履歴書の中退は、正式には「中途退学」と書くのが正解です。中退の事実を書かずに卒業したように見せると、学歴詐称として内定取り消しにつながる恐れがあります。学歴欄の記入例から中退理由の伝え方、面接での答え方まで、採用担当者の視点で整理しました。
履歴書の中退は「中途退学」と書くのが正解【結論】
結論:中退の事実は必ず書く、表記は「中途退学」
中退した経歴は、履歴書に必ず書きます。話し言葉の「中退」ではなく、「中途退学」という正式な表記を使うのが基本ルールです。学校名も略さず、大学・短大は学部・学科まで正式名称で記載します。
「中退のことは書かなくても大丈夫では」と考える方もいますが、多くの企業は内定前後に卒業証明書や成績証明書の提出を求めます。ここで在籍記録と履歴書の記載が食い違えば、隠したと受け取られ経歴全体の信頼を落とします。
| NGな書き方 | 正しい書き方 |
|---|---|
| 〇〇大学 中退 | 〇〇大学 経済学部経済学科 中途退学 |
| △△高校 やめた | △△高等学校 中途退学 |
| 中退したことは書かない | 中途退学の事実を年月とともに記載する |
学歴欄の書き方の基本形【大学・高校・専門学校・短大】
学歴欄への記載は、どの学校でも型は共通です。「年月+学校名(学部・学科まで)+中途退学」の順で1行にまとめ、入学の行も省略せずに書きます。状況別の記入例は次のとおりです。
良い例文(状況別の学歴欄記入例)
| ケース | 学歴欄の記入例 |
|---|---|
| 大学中退 | 2021年4月 〇〇大学 経済学部経済学科 入学 2023年3月 同学部 中途退学 |
| 高校中退 | 2020年4月 △△高等学校 入学 2021年9月 同校 中途退学 |
| 専門学校中退 | 2022年4月 □□専門学校 情報処理学科 入学 2023年2月 同学科 中途退学 |
| 短大中退 | 2022年4月 ◇◇短期大学 国文学科 入学 2023年6月 同学科 中途退学 |
NG例
「〇〇大学 中退」のように略記したり、学部・学科名を省略したりすると、正式書類として不備を疑われます。学校名・学部・学科は正式名称で統一することが基本です。
採用担当者はここを見ている
- 中退という事実そのものより、正直に書いているかを最初に確認している
- 書類と証明書の記載が一致しているか(年月のズレも含む)
- 隠そうとした形跡があると、中退以外の経歴まで疑われる

中退の事実を書かないとどうなる?隠すことの3つのリスク
- 学歴詐称になるリスク:卒業証明書や成績証明書の提出で在籍記録と履歴書の食い違いが発覚する
- 内定取り消し・懲戒解雇のリスク:入社後に発覚すると経歴詐称として処分の対象になり得る
- 経歴全体への不信につながるリスク:「なぜ黙っていたのか」と中退以外の経歴まで疑われる
「調べられなければバレない」という判断は、入社後に自分の立場を危うくするだけです。中退は隠すほど、発覚したときの印象を悪くします。事実を正直に記載したうえで、理由や現在の状況で信頼を積み上げる方が、選考でも入社後でも有利に働きます。
中退予定・高卒認定を取得した場合の学歴欄の書き方
在学中で中退予定の場合
在学中で退学が決まっている段階では、学歴欄に「中途退学予定」と書きます。この場合の最終学歴は入学前の学歴として扱われるため、大学を中退予定なら最終学歴は「高卒」です。応募書類全体もそのつもりで整えます。
厚生労働省が示す様式に沿って書式を整えたい場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと欄の抜け漏れを防げます。
高卒認定(旧大検)を取得した場合
高校を中退したあとに高卒認定試験(旧・大検)に合格している場合は、その事実を学歴欄に書き添えます。高卒認定は高校卒業と同等とみなされるため、資格欄にも記載しておくと評価につながりやすくなります。
良い例文(高卒認定取得後の記入例)
2021年9月 △△高等学校 中途退学
2022年8月 高等学校卒業程度認定試験 合格
中退理由は書くべき?好印象につながる例文とNG例
「中途退学」とだけ書くと、採用担当者は理由が気になり、悪い方向に想像を膨らませることがあります。理由を一言添えるかどうかで、同じ中退でも書類の印象は変わります。ただし、すべてのケースで理由を書く必要はありません。
- 書いた方がいい:進路変更・経済的事情・介護・治療など、前向きに伝えられる理由がある場合
- 無理に書かなくてよい:言いづらい理由で、前向きに変換しにくい場合
良い例文
- 2023年3月 〇〇大学 経済学部 中途退学(経済的な事情により)
- 2023年2月 □□専門学校 中途退学(語学留学のため)
- 2021年9月 △△高等学校 中途退学(家庭の事情により)
理由そのものは書きたくないものの、何も添えないのは避けたい場合は、「一身上の都合により中途退学」と書けます。詳細を伏せながらも、隠しているわけではない姿勢を示せる表現です。志望動機の欄が広くない書式を使う場合は志望動機なしの履歴書テンプレートも参考にしてください。
NG例
2023年3月 〇〇大学 中途退学(授業がつまらなくなり、通う意味を感じられなくなったため)
ネガティブな本音をそのまま書くと、「また同じ理由で辞めるのでは」と受け取られます。
中退後の空白期間はどう書く?職歴欄でカバーする方法
中退そのものより、採用担当者が注目しているのは中退から応募までの期間をどう過ごしたかです。ここが説明できないと、理由が前向きでも評価が伸びません。
- 働いていた期間:アルバイト・派遣も含めて職歴欄に記載する
- 勉強していた期間:資格取得や職業訓練校の受講を書く
- 療養・家庭の事情の期間:無理に美化せず、現在は問題なく働ける旨を添える
中退後にアルバイトや契約社員として働いていた期間があれば、短期間でも職歴欄に書きます。フリーター期間の職歴欄の整え方は下記の関連記事も参考になります。応募先に合わせた書式はアルバイト用の履歴書テンプレートも参考にしてください。

採用担当者が中退の履歴書で本当に見ているポイント
多くの中退記事は、学歴欄の書き方で終わります。しかし採用担当者が本当に確認しているのは、中退という過去ではなく「また途中で辞めないか」という再現性です。
採用担当者はここを見ている
- 中退から何を学び、次の行動にどうつなげたか
- 同じ状況になったとき、今度は続けられる根拠があるか
- 過去を他人や環境のせいにしていないか
この一貫性は、学歴欄の1行だけでは伝えきれません。志望動機や自己PRで補うと効果的です。学歴欄全体の整え方や記載を省略できるかの判断基準は、下記の関連記事もあわせて確認してください。

面接で中退理由を聞かれたときの答え方
履歴書に中退を書けば、面接で理由を聞かれる可能性は高くなります。基本は、事実を認めたうえで、そこから何を得て今にどうつなげているかを短く話す流れです。
- 事実を簡潔に認める(言い訳から入らない)
- そこから学んだこと・気づきを一言添える
- 今の志望や働き方にどうつながるかで締める
良い回答例
「入学後に自分のやりたい仕事が明確になり、早く現場で経験を積みたいと考えて中途退学しました。在学中に始めたアルバイトで接客の面白さを知り、今はこの仕事を長く続けたいと考えています。」
転職で応募書類を整える場合は転職用の履歴書テンプレートを使うと、職歴欄と学歴欄のバランスを取りやすくなります。「単位が取れなかった」といった本音がある場合も、面接ではそのまま伝えず、次にどう動いたかとセットで話すことで印象は変わります。
まとめ
- 中退は必ず「中途退学」と正式表記で書く。書かないと学歴詐称になる
- 学歴欄は「年月+学校名+中途退学」の型。前向きな理由はカッコ書きで一言添える
- 採用担当者は中退そのものより「その後」と再現性を見ている
- 空白期間・志望動機・自己PRで一貫性を補うと通過率が上がる
中退は書き方と伝え方を整えれば、選考で決定的な不利にはなりません。事実を認めたうえで、今につながる一貫性を示すことが通過への近道です。
履歴書の中退の書き方に関するよくある質問
- 履歴書に「中退」と略して書いてもいいですか?
-
提出書類では略語を避け、「中途退学」と正式に書きます。学校名も略さず、大学・短大は学部・学科まで正式名称で記載してください。
- 中退理由は必ず書かないといけませんか?
-
理由の記載は必須ではありません。前向きな理由ややむを得ない事情があるならカッコ書きで添えると印象が良くなります。言いづらい理由の場合は「一身上の都合により中途退学」と書けば問題ありません。
- 中退を書かないとバレますか?
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卒業証明書や成績証明書の提出で在籍記録との食い違いが判明します。発覚すれば学歴詐称として内定取り消しや解雇の対象になり得るため、必ず記載してください。
- 大学中退の最終学歴はどうなりますか?
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大学を卒業していない場合、最終学歴は入学前の「高卒」になります。応募書類でも高卒として扱い、学歴欄には大学の入学と中途退学の両方を記載します。

