日本習字の8段は履歴書に書けます。ただし「公益財団法人日本習字教育財団 漢字部 八段」のように、団体名と部門名まで書くのが正解です。成人の漢字部八段と、中学生までが対象の生徒部八段位は別の段位のため、「8段」とだけ書くと採用担当者に誤解されるおそれがあります。資格欄と趣味・特技欄の使い分け、そのまま写せる記入例、面接で聞かれたときの答え方まで紹介します。
日本習字8段の履歴書の書き方と記入例【結論】
結論:団体名・部門・段位を認定証どおりに書く
日本習字は、福岡に本部を置く公益財団法人日本習字教育財団が運営する書道の通信教育・教室です。履歴書には、手元の認定証に書かれている表記をそのまま写してください。押さえる要素は次の4つです。
- 取得年月:認定証の日付。和暦・西暦は履歴書全体で統一する
- 団体名:「公益財団法人日本習字教育財団」。欄が狭ければ「日本習字」でも伝わる
- 部門:漢字部・かな部・ペン部・生徒部など。8段の場合はここが最重要
- 段位と結び:「八段 取得」または「八段 認定」
漢字部八段(成人)の記入例
漢字部の八段は、成人向け毛筆の最高段位です。六段からは年1回の昇段試験(実技と理論)に合格しなければならず、毎月の課題提出だけでは届きません。部門名を書くだけで、ここまで続けてきた事実が伝わります。
良い書き方(漢字部八段)
令和〇年 〇月 公益財団法人日本習字教育財団 漢字部 八段 取得
NG例
令和〇年 〇月 習字8段
団体名も部門もないため、どこの何の8段なのか判断できません。書道の段位は団体ごとに基準が違うので、団体名がないと評価のしようがありません。
生徒部八段位(中学生まで)の記入例
小・中学生のときに取った8段は、多くの場合「生徒部」の八段位です。生徒部は幼児から中学3年生までが対象で、八段位は実技に加えて書き順などを問う学科試験もある、生徒部の最高段位にあたります。子どもの頃の段位でも、部門を正直に書けば十分なアピール材料になります。
良い書き方(生徒部八段位)
平成〇年 〇月 公益財団法人日本習字教育財団 生徒部(毛筆) 八段位 取得
※硬筆で取得した場合は「生徒部(硬筆)」。部門の表記は認定証に合わせてください
NG例
平成〇年 〇月 日本習字 八段 取得
中学生で取った段位を部門なしで書くと、成人の最高段位と受け取られる可能性があります。面接で「今も指導できるレベルですか」と聞かれて答えに詰まる原因になります。
趣味・特技欄に書く場合の例文
趣味・特技欄では、段位に「続けた年数」と「今どう活きているか」を添えると、ただの肩書きで終わりません。
良い例文(趣味・特技欄)
書道(日本習字 漢字部 八段)
小学1年から20年間、日本習字で毛筆を続けています。前職では来客用の席札や表彰状の宛名書きを任されていました。
書道(日本習字 生徒部 八段位)
中学3年で八段位を取得しました。現在も年賀状やのし紙は自分で筆書きしており、丁寧な字を書く習慣が身についています。
採用担当者はここを見ている
- 継続力:八段は数年単位の積み重ねがないと届かない。年数を書くと説得力が増す
- 仕事での使い道:宛名書き・掲示物・お礼状など、職場で頼めそうな場面が浮かぶか
- 表記の正確さ:部門まで書き分けている人は、書類全体も正確だと受け取られやすい

日本習字8段は資格欄と趣味・特技欄どちらに書く?
日本習字の段位は民間の段位
日本習字の段位は、財団が独自の基準で認定する民間の段位です。国家資格や公的な検定ではありません。書道で「履歴書の資格欄に書ける公的な検定」としてよく挙がるのは、文部科学省後援の毛筆書写技能検定・硬筆書写技能検定です。
| 項目 | 日本習字の段位 | 書写技能検定 |
|---|---|---|
| 認定する団体 | 公益財団法人日本習字教育財団 | 一般財団法人日本書写技能検定協会 |
| 位置づけ | 民間の段位(教室・通信教育の認定) | 文部科学省後援の検定 |
| 認定の方法 | 毎月の課題提出で認定。漢字部は六段以上が試験制 | 年3回の検定試験 |
| 履歴書の欄 | 資格欄・趣味特技欄のどちらも可(下記の基準で判断) | 資格欄 |
資格欄に書いてよいケース・特技欄が向くケース
民間の段位を資格欄に書いてはいけない、という決まりはありません。迷ったら「応募先の仕事で字を書く場面があるか」で決めてください。
| 書く欄 | 向いているケース |
|---|---|
| 資格欄 | 書道教室の講師、学童・塾、筆耕、冠婚葬祭業、百貨店のギフト担当、宛名書きの多い総務・事務など、字を書く力が仕事に直結する応募先 |
| 趣味・特技欄 | 字が仕事に直結しない職種/資格欄に国家資格や業務資格が多く並ぶ場合/生徒部八段位など昔取った段位で、エピソードを添えたい場合 |
両方の欄に重ねて書く必要はありません。資格欄に段位を書いた場合は、特技欄では「毛筆の宛名書き」など具体的な使い道を書くと、内容が重複しません。

採用担当者はここを見ている
- 資格欄に業務と関係の薄い民間段位ばかり並ぶと、肝心の資格が埋もれて見える
- 逆に、書ける資格が運転免許だけなら、日本習字の八段を資格欄に加えても違和感はない
「漢字部八段」と「生徒部八段位」の違い
日本習字の段級位の仕組み
日本習字の段級位は8級から始まり、1級、準初段、初段、準二段と上がっていきます。最高段位は部門によって異なり、8段まであるのは漢字部と生徒部です。
| 部門 | 対象 | 最高段位 |
|---|---|---|
| 漢字部 | 高校生以上(成人) | 八段(六段以上は昇段試験) |
| かな部 | 高校生以上(成人) | 五段 |
| ペン部 | 高校生以上(成人) | 五段 |
| 臨書部 | 高校生以上(成人) | 六段 |
| 生徒部(幼児・小学・中学) | 幼児〜中学3年生 | 八段位(別途試験) |
出典:公益財団法人日本習字教育財団 公式サイトの事業案内・昇段試験資料ほか
漢字部の昇段試験は年1回で、実技に加えて書道の一般知識と書道史を問う理論試験があります。生徒部の八段位も実技と学科の両方が課され、受験者の大半は中学生です。どちらも「8段」ですが、対象も審査基準も別物と考えてください。
生徒部八段位を「8段」とだけ書くと起きること
中学生のときに八段位を取った人ほど、「部門まで書くと子どもの頃の段位だとわかって格好悪い」と感じて、部門を省きがちです。ところが省いたほうが、あとで困る場面が増えます。
- 書道経験のある面接官に「漢字部の八段ですか」と聞かれ、訂正することになる
- 講師・筆耕の求人で「成人の最高段位」と受け取られ、期待値と実力がずれる
- 訂正した時点で「他の欄も盛っているのでは」と書類全体を疑われる
生徒部の八段位は、中学3年までに取らなければならない狭き門です。「中学生で最高段位まで続けた」という事実は、それだけで継続力の証明になります。隠すより、正確に書いたうえで今の活かし方を添えるほうが評価されます。

日本習字8段を評価につなげる書き方のコツ
応募職種と結びつける
段位そのものより、「その字で職場の何を任せられるか」が伝わると評価につながります。職種別に、添えると効く一言の例を挙げます。
| 応募職種 | 添える一言の例 |
|---|---|
| 事務・総務 | 封筒の宛名書き、お礼状、社内掲示物を手書きで作成できます |
| 販売・接客 | POPやのし紙の名入れを筆で書けます |
| 保育・教育 | 板書や連絡帳を読みやすい字で書けます |
| ホテル・冠婚葬祭 | 席札・芳名板などの毛筆書きに対応できます |
新卒の就活なら新卒用の履歴書テンプレートの趣味・特技欄に、部活動やアルバイトで字を活かしたエピソードを書くと具体性が出ます。
手書きの履歴書は字そのものが見られる
見落とされがちなのが、8段と書いた瞬間に、履歴書の字そのものが審査対象になるという点です。採用担当者は「八段の人はどんな字を書くのか」と期待して読みます。急いで書いた崩れた字では、段位の説得力が逆に下がります。
手書きで出すときのチェックポイント
- 普段の毛筆ではなく、黒のボールペンで楷書を書く練習を1枚してから清書する
- 行書で崩さない。読みやすさが最優先
- 欄の大きさに対して字の大きさをそろえ、余白を均等にする
パソコンで作る場合は字で差をつけられない分、特技欄の一言で補ってください。厚生労働省の様式に沿った履歴書テンプレートなら、手書き用に印刷しても入力しても使えます。
面接で聞かれたときの答え方
8段と書くと、面接で「どのくらい続けたんですか」と聞かれることがよくあります。年数・苦労した点・仕事での活かし方の順で30秒ほどにまとめておくと、話が広がりやすくなります。
良い回答例
「小学1年から中学3年まで日本習字に通い、生徒部の八段位を取りました。八段位は実技に加えて書き順の学科試験もあったため、半年かけて基本を見直しました。今も宛名やのし書きは手書きで対応できるので、御社でも書類や掲示物の作成でお役に立てると考えています。」
NG例
「親に言われて通っていただけなので、あまり覚えていません。」
書いた本人が価値を否定すると、履歴書に書いた意味がなくなります。きっかけが受け身でも、続けた理由を一つ用意してください。
日本習字8段を履歴書に書くときのNG例一覧
提出前に、次の表で自分の書き方を照らし合わせてください。採用担当者が引っかかりやすい順に並べています。
| NG例 | 正しい書き方 | 理由 |
|---|---|---|
| 習字8段 | 公益財団法人日本習字教育財団 漢字部 八段 取得 | 団体名がないと基準がわからない |
| 日本習字 八段(生徒部を省略) | 日本習字教育財団 生徒部(毛筆) 八段位 取得 | 成人の最高段位と誤解される |
| 書道師範 | 認定証・免許状の名称どおりに記載 | どの団体の師範かわからない |
| 八段 受験 | 八段 取得(認定) | 認定前の段位は書かない |
| 取得年月なし | 認定証の日付を記載 | 資格欄では年月が必須 |
| 令和と西暦が混在 | 和暦か西暦に統一 | 不注意な印象を与える |
アルバイトやパートの応募でも書き方の基本は同じです。アルバイト用の履歴書テンプレートは特技欄が広めなので、段位にエピソードを添えやすくなります。
スマホで最短3分!履歴書作成ツール【サクレキ】で今すぐ履歴書を作成
記入例どおりに書いても、資格欄と特技欄のバランスは実際に埋めてみないとわかりません。転職なら転職用の履歴書テンプレートを使うか、サクレキで入力しながら見え方を確かめてみてください。
まとめ
- 日本習字8段は履歴書に書ける:団体名・部門・段位を認定証どおりに書く
- 部門の書き分けが最重要:成人の「漢字部 八段」と中学生までの「生徒部 八段位」は別の段位
- 欄は仕事との関係で選ぶ:字を書く仕事なら資格欄、それ以外は趣味・特技欄にエピソードと一緒に
- 手書きなら字も見られる:楷書で丁寧に清書し、段位の説得力を落とさない
- 面接の答えを用意する:年数・苦労・仕事での活かし方を30秒で話せるようにする
八段は何年も筆を持ち続けた人にしか書けない一行です。部門まで正確に書いて、その積み重ねをそのまま伝えてください。
日本習字8段の履歴書に関するよくある質問
- 日本習字8段は資格欄に書いてもマナー違反になりませんか?
-
マナー違反にはなりません。民間の段位でも、団体名と部門を正確に書けば資格欄に記載できます。ただし字を書く力が仕事に関係しない応募先では、趣味・特技欄にエピソードと一緒に書いたほうが伝わりやすくなります。
- 中学生のときに取った生徒部の八段位でも書けますか?
-
書けます。「生徒部(毛筆)八段位」のように部門を明記してください。中学3年までに最高段位まで続けた事実は継続力のアピールになります。部門を省くと成人の漢字部八段と誤解されるため、必ず書き分けてください。
- 取得した年月がわかりません。どうすればいいですか?
-
まず認定証の日付を確認してください。認定証が見当たらない場合は、通っていた教室の先生か日本習字教育財団に問い合わせると確認できる場合があります。年月が確認できないまま推測で書くのは避け、どうしてもわからなければ年月が不要な趣味・特技欄に書く方法もあります。
- 師範の免許状も持っている場合はどう書きますか?
-
日本習字では師範認定に合格すると免許状が交付されます。免許状を持っている場合は、免許状に書かれた名称どおりに記載し、段位とは別の行にしてください。指導できる立場であることは段位より強い材料になるため、講師や教育系の応募では資格欄に書くことをおすすめします。
- 日本習字の段位と書写技能検定の級、両方あればどちらを書くべきですか?
-
両方書いて問題ありません。文部科学省後援の毛筆・硬筆書写技能検定は資格欄に、日本習字の段位は資格欄の次の行か趣味・特技欄に書くと、公的な検定と民間の段位の区別がはっきりします。

