型作業の自動化 |
※レベル区分は一般的な目安です。求められる水準は応募先の職種・業務によって異なります。
「使ったことがある」機能を書くときの線引き
職務経歴書に書いた機能は、入社後に「できる人」として仕事を割り振られる前提で読まれます。事務職の選考では、WordやExcelの実技テストを行う企業もあります。一度触っただけの機能を並べると、面接や実技で答えに詰まり、ほかの記載まで疑われかねません。
書いてよい機能・控える機能の判断基準
- 書いてよい:マニュアルを見なくても操作でき、面接で「どの書類で、なぜ使ったか」を説明できる機能
- 補足付きで書く:経験はあるが頻度が少ない機能。「(使用経験あり)」「(研修で習得)」と添えて実態に合わせる
- 控える:一度試しただけ、または人に作ってもらったテンプレートを使っていただけの機能
書ける機能が少なくても、それだけで不利になるとは限りません。業務経験や自己PRで補う方法もあります。

職務経歴書でのスプレッドシート・PCスキルの書き方
前職でExcelではなくGoogleスプレッドシートを使っていた方も、PCスキル欄にそのまま書けます。ソフト名を正確に書き、使った関数や機能を具体的に並べるという考え方はWordと同じです。
ExcelとGoogleスプレッドシートは併記する
応募先がExcel中心の企業なのか、Google Workspaceを使う企業なのかは、求人票だけではわからないこともあります。両方を使った経験がある場合は、どちらで何をしたかを分けて書くと、どちらの環境でも働けることが伝わります。
| 使用経験 | 書き方 |
|---|---|
| Excelのみ | 「■Excel」の見出しで関数・機能と用途を記載 |
| スプレッドシートのみ | 「■Googleスプレッドシート」と正式な名称で記載。「Excelと同等の関数を使用」と添えてもよい |
| 両方 | 「■Excel/Googleスプレッドシート」とまとめ、共通の関数とスプレッドシート特有の機能を分けて記載 |
スプレッドシートの例文
良い例文(Googleスプレッドシート)
■Googleスプレッドシート
・SUMIF、VLOOKUP、QUERY関数を使った営業実績の週次集計表の作成・運用
・IMPORTRANGE関数で3拠点のシートを1つに集約し、月次報告の作成時間を約半日短縮
・Googleフォームの回答を連携した問い合わせ管理表の作成
・共有設定(閲覧・編集権限)の管理とコメント機能を使った進捗確認
NG例
・スプレッドシート:使えます
・Excel(スプレッドシート):基本操作可能
ExcelとGoogleスプレッドシートを混同した書き方は、どちらの経験なのかがわかりません。「基本操作」の範囲も人によって違うため、関数名や作った表の名前に置き換えてください。
共同編集・共有の経験も書ける
Googleスプレッドシートは、複数人で同時に編集する使い方が多いツールです。関数の知識だけでなく、チームで1つのシートを運用した経験もスキルとして書けます。
採用担当者はここを見ている
- 運用ルールを作ったか:入力ルールの統一、編集権限の設定、版の履歴からの復元など、共有ファイルを壊さない工夫ができるか
- 関数を自分で組めるか:人が作ったシートに入力していただけか、集計の仕組みから作ったかで評価が変わる
- 他ツールとの連携:Googleフォームやドキュメントとの連携経験は、業務の流れ全体を設計できる力として読まれる
【職種別】Word・PCスキル欄の記入例
同じWordスキルでも、職種によって評価される書類は違います。応募職種に近い業務の書類を先頭に書くと、採用担当者の目に留まりやすくなります。
事務職のWord・PCスキル記入例
事務職は、PCスキルが選考で特に重視されやすい職種です。文書の量と正確さ、定型業務を効率化した経験を前面に出します。職務経歴書全体の構成は事務の職務経歴書テンプレートで確認できます。
良い例文(事務職)
■Word
・社内規程、稟議書、議事録などの文書作成(月40件程度)
・差し込み印刷による株主・取引先向け通知文の一括作成(年2回・各約800通)
■Excel/Googleスプレッドシート
・VLOOKUP、IF、ピボットテーブルを使った備品・経費データの集計
・タイピング:日本語で1分間約120文字
営業職のWord・PCスキル記入例
営業職では、提案書や見積書など「売上につながる書類」を作った経験を書きます。営業の職務経歴書テンプレートの実績欄と内容をそろえると、書類全体に一貫性が出ます。
良い例文(営業職)
■Word
・顧客別の提案書・見積書・契約書の作成(月15件程度)
・提案書のひな形を作成し、チーム5名で共有して作成時間を約3割短縮
■PowerPoint
・商談用プレゼン資料(10〜15枚)の作成
■Googleスプレッドシート
・案件管理表の更新、週次の売上見込み集計
経理職のWord・PCスキル記入例
経理職はExcelの比重が大きいものの、社内向けの手順書や通知文をWordで作る場面もあります。会計ソフトの名称とあわせて書くと、即戦力かどうかの判断材料が増えます。経理の職務経歴書テンプレートもあわせて使えます。
良い例文(経理職)
■Word
・経費精算ルールの社内通知文、月次決算の作業手順書(約20ページ)の作成
■Excel
・SUMIFS、VLOOKUP、ピボットテーブルを使った部門別予実管理表の作成(月次)
・会計ソフトから出力したデータの加工・照合
■会計ソフト
・勘定奉行(仕訳入力、月次決算)
Wordスキルで差がつく書き方のコツとNG例
求人票の「基本的なPCスキル」に合わせて書く量を変える
求人票の「基本的なPCスキル」は、一般にWordやExcelで簡単な書類を作れる、メールの送受信ができるといった水準を指すことが多いとされます。ただし基準は職種や企業によって変わります。応募先の求人票を読み、求められている作業に近い経験から順に書くのが通過率を上げる近道です。
| 求人票の書き方 | 職務経歴書で厚く書く内容 |
|---|---|
| 「基本的なPCスキル」 | 日常的に作っていた書類名と件数 |
| 「Word・Excel中級以上」 | 差し込み印刷、テンプレート作成、関数・ピボットテーブルなど具体的な機能名 |
| 「資料作成が得意な方」 | 提案書・マニュアルなど長文や図表入り書類の作成経験 |
| 「Google Workspace使用」 | スプレッドシート・ドキュメントの共同編集、共有設定の経験 |
MOSは資格欄とスキル欄の両方に書く
Wordのスキルを客観的に示せる資格に、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)があります。Wordの科目には一般レベルと上級レベル(エキスパート)があり、2026年10月時点では「Word 365」「Word 365 エキスパート」などの科目が案内されています。
良い書き方(MOSを持っている場合)
【資格】
2025年6月 Microsoft Office Specialist Word 365 エキスパート 取得
【PCスキル】
■Word(MOS Word 365 エキスパート取得)
・資格で学んだスタイル・目次機能を使い、部署の業務マニュアルを全面改訂
資格欄だけに書くと「資格は持っているが実務で使ったかは不明」と受け取られます。スキル欄で資格を業務でどう使ったかまでつなげると、評価が上がりやすくなります。資格名の正式な書き方は下の記事で確認できます。

採用担当者が判断に困るNG表現
PCスキル欄で多いのは、本人は謙遜や無難さのつもりで書いた表現が、採用担当者には「情報がない」と映るケースです。次の表で、自分の職務経歴書に当てはまる表現がないか確認してください。
| NG表現 | 伝わらない理由 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 業務上支障なく使用できます | どの業務を想定しているかが不明 | 見積書・議事録の作成(月30件) |
| Word:初級/中級/上級 | 判断の基準が人によって違う | 差し込み印刷、目次の自動作成が可能 |
| Word、Excel、PowerPoint使用可 | ソフト名の羅列で中身がない | ソフトごとに見出しを立てて機能と用途を記載 |
| パソコンが得意です | 自己評価のみで根拠がない | テンプレート作成で作業時間を短縮した経験を記載 |
| ワード、エクセル | カタカナ表記はくだけた印象になりやすい | 「Word」「Excel」と正式な表記で統一 |
職務経歴書をパソコンで作るときのレイアウトや、PCスキル欄の置き場所については下の記事でまとめています。

まとめ
- Wordスキルは3点セットで書く:使った機能+作った書類+業務での成果(数字があれば添える)
- 「初級」「一通り」は使わない:差し込み印刷・目次の自動作成など機能名で書く
- 書くのは説明できる機能だけ:実技テストや入社後の業務で任される前提で選ぶ
- スプレッドシートは正式名称で書く:Excelと分けて記載し、共同編集・連携の経験も含める
- MOSは資格欄とスキル欄の両方に:資格を業務でどう使ったかまでつなげる
PCスキル欄で手が止まったら、まず先月作った書類を3つ書き出してください。そこに使った機能と件数を足せば、そのまま職務経歴書の1行になります。
職務経歴書のWordスキルに関するよくある質問
- Wordで文書を作っていただけでもスキルとして書けますか?
-
書けます。「社内通知文・議事録の作成(週5件程度)」のように、作った書類の種類と頻度を具体的に書けば、採用担当者は業務で使える水準かを判断できます。表の挿入や罫線設定など、普段使っている機能も添えてください。
- 「初級」「中級」などのレベル表記は使ってもいいですか?
-
レベル表記だけで済ませるのは避けてください。何を基準にした「中級」なのかが伝わらないためです。どうしても使う場合は「中級(差し込み印刷、テンプレート作成が可能)」のように、括弧で具体的な機能を補足します。
- Googleスプレッドシートしか使ったことがありません。Excelの経験として書いてもいいですか?
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Excelの経験として書くのは避け、「Googleスプレッドシート」と正式な名称で書いてください。VLOOKUPやSUMIFなど共通の関数を使っていれば、その関数名を並べることで表計算のスキルは十分に伝わります。
- PCスキル欄は職務経歴書のどこに書けばいいですか?
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決まった位置はありませんが、職務経歴の後に「活かせる経験・知識・スキル」や「PCスキル」の欄を設けてまとめるのが一般的です。事務職などPCスキルが重視される職種では、職務要約の中でも主なソフトと用途に一言触れておくと、最初の段階で目に留まりやすくなります。

