第二新卒の職務経歴書は、A4一枚に5項目を収めるのが正解です。実績や数字がなくても、日々の業務を工程単位に分解すれば書く材料は足ります。この記事では全体の記入例、職種別の例文、早期離職の退職理由の書き方、そして採用担当者が落とすNG例までまとめました。
第二新卒の職務経歴書の書き方|A4一枚・5項目が結論
書くのは5項目、A4一枚に収める
職務経歴書に決まった書式はありません。ただし第二新卒の場合、書くべき項目と分量はほぼ固まっています。社会人経験が1〜3年であれば、情報量的にA4一枚で足ります。二枚に増やそうとして冗長になるほうが不利です。
| 項目 | 書く内容 | 目安の分量 |
|---|---|---|
| 職務要約 | これまでの経歴を3行程度に圧縮したもの | 100〜150字 |
| 職務経歴詳細 | 会社概要・所属・担当業務・工夫した点 | 本文の半分以上 |
| 活かせる知識・スキル | 業務で使ったツール、身につけた業務知識 | 箇条書き3〜5点 |
| 資格・免許 | 正式名称と取得年月 | 2〜4行 |
| 自己PR | 取り組み方と、転職先で再現できること | 200〜300字 |
順番も上の表のとおりで問題ありません。採用担当者は職務要約から読み始め、詳細で仕事ぶりを確認し、自己PRで人物像を掴みます。この読まれる順序に逆らわないことが、通過率を上げる最初の一手です。
全体の記入例(入社2年目・法人営業の場合)
良い例文
■職務要約
2024年4月に株式会社◯◯へ入社し、食品メーカー向けの法人営業として2年間従事しました。既存顧客20社の定期訪問と受注管理を担当し、訪問前の課題仮説シートを自作して商談準備を標準化しました。現在は、より提案の裁量が大きい環境で営業力を伸ばしたいと考えています。
■職務経歴詳細
株式会社◯◯(2024年4月〜現在)
事業内容:業務用食材の卸売/従業員数:120名
【担当業務】
・既存顧客20社への定期訪問(月40件)
・新商品の提案資料作成、見積書作成
・受注入力、納期調整、請求処理
・クレームの一次対応と社内エスカレーション
【工夫した点】
・訪問前に顧客の在庫状況を確認し、提案商品を2案に絞って持参
・先輩の商談に同行した記録をまとめ、チーム内で共有
■活かせる知識・スキル
・食品業界の商流と在庫管理の基礎知識
・Excel(VLOOKUP、ピボットテーブルを用いた受注集計)
・PowerPointでの提案資料作成
■自己PR
担当顧客の課題を先回りして拾う姿勢を大切にしてきました。入社1年目は受注処理に追われて訪問準備が浅くなり、提案が通らない時期が続きました。そこで訪問前に在庫と販売動向を確認する手順を自分のルールとして固定したところ、商談の一次通過が増え、2年目には新商品の採用を3社から獲得しています。手順を作って改善する進め方は、業界が変わっても再現できると考えています。
NG例
■職務経歴
株式会社◯◯(2024年4月〜現在)
営業職として勤務。
■自己PR
大学時代はテニスサークルの代表を務め、40名をまとめた経験があります。持ち前の明るさとコミュニケーション能力で、御社でも精一杯頑張ります。
問題は2つあります。職務経歴が「営業職として勤務」の一行で終わっており、何をしていた人なのか判断できません。さらに自己PRが学生時代の話で埋まっており、これでは新卒の就活シートと変わりません。第二新卒に求められているのは、短くても社会人として働いた事実の中身です。
採用担当者はここを見ている
- 実績の大きさではなく、業務の中身が具体的に書かれているか
- 指示待ちだったのか、自分で工夫を足していたのか
- その工夫が、自社に来ても再現できる種類のものか
手元に書式がない場合は、第二新卒向けの職務経歴書テンプレートから作り始めると、項目の抜けを防げます。

20代30代の転職はツギノシゴトがおすすめです!20代・30代に特化した転職支援サービスをお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!

実績がない第二新卒が職務経歴詳細を埋める方法
第二新卒がもっとも手を止めるのが職務経歴詳細です。売上目標を持っていなかった、担当は雑務が中心だった、表彰も受賞もない。書けることがないと感じたときに使うのが、業務の「分解」です。
職種名で終わらせず、工程に分解する
「接客業務」「一般事務」といった職種名は、書いた本人にしか中身が見えません。これを自分が実際に手を動かした工程まで割ると、行数は一気に増えます。
| 分解前(書けない状態) | 分解後(そのまま書ける状態) |
|---|---|
| 接客業務 | レジ対応、商品案内、売場のレイアウト変更、在庫確認と発注補助、クレームの一次対応 |
| 一般事務 | 請求書発行(月200件)、電話取次、来客対応、経費精算の入力、部内スケジュール調整 |
| 営業 | 既存顧客への定期訪問、見積書作成、受注入力、納期調整、月次の売上集計 |
分解できたら、それぞれに数量か頻度を添えます。「月40件」「20社」「200件」のような数字は、成果の数字でなくても構いません。業務量が伝わる数字は、実績の数字と同じくらい仕事の解像度を上げます。
分解した業務に「工夫」を一行足す
良い例文
・請求書発行(月200件)
入力ミスが月2〜3件発生していたため、取引先ごとの単価一覧をExcelで作成し、発行前の照合手順を追加。以降、差し戻しは月0〜1件に減りました。
・電話取次(1日20件程度)
用件と担当者の対応表を作成して部内で共有し、新しく配属された派遣社員の方が初日から取次できる状態にしました。
NG例
・請求書発行
ミスがないよう、正確性を意識してしっかりと対応しました。責任感を持って業務に取り組み、周囲からも信頼していただきました。
「意識した」「心がけた」は、何もしていないのと区別がつきません。意識ではなく、実際に作ったもの・変えた手順を書いてください。ミスを減らしたなら、何をしたから減ったのかまでが一組です。
それでも埋まらない場合は、研修やOJTで学んだ内容まで範囲を広げます。書く材料の探し方は実績なしから職務経歴書を組み立てる手順でも詳しく扱っています。

採用担当者が第二新卒の職務経歴書で本当に見ている3つのこと
ここで、第二新卒の書類が落ちる理由を正面から整理します。実績がないから落ちるわけではありません。第二新卒枠に応募が来る時点で、企業は実績を期待していないからです。
①社会人の基礎が身についているか
敬語、報連相、締切の管理。企業が第二新卒を採る最大の理由は、この基礎研修を省けることにあります。新卒と同じ土俵で戦うのではなく、短くても職場で働いた事実そのものが価値になります。だからこそ、職務経歴詳細を業務内容で埋める意味があります。
②受け身だったか、自分で動いたか
同じ「請求書発行」でも、言われたとおり打ち込んでいた人と、手順を変えてミスを減らした人では評価が分かれます。採用担当者はここで、入社後に成長する人かどうかを判断しています。成果が小さくても構いません。自分の意思で何かを変えた形跡があるかどうかです。
③同じ理由で、またすぐ辞めないか
これが第二新卒特有の、そしてもっとも重い関門です。厚生労働省の調査では、令和4年3月に卒業した大学新卒者の33.8%が就職後3年以内に離職しています。企業側もこの数字は把握しており、早期離職そのものを珍しいこととは見ていません。
採用担当者が警戒しているのは、離職した事実ではなく「うちに来ても同じ理由で辞めるのでは」という再発の可能性です。書類の中に不満だけが並んでいると、この懸念が消えません。落ちる第二新卒の多くは、実績が足りないのではなく、またすぐ辞めそうに見えているだけです。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(令和7年10月24日公表)
職務要約の書き方|冒頭3行で読ませる
職務要約は書類の一行目に置かれ、最初に読まれます。ここで内容が掴めないと、以降が丁寧に読まれません。第二新卒の職務要約は、次の3ブロックを100〜150字で構成します。
- 入社時期と会社、担当した職種・期間
- 担当業務の中身と、自分が足した工夫を一つ
- これから何をしたいか(転職の方向性)
良い例文(入社1年半・販売職)
2025年4月に株式会社◯◯へ入社し、アパレル店舗にて販売職として1年半従事しました。接客のほか、売場レイアウトの変更と在庫発注の補助を担当し、サイズ欠品の記録表を作成して発注精度の改善に取り組みました。今後は個人向けの接客経験を活かし、法人営業として提案の幅を広げたいと考えています。
NG例
新卒でアパレル業界に入りましたが、想像していた仕事と違い、労働時間も長く体力的に限界を感じました。もっと自分に合った環境で長く働きたいと思い、転職を決意しました。
職務要約なのに、経歴が一つも書かれていません。冒頭で不満を語ると、読み手の中に「またすぐ辞める人」という前提が作られます。退職理由を書く欄は別にあります。要約は経歴の圧縮であって、事情説明の場ではありません。
3行に圧縮する感覚が掴めない場合は、職務要約の例文を並べて比べると、自分の経歴に近い型が見つかります。

【職種別】第二新卒の職務経歴書の例文
職種によって、分解すべき業務と評価される工夫は変わります。自分の職種に近いものを土台にして、固有名詞と数字を差し替えてください。
事務職(一般事務から事務職へ)
良い例文
【担当業務】
・請求書発行および入金消込(月200件)
・電話取次、来客対応(1日20件程度)
・経費精算の入力チェック(部内30名分)
・部内会議の日程調整、議事録作成
【工夫した点】
・取引先別の単価一覧を作成し、発行前の照合を手順化。差し戻しを月2〜3件から月0〜1件に削減
・議事録のフォーマットを決定事項と保留事項が一目で分かる形に変更し、部内で標準運用に
販売・接客職(販売から営業へ)
良い例文
【担当業務】
・店頭接客、レジ対応(1日平均40名)
・売場のレイアウト変更、季節フェアの什器設営
・在庫確認と発注補助(週次)
・アルバイトスタッフ3名への業務説明
【工夫した点】
・サイズ欠品の記録表を作成し、発注担当へ週次で共有。欠品による機会損失の削減に貢献
・試着後に購入されなかった理由をメモに残し、朝礼で共有する運用を提案
【活かせる知識・スキル】
・初対面の相手からニーズを引き出すヒアリング
・在庫管理システムの操作、POSデータの読み取り
ITエンジニア(開発職から開発職へ)
良い例文
【プロジェクト概要】
社内向け勤怠管理システムの改修(2025年6月〜2026年3月)
体制:8名/担当工程:詳細設計、実装、単体テスト
使用技術:Java、Spring Boot、MySQL、Git
【担当業務】
・打刻画面の改修(詳細設計〜単体テスト)
・不具合調査とログ解析、修正対応(月10件程度)
・テスト仕様書の作成
【工夫した点】
・レビュー指摘の頻出パターンを整理し、自分用のチェックリストを作成して指摘件数を半減
・調査手順をチームのWikiに残し、後任が同じ不具合を追える状態に
採用担当者はここを見ている
- 担当した工程がどこまでか(設計からか、実装だけか)を正確に書いているか
- チームの成果を自分の成果として書いていないか
- 異職種への転職なら、前職の業務が応募先のどこで使えるか自分で接続できているか
看護師や介護職など資格職の場合は、経験年数の見せ方が別軸になります。看護師の第二新卒が1年目で通過する書き方も参考になります。

早期離職をどう書くか|退職理由・転職理由の書き方
職務経歴書に退職理由を書く欄は必須ではありません。ただし在籍期間が1〜3年と短い以上、書かなければ面接で必ず聞かれます。先に書いておくほうが、書類の段階で懸念を潰せます。
変換の手順はシンプルです。不満を「したいこと」に裏返し、それが応募先で実現できる理由まで書く。この2段目まで書けているかで、印象が大きく変わります。
| 本音(そのままは書かない) | 書類に書く形 |
|---|---|
| 残業が多くて体力的にきつい | 業務量の平準化を提案した経験を活かし、生産性を重視する環境で成果を出したい |
| ルーティンばかりで飽きた | 定型業務の改善に取り組む中で、企画から関わる仕事に挑戦したいと考えるようになった |
| 上司と合わない | チームで意見を交わしながら進める風土の中で、提案力を伸ばしたい |
| 給料が低い | 成果が評価に反映される環境で、営業として実績を積みたい |
良い例文
現職では既存顧客のフォローが中心で、提案内容も既定のパッケージに限られていました。訪問前の仮説づくりを工夫する中で、顧客ごとに組み立てる提案営業に携わりたいという思いが強くなりました。御社は業界特化型の提案営業を軸にされており、これまでの食品業界の商流知識をそのまま活かせると考えています。
NG例
現職は古い体質の会社で、成果を出しても評価されず、上司も部下の話を聞かない環境でした。このままでは成長できないと感じ、風通しの良い会社を探しています。
前職批判は、内容が事実であっても書類では逆効果です。読み手は「環境が悪ければ辞める人」という一般則として受け取ります。加えて「風通しの良い会社」は応募先でなくても成立する動機で、なぜこの会社なのかが埋まっていません。
在職中に転職活動をしている場合は、日付や退職予定日の書き方にも決まりがあります。詳細は在職中の職務経歴書の書き方で確認してください。

第二新卒の職務経歴書でよくあるNG5つ
最後に、書き上げた後の見直しポイントです。第二新卒の書類で頻繁に見られる失敗を5つに絞りました。
提出前に確認する5点
- 学生時代の話が主役になっている:サークルやゼミの話は、社会人経験がある時点で優先度が下がります。書くなら自己PRの補足として一文まで
- 職歴が職種名の一行だけ:分解して工程まで書けば、1〜2年でも十分な行数になります
- 数字を盛る:面接で必ず深掘りされます。答えられない数字は書かないでください
- 履歴書と内容が食い違う:在籍期間、部署名、資格の取得年月は必ず突き合わせます
- 全社に同じものを送る:志望動機と「活かせるスキル」だけは応募先ごとに書き換えます
4つ目の食い違いは、本人が気づかないまま提出しがちです。履歴書側の書式も含めて整えるなら、第二新卒の履歴書の書き方と合わせて確認すると漏れがありません。

自己PRの型が固まらない場合は、未経験でも通る自己PRの例文が近い考え方で書かれています。

まとめ
- 第二新卒の職務経歴書はA4一枚、職務要約・職務経歴詳細・活かせるスキル・資格・自己PRの5項目
- 実績がなくても、職種名を工程に分解し、数量と工夫を添えれば書く材料は足りる
- 「意識した」「心がけた」ではなく、実際に作ったもの・変えた手順を書く
- 採用担当者が見ているのは社会人基礎・主体性・同じ理由で辞めないかの3点
- 退職理由は不満を「したいこと」に裏返し、応募先で実現できる理由まで書く
書けることがないと感じている段階から、業務を分解して並べ直すだけで、書類の中身は変わります。まずは一年目にやった仕事を、工程単位で紙に書き出すところから始めてください。
第二新卒の職務経歴書に関するよくある質問
- 在籍が半年しかなくても職務経歴書は必要ですか?
-
必要です。在籍期間の長短にかかわらず、社会人経験があれば職務経歴書の提出が求められます。半年でも、研修で学んだ内容、担当した業務、OJTで気づいたことを工程単位で書けばA4一枚は埋まります。短いことを理由に省略すると、隠しているという印象を与えます。
- 職務経歴書は手書きとパソコンのどちらで作成すべきですか?
-
パソコンでの作成をおすすめします。職務経歴書は書式が自由で、レイアウトの見やすさも評価対象になります。パソコンで作成すること自体が基本的な事務スキルの証明にもなります。企業から手書き指定がある場合のみ、指示に従ってください。
- アルバイト経験は職務経歴書に書いてもいいですか?
-
正社員の職歴が主役ですが、応募先の業務に直結する内容であれば書いて構いません。飲食店の接客経験を持つ人が接客系の職種に応募する場合などが該当します。関連が薄いアルバイトを並べると正社員経験の印象が薄まるため、応募先との接点がある場合に限定してください。
- 第二新卒は卒業後何年目まで対象になりますか?
-
第二新卒に法律上の定義はなく、企業が採用上の区分として使っている言葉です。一般的には卒業後3年以内、年齢では25歳前後までを目安とする企業が多いものの、入社1年未満を含める企業や、20代前半なら4年目以降も受け入れる企業もあります。応募前に求人票の対象条件を確認してください。

