パートの職歴が書ききれないときは、省略せず1社1行にまとめて1枚に収めるのが正解です。掛け持ちや扶養内で転々とした職歴でも、会社名を消さずに欄へ収める方法と、採用担当者が実際に見ているポイントを記載例付きで解説します。
パートの履歴書で職歴が書ききれないときの結論と記載例
結論:省略せず全部書く。まとめ方で1枚に収める
短期のパートでも、掛け持ちで複数の勤務先があっても、実際に勤務した会社は職歴欄からすべて省かないのが原則です。欄が足りないときに削ってよいのは、部署名や業務内容、学歴の古い行であって、会社そのものではありません。
収める順番は次の4段階です。上から順に試し、まだ収まらないときだけ次に進みます。
- 職歴欄の行数が多い用紙に替える
- 学歴を高校以降に短縮する
- 1社を1行にまとめ、入社と退社を同じ行に書く
- 「現在に至る」と「以上」を1行に寄せ、詳細は職務経歴書へ回す
【記入例】掛け持ちパートを1社1行でまとめた書き方
入社行と退社行を分けて書くと、3社の掛け持ちだけで6行近く使ってしまいます。会社名・雇用形態・期間がわかれば履歴書としては十分なので、担当業務の詳細は職務経歴書へ移します。
良い例文
令和4年 5月 株式会社〇〇スーパー 入社(パート)/令和5年 9月 一身上の都合により退社
令和5年 10月 △△クリーニング店 入社(パート)/現在に至る 以上
NG例
令和4年〜令和5年 スーパーやクリーニング店で数社パート勤務
会社名や期間がなく、どの会社にいつ在籍していたかが読み取れない書き方です。省略ではなく欠落と受け取られます。
採用担当者はここを見ている
- 社数の多さより、年月の切れ目がないかを先に確認する
- 会社名の後ろに(パート)と補足があるかで表記の丁寧さを判断する
- 短期の在籍が多くても、抜けなく書かれていれば誠実な印象になる
欄に収める4つの方法
掛け持ちや転職回数が多く1枚に収まらない場合は、以下の方法を組み合わせます。まず試したいのが用紙選びです。
| 方法 | 効果 |
|---|---|
| 職歴欄が広い用紙に替える | 記載を削らずに行を確保できる |
| 学歴を高校以降に短縮する | 学歴で2〜3行の余白が生まれる |
| 1社1行でまとめる | 入社・退社を分けず半分の行数で済む |
| 別紙の職務経歴書へ詳細を回す | 担当業務を書かずに済み職歴欄がすっきりする |
職歴欄を広く使いたい場合は、あらかじめ職歴欄の枠を広めにとったパート用の履歴書テンプレートを使うと、書き直しの手間を減らせます。
手書き記入で学歴・職歴の行数を厳密に管理したい場合は、JIS規格に沿った履歴書テンプレートも選べます。
なぜパートでも職歴を省略してはいけないのか
「パートだから正社員ほど厳密でなくていい」と考え、短期の勤務先を省いてしまう人がいます。しかし雇用保険や社会保険に加入していれば、在籍の記録は勤務先を通じて残ります。書いていない勤務先が後から判明すると、履歴書の内容と食い違いが生じます。
短い在籍を隠したい気持ちは自然ですが、消した会社より「書いてあるが短い」ほうが、面接では説明がしやすくなります。パートという雇用形態は、省略の理由にはなりません。
採用担当者はここを見ている
「パートだから省略していい」という思い込みは、採用担当者からすると最も見抜きやすい欠落です。雇用形態と記載義務は別の話だと理解して書くだけで、他の応募者との差がつきます。

【状況別】パートの職歴が書ききれないときの書き方
掛け持ちの有無や勤務形態によって、収め方のコツは変わります。ここでは3つの状況に分けて記載例を紹介します。
掛け持ちパート・派遣パートが多い場合
同時期に複数のパートを掛け持ちしていた場合は、勤務先ごとに行を分けて書きます。一方をまとめて省略すると、在職期間の説明に食い違いが出ます。
良い例文(掛け持ちの場合)
令和5年 4月 株式会社〇〇スーパー 入社(パート・週3日)
令和5年 4月 △△クリーニング店 入社(パート・週2日)
令和6年 3月 両店とも一身上の都合により退社
NG例
令和5年 4月 パート2社を掛け持ち
店舗名がなく、どの2社かが読み取れない書き方です。派遣パートの場合も、派遣元と派遣先の両方を書きます。
扶養内で短期パートを転々としてきた場合
扶養内で働き先を数か月ごとに変えてきた場合、社数が多くなりがちです。転職回数の多さより、年月の切れ目なく書かれているかのほうが重視されます。
良い例文(短期パートが続く場合)
令和4年 6月 株式会社〇〇商店 入社(パート)/令和4年 11月 契約期間満了により退社
令和4年 12月 △△食品 入社(パート)/令和5年 5月 一身上の都合により退社
NG例
短期だった3社をまとめて省略し、直近の1社だけ記載する書き方です。社会保険の加入記録と食い違うため、短くても書いた方が安全です。
正社員とパート経験が混在している場合
正社員からパートへ切り替えた経験がある場合は、雇用形態の違いがわかるように書きます。同じ会社で形態が変わったときも、行を分けて書くのが基本です。
良い例文(正社員からパートへ)
平成30年 4月 株式会社〇〇 入社(正社員)
令和3年 4月 同社 契約形態変更(パート)
令和5年 3月 一身上の都合により退社
NG例
平成30年 4月 株式会社〇〇 入社/令和5年 3月 退社と、雇用形態の記載がない書き方です。正社員期間とパート期間が区別できないため、在籍全体が正社員だったと誤解されます。

欄が足りない時に使える職務経歴書の書き方
1社1行でまとめても収まらない場合は、職歴欄の末尾に「詳細は職務経歴書に記載」と書き、社名と年月だけを履歴書側に残します。部署や担当業務は職務経歴書へ移します。
パートの応募では職務経歴書は必須ではありませんが、掛け持ちや短期パートが多い人ほど、別紙で補足したほうが採用担当者に状況が伝わりやすくなります。書式に迷う場合はパート用の職務経歴書テンプレートを使うと、必要項目がすでに揃っています。
ハローワーク経由で書式を揃える場合は、学歴・職歴欄のバランスがあらかじめ調整された厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートも選択肢になります。

パートの職歴欄でやってはいけないNG行動
欄を埋めようと焦ると、かえって印象を下げる書き方をしてしまうことがあります。以下の行動は避けます。
避けたい書き方
- 「同上」の多用:会社名を省略しているように見え、雑な印象を与える
- 修正テープの使用:手書きの場合は最初から書き直す
- 都合の悪い勤務先の削除:社会保険の加入記録と食い違うと経歴詐称に見える
- 年号の西暦・和暦の混在:1枚の中で統一する
まとめ
- パートの職歴も省略せず、掛け持ちや短期の勤務先もすべて書く
- 収める順番は、用紙変更→学歴短縮→1社1行→職務経歴書へ詳細を回す
- 雇用形態が変わる場合は行を分け、(パート)と明記する
- 「同上」の多用や都合の悪い勤務先の削除は避ける
社数の多さより、会社名と期間が正確に書かれているかを採用担当者は見ています。行を減らす対象は説明であって、会社そのものではありません。
パートの職歴が書ききれないときに関するよくある質問
- 短期で辞めたパートも書かないといけませんか?
-
雇用保険や社会保険に加入していた勤務先は書きます。短い在籍を消すより、書いた上で理由を面接で簡潔に説明するほうが印象を保てます。
- 掛け持ちパートはどちらか一方だけ書いてもいいですか?
-
両方書きます。一方を省くと在職期間の説明に食い違いが生じるため、勤務先ごとに行を分けて記載してください。
- 学生時代のアルバイト歴も職歴欄に入れますか?
-
記録が残りにくい単発の学生アルバイトは、職歴欄の都合で省く判断が残ります。社会保険に加入していた勤務は、この対象には含めません。
- 職歴欄が足りない場合、裏面に書いてもいいですか?
-
裏面へ進む前に、用紙変更・学歴短縮・1社1行・職務経歴書への振り分けを試します。それでも収まらない場合のみ、裏面の利用を検討してください。

