履歴書に書く退職月は、最終出社日ではなく「退職日(雇用契約が終わる日)」がある月です。9月いっぱいで退職したなら「9月 退職」と書きます。有給消化で出社しなくなった月や、社会保険の書類にある翌月の日付と混同して1か月ずれる人が少なくありません。この記事では、退職済み・有給消化中・退職予定のケース別記入例と、退職月を思い出せないときの確認方法を紹介します。
履歴書の退職月の書き方【結論】退職日がある月を書く
結論:退職月は「最終出社日」ではなく「退職日」の月
職歴欄の退職年月は、会社との雇用契約が終了した日、つまり退職日が属する年月を書きます。最後に出社した日や、離職票・保険証を受け取った日ではありません。
書き方は「年」「月」の欄に退職年月を入れ、その行に「一身上の都合により退職」と書くのが基本形です。日付までは書きません。在職中で退職日が決まっている場合だけ、「現在に至る」の後ろに日付入りの退職予定日を添えます。
- 退職済み:退職日がある月を書き「一身上の都合により退職」
- 有給消化中:まだ在職中の扱い。「現在に至る(〇年〇月〇日退職予定)」
- 退職日が決まっていない:「現在に至る」または「在職中」
職歴欄の記入例(良い例・NG例)
2026年9月30日に退職し、すでに退職済みの人の記入例です。年と月は左の「年」「月」欄に、会社名と退職の文言は右の欄に書きます。
良い書き方(9月30日に退職済みの場合)
2021年 4月 株式会社〇〇 入社
営業部に配属 法人営業を担当
2026年 9月 一身上の都合により退職
以上
NG例
2026年 10月 一身上の都合により退職
9月30日に退職しているのに、翌月の「10月」と書いているため、実際の在籍期間より1か月長くなっています。保険証の返却や離職票の受け取りが10月だったとしても、退職月は9月です。
市販の履歴書をそのまま使うと年月欄が狭く、書き直しが増えがちです。職歴が複数ある人は、職歴欄が広い転職用の履歴書テンプレートを使うと1社ごとの入社・退職を行を分けて書けます。
9月いっぱいで退職した場合は履歴書に「9月」と書く
「9月いっぱいで退職」は、9月30日が退職日という意味です。退職日が9月の中にあるので、履歴書の退職月は「9月」になります。月末退職でも月の途中の退職でも、考え方は同じです。
| 退職日・状況 | 履歴書に書く退職月 |
|---|---|
| 9月30日退職(9月いっぱい) | 9月 |
| 9月15日退職(月の途中) | 9月 |
| 8月末で最終出社、9月30日まで有給消化して退職 | 9月 |
| 9月30日退職、10月1日に次の会社へ入社 | 退職9月・入社10月 |
| 10月1日に社会保険の資格喪失(9月30日退職) | 9月 |
履歴書の退職月を書き間違えやすい3つのケース
退職月の書き間違いは、ほとんどが「退職日以外の日付」を退職日だと思い込むことから起きます。とくに次の3つは、実際に退職手続きを経験した人ほど迷いやすいポイントです。
ケース1:有給消化中で最終出社日と退職日がずれる
8月末に最終出社し、9月は丸ごと有給休暇を消化して9月30日に退職する、というケースです。出社しなくなった8月を退職月と書きたくなりますが、有給消化中は在職中の扱いです。退職月は9月になります。
良い書き方(9月に有給消化中で応募する場合)
2021年 4月 株式会社〇〇 入社
現在に至る(2026年9月30日退職予定)
以上
NG例
2026年 8月 一身上の都合により退職
8月は最終出社月で、実際にはまだ在籍しているため事実と異なります。「すぐ入社できる」と受け取られ、入社日の調整で食い違いが起きる原因にもなります。
ケース2:社会保険の「資格喪失日」を見て翌月と書いてしまう
健康保険・厚生年金の資格喪失日は、退職日の翌日と決まっています。9月30日に退職すると資格喪失日は10月1日です。国民健康保険への切り替え書類や年金の加入記録で「10月1日」を見て、そのまま「10月退職」と書いてしまう人がいます。
月末に退職した人ほどこのずれが起きやすくなります。書類の日付が月初(1日)になっていたら、1日引いた日が退職日だと考えてください。
ケース3:退職月と入社月が同じ・連続している
9月30日退職・10月1日入社なら「9月 退職」「10月 入社」と書きます。月が連続していれば、採用担当者は空白期間なしで転職したと読み取れます。
9月15日退職・9月16日入社のように同じ月に退職と入社が重なる場合も、そのまま両方「9月」で問題ありません。空白期間がないように見せようとして月を前後にずらすと、それ自体が事実と異なる記載になります。
採用担当者はここを見ている
- 空白期間の長さ:前職の退職月と次の入社月の差から、ブランクの有無を計算している
- 在籍期間:入社月から退職月までで「何年何か月勤めたか」を見て、職務経歴書の内容と矛盾がないか確かめている
- 入社できる時期:退職済みか在職中かで、内定後の入社日をどう調整するかを判断している
在職中・退職予定の場合の退職月の書き方
「9月いっぱいで退職する予定」の段階で履歴書を出すなら、退職はまだ確定した事実ではありません。職歴欄には「退職」と書かず、「現在に至る」に退職予定日を添える形にします。
退職日が決まっている場合
会社に退職の意思を伝え、退職日が確定しているなら日付まで書きます。予定の段階では月だけでなく「〇月〇日」まで入れると、入社可能日の目安が採用担当者に伝わります。
良い書き方(9月いっぱいで退職予定の場合)
2021年 4月 株式会社〇〇 入社
現在に至る(〇〇年9月30日退職予定)
以上
NG例
〇〇年 9月 一身上の都合により退職
まだ退職していないのに退職済みとして書いているため、提出時点では事実と異なります。面接で「今はどちらにお勤めですか」と聞かれて説明が食い違う原因になります。
退職日が未定・まだ会社に伝えていない場合
上司に退職の意思を伝える前や、引き継ぎの都合で退職日が決まっていない段階では、退職予定日は書かず「現在に至る」または「在職中」とだけ書きます。「9月末頃退職予定」のような見込みの日付は、引き継ぎが延びて実際の退職がずれると内定後の入社日調整に響くため避けたほうが無難です。

本人希望欄に退職予定日と入社可能日を書く
職歴欄の「現在に至る」に加えて、本人希望欄に退職予定日と入社可能日をセットで書いておくと、採用担当者は入社時期を確認する手間が省けます。書類の段階で入社時期の見通しが立つ応募者は、選考を進めやすい相手として受け取られます。
良い書き方(本人希望欄)
現職の退職予定日が〇〇年9月30日のため、〇〇年10月1日以降の入社を希望いたします。
その他は貴社の規定に従います。

履歴書の退職月を思い出せないときの確認方法
数年前の転職だと、退職したのが何月だったか記憶があいまいなことがあります。記憶だけで書かず、退職日が記載された書類で確かめてから書いてください。
| 書類 | 見る箇所 | 注意点 |
|---|---|---|
| 前職の源泉徴収票 | 「中途就・退職」欄の退職年月日 | 退職した年のものを探す |
| 離職票 | 離職年月日 | 雇用保険の手続きで受け取った人のみ |
| 退職証明書 | 退職年月日 | 手元にない場合は前職に発行を依頼できる |
| 年金の加入記録 | 厚生年金の資格喪失日 | 退職日の翌日が記載されている。月初なら前月が退職月 |
どの書類も見つからない場合は、前職の人事・総務担当に問い合わせるのが確実です。年まで思い出せない場合は、学歴の卒業年から順に時系列を組み立てると整理しやすくなります。
知らずに書くと損をするポイント
年の途中で転職した人は、入社後の年末調整で前職の源泉徴収票を新しい会社に提出します。源泉徴収票には退職年月日が記載されているため、履歴書の退職月が1か月ずれていると入社後に気づかれる可能性があります。意図的でなくても「職歴の記載が不正確な人」と見られかねないので、提出前に書類と照らし合わせておきましょう。
退職月の書き方でよくあるNG例と提出前チェック
退職月そのもの以外にも、年月の表記で減点されやすいポイントがあります。提出前のチェックリストとして使ってください。
| NG例 | 正しい書き方 | 理由 |
|---|---|---|
| 最終出社した月を書く | 退職日がある月を書く | 有給消化中は在職中の扱い |
| 資格喪失日の月(翌月)を書く | 資格喪失日の前日の月を書く | 資格喪失日は退職日の翌日 |
| 和暦と西暦が混在している | 履歴書全体でどちらかに統一 | 年数の計算がしにくく、不注意な印象になる |
| 「退社」と書く | 「退職」と書く | 「退社」は会社を出る意味でも使われ紛らわしい |
| 退職予定なのに「退職」と書く | 「現在に至る(〇年〇月〇日退職予定)」 | 提出時点では在職中 |
| 職歴の最後に「以上」がない | 最終行の右端に「以上」 | 職歴がここで終わることを示す |
和暦で書く場合、2026年は令和8年です。和暦・西暦のどちらを選ぶかで評価は変わらないので、厚生労働省の様式例に沿った履歴書などどの用紙を使う場合も、学歴欄・職歴欄・作成日を同じ表記にそろえてください。
年月欄の幅が限られている用紙で「現在に至る(〇年〇月〇日退職予定)」が1行に収まらない場合は、JIS規格の履歴書テンプレートのように職歴欄の行数が多い様式に切り替えると、無理に詰めずに書けます。
提出後に退職月の間違いに気づいたら
提出済みの履歴書で退職月を1か月間違えていた場合は、面接や内定の前にメールで訂正を伝えます。放置して入社後に源泉徴収票などで発覚するより、自分から申し出たほうが印象の悪化を抑えられます。
訂正連絡の例文(メール)
件名:提出書類の記載誤りについてのお詫び(氏名)
株式会社〇〇 採用ご担当者様
先日応募書類をお送りいたしました〇〇と申します。
提出した履歴書の職歴欄において、前職の退職年月を「〇〇年10月」と記載しておりましたが、正しくは「〇〇年9月」でした。確認が不十分であったことをお詫び申し上げます。
お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
退職月と一緒に退職理由の書き方にも迷っている人は、次の記事で自己都合・会社都合・契約満了別の書き方を確認できます。

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まとめ
- 退職月は退職日がある月:9月いっぱいで退職なら「9月 一身上の都合により退職」
- 有給消化中は在職中:最終出社月ではなく、退職予定日を「現在に至る」に添える
- 資格喪失日は退職日の翌日:月初の日付なら前月が退職月
- 退職予定は日付まで:本人希望欄に入社可能日とセットで書く
- 思い出せないときは書類で確認:源泉徴収票・離職票・退職証明書の退職年月日を見る
退職月の1か月のずれは、入社後に源泉徴収票で確認される情報です。書類の日付と照らし合わせてから提出してください。
履歴書の退職月に関するよくある質問
- 9月いっぱいで退職した場合、履歴書の退職月は9月と10月のどちらですか?
-
9月です。「9月いっぱい」は9月30日が退職日という意味なので、職歴欄には「〇年9月 一身上の都合により退職」と書きます。社会保険の資格喪失日は翌日の10月1日になりますが、これは退職日ではありません。
- 有給消化中に履歴書を出す場合、退職月はどう書けばよいですか?
-
有給消化中は在職中の扱いなので、まだ「退職」とは書きません。最後の職歴の次の行に「現在に至る(〇年〇月〇日退職予定)」と書き、退職予定日には有給消化が終わる日(正式な退職日)を入れます。最終出社日を書かないよう注意してください。
- 退職月を1か月間違えて書くと経歴詐称になりますか?
-
単純な記入ミスがただちに経歴詐称と判断されるケースは多くありませんが、在籍期間を長く見せる方向のずれは不信感につながります。入社後は前職の源泉徴収票で退職年月日が伝わるため、気づいた時点で採用担当者に訂正を連絡してください。
- パートやアルバイトを辞めた月も同じ考え方で書きますか?
-
同じです。最後の勤務日ではなく、契約が終了した退職日がある月を書きます。パート・アルバイト歴を職歴欄に書く場合は「株式会社〇〇 入社(アルバイト)」のように雇用形態を添えると伝わりやすくなります。パート用の履歴書テンプレートも用意しています。
- 退職日が月末か月初か微妙なときはどう判断すればよいですか?
-
退職届に書いた退職日、または会社から受け取った源泉徴収票・離職票・退職証明書の退職年月日を基準にしてください。手元に書類がない場合は、前職の人事・総務担当に退職日を問い合わせるのが確実です。

