履歴書の本人希望欄でリモートワークを希望する場合、基本は「貴社の規定に従います」とし、譲れない条件だけを簡潔に添えるのが正解です。書き方を誤ると「条件の多い人」という印象を与えかねません。状況別の例文と、採用担当者が本人希望欄のどこを見ているかをあわせて解説します。
履歴書のリモートワーク希望|結論と本人希望欄の正しい書き方
結論:基本は「貴社の規定に従います」、譲れない条件だけを書く
リモートワークを希望する場合でも、本人希望欄の基本ルールは変わりません。特に強い希望がなければ「貴社の規定に従います」と記載し、具体的な条件は面接ですり合わせるのが原則です。
一方で、在宅勤務でなければ就業が難しい事情がある場合は、譲れない条件だけを簡潔に書きます。求人票に希望する働き方の記載があるかどうかで、本人希望欄への踏み込み方を変えるのがポイントです。
本人希望欄を含めて履歴書全体のフォーマットを整えたい場合は、厚生労働省の規格に沿った履歴書テンプレートやJIS規格に沿った履歴書テンプレートを使うと、記入欄の位置で迷わずに済みます。
良い例文とNG例(在宅勤務が必須の場合)
良い例文
家庭の事情により、在宅勤務が可能な職種を希望いたします。業務時間・連絡方法・成果報告については貴社の規定に従います。
NG例
通勤したくないため、フルリモートを希望します。出社は一切できません。理由を示さず条件だけを断定しているため、一方的な印象を与えてしまいます。
良い例文とNG例(週数回のリモート勤務を希望する場合)
良い例文
貴社の勤務規定に従いますが、可能であれば週数回のリモート勤務について面接の際にご相談させていただけますと幸いです。
NG例
週3日はリモートワークを希望します。それ以外は出社します。求人票に記載のない条件を確定事項のように提示している点が、応募先によっては懸念材料になります。
なぜ「リモートワーク希望」は書き方次第で不利になるのか
本人希望欄に書かれた内容は、相談事項ではなく「入社の条件」として読まれることがあります。リモートワーク希望も例外ではなく、書き方によっては採用担当者が慎重になる材料になります。
採用担当者はここを見ている
- 求人票にない働き方を、面接前に条件として提示していないか
- 条件だけが並び、リモート環境での貢献イメージが伝わってこないか
- 「貴社の規定に従います」を基本にしつつ、必要な条件だけを簡潔に書けているか
逆にいえば、この3点を外さなければ、リモートワーク希望を書いたこと自体で不利になる心配は大きくありません。本人希望欄全体の考え方は、次の記事でも詳しく確認できます。

【状況別】リモートワーク希望の書き方と例文
同じ「リモートワーク希望」でも、事情によって伝え方は変わります。ここでは代表的な3つの状況ごとに、書き方の目安を紹介します。
地方在住・転居が難しい場合
良い例文
現住所から勤務地までの継続的な通勤が難しいため、リモート勤務が可能なポジションを希望いたします。詳細な勤務条件については面接にてご相談させてください。
NG例
引っ越すつもりはないので、リモートでなければ働けません。断定的な言い切りは、選考の余地を狭めてしまう表現です。
転職を機に働き方を見直す方は、応募書類全体の形式も見直しておくと安心です。転職用の履歴書テンプレートを使うと、職歴欄との書式のバランスも取りやすくなります。
育児・介護で通勤時間の確保が難しい場合
良い例文
子どもの送迎および家族の介護のため、在宅勤務を含めた柔軟な働き方をご相談できますと幸いです。業務に支障が出ないよう調整いたします。
NG例
子どもがいるため、急な出社や残業には一切対応できません。対応できないことだけを並べる書き方は、印象を悪くしやすい表現です。
パートや時短勤務とあわせてリモートワークを検討している場合は、パート用の履歴書テンプレートで希望条件欄の書式を確認しておくとスムーズです。
体調面の事情がある場合
良い例文
通常業務に支障はありませんが、通院のため在宅勤務を含めた働き方をご検討いただけますと幸いです。詳細は面接時にお伝えいたします。
NG例
体調によっては出社できない日があるため、リモート勤務以外は考えられません。病名や詳細な症状を履歴書に書く必要はありません。伝えすぎると懸念材料になる場合があります。

書く前に確認しておきたい求人票のチェックポイント
本人希望欄に書く内容は、求人票の記載と矛盾しないことが前提です。書く前に、次の3点を確認しておくと判断がぶれません。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| リモート可の範囲 | 「リモート可」なのか「フルリモート可」なのかで、書ける内容の踏み込み方が変わります |
| 対象職種・部署 | リモート勤務が一部の職種限定になっていないかを確認します |
| 出社頻度の目安 | 週数回・月数回など、求人票に記載があれば言葉を合わせて希望を書きます |
求人票に記載がない場合は、履歴書の段階では踏み込まず、面接で企業側の制度や運用の実態を確認する進め方が向いています。通勤に関する条件とあわせて整理しておくと、本人希望欄全体が書きやすくなります。

書類選考を通過しやすくする工夫
本人希望欄はあくまで条件を伝える欄であり、貢献イメージを伝える場所ではありません。リモート環境でも活躍できることは、職務経歴書や自己PRで補うのが効果的です。
職務経歴書・自己PRで補いたい要素
- 自己管理力:進捗管理やタスク整理をどのように行ってきたか
- 報連相の実績:オンラインでのやり取りやチャット・会議での連携経験
- 成果の示し方:出社の有無にかかわらず、数字や具体例で伝えられる実績
面接では「なぜリモートワークを希望するのか」を聞かれることがあります。個人的な都合だけで終わらせず、その環境でどう成果を出すかまで答えられるようにしておくと、本人希望欄の内容にも説得力が加わります。
まとめ
- 本人希望欄の基本は「貴社の規定に従います」、譲れない条件だけを添える
- 求人票にリモート可の記載があるかどうかで、書き方の踏み込み方を変える
- 条件の提示だけで終わらせず、貢献イメージは職務経歴書や面接で補う
状況に合わせた一文を添えるだけで、本人希望欄の印象は大きく変わります。自分の状況に近い例文を参考に、簡潔な一文にまとめてみてください。
履歴書のリモートワーク希望に関するよくある質問
- 履歴書の本人希望欄にリモートワーク希望を書いても選考に不利になりませんか。
-
書き方次第です。求人票に「リモート可」の記載がある場合は、簡潔に希望を伝えても問題ありません。ただし一方的な条件提示に見える書き方は避け、「貴社の規定に従います」を基本にしつつ譲れない条件だけを添えるのが安全です。
- 求人票にリモートワークの記載がない場合、本人希望欄に書いてもいいですか。
-
求人票に記載のない働き方を先に条件として提示すると、厳しく受け取られる場合があります。まずは面接で企業側の制度や実態を確認し、そのうえで相談する進め方が向いています。
- 本人希望欄に理由まで書く必要はありますか。
-
必須ではありません。地方在住や家庭の事情などで在宅勤務が欠かせない場合は一言添えると伝わりやすくなりますが、長い説明は不要です。業務に支障がないことを簡潔に示す方が印象に残ります。
- フルリモートを希望する場合と週数回のリモートを希望する場合で書き方は変えるべきですか。
-
変えた方が伝わりやすくなります。フルリモートが必須の場合は「在宅勤務が可能な職種を希望」のように条件を明確にし、週数回程度であれば「ご相談できますと幸いです」など相談ベースの表現にとどめると、要望の重さが正しく伝わります。

