履歴書の学歴区分とは、その学校を「卒業・修了・在学中・中退」のどの状態で終えたかを示す欄です。様式によっては「高校・短大・大学」のような学校の種類を選ぶ欄を指すこともあります。この記事では、卒・卒見・修・在・中退といった略語の意味と、専門学校・高専の選び方、迷いやすいケースの記入例を採用担当者の目線で紹介します。
履歴書の学歴区分とは?意味と記入例【結論】
学歴区分は「その学校をどう終えたか」を示す欄
学歴区分(修学区分と書かれることもあります)は、学歴欄に書いた学校ごとに、卒業したのか、まだ在学中なのか、途中で辞めたのかを記入・選択する欄です。市販の履歴書や厚生労働省の様式例に沿った履歴書には区分欄がなく、学校名の後ろに「卒業」「中途退学」と書き添える形が一般的です。
区分欄が登場するのは、主に次のような書類です。
- 自治体・公的機関の採用試験の申込書や、会計年度任用職員の履歴書
- 職業訓練(ハロートレーニング)などの入校申込書
- 企業の採用サイトや求人サイトのWeb応募フォーム
同じ「区分」でも、書類によって「修学状況」を選ぶタイプと「学校の種類」を選ぶタイプの2種類があります。千葉県の採用試験の入力要領のように、両方が別項目で並ぶ様式もあります。
| 区分のタイプ | 何を記入するか | 選択肢の例 |
|---|---|---|
| 修学区分(修学状況) | その学校をどの状態で終えたか | 卒・卒見・修・修見・在・中退・転校 |
| 学歴区分(学校の種類) | その学校がどの種類の学校か | 中学・高校・短大・大学・大学院など |
学歴区分の略語一覧(卒・卒見・修・在・中退)
紙の履歴書では、区分欄に略語が並んでいて、当てはまるものに丸を付ける形式がよくあります。略語の意味は次のとおりです。
| 略語 | 意味 | 当てはまる人 |
|---|---|---|
| 卒 | 卒業 | 高校・短大・大学・専門学校などを卒業した |
| 卒見 | 卒業見込み | 在学中で、卒業予定の時期が決まっている |
| 修 | 修了 | 大学院・専攻科など「修了」と呼ぶ課程を終えた |
| 修見 | 修了見込み | 大学院などに在学中で、修了予定の時期が決まっている |
| 在 | 在学中 | 現在も在籍している(卒業時期が未定の場合も含む) |
| 中退 | 中途退学 | 卒業・修了せずに退学した(除籍の場合も多くはここ) |
| 転校 | 転校 | 途中で別の学校に移った |
選択肢を番号で選ぶ様式もあります。たとえば千葉県職員採用の入力要領では、卒業「1」・修了「2」・中退「3」・転校「4」・卒業(修了)見込「5」をタブから選ぶ仕組みです。番号の割り振りは書類ごとに違うため、必ずその書類の凡例で確認してください。
区分欄がある履歴書の記入例
区分欄がある様式では、学校名・学部学科・在学期間を書いたうえで、区分欄に1つだけ印を付けます。大学を卒業し、大学院に在学中の人の例です。
良い書き方(区分欄がある様式)
| 学校名 | 学部・学科 | 在学期間 | 区分 |
|---|---|---|---|
| 〇〇県立△△高等学校 | 普通科 | 2017年4月〜2020年3月 | 卒 |
| 〇〇大学 | 経済学部 経済学科 | 2020年4月〜2024年3月 | 卒 |
| 〇〇大学大学院 | 経済学研究科 修士課程 | 2024年4月〜2026年3月 | 修見 |
在学期間は入学年月から卒業(予定)年月までを書き、区分欄はその期間の終わり方と一致させます。
NG例
〇〇大学大学院 経済学研究科 2024年4月〜2026年3月 区分:卒
大学院は「卒業」ではなく「修了」、まだ在学中なら「修了見込み」です。在学中なのに「卒」に丸を付けると、事実と違う記載になります。
区分欄がない履歴書で、1行に入学と卒業をまとめて書く書き方を知りたい場合は、次の記事を参考にしてください。

「学校の種類」を選ぶ学歴区分の選び方
Web応募フォームや公的機関の申込書では、学校名を入力する前に「学歴区分」として学校の種類を選ばせる形式が増えています。迷うのは、選択肢に自分の学校がそのまま見当たらないときです。
学校の種類を選ぶ区分の選択肢の例
選択肢の細かさは書類によって大きく異なります。神奈川県の職員採用の入力案内では、「中学」「高校3」「短大2」「大学4」「修士課程」など、学校の種類と修業年限を組み合わせた13の区分から選ぶ形式です。一方、民間企業のフォームでは次のような大まかな選択肢が一般的です。
- 中学校卒
- 高校卒
- 専門学校卒
- 短大・高専卒
- 大学卒
- 大学院修了
フォームで「最終学歴」を選ぶよう求められた場合は、最後に卒業(修了)した学校の区分を選びます。千葉県の入力要領でも、最終学歴は「最後に卒業(修了)した(見込みを含む)学校」と定義されています。
専門学校・高専はどの区分を選ぶ?
最も迷いやすいのが専門学校と高等専門学校(高専)です。書類ごとの扱いの違いを整理しました。
| 選択肢の状態 | 選ぶ区分 |
|---|---|
| 「専門学校」が独立している | 専門学校を選ぶ |
| 「短大・高専」「短期大学等」にまとめられている | 注記に専修学校・専門学校が含まれていればそこを選ぶ |
| 高専の選択肢がない | 注記に従う(千葉県の要領では高専は「短大2」を選ぶ) |
| どこに入るか書かれていない | 募集元に問い合わせる |
島根県の求人関係の様式のように、短期大学・専修学校・各種学校をまとめて「短期大学等」とする例もあります。逆に、同じ「専門学校」という言葉でも、各種学校(外国語学校・簿記学校など)を指すと注記している様式もあるため、選択肢の名前だけで判断せず注記まで目を通してください。
採用担当者はここを見ている
- 区分と学校名の整合性:「大学卒」を選んでいるのに学校名が短期大学になっているなど、ずれがあると確認の連絡が入るか、不正確な書類として扱われる
- 応募資格との照合:「大卒以上」「専門卒以上」などの条件がある求人では、学歴区分を最初の足切りに使うことがある
- 給与・初任給の算定:公務員などは学歴区分と修業年限で初任給が決まるため、内定後に卒業証明書と照合される
6年制大学・専門職大学院の区分
医学部・薬学部・獣医学部などの6年制学部や、法科大学院などの専門職大学院は、専用の区分が用意されていることがあります。千葉県の要領では、6年制大学は「大6医」「大6薬」「大6獣」から選び、専門職大学院は「専門学位」を選ぶ決まりです。一般的な「大学」「大学院」を選ぶ前に、専用の区分がないか一覧を最後まで確認すると選び間違いを防げます。
迷いやすいケース別の学歴区分の書き方
区分欄で手が止まりやすいのは、卒業以外の終わり方をした学校がある場合です。ケース別に選ぶべき区分をまとめました。
| ケース | 選ぶ区分 | 注意点 |
|---|---|---|
| 在学中で卒業予定が決まっている | 卒見(修見) | 新卒の就活や在学中のアルバイト応募 |
| 在学中で卒業時期が未定 | 在 | 休学中は備考欄などに補足する |
| 中途退学した | 中退 | 最終学歴はその前に卒業した学校 |
| 転校・編入した | 転校(前の学校)/卒(後の学校) | 2校とも書き、期間をつなげる |
| 通信制・定時制を卒業した | 卒 | 課程は「昼夜間区分」などの別項目で選ぶ |
| 高卒認定試験に合格した | 学歴区分には入れない | 資格欄に書く |
卒業見込み・在学中の場合
就職活動中の学生は「卒見」を選び、在学期間の終わりには卒業予定年月を書きます。新卒用の履歴書で区分欄がない場合は、学校名の後ろに「卒業見込み」と書けば同じ意味になります。
良い書き方(卒業見込みの場合)
〇〇大学 文学部 日本文学科 2023年4月〜2027年3月 区分:卒見
中退した学校がある場合
中退した学校も学歴欄に書き、区分は「中退」を選びます。千葉県の入力要領でも、中退の場合はその前の学校を最終学歴とするが、中退した学校も入力することと明記されています。中退校を書かずに飛ばすと、その期間が空白になり、かえって説明を求められる原因になります。
良い書き方(大学中退の場合)
〇〇県立△△高等学校 普通科 2016年4月〜2019年3月 区分:卒
〇〇大学 工学部 機械工学科 2019年4月〜2021年9月 区分:中退
※最終学歴を選ぶ欄がある場合は「高校卒」を選ぶ
NG例
最終学歴の区分で「大学卒」を選び、学歴欄に大学を「卒」と書く
中退を卒業と書くのは学歴詐称にあたります。内定後に卒業証明書の提出を求められた時点で発覚し、内定取り消しや懲戒の対象になり得ます。

通信制・定時制・高卒認定の場合
通信制や定時制の高校・大学を卒業した場合も、修学区分は通常どおり「卒」です。全日制・夜間・通信の違いは、千葉県の様式の「昼夜間区分」のように別項目で選ぶ形が多く、修学区分とは分けて考えます。
高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)の合格は、学歴区分には入りません。文部科学省は「合格しても最終学歴は高等学校卒業にはならない」と案内しています。学歴欄は実際に在籍した学校までを書き、高卒認定は資格・免許欄に「高等学校卒業程度認定試験 合格」と記載します。採用条件が「高卒以上(高卒認定合格者を含む)」となっている求人であれば、応募資格は満たします。
学歴区分で採用担当者に不信感を与えるNG例
区分欄は1文字か1つの丸で済むため、軽く扱われがちです。ただ、公的機関の採用では学歴区分が初任給の算定に使われ、民間企業でも応募資格の確認に使われます。内定後に卒業証明書と突き合わせられる項目だと考えて記入してください。
| NG例 | 正しい書き方 | 理由 |
|---|---|---|
| 大学院を「卒」にする | 「修」または「修見」 | 大学院は修了と呼ぶ課程 |
| 在学中なのに「卒」に丸 | 「卒見」または「在」 | 事実と異なる記載になる |
| 中退校を書かずに飛ばす | 書いたうえで「中退」 | 在学期間が空白になり説明を求められる |
| 区分に2つ丸を付ける | 1校につき1つだけ | どちらが正しいか判断できない |
| 高卒認定を学歴欄に書く | 資格欄に記載 | 高卒認定は学歴ではない |
| 凡例を見ずに番号を選ぶ | その書類の凡例どおりに選ぶ | 番号の割り振りは書類ごとに違う |
区分欄のない一般的な履歴書を使ってよい応募先なら、JIS規格に沿った履歴書テンプレートのように学校名の後ろに「卒業」「中途退学」と書く形式のほうが、迷わず書けます。
採用担当者はここを見ている
- 在学期間・区分・最終学歴の3つが矛盾していないか
- 中学校から現在まで、学歴と職歴の期間に説明のない空白がないか
- 記入要領どおりに書けているか(指示を読んで作業できる人かの判断材料になる)
転職で職歴が多い人は、転職用の履歴書テンプレートを使うと、学歴欄を短くまとめて職歴欄を広く取れます。
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まとめ
- 学歴区分とは:各学校を卒業・修了・在学中・中退のどれで終えたかを示す欄。学校の種類を選ぶ欄を指す場合もある
- 略語の意味:卒=卒業、卒見=卒業見込み、修=修了、在=在学中、中退=中途退学
- 専門学校・高専:独立した選択肢がなければ注記に従い、わからなければ募集元に確認する
- 中退:中退校も書いて「中退」を選び、最終学歴はその前に卒業した学校にする
- 高卒認定:学歴区分には入れず、資格欄に書く
区分欄に印を付ける前に、その書類の凡例と注記を一度読み、卒業証書の表記と照らし合わせてください。

履歴書の学歴区分に関するよくある質問
- 履歴書の学歴区分には何を書けばいいですか?
-
学歴欄に書いた学校ごとに、卒業・修了・卒業見込み・在学中・中退のどれに当たるかを記入、または選択します。様式によっては「高校」「大学」など学校の種類を選ぶ欄を学歴区分と呼ぶこともあるため、書類の凡例で確認してください。
- 「卒」と「修」の違いは何ですか?
-
「卒」は卒業、「修」は修了です。高校・大学などは卒業、大学院や専攻科などは修了と呼びます。大学院を終えた人は「修」、在学中で修了予定が決まっている人は「修見」を選びます。
- 専門学校は学歴区分のどこを選べばいいですか?
-
選択肢に「専門学校」があればそれを選びます。ない場合は「短期大学等」などにまとめられていることが多いため、注記で専修学校・専門学校が含まれているかを確認してください。注記がなく判断できないときは、募集元に問い合わせるのが確実です。
- 中退した学校も学歴区分に書く必要がありますか?
-
はい、書いたうえで区分は「中退」を選びます。最終学歴はその前に卒業した学校になります。中退校を省くと在学期間が空白になり、面接で説明を求められる原因になります。
- 市販の履歴書に区分欄がない場合はどうすればいいですか?
-
区分欄がない履歴書では、学校名の後ろに「入学」「卒業」「卒業見込み」「中途退学」と書けば同じ情報が伝わります。区分欄は応募先が指定した様式にある場合だけ記入すれば問題ありません。

