履歴書に職歴が書ききれないときは、主要な職歴を書いたうえで「詳細は別紙をご参照ください」と添えれば問題ありません。ただし、職歴欄を「別紙参照」の一言だけで済ませると、採用担当者に手抜きと受け取られます。この記事では、職歴欄・自己PR欄にそのまま使える記載例と、別紙として出す職務経歴書の作り方、郵送・メールでの添え方まで紹介します。
職務経歴書を「別紙参照」にするときの書き方と記載例【結論】
結論:職歴を書いたうえで「詳細は別紙参照」と添える
履歴書の職歴欄は、パート・アルバイト・派遣も含めてすべての職歴を書くのが原則です。欄に収まらない場合も、職歴そのものを消すのではなく、次の形で「履歴書は概要、別紙は詳細」と役割を分けます。
- 履歴書の職歴欄には、会社名・入社年月・退職年月を1社1行を目安に書く
- どうしても入らない場合は、直近の職歴と応募職種に関係する職歴を優先して書く
- 最終行の手前に「詳細は別紙(職務経歴書)をご参照ください」と一文を入れ、右端に「以上」と書く
- 別紙の職務経歴書には、履歴書に書ききれなかった職歴も含めて全件を載せる
職歴欄の記載例(良い例とNG例)
転職4回で、最初の2社を履歴書から外して別紙にまとめたケースです。年号は和暦・西暦のどちらかに統一してください。
良い書き方(職歴の一部を別紙に回す場合)
2019年 4月 株式会社〇〇物流 入社(倉庫管理)
2021年 9月 一身上の都合により退職
2021年10月 △△株式会社 入社(法人営業)
2024年 3月 一身上の都合により退職
2024年 4月 株式会社□□ 入社(営業企画)
現在に至る
※2019年以前の職歴を含む全職歴と業務内容は、別紙(職務経歴書)をご参照ください
以上
NG例
職歴
別紙参照
職歴が1社も書かれておらず、経歴の全体像がつかめません。「書く手間を省いた」と受け取られ、別紙まで読んでもらえない可能性があります。
採用担当者はここを見ている
- 直近の勤務先と在籍期間:今どこで何をしている人なのかが、履歴書だけで判断できるか
- 省いた職歴の扱い:「※〇年以前の職歴は別紙」のように、どこからが別紙なのかが明示されているか
- 空白期間の有無:履歴書の行と行の間に、説明のない期間が生まれていないか
場面別「別紙参照」の文言一覧
「別紙参照」と書く欄によって、添える文言を変えると丁寧な印象になります。書類が職務経歴書だとわかる書き方にしておくと、採用担当者が迷いません。
| 書く場所 | そのまま使える文言 |
|---|---|
| 職歴欄(一部を別紙へ) | ※〇年以前の職歴を含む全職歴は、別紙(職務経歴書)をご参照ください |
| 職歴欄(業務内容だけ別紙へ) | ※各社での業務内容の詳細は、職務経歴書に記載しております |
| 自己PR欄 | 自己PRの詳細は、添付の職務経歴書に記載しております |
| 本人希望記入欄・備考欄 | 職務経歴の詳細は、別紙の職務経歴書をご確認ください |
| Web応募フォームの備考欄 | 職歴の詳細は、添付ファイル(職務経歴書)をご参照ください |
「職務経歴書 別紙」が指す3つの意味
「別紙」という言葉は、場面によって指すものが違います。自分がどのケースに当てはまるかで、やるべき作業が変わります。
| ケース | 「別紙」の中身 | やること |
|---|---|---|
| ①履歴書に書ききれない | 履歴書の補足としての職務経歴書 | 履歴書に「別紙参照」と添え、職務経歴書に全職歴を書く |
| ②応募先から様式を指定された | 「申込書別紙」「別紙様式」などの指定書式 | 配布された様式に記入する。欄が足りない場合の扱いは募集要項の指示に従う |
| ③職務経歴書に書ききれない | プロジェクト一覧・実績一覧など職務経歴書の添付資料 | 職務経歴書本体に要約を書き、詳細を別紙として添える |
②は自治体や公的機関の採用で見られる形式で、たとえば京都府の採用試験では「申込書別紙」として職務経歴書の様式が用意され、勤務先名・雇用形態・在職期間・勤務内容を記入する欄があります。指定様式がある場合は、自作の職務経歴書に差し替えないことが大前提です。
採用担当者はここを見ている
- 指定様式がある選考では、全員を同じ書式で比べることが前提。独自の書式で出すと「募集要項を読んでいない」と判断されやすい
- 民間企業の選考では、履歴書と職務経歴書の内容が一致しているかを照らし合わせて読まれる

「別紙参照」に頼る前に職歴欄へ収める4つの工夫
「別紙参照」は最後の手段です。書き方を少し変えるだけで、全職歴が職歴欄に収まるケースは少なくありません。
| 工夫 | やり方 | 節約できる行数の目安 |
|---|---|---|
| 学歴を高校卒業から書く | 小・中学校と高校入学を省き、「〇〇高等学校 卒業」から始める | 2〜3行 |
| 1社1行にまとめる | 「株式会社〇〇 入社(2023年3月 一身上の都合により退職)」と入退社を同じ行に書く | 1社につき1行 |
| 「現在に至る」と「以上」を同じ行に | 「現在に至る」を左、「以上」を右端に書く | 1行 |
| 職歴欄の広い用紙に替える | 学歴・職歴欄の行数が多い転職用のフォーマットを使う | 用紙による |
職歴欄の広い用紙を探している場合は、転職用の履歴書テンプレートを使うと、行数を気にせず書き進められます。
NG例(スペースを作るための省略)
- 「(株)」「(有)」と略す →会社名は「株式会社」「有限会社」まで正式名称で書く
- 試用期間で辞めた会社や数か月の勤務を書かない → 経歴を隠していると受け取られるおそれがある
- 文字を極端に小さくする・欄外まで書く → 読みにくく、書類全体の印象が下がる
短期の職歴を省きたくなる気持ちは自然ですが、入社後の社会保険や雇用保険の手続きなどで前職の記録が確認される場合があります。書くか迷った職歴は、省かずに書くほうが結果的に安全です。
別紙として出す職務経歴書の作り方
A4縦1〜2枚・自由様式が目安
ハローワークの案内では、職務経歴書はA4縦サイズ1〜2枚程度に、職務の内容を自由様式で記載する書類とされています。決まった書式がないぶん、何から書けばいいか迷う場合はハローワーク用の職務経歴書テンプレートのように項目が決まった型に沿って書くと、抜け漏れを防げます。
- 右上:作成日(提出日)と氏名
- 冒頭:職務要約(3〜5行で経歴の全体像)
- 本文:職歴一覧と各社での業務内容・実績
- 末尾:活かせる経験・資格・自己PR
職歴が多く2枚を超えそうな場合は、応募職種に関係の薄い職歴の業務内容を1〜2行に縮めて調整します。2枚以上になるときは各ページの下部にページ番号を入れておくと、バラバラになっても順番がわかります。

冒頭に履歴書と同じ職歴一覧を置く
履歴書から一部の職歴を外した場合は、職務経歴書の冒頭に全職歴を年月順に並べた一覧を置きます。履歴書の行と見比べやすくなり、外した職歴がどこに書かれているかがすぐわかります。
良い書き方(職務経歴書冒頭の職歴一覧)
■職歴一覧
2014年4月〜2016年3月 株式会社〇〇フーズ(正社員/店舗スタッフ)
2016年5月〜2019年3月 〇〇株式会社に登録、株式会社△△にて派遣社員として就業(一般事務)
2019年4月〜2021年9月 株式会社〇〇物流(正社員/倉庫管理)
2021年10月〜2024年3月 △△株式会社(正社員/法人営業)
2024年4月〜現在 株式会社□□(正社員/営業企画)
派遣社員としての就業は、派遣元と派遣先の両方を書きます。派遣先が複数ある場合のまとめ方は、派遣の職務経歴書テンプレートの書き方に沿うと整理しやすくなります。
NG例
履歴書:2019年4月 株式会社〇〇物流 入社
職務経歴書:2019年5月〜 〇〇物流(倉庫管理)
入社月と会社名の表記が履歴書と食い違っています。年月と正式名称は、2つの書類で一字一句そろえてください。
プロジェクト一覧などの補足資料を別紙にする場合
エンジニアや施工管理のように案件数が多い職種では、職務経歴書そのものに書ききれないことがあります。その場合は本体に代表的な案件だけを書き、残りを「別紙:プロジェクト一覧」として添えます。
| 職務経歴書本体に書くこと | 別紙に回してよいこと |
|---|---|
| 職務要約・代表的な案件2〜3件・担当範囲・成果 | その他の案件の一覧(期間・規模・役割・使用技術や工種) |
| 応募職種に直結する経験 | 応募職種との関係が薄い過去の案件 |
| 「その他の案件は別紙をご参照ください」の一文 | 表形式の一覧(1案件1行) |
案件の書き方そのものは職種ごとに型があります。IT職ならエンジニアの職務経歴書テンプレートを参考にし、建設業なら工事名・工期・請負金額・担当工程を1行にまとめると規模感が伝わります。
建設現場の経験を整理するなら、施工管理の職務経歴書テンプレートの項目を別紙の列見出しにそのまま使うと、一覧が作りやすくなります。
採用担当者はここを見ている
- 本体だけ読んでも「何ができる人か」がわかるか。別紙を読まないと強みが見えない構成は評価されにくい
- 一覧の各行に、期間・規模・自分の役割がそろって書かれているか
採用担当者が「別紙参照」で評価を下げる4つのNGパターン
「別紙参照」と書くこと自体はマナー違反ではありません。評価が下がるのは、別紙の使い方に雑さが見えたときです。書類は履歴書で経歴の全体像をつかみ、職務経歴書で中身を確かめる流れで読まれることが多く、履歴書の段階で「読みにくい」と感じさせると、別紙まで丁寧に読まれないおそれがあります。
| NGパターン | 採用担当者の受け取り方 | 直し方 |
|---|---|---|
| 職歴欄に「別紙参照」だけ | 書く手間を省いた・経歴を見せたくない | 直近と応募職種に関係する職歴は履歴書に書く |
| 履歴書と別紙で年月・社名が違う | どちらが正しいのかわからない・確認不足 | 提出前に2つを並べて1行ずつ照合する |
| 「別紙参照」と書いたのに別紙が入っていない | 書類管理が雑・仕事でも抜け漏れがありそう | 封入前・送信前に添付書類を指差しで確認する |
| 自己PR・志望動機・職歴をすべて別紙に | 履歴書を書く気がない | 各欄に要点を2〜3行書き、詳細だけを別紙へ |
とくに多いのが3つ目の「入れ忘れ」です。履歴書を先に書き終えて安心し、職務経歴書の印刷や添付を後回しにすると起きやすくなります。「別紙参照」と書いた時点で、別紙を同じクリアファイルに入れておくと防げます。
自己PR・志望動機を別紙にするときの書き方
自己PRや志望動機が履歴書の欄に収まらない場合も、欄を空けずに要点を書き、詳細を職務経歴書に回します。職務経歴書に自己PR欄を設けてまとめる方法が一般的です。
良い書き方(履歴書の自己PR欄)
法人営業として5年間、既存顧客への提案型営業に取り組み、担当エリアの継続取引率を前年比で改善しました。顧客の課題を聞き取り、社内の物流部門と連携して納期短縮を実現した経験は、貴社の営業企画職でも活かせると考えております。
具体的な取り組みと実績は、添付の職務経歴書に記載しております。
NG例
自己PR:別紙参照
強みが1行も書かれておらず、履歴書だけを見た段階で印象に残りません。欄の大きさに関わらず、結論となる強みは履歴書にも書いてください。
応募先が履歴書や職務経歴書のフォーマットを指定している場合は、自己PR用の別紙を独自に追加するのは避け、指定された欄の中で書ききれるよう文章を絞り込みます。
郵送・メールで別紙を添えるときのマナー
郵送する場合:送付状に別紙の存在を書く
ハローワークの案内では、応募書類は上から送付状 → ハローワーク紹介状 → 履歴書 → 職務経歴書の順に重ねて封筒に入れるとされています(紹介状がない場合は省きます)。折れを防ぐため、まとめてクリアファイルに入れてから封入してください。
送付状の同封書類欄の記載例
記
・履歴書 1部
・職務経歴書 2枚
・プロジェクト一覧(職務経歴書別紙) 1枚
以上
メールで送る場合:PDFにしてファイル名で中身を示す
メール提出では、レイアウトが崩れにくいPDF形式に変換して添付します。ファイル名に書類名と氏名を入れておくと、採用担当者が保存したあとも見分けがつきます。
メール本文の記載例
件名:応募書類の送付(営業企画職)/山田太郎
株式会社〇〇 採用ご担当者様
営業企画職の求人に応募いたします、山田太郎と申します。
応募書類を以下のとおり添付いたしましたので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
・履歴書_山田太郎.pdf
・職務経歴書_山田太郎.pdf
なお、履歴書に記載しきれなかった職歴は、職務経歴書の冒頭にまとめております。
スマホからPDFに変換して送る手順は、次の記事で画面の流れに沿って紹介しています。

採用担当者はここを見ている
- 添付ファイルの数と、本文や送付状に書かれた書類の数が一致しているか
- ファイル名だけで、どれが履歴書でどれが別紙かを判別できるか
まとめ
- 職歴は原則すべて書く:収まらない場合も、直近と応募職種に関係する職歴は履歴書に残す
- 「別紙参照」は一言で済ませない:「〇年以前の職歴は別紙(職務経歴書)をご参照ください」と範囲を示す
- 別紙には全職歴を載せる:冒頭に職歴一覧を置き、年月と社名を履歴書と一字一句そろえる
- 指定様式があれば従う:「申込書別紙」などの様式は自作の書類に差し替えない
- 提出前に別紙の有無を確認:送付状やメール本文の書類名と、実際の同封物・添付ファイルを照合する
提出前に、履歴書と別紙を並べて年月と社名を1行ずつ照合するだけで、別紙まわりの食い違いや入れ忘れは防げます。
職務経歴書の別紙に関するよくある質問
- 履歴書に「別紙参照」と書くのは失礼ですか?
-
失礼にはあたりません。職歴が多い人が職務経歴書で補足するのは一般的な方法です。ただし、職歴欄を「別紙参照」の一言だけにするのは避け、直近の職歴や応募職種に関係する職歴は履歴書にも書いたうえで「詳細は別紙(職務経歴書)をご参照ください」と添えてください。
- 「別紙参照」と「職務経歴書参照」はどちらで書けばいいですか?
-
どちらでも意味は通じますが、「別紙(職務経歴書)をご参照ください」のように書類名を入れると、どの書類を見ればよいかが一目でわかります。職務経歴書以外の資料(プロジェクト一覧など)を別紙にする場合は、「別紙:プロジェクト一覧」と資料名を書いてください。
- 職務経歴書の提出を求められていない場合も、別紙として付けていいですか?
-
履歴書に職歴が書ききれない場合は、職務経歴書を添えて補足して問題ありません。ただし、応募先が提出書類やフォーマットを指定している場合はその指示が優先です。判断に迷うときは、応募前に採用担当者へ「職歴が多いため、職務経歴書を添付してもよろしいでしょうか」と確認してください。
- 手書きの履歴書でも、別紙の職務経歴書はパソコンで作っていいですか?
-
問題ありません。職務経歴書は自由様式の書類で、パソコンで作成するのが一般的です。応募先から手書きの指定がない限り、パソコンで作成して読みやすさを優先してください。
- Web応募フォームの職歴欄に書ききれない場合はどうすればいいですか?
-
入力欄には直近の職歴から順に入力し、備考欄や自由記入欄に「職歴の詳細は、添付ファイル(職務経歴書)をご参照ください」と書いたうえで、ファイル添付欄に職務経歴書のPDFを添付してください。添付欄がない場合は、応募後の案内メールなどで提出方法を確認すると確実です。

