履歴書の添え状は、郵送で送るとき以外は基本的にいりません。手渡し・メール・Web応募・エージェント経由なら、省いても問題ないケースがほとんどです。ただし省き方を間違えると印象を落とすこともあるため、提出方法別の判断基準と、省いても選考に響かない理由、逆に浮いてしまうNGパターンまで一つずつ整理します。
履歴書の添え状はいらない?結論は提出方法で9割決まります
結論:郵送以外は基本的に不要
添え状は、書類を封筒に入れて郵送するときに同封する一枚です。郵送以外の提出方法では、添え状の役割そのものが不要になります。面接での手渡し、メールへの添付、Web応募フォームからの提出、転職エージェント経由の応募では、担当者と直接やり取りができるため、添え状が担っていた役目を他の手段で果たせるからです。
提出方法別|添え状の要否早見表
自分がどの提出方法に当てはまるか、まず確認してください。
| 提出方法 | 添え状 | 理由 |
|---|---|---|
| 郵送(封筒で送る) | 必要 | 開封した人がひと目で送り主と内容を把握できるため |
| 面接・窓口での手渡し | 不要 | その場で口頭説明できるため |
| メール添付・Web応募フォーム | 不要 | メール本文やフォームの入力項目が代わりを果たすため |
| 転職エージェント経由 | 不要 | 担当者が応募の経緯を企業へ伝えているため |
| 求人票で「不要」と指定 | 不要 | 指示に従うことが最優先 |
迷ったときの判断軸は一つです。封筒に入れて郵便で送るなら付ける、それ以外はいらないと覚えておけば、ほとんどのケースに対応できます。
添え状がないだけで不採用になることはまずありません
添え状は履歴書や職務経歴書のような選考書類ではなく、内容確認のための添付書類です。評価対象はあくまで履歴書・職務経歴書の中身であり、添え状の有無を選考基準に含めている企業はほとんどありません。
ただし、応募が集中する求人では話が変わります。同じレベルの書類が並んだとき、対応の丁寧さが最後の一押しとして働く場面はあります。「なくても落ちない」が「あれば損はしない」という距離感が実態に近いところです。
添え状は履歴書本体とセットで送るものです。フォーマットに迷う場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートを使うと様式で迷いません。
添え状が「いらない」4つのケース
提出方法によって添え状が不要になる理由を、4つのケースに分けて説明します。自分がどれに当てはまるか確認してください。
面接・窓口での手渡し
面接や企業訪問で履歴書を直接手渡す場合、添え状は不要です。「本日はよろしくお願いいたします。履歴書をお持ちしました」と一言添えれば、添え状が担うはずだった情報は口頭で伝わります。紙の挨拶状を重ねて渡すと、かえって不自然な印象になります。
持参時に気をつけたいのは添え状よりも封筒の扱いです。詳しくは履歴書手渡しの封筒マナーで解説しています。

メール添付・Web応募フォーム
メールに履歴書のPDFを添付して送る場合や、企業の応募フォームから提出する場合も、添え状は不要です。メールなら本文が、Web応募フォームなら入力項目そのものが添え状の役割を果たします。別ファイルを作る必要はありません。
添え状を省く代わりに、メール本文に次の要素を入れてください。
- 件名に募集職種・応募書類の提出である旨・氏名を入れる
- 宛先の会社名・部署名・担当者名
- 応募の意思と、添付したファイルの内容
- 氏名・住所・電話番号・メールアドレスの署名
新卒でエントリーシートと合わせて提出する場合も同様です。履歴書のフォーマットは新卒用の履歴書テンプレートを使うと項目の抜け漏れを防げます。
パートやアルバイトの応募で専用フォームやメールを使う場合も同様です。パート用の履歴書テンプレートを使えば項目に迷いません。
転職エージェント経由の応募
転職エージェントを利用して応募する場合も、添え状は基本的に不要です。応募書類はエージェントの担当者を通じて企業に渡り、応募の経緯や志望動機はキャリアアドバイザーが別途企業へ伝えているためです。エージェント指定のフォーマットがある場合は、そちらを優先してください。
求人票で「不要」と明記されている場合
求人票や案内メールに「添え状は不要です」と書かれている場合は、その指示に従います。マナーとして良かれと思って同封しても、指示を読んでいないという評価につながりかねません。
郵送だけは添え状を付けたほうがいい理由
郵送だけ扱いが変わるのは、マナーの問題というより実務上の理由です。採用担当者は届いた封筒を開封し、中身を確認して応募者ごとに仕分けます。添え状がないと、誰からのどの求人への応募かを履歴書を読みながら判断することになります。
添え状が一枚あるだけで、この確認作業は数秒で終わります。自己アピールの道具ではなく、受け取る側の負担を減らす一枚だと考えるとわかりやすくなります。
採用担当者はここを見ている
- どの求人への応募か:複数職種を同時募集していると、職種名がないと仕分けできない
- 同封書類の枚数:記載枚数と実物を照合し、不足があればその場で気づける
- 連絡先:履歴書を開かずに折り返せる
- 宛名の正確さ:社名の略称や敬称の誤りは、確認不足のサインとして目に入る
封筒に入れる際は、添え状を一番上にするのが基本です。詳しい順番は履歴書を封筒に入れる順番で解説しています。

「省く」判断で失敗する2つの方向
添え状を省くこと自体は問題ではありませんが、判断を誤ると印象を落とします。「省いていいケース」だけでなく、逆方向の失敗も起きています。
省き方を間違えるNGパターン
NG例
- 指示を読まずに省略した:求人票に「添え状を同封のうえ」と書かれていたのに付けなかった
- 複数書類を送るのに省略した:履歴書・職務経歴書・成績証明書を封筒に入れたが、何通あるのか受け取る側が数えるしかない
- 省略の代わりに履歴書へ書き込んだ:余白に「〇〇職に応募します」と手書きで添える。所定様式への書き加えになり、添え状を付けるより印象が悪い
逆に丁寧すぎて浮くパターン
添え状を「必ず入れるべき」と思い込み、面接に持参する履歴書にまで挟む人もいます。目の前に担当者がいる状況で紙の挨拶状を渡すと、慣習を知らないまま形式だけをなぞっている印象になりかねません。
NG例
- メール添付なのに、添え状をWordやPDFの別ファイルで用意して添付した
- 面接に持参するだけなのに、添え状を挟んで渡した
- 添え状に志望動機や自己PRを長々と書き込んだ
郵送するなら5分で終わる添え状の型と例文
郵送で送ると決めたら、時間をかける必要はありません。A4用紙1枚に横書き、パソコン作成で十分です。手書きでなければ失礼にあたる、というルールはありません。
履歴書本体のフォーマットに迷う場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと添え状と項目を揃えやすくなります。
転職で郵送する場合の例文
良い例文
2026年8月7日
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
〒000-0000 東京都〇〇区〇〇1-2-3
山田 太郎
電話:090-0000-0000
メール:yamada@example.com
応募書類の送付について
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたび、貴社営業職の求人に応募いたしたく、下記の書類をお送りいたします。前職では法人向けの新規開拓を5年間担当し、貴社の事業に活かせるものと考えております。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
記
1. 履歴書 1通
2. 職務経歴書 1通
以上
要点は2つだけです。応募職種を明記していること、同封書類を枚数つきで書いていること。この2つが入っていれば、あとは定型文で十分です。
NG例
株式会社〇〇御中
人事部 採用ご担当者様
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。私は幼少期より人と接することが好きで、大学時代は接客のアルバイトを3年続けてまいりました。前職では営業として……(自己PRが15行続く)
書類を同封しましたので、ご確認ください。
NGの理由は3つです。「御中」と「様」の重複は敬称の基本ミスとして目立ちます。自己PRが長いと履歴書と内容が重複し、記述がずれていた場合に矛盾として読まれます。同封書類の名称と枚数がないため、添え状の本来の役目を果たしていません。
採用担当者はここを見ている
- 本文は4行以内が読みやすい。長い添え状は履歴書を読む前に時間を使わせる
- 他社名の消し忘れがないか。テンプレートの使い回しは社名で発覚する
- 宛名は「人事部 御中」か「採用ご担当者様」のどちらか一方に統一する
添え状を入れ忘れて投函したときの対処法
投函後に添え状の入れ忘れに気づいても、基本的にやるべきことはありません。送り直しや謝罪の連絡も不要です。添え状は選考書類ではないため、企業側は特に気に留めずに履歴書を確認します。
むしろ入れ忘れを詫びる連絡を入れる方が、採用担当者の手を止めさせてしまい逆効果です。次の応募から気をつければ十分です。
連絡が必要になるのはこの場合だけ
- 履歴書や職務経歴書など、選考書類そのものを入れ忘れた
- 求人票で指定されていた書類が抜けた
- 宛先を間違えて別の企業に送ってしまった
選考書類そのものが抜けていた場合の対応は書類不備のお詫び送付状で例文つきに解説しています。

まとめ
- 添え状がいるかどうかは提出方法で決まる。郵送なら付ける、それ以外はいらない
- 手渡し・メール添付・Web応募・エージェント経由では不要。役割は他の手段で代替できる
- 添え状がないだけで落ちることはない。入れ忘れても送り直しや謝罪は不要
- 省き方を誤ると印象が下がる。逆に不要な場面で入れすぎても浮く
- 郵送で付けるなら、応募職種と同封書類の枚数を明記する。これで役目は果たせる
添え状で悩む時間があるなら、履歴書の志望動機を一度読み返すほうが選考結果に直結します。
履歴書の添え状に関するよくある質問
- 添え状を入れ忘れて投函しました。送り直すべきですか?
-
送り直す必要はありません。添え状は選考書類ではなく添付書類のため、有無が評価に直結することはまずありません。詫びの連絡もかえって採用担当者の手を止めてしまうため不要です。次の応募から同封すれば十分です。
- メールで応募するときも添え状は必要ですか?
-
別ファイルとして添付する必要はありません。メール本文に宛先・応募職種・添付内容・署名を書けば、添え状に必要な情報はすべて伝わります。添付ファイルを増やすとかえって開く手間が増えます。
- 転職エージェント経由の応募でも添え状は必要ですか?
-
基本的に不要です。応募の経緯や志望動機はキャリアアドバイザーが企業に伝えるため、添え状の役割はエージェントが代行しています。エージェントから指定のフォーマットがある場合はそちらに従ってください。
- 添え状は手書きとパソコン作成のどちらがよいですか?
-
パソコン作成が一般的で、手書きでなければ失礼にあたるというルールはありません。A4用紙1枚に横書きで作成してください。履歴書を手書きで作成した場合も、添え状だけパソコンで作成して問題ありません。
- 添え状と送付状は違うものですか?
-
同じものです。添え状・送付状・送り状はいずれも、郵送する書類に添える挨拶と内容確認を兼ねた一枚を指します。呼び方が異なるだけで、書く内容や役割に違いはありません。

