履歴書の学歴欄では、高校は「入学」と「卒業」を1行ずつ使い、「〇〇県立〇〇高等学校 普通科」のように正式名称と学科まで書きます。中学卒業から書くか高校入学から書くかは、使う用紙と応募する立場で決まります。高卒で転職する人と、アルバイトに応募する高校生それぞれの記入見本を載せたうえで、定時制・通信制・中退・高卒認定のケース別の書き方と、採用担当者が気づきやすいミスを紹介します。
履歴書の学歴の書き方【高校】結論と記入見本
結論:高校は入学・卒業を1行ずつ、正式名称と学科まで書く
高校の学歴は、次の4点を守れば形が整います。
- 入学と卒業は別の行に書く(「入学〜卒業」を1行にまとめない)
- 学校名は正式名称で書く(「〇〇高校」ではなく「〇〇県立〇〇高等学校」)
- 学科名まで書く(普通科・商業科・総合学科など)
- 年号は履歴書全体で和暦か西暦のどちらかにそろえる
このあと紹介する見本は、2003年5月生まれで2022年3月に高校を卒業した人を例にしています。自分の入学・卒業年に置き換えて使ってください。
高卒で転職・パートに応募する場合の見本
社会人が転職やパートに応募する場合は、高校入学から書くのが一般的です。厚生労働省の様式例に沿った履歴書も、学歴欄は高校以降を書く形になっています。
良い書き方(高卒・転職の場合)
学歴
平成31年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
令和4年 3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
職歴
令和4年 4月 株式会社〇〇 入社
以上
2019年4月はまだ「平成31年」です(令和への改元は2019年5月1日)。2019年に高校へ入学した人は、ここを「令和元年」と書き間違えやすいので注意してください。
NG例
2019年 4月 〇〇高校 入学
令和4年 3月 同上 卒業
「高校」の略称、学科名の抜け、「同上」での省略、西暦と和暦の混在と、1行目と2行目だけで4つのミスがあります。採用担当者は書類をまとめて読むため、こうした粗さは1枚目の印象をそのまま下げます。
高校生・大学生がアルバイトに応募する場合の見本
学生がアルバイトに応募する場合は、学歴欄が2行だけになるのを避けるため、中学校卒業から書くのが一般的です。高校在学中なら、最後の行は「在学中」で締めます。下の見本は、2025年3月に中学を卒業した高校2年生の例です。
良い書き方(高校生・アルバイトの場合)
学歴
令和7年 3月 〇〇市立〇〇中学校 卒業
令和7年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
〇〇県立〇〇高等学校 普通科 2年 在学中
職歴
なし
以上
中学校は義務教育なので、入学は書かず「卒業」の1行だけで足ります。
用紙の欄が足りるか不安な場合は、アルバイト用の履歴書テンプレートを使うと、学歴・職歴欄の行数を気にせずに書けます。
学歴欄の1行目と最後の書き方
学校名を書き始める前に、欄の1行目の中央に「学歴」と書きます。学歴を書き終えたら次の行の中央に「職歴」と書き、職歴の最後の行の右端に「以上」と添えます。
採用担当者はここを見ている
- 「学歴」「職歴」「以上」の見出しがあるかで、書類の基本を知っている人かを一目で判断している
- 職歴がない学生でも「なし」と書いてあれば、書き忘れではないとわかる
- 入学・卒業の年月から、卒業後の空白期間を逆算している
履歴書の学歴は中学から?高校から?用紙と立場で決める
「中学から書くべき」「高校からでいい」と解説によって答えが分かれるのは、使う用紙と応募する立場によって正解が変わるからです。まず自分がどれに当てはまるかを確認してください。
| 状況 | 書き始め | 最後の行 |
|---|---|---|
| 高卒で転職・パートに応募する | 高校入学 | 高校卒業 |
| 厚生労働省の様式例の履歴書を使う | 高校入学(用紙に「高等学校以降を記載」と印字) | 最終学歴の卒業 |
| 高校生がアルバイトに応募する | 中学校卒業 | 高校〇年 在学中 |
| 高校生が就職活動をする | 全国高等学校統一応募用紙の「在籍校」欄に書く | 卒業見込み |
| 大学生・専門学校生がアルバイトに応募する | 高校卒業(中学卒業からでも可) | 〇〇大学〇年 在学中 |
| 応募先から指定がある | 指定どおり | 指定どおり |
厚生労働省の様式例は「高等学校以降」を指定している
厚生労働省が2021年に公表した履歴書の様式例では、学歴欄の見出しに「学歴(高等学校以降を記載してください)」と印字されています。この用紙を使うなら、迷わず高校入学から書いてください。中学校卒業を書き足す必要はありません。
市販の履歴書や、転職用の履歴書テンプレートのように書き始めの指定がない用紙の場合も、社会人は高校入学からで問題ありません。
高校生の就職活動は全国高等学校統一応募用紙を使う
高校3年生が学校を通して就職活動をする場合は、市販の履歴書ではなく「全国高等学校統一応募用紙」を使います。厚生労働省・文部科学省・高校の校長会の3者で決めた様式で、学校を通して就職する高校生は全員この用紙で応募します。
2026年3月卒業者から変わった点
- 「学歴・職歴」欄が「在籍校」欄と「職歴」欄に分かれた
- 「在籍校」欄には、卒業見込み、または卒業した高校名を書き、「卒業見込み」「卒業」のどちらかを○で囲む
- 「職歴」欄には、いわゆるアルバイトは書かない
- 性別欄・趣味特技欄がなくなった
先輩から古い用紙の書き方を教わった場合、欄の構成が違うことがあります。手元の用紙と、進路指導の先生の指示を優先してください。
高校の学歴欄で間違えやすい5つのルール
高校の学歴は2行で終わるぶん、1文字の間違いが目立ちます。採用担当者が実際に引っかかりやすいポイントを5つに絞りました。
「高校」ではなく「高等学校」、公立は都道府県名から書く
「高校」は略称です。公立高校なら「東京都立」「〇〇県立」「〇〇市立」など設置者の名前から書きます。私立高校は正式な校名をそのまま書けば足り、学校法人名までは不要です。
良い書き方(公立・私立)
【公立】東京都立〇〇高等学校 普通科 卒業
【私立】〇〇学園高等学校 普通科 卒業
学科名は卒業証書どおりに書く(普通科も省略しない)
学科名は、卒業証書や学校の公式サイトに載っている表記に合わせます。「普通科は書かなくても伝わる」と考えて省く人もいますが、学科のある行とない行が混ざると書き忘れに見えます。工業科・商業科・農業科などの専門学科は、応募職種とのつながりを示す材料にもなります。
- 普通科:〇〇県立〇〇高等学校 普通科
- 専門学科:〇〇県立〇〇工業高等学校 電気科
- 総合学科:〇〇県立〇〇高等学校 総合学科(系列名は書かなくてよい)
「同上」「〃」で省略しない
入学と卒業が同じ学校でも、卒業の行に学校名をもう一度すべて書きます。「同上」「同校」「〃」は、採用担当者から手を抜いた書き方と受け取られやすい表記です。
和暦と西暦を混ぜない(2019年4月は平成31年)
生年月日・学歴・職歴・記入日まで、履歴書全体で和暦か西暦のどちらかにそろえます。和暦で書く場合、改元をまたぐ年に間違いが集中します。
| 西暦 | 和暦 | 注意点 |
|---|---|---|
| 2019年3月・4月 | 平成31年 | この年の4月に高校へ入学した人は「令和元年」と書かない |
| 2019年5月以降 | 令和元年 | 「令和1年」より「令和元年」が一般的 |
| 2020年 | 令和2年 | ― |
| 1989年1月7日まで | 昭和64年 | 1月8日からは平成元年 |
自分の入学・卒業年がすぐに出てこない場合は、生まれ年から逆算できる早見表を使うと確実です。

入学は4月・卒業は3月が基本
全日制の高校なら、入学は4月、卒業は3月になるのが通常です。「卒業式が3月1日だったから3月」で問題ありません。卒業が9月の学校や、途中で転入した場合は、卒業証書や在籍していた学校で確認した月を書きます。
| NG例 | 正しい書き方 | 採用担当者の受け取り方 |
|---|---|---|
| 〇〇高校 | 〇〇県立〇〇高等学校 | 正式名称を調べない人 |
| 学科名なし | 普通科・〇〇科を書く | 書き忘れ |
| 同上 卒業 | 学校名をすべて書く | 手抜き |
| 2019年入学・令和4年卒業 | 和暦か西暦にそろえる | 見直しをしていない |
| 令和元年4月 入学 | 平成31年4月 入学 | 年号の確認不足 |
| 入学と卒業を1行に書く | 入学・卒業を別の行に書く | 形式を知らない |
【ケース別】定時制・通信制・中退・高卒認定の高校の書き方
定時制・通信制の高校を卒業した場合
全日制はわざわざ書きませんが、定時制・通信制は課程名を学校名の後ろに入れて書くのが一般的です。卒業していれば最終学歴は全日制と同じ「高等学校卒業」なので、隠す理由はありません。
良い書き方(定時制・通信制)
【定時制】
平成31年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 定時制課程 普通科 入学
令和5年 3月 〇〇県立〇〇高等学校 定時制課程 普通科 卒業
【通信制】
平成31年 4月 〇〇高等学校 通信制課程 普通科 入学
令和4年 3月 〇〇高等学校 通信制課程 普通科 卒業
採用担当者はここを見ている
- 課程名を伏せても、面接で通学の様子を聞かれれば伝わる。後から知られるほうが印象は悪い
- 働きながら定時制を卒業した経験は、継続力を示す話題として面接で使える
- 「なぜ通信制を選んだか」と聞かれたときに、1〜2文で前向きに答えられるよう準備しておくとよい
高校在学中・卒業見込みの場合
アルバイトに応募する高校1〜2年生は「〇年 在学中」、卒業が近い3年生が就職や進学先に出す書類は「卒業見込み」と書き分けます。卒業見込みの行には、卒業予定の年月を入れます。
良い書き方(在学中・卒業見込み)
【在学中】
令和7年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
〇〇県立〇〇高等学校 普通科 2年 在学中
【卒業見込み】
令和6年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
令和9年 3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業見込み
高校卒業後すぐに就職や進学をする人が、学校を通さずに応募する場合は新卒用の履歴書テンプレートが使えます。
高校を中退した場合
中退は「中途退学」と書き、略して「中退」とはしません。中退した場合は最終学歴が中学校卒業になるため、学歴欄は中学校卒業から書き始めます。
良い書き方(高校中退)
平成31年 3月 〇〇市立〇〇中学校 卒業
平成31年 4月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 入学
令和2年 9月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 中途退学
中退理由を学歴欄に添えるかどうか、面接で聞かれたときの答え方は、次の記事で例文付きで紹介しています。

高卒認定に合格した場合
文部科学省は、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)に合格しても、高校を卒業しなければ最終学歴は「高等学校卒業」にならないと明示しています。学歴欄に「高等学校卒業」と書くのは誤りです。
良い書き方(高卒認定)
令和2年 9月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 中途退学
令和3年 11月 高等学校卒業程度認定試験 合格
NG例
令和3年 11月 〇〇県立〇〇高等学校 卒業
卒業していない学校を「卒業」と書くのは学歴の詐称にあたります。卒業証明書の提出を求められた時点で発覚します。

転校した・学校名が変わった場合
- 転校した場合:前の学校の「入学」と「転校」、転校先の「転入学」と「卒業」を書く
- 卒業後に校名が変わった・統合された場合:在学していたときの校名を書き、後ろに「(現 〇〇高等学校)」と添える
良い書き方(転校・校名変更)
【転校】
平成31年 4月 〇〇県立△△高等学校 普通科 入学
令和2年 3月 〇〇県立△△高等学校 普通科 転校(家族の転居のため)
令和2年 4月 □□県立〇〇高等学校 普通科 第2学年に転入学
令和4年 3月 □□県立〇〇高等学校 普通科 卒業
【校名変更】
令和4年 3月 〇〇県立△△高等学校(現 〇〇県立□□高等学校)普通科 卒業
高卒の学歴欄が短くても不利にならない理由と採用担当者が見ている点
最終学歴が高校だと、学歴欄が2行で終わり「スカスカに見えるのでは」と気にする人は少なくありません。高校で履歴書の書き方を教わる機会がなかったまま、社会人になってから初めて書くという声もあります。
ただ、最終学歴が高校であることは、学歴欄を何行で書いても変わりません。学歴欄の行数そのものが評価を左右することはまずなく、行数が少ないことより、少ない行の中にミスがあることのほうが目立ちます。学歴欄を見て採用担当者が確かめているのは、次の3点です。
採用担当者はここを見ている
- 応募条件を満たしているか:「高卒以上」などの条件に当てはまるかを確認する
- 卒業から最初の職歴までの期間:空白が長ければ、その間に何をしていたかを面接で聞く
- 正確さ:正式名称・学科名・年号がそろっているかで、仕事で確認を怠らない人かを推し量る
高卒の人が書類で差をつけるなら、学歴欄を飾るより、職歴欄と自己PR欄に時間を使ってください。高卒で就職した人は、大卒の同年代より4年長く働いていることが多く、その実務経験が一番の材料になります。卒業後に空白期間がある場合は、資格の勉強や家業の手伝いなど、その期間にしていたことを面接で答えられるようにしておくと、学歴欄の印象を補えます。
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まとめ
- 書き方の基本:高校は入学・卒業を1行ずつ、「〇〇県立〇〇高等学校 普通科」と正式名称と学科まで書く
- 書き始め:社会人は高校入学から、学生のアルバイト応募は中学校卒業から。厚生労働省の様式例は「高等学校以降」を指定
- 高校生の就職:全国高等学校統一応募用紙の「在籍校」欄に書く
- 間違えやすい点:「同上」の省略、和暦と西暦の混在、2019年4月を「令和元年」と書くミス
- ケース別:定時制・通信制は課程名を入れる。中退は「中途退学」。高卒認定は「高等学校卒業」と書かない
書き終えたら、卒業証書と見比べて校名・学科名・年月を1行ずつ確認してから提出してください。
履歴書の高校の学歴に関するよくある質問
- 中学校の入学も履歴書に書く必要はありますか?
-
中学校は義務教育のため、書くとしても「卒業」の1行だけで足ります。社会人が転職やパートに応募する場合は、中学校卒業も省き、高校入学から書くのが一般的です。
- 普通科は履歴書に書かなくてもいいですか?
-
書いてください。学科名を省くと、書き忘れなのか普通科なのかを採用担当者が判断できません。「〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業」のように、入学と卒業の両方の行に入れます。
- 私立高校は「私立」と書く必要がありますか?
-
私立高校は、正式な校名をそのまま書けば問題ありません。学校法人名も不要です。公立高校は「〇〇県立」「〇〇市立」など設置者の名前から書きます。
- 高卒認定に合格していれば「高等学校卒業」と書いていいですか?
-
書けません。文部科学省は、高卒認定に合格しても高校を卒業しなければ最終学歴は高等学校卒業にならないとしています。「高等学校卒業程度認定試験 合格」と、事実どおりに書いてください。
- 高校3年生の就職活動でも市販の履歴書を使えますか?
-
学校を通して応募する新規高卒の就職活動では、全国高等学校統一応募用紙を使います。2026年3月卒業者から、学歴欄は「在籍校」欄に変わっています。用紙の入手方法と書き方は、進路指導の先生に確認してください。

