辞表の封筒は、白無地の二重封筒に「辞表」と表書きするのが正解です。宛名は代表取締役に固定されるとは限らず、辞任する役職や公務員かどうかによって株主総会議長や任命権者に変わることもあります。この記事では封筒の色・サイズの選び方から書き方・折り方・渡し方、退職届との違いまで、人事・総務の視点でまとめて解説します。
辞表の封筒の書き方【結論】
結論:白無地の二重封筒に「辞表」と表書きする
辞表を入れる封筒は、郵便番号枠のない白無地の封筒を選びます。中身が透けないよう、中に色紙が入った二重封筒にするのが基本です。表面には大きく「辞表」と書き、退職届や退職願の書式をそのまま流用しないようにします。
用紙のサイズに応じて封筒も選びます。A4の三つ折りなら長形3号、B5の三つ折りなら長形4号が目安です。サイズが合わないと三つ折りの用紙が封筒の中で動いてしまい、渡す相手に雑な印象を与えかねません。
辞表の封筒の見本|表面・裏面の書き方
表面には「辞表」の二文字だけを封筒中央よりやや上に大きく書きます。裏面の左下には、所属していた役職と氏名を行頭をずらして記載します。
良い例文
【表面】
辞表
【裏面】
取締役 山田太郎
NG例
手元にあった茶封筒や、以前使った「退職届」の表書きの封筒をそのまま使ってしまう。表書きと中身の書類名が一致していないと、受け取った側がどの書類として処理すべきか判断に迷います。
総務・法務担当者はここを見ている
- 表書きが「辞表」で統一されているか(退職届の封筒の使い回しになっていないか)
- 白無地・二重封筒で、中身が透けない配慮がされているか
- 裏面の役職名が、登記簿や辞令上の正式な役職と一致しているか
辞表の封筒の宛名は誰にする?代表取締役とは限らない理由
退職届の宛名は「代表取締役」とするのが定番ですが、辞表の場合はそうとは限りません。辞任する本人の役職によって、宛先となる相手が変わるためです。この違いに触れずに「辞表も代表取締役宛てでよい」と紹介している情報も見られるため、自分の立場に当てはめて確認してください。
| 辞任する立場 | 封筒の宛名にする相手 | 理由 |
|---|---|---|
| 取締役・執行役員(代表以外) | 代表取締役 | 会社を代表する立場が受理する |
| 代表取締役本人 | 取締役会議長、または他の取締役 | 自分自身を宛先にできないため |
| 監査役 | 取締役会(代表取締役) | 監査役の選任・解任は株主総会マターだが、辞任の通知先は取締役会が一般的 |
| 国家公務員 | 所属する省庁の大臣・任命権者 | 任命権者の承認で辞職が成立するため |
| 地方公務員 | 知事・市長など自治体の長 | 同上(自治体ごとに任命権者が異なる) |
NG例
宛名を迷った末に「株式会社〇〇 御中」と会社宛てにして済ませてしまう。辞表は個人が個人(または機関)に宛てて出す書類のため、会社という組織そのものを宛先にするのは避け、上表の相手を具体的な役職名・氏名で書くのが正解です。
迷う場合は、株主総会や取締役会の議事録を管理している総務・法務担当に確認すると確実です。上場企業や規模の大きい組織では、辞任の通知手順が社内規程で定められていることもあります。
辞表の封筒の入れ方・折り方・渡し方
辞表の用紙は、下から3分の1を折り上げ、次に上から下へ折り重ねる「巻き三つ折り」にします。封筒に入れるときは、便箋の書き出しが封筒の裏側から見て右上にくるように向きをそろえます。
- 辞表を下から3分の1折り上げる
- 上から下に折り重ね、三つ折りにする
- 便箋の右上が封筒の裏の右上にくる向きで封筒に入れる
- 封入口をのり付けし、中央に「〆」と書く
渡し方は、宛先となる相手へ直接手渡しするのが原則です。取締役なら取締役会の場や個別の面談で、公務員なら所属長を通じて手渡します。郵送は、体調不良で出社できない場合など、手渡しが物理的にできないときの例外的な対応と考えてください。
やむを得ず郵送する場合は、簡易書留など配達記録が残る方法を選び、辞任に至った経緯を簡潔にまとめた添え状を同封すると、受け取った側の混乱を防げます。
辞表と退職届・退職願の封筒はどう違う?
封筒そのものの選び方(白無地・二重封筒・サイズ)は、辞表も退職届・退職願も共通です。異なるのは表書きの文言と、宛名にする相手です。
| 項目 | 辞表 | 退職届・退職願 |
|---|---|---|
| 提出する人 | 会社役員・公務員 | 一般社員・パート・アルバイト |
| 表書き | 辞表 | 退職届/退職願 |
| 宛名 | 役職に応じて変わる(代表取締役・取締役会・任命権者など) | 原則として代表取締役 |
| 封筒(色・二重) | 白無地・二重封筒 | 白無地・二重封筒 |
一般社員が使う退職届・退職願の封筒については、宛名の敬称や折り方まで含めて別記事で詳しく解説しています。

辞表の封筒を用意するときの注意点
辞表の封筒は特別な専用品ではなく、一般的な文具店や大型の100円ショップで手に入ります。ただし店舗によっては郵便番号枠つきの封筒しか置いていないこともあるため、購入時は枠の有無を確認してください。
- 色:白無地(茶封筒は事務用の略式とされ避ける)
- サイズ:A4三つ折りなら長形3号、B5三つ折りなら長形4号
- 購入場所:文具店・大型の100円ショップ(コンビニは郵便用のみの場合あり)
- 筆記具:黒の万年筆またはボールペン。修正液・修正テープは使わず、書き損じたら新しい封筒に書き直す
そもそも辞表を出すべき立場かどうか迷っている場合や、退職届との呼び分けを確認したい場合は、以下の記事もあわせて参考にしてください。


辞任・退職後に次のキャリアを考えている場合は、応募書類の準備も並行して進めておくと動き出しがスムーズです。転職先が決まっていない段階なら転職用の履歴書テンプレートを、志望動機がまだ固まっていなければ志望動機なしの履歴書テンプレートを使うと、必要な項目から埋めていけます。
応募書類の様式に迷う場合はJIS規格に沿った履歴書テンプレートが基準になります。ハローワーク経由で応募する場合はハローワーク用の職務経歴書テンプレートのフォーマットを使うと窓口での確認もスムーズです。
まとめ
- 辞表の封筒は白無地の二重封筒に「辞表」と表書きする
- 宛名は代表取締役固定ではなく、辞任する役職や公務員かどうかで変わる
- 渡し方は手渡しが原則、郵送は手渡しできない場合の例外対応
封筒の選び方と宛名の決め方さえ押さえておけば、辞表を提出する場面で書式の不備を指摘される心配はありません。
辞表の封筒に関するよくある質問
- 辞表を入れる封筒に「親展」と書く必要はありますか?
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必須ではありませんが、手渡しではなく郵送する場合は「親展」と書き添えると、宛名本人以外が開封するのを防げます。手渡しする場合は書かなくても問題ありません。
- 辞表の封筒に「在中」は書きますか?
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必須ではありませんが、表書きの下に赤字で「辞表在中」と添えると、受け取った側が中身をひと目で把握できます。書かなくても不備にはなりません。
- 辞表の封筒に切手は必要ですか?
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手渡しする場合は不要です。やむを得ず郵送する場合のみ、長形3号なら定形郵便として84円切手(規格内の重量を超える場合は超過分の追加料金)を貼ります。配達記録を残すため簡易書留の利用もあわせて検討してください。
- 辞表の封筒がどうしても用意できない場合はどうすればいいですか?
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白無地の封筒であれば、二重封筒でなくても書式の不備として突き返されることはまれです。近くの店舗で郵便番号枠なしの封筒が手に入らない場合は、枠を黒のペンで塗りつぶすなど目立たなくする工夫で代用できます。

