パートの退職願は、法律上は必須ではないものの、円満退職を望むなら提出するのが正解です。この記事では、そのまま使える縦書き・横書きの例文と正しい書き方に加え、契約期間中でも辞められる条件や退職届との違い、現場責任者が見ているポイント、店長への渡し方、受け取ってもらえない場合の対処法まで解説します。
パートの退職願の書き方と例文【結論】
結論:パートも退職願を出せば円満退職につながる
パート・アルバイトが退職する際、法律上は退職願も退職届も必須ではありません。民法上、期間の定めのない雇用契約であれば、口頭で退職の意思を伝えてから2週間が経過すれば退職は成立します。
ただし、口頭だけでは「言った・言わない」のトラブルになりやすく、退職日や引き継ぎの合意内容が曖昧になりがちです。書面で退職願を提出しておけば、意思表示をした日付が明確に残り、シフト調整や引き継ぎのスケジュールも組みやすくなります。
【縦書き】パートの退職願の書き方と例文
縦書きは退職願の正式な形式とされ、フォーマルな印象を与えます。表題・本文・日付・所属と氏名・宛名の5点を、以下の順序で記載します。
良い例文(縦書き)
退職願
私儀
この度、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
令和〇年〇月〇日
〇〇部 山田花子 印
株式会社〇〇 代表取締役〇〇〇〇殿
NG例
退職願
一身上の都合により、〇月末で辞めさせていただきます。
山田花子
退職日が具体的でなく、宛名や押印もないため、正式な書類として扱われない可能性があります。退職日は年月日まで明記し、宛名には施設・店舗の代表者名を記載してください。
【横書き】パートの退職願の書き方と例文
横書きは職場が指定するフォーマットがある場合や、パソコンで作成する場合によく使われます。項目の並びは縦書きと同じで、日付・宛名・表題・本文・署名の順に書きます。
良い例文(横書き)
令和〇年〇月〇日
株式会社〇〇 代表取締役〇〇〇〇殿
〇〇部 山田花子
退職願
私儀、一身上の都合により、勝手ながら令和〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、お願い申し上げます。
採用担当者はここを見ている
- 退職理由が「一身上の都合」で統一されているか(詳細な不満を書くと角が立ちやすい)
- 退職日が就業規則の届出期間(1〜2カ月前が目安)を満たしているか
- 誤字・訂正がなく、日付が退職願を書いた日と一致しているか

パートは退職願がなくても辞められる?契約期間別の結論
退職願の要否は、雇用契約に期間の定めがあるかどうかで結論が変わります。自分の契約書を確認したうえで、以下の基準に当てはめてください。
期間の定めがない場合:2週間前の申し出で退職できる
雇用期間の定めがないパートは、民法627条により、退職の意思を伝えてから2週間が経過すれば退職が成立します。書面の退職願がなくても法律上は問題ありませんが、シフト制の職場では引き継ぎ期間を考慮し、就業規則が定める届出期間(多くは1カ月前)に沿って伝えるのが実務上の慣例です。
期間の定めがある場合:原則は契約期間中の退職不可
契約期間が決まっているパートは、契約社員と同様に扱われ、やむを得ない事由がない限り契約期間の途中で退職できません(民法628条)。ただし、契約期間が1年を超える場合は、契約開始から1年が経過した日以降であれば、いつでも退職を申し出られます。
| 契約形態 | 退職までの目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| 期間の定めなし | 申し出から2週間 | 民法627条 |
| 期間の定めあり(1年以内) | 原則不可(やむを得ない事由が必要) | 民法628条 |
| 期間の定めあり(1年超) | 1年経過後はいつでも可 | 労働基準法附則137条 |
「やむを得ない事由」には、体調不良や家族の介護、転居などが該当します。判断に迷う場合は、契約書に記載された相談窓口や店舗の責任者に早めに相談してください。
退職願と退職届の違い|パートが選ぶべきはどちら
退職願と退職届は名前が似ていますが、性質が異なります。退職願は「お願い」、退職届は「通知」という違いを理解したうえで、状況に合わせて選んでください。
| 項目 | 退職願 | 退職届 |
|---|---|---|
| 性質 | 退職を「お願い」する意思表示 | 退職日を「通知」する確定書類 |
| 撤回 | 会社が承諾する前なら可能な場合が多い | 提出後は原則不可 |
| 使うタイミング | まだ上司に何も伝えていない段階 | 退職日について合意済みの段階 |
まだ店長や責任者に退職の意向を伝えていないなら、撤回の余地が残る退職願から出すほうが安全です。すでに退職日について合意が取れているなら、退職届を提出して確定させる流れが一般的です。

現場責任者はここを見ている|円満退職につながる出し方
パートの退職願を受け取る店長やシフト管理者は、書類の形式そのものより「後任のシフトが組めるかどうか」を最初に気にしています。書き方以上に、伝えるタイミングと引き継ぎへの姿勢が円満退職を左右します。
現場責任者はここを見ている
- 次のシフト表が確定する前(多くは1カ月前)に申し出ているか
- 繁忙期やイベント直前など、人手が足りなくなる時期を避けているか
- 引き継ぎ内容(レジ締め・在庫管理・マニュアル類の所在)を自分から整理しているか
実際には、退職願の文面そのものよりも「辞めます、とだけ伝えて次の日から来なくなる」という辞め方をした人の話が現場の印象に残りやすいものです。書面を用意したうえで直接口頭で伝えれば、それだけで対応が丁寧な人だと受け止められます。
パートの退職願はいつ・誰に渡す?提出の流れと注意点
退職願は、直属の上司(店長・チーフなど)に直接手渡しするのが基本です。以下の流れで進めると、伝え忘れやすれ違いを防げます。
- 就業規則を確認する:退職の届出期間(1カ月前・2週間前など)を確認する
- 口頭で伝える:忙しい時間帯を避け、まず上司に退職の意向を口頭で伝える
- 退職日をすり合わせる:引き継ぎ期間を考慮したうえで、退職日の合意を取る
- 退職願を手渡しする:白無地の封筒に入れ、書類だけを渡す(メールやLINEは避ける)
直接会って渡すのが難しい遠方勤務や体調不良の場合に限り、郵送でも代用できます。ただし郵送は「直接言いにくいから避けた」と受け取られやすいため、可能な限り対面での提出を優先してください。
パートの退職願でよくあるトラブルと対処法
パートの退職では、正社員以上に「言った・言わない」のトラブルが起きやすい傾向があります。よくある2つのケースと対処法を確認しておきましょう。
退職願を受け取ってもらえない
人手不足を理由に受け取りを拒否されるケースがあります。退職願は会社の承諾がなくても法的な効力に影響しないため、日付入りのコピーを手元に残したうえで、内容証明郵便で送付する方法があります。期間の定めがない契約なら、到達から2週間で退職の効力が生じます。
強く引き止められた
人員体制を理由に引き止められることもありますが、退職の意思表示自体は労働者の権利です。退職日を明確に伝えたうえで、引き継ぎには協力する姿勢を示せば、感情的な対立を避けながら退職を進められます。

退職後に転職を考えている場合は、応募書類の準備も並行して進めておくと安心です。パート応募が中心ならパート用の履歴書テンプレート、勤務実績をまとめたいならパート用の職務経歴書テンプレートから必要な項目を埋めていくと効率的です。
パート以外の働き方も視野に入れているなら転職用の履歴書テンプレートを、求職活動をハローワークで進める場合はハローワーク用の職務経歴書テンプレートを使うとスムーズです。
まとめ
- パートの退職願は法律上の必須書類ではないが、円満退職のためには提出が有効
- 期間の定めがない契約は申し出から2週間、期間の定めがある契約は原則契約満了まで退職できない
- 退職願は「お願い」、退職届は「通知」。まだ合意前なら退職願から出すのが安全
- 店長・責任者への口頭連絡と引き継ぎへの協力姿勢が、円満退職の決め手になる
自分の契約形態と就業規則を確認したうえで、余裕を持ったタイミングで退職願を準備してください。
パートの退職願に関するよくある質問
- パートでも退職願は必ず必要ですか?
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法律上は必須ではありません。期間の定めがない契約なら口頭でも退職は成立しますが、退職日や引き継ぎ内容を明確にし、後のトラブルを防ぐために書面での提出をおすすめします。
- 契約期間の途中でも退職願は出せますか?
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原則は契約期間満了まで退職できませんが、体調不良や家族の事情などやむを得ない事由がある場合は、途中でも退職を申し出られます。契約が1年を超える場合は、1年経過後であればいつでも申し出が可能です。
- 退職願はいつまでに出せばいいですか?
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法律上は退職希望日の2週間前ですが、シフト調整や引き継ぎを考慮し、就業規則で定める届出期間(多くは1カ月前)に沿って早めに伝えるのが実務上の目安です。
- 退職願は縦書き・横書きどちらで書けばいいですか?
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どちらでも法的な効力は変わりません。フォーマルな印象を与えたい場合は縦書き、職場指定の様式やパソコン作成の場合は横書きを選ぶとよいでしょう。

